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Cardanoscan、メンプールをリアルタイムで見せる新ページ

2026-10-24SIPO

Cardano のブロックエクスプローラー Cardanoscan は、日本時間 10 月 23 日未明、まだブロックに入っていない取引を一覧できる「Pending Transactions」ページを公開しました。ネットワークの混み具合、承認までの待ち時間の目安、メンプール(承認待ちの取引の置き場)の統計を、リアルタイムで表示します。

送金ボタンを押してから承認されるまでの数十秒に何が起きているのかを、ブロックに入る前の段階から追えるページです。次のブロックにどこまで詰められるかを、データの大きさと計算資源の 3 つの物差しで並べて見せる点に特徴があります。公式 X に添えられた紹介動画に沿って、何が表示されるのかを整理します。

混雑度・待ち時間・手数料を 1 枚にまとめた「Network Load」

ページの上段は「Network Load」と題したパネルで、ライブで更新されます。紹介動画に映っている項目は次のとおりです。

  • CONGESTION(混雑度) — 直近 10 ブロックの埋まり具合と、いま溜まっている取引の量から算出した割合。メーターの下に「Busy」などの状態も出ます
  • PENDING TXS — 承認待ちの取引の件数。合計サイズと、そのうちスクリプト(スマートコントラクト)を含む件数が添えられます
  • EST. WAIT — 新しく出した取引が入るまでの待ち時間の目安。「2 blocks for new transactions」のように、何ブロック先になるかも示します
  • BLOCKS TO CLEAR — 溜まっている取引を出し切るのに要るブロック数。「Limited by steps」のように、何が制約になっているかも表示されます
  • TOTAL FEES — 承認待ちの取引が払う手数料の合計と、1 件あたりの平均

右側には直近のブロックごとの使用量をグラフにした「RECENT BLOCKS」も並びます。動画に映る数値は撮影時点のもので、いまの状態を示すものではありません。実際の値は、ページを開いたときに確かめることになります。

次のブロックは、サイズ・メモリ・ステップのどれかで満杯になる

このページでいちばん新しい見せ方は「NEXT BLOCK」の欄です。次のブロックに、承認待ちの取引をどこまで詰められるかを、サイズ(Size)・メモリ(Memory)・ステップ(Steps)の 3 本のバーで表します。動画の画面では、上限が 90.1 KB・72.0 M・20.0 B と表示されています。

動画の説明は「ブロックは、サイズ、メモリ、ステップのいずれかが上限に達したら満杯になる」というものです。メモリとステップは、スマートコントラクトの実行に使える計算資源の量で、Plutus のスクリプトを多く含む取引が続くと、データの大きさに余裕があっても計算資源の側でブロックが埋まります。動画の場面でも、ステップが 94% に達して「Steps full」の表示が出て、残りの取引は後のブロックに回る、と示されていました。

Cardano の手数料は取引の大きさと実行に使う資源で決まり、混雑しても値が跳ね上がる仕組みではありません。そのため混雑は、手数料よりも「待ち時間」として表れます。このパネルは、その待ち時間がなぜ生じているのかを、どの資源が詰まっているかで見せる作りです。

承認待ちの取引を 1 件ずつ追える「Mempool」一覧

下段の「Mempool」には、ブロックへの取り込みを待つ取引が並びます。各行には取引のハッシュ、入力と出力のアドレス、手数料、出力の合計額、サイズが表示され、スクリプトを含む取引には「Script」の印、届いたばかりの取引には「New」の印が付きます。

自分の送った取引が反映されないとき、ブロックの一覧を何度も読み直す代わりに、まだ承認待ちの列にいるのかを確かめられます。DEX などでスクリプトを使う取引が集中する時間帯に、待ちが長くなっている理由を確かめる手がかりにもなります。

Cardanoscan は翌 23 日には、エポックごとの分析ページも加えたと告知しました。エポック内の上位のプール、ブロックの統計とフィルター、エポックの時系列とブロック数の見込みなどを見られるもので、SPO にとっては自分のプールの位置を確かめる面が増えたことになります。

承認待ちの列の順番をめぐる議論

メンプールが見えるようになると、その列の並び方にも目が向きます。いまの Cardano のノードは、同じ UTxO を使おうとする取引がぶつかったとき、先に届いたほうを残します。これに対し、改善提案 CIP-0183 は、ぶつかった取引の間では手数料を多く払うほうを残す方式を提案しています。台帳のルールや手数料の計算式は変えず、メンプールの受け入れ方だけを変える案で、状態はまだ Proposed(提案中)です。

CIP-0183 が問題にしているのは、届く順番は中立ではなく、伝わる速さに投資できる側が有利になる、という点です。承認待ちの列を誰でも見られる面ができたことは、こうした議論を数字で確かめる材料にもなります。確認できる次の一点は、CIPs リポジトリの CIP-0183 の本文で、状態と実装者(Implementors)の欄が動くかどうかです。それまでは、Cardanoscan の Pending Transactions ページで、混雑度と NEXT BLOCK の欄が普段どのくらいの値で推移しているかを一度見ておくと、待ちが長いときの判断がしやすくなります。

ことば

  • メンプール — ノードが受け取ったものの、まだブロックに入っていない取引の置き場。Cardanoscan の新ページは、この中身と、次のブロックにどこまで入るかを見えるようにしました。
  • ステップ(Steps) — Plutus スクリプトの実行に使える CPU 側の計算量の単位。1 ブロックで使える量に上限があり、スクリプトを多く含む取引が続くと、サイズより先にこちらで満杯になります。
  • CIP-0183 — 同じ UTxO を使おうとして衝突した取引の間で、手数料の高いほうをメンプールに残す改善提案。届いた順で決める今の方式が、伝わる速さに投資できる側に有利だという問題意識から出ています。

一次ソース / 関連リンク

Cardanoscan: Pending Transactions(cardanoscan.io)

CIP-0183: Conflict-Based Fee Priority in Mempool(cips.cardano.org)

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