🎯 今日の主役
9 月 1 日に期限を迎える 2 件のガバナンスアクションについて、本日 05:30 JST 時点の状況を確認しました。数字は AdaStat を主とし、Koios で照合して確認したものです。
「minPoolCost を 75 ada に引き下げ、Plutus のメモリ上限を引き上げる(Part 2)」は、DRep の賛成が 45.17%(103 票)でした。可決に必要なしきい値は 67% です。投票済みの反対は 2.92%(15 票)、AlwaysNoConfidence が 3.77%、そして未投票が 48.14% です。棄権は 10 票で分母の外、委員会は賛成 3・反対 0・未投票 4。期限はエポック 653 です。
ここが今日いちばんお伝えしたい点です。このアクションの前に立ちはだかっているのは、反対ではありません。反対の意思を示した票は 2.92% にとどまっています。立ちはだかっているのは、まだ投票していない 48.14% のほうです。しきい値 67% に対して賛成が 45.17% ということは、残りの 21.83 ポイントを未投票の側から引き出せるかどうか、という一点に収束します。内容への賛否を戦わせる局面はすでに過ぎていて、いまは投票そのものが行われるかどうかの局面です。
もう 1 件、「プロトコルバージョン 12 のハードフォークを『von Bergen』と名付ける」情報アクションは、DRep 賛成 61.15%(124 票)、投票済み反対 0.04%(2 票)、AlwaysNoConfidence 4.3%、未投票 34.52%、期限はエポック 651 です。こちらは情報アクションのため、しきい値が 100% に設定されています。構造上、名称の是非とは別に成立が難しい設計になっている点は、読むときに分けておいたほうがよいところです。委員会は賛成 0・反対 3・未投票 3 でした。
なお、gov.tools の画面上で「No」と表示される数値は、投票済み反対と AlwaysNoConfidence を合算したものです(前者で 6.69%、後者で 4.34%)。「反対が何%」と言えるのは投票済み反対のみで、未投票や AlwaysNoConfidence を反対として読むと実態を取り違えます。
🧭 今日の焦点 3 件
セキュリティ: SecondFi の資産復旧に関して、同一の文面を短時間に複数の利用者へ送る動きが観測されました。ある 1 アカウントが、8 月 22 日 18:29〜18:30 JST のおよそ 1 分弱の間に、4 人の異なる利用者へほぼ同じ文面を投稿しています。文面は「移行と今後のポータルをきれいに進め、フィッシングの波を避ける手伝いをしてきた」「今週 5 分だけ通話できないか」という趣旨で、返信で「yes」か都合のよい時間を書くよう促すものです。フィッシングを避ける手助けを名乗りながら、未接触の相手へ一斉に声をかけて通話へ誘導する形になっている点は、被害の後に続く二次的な接触の典型的な形です。復旧手続きは必ず公式の告知から入り、先方から届いた声かけの側から入らないことをおすすめします。シードフレーズや復元フレーズは、いかなる相手にも、いかなる理由でも共有しないでください。
開発者体験: Cardano 公式が、新しいプロジェクトを始めるときに「どのツールとどのツールが噛み合うのか」を探し回らずに済む形について紹介しました。前日の週次レポートで cardano-init の前進が報告されていた流れの続きにあたります。個々のツールが良いかどうかではなく、組み合わせの初期状態が用意されているかどうかが開発者の入口の摩擦を決める、という論点です。
エコシステム: Cardano Foundation が、Blockchain Rio への参加、Leaders Event、Cardano ブースの出展を含むブラジルでの一週間を振り返りました。市場側では ADA が 24 時間で +5.49%、NIGHT が -3.68% と方向が分かれています。
📊 数値スナップショット
ADA $0.231007 +5.49%|NIGHT $0.020565 -3.68%(8 月 23 日 05:33 JST 時点)
NIGHT 時価総額: 約 3.41 億ドル(同時点)
背景クロスマーケット: BTC $77,304 -0.24%|ETH $2,438.13 -0.16%(同時点)
Epoch: 650 が進行中(432,000 スロット中 428,431 経過=約 99%・05:33 JST 時点)。651 への切り替わりは 1 時間以内
minPoolCost 75 ada + Plutus メモリ上限(Part 2): DRep 賛成 45.17%(103 票)/しきい値 67%/投票済み反対 2.92%(15 票)/AlwaysNoConfidence 3.77%/未投票 48.14%/棄権 10 票(分母外)/委員会 賛成3・反対0・未投票4/期限エポック 653(05:30 JST 取得)
von Bergen 命名(情報アクション): DRep 賛成 61.15%(124 票)/しきい値 100%/投票済み反対 0.04%(2 票)/AlwaysNoConfidence 4.3%/未投票 34.52%/棄権 22 票(分母外)/委員会 賛成0・反対3・未投票3/期限エポック 651(05:30 JST 取得)
Regime(Cardano エコシステム): 投票は積み上がっているものの、しきい値までの距離は未投票の側に残っている
⚡ 先行指標 Watch(48-72h)
【1】minPoolCost の賛成率が 67% にどれだけ近づくか。前日時点で示されていた 43.29% から本日 45.17% へ、24 時間で 1.88 ポイントの積み上がりです。このペースが続いた場合に期限までに届くかどうかは、単純計算で確認できます。
【2】未投票 48.14% がどこまで減るか。賛成率よりも、この数字の減り方のほうが期限までの見通しを正確に示します。
【3】SPO 側の呼びかけが公式アカウントから追加で出るかどうか。期限が近づくほど、告知の頻度は投票率に直結します。
【4】SecondFi 関連で、同じ文面の一斉投稿が他のアカウントにも広がるか。1 アカウントの動きにとどまるか、複数に広がるかで、必要な注意喚起の強さが変わります。
【5】von Bergen の情報アクションが期限(エポック 651)をどう迎えるか。エポック 650 は 05:33 JST 時点で約 99% 経過しており、651 への切り替わりは 1 時間以内です。しきい値 100% の設計上、結果そのものよりも、この形式が今後どう使われるかの前例になります。
🔄 48-72h 分岐(観察軸)
Base: 投票は 1 日あたり数ポイントのペースで積み上がり、9 月 1 日の期限までにしきい値の手前で着地する。内容の議論は起きず、投票率の話だけが残ります。
Risk: minPoolCost がしきい値 67% に届かず不成立となる。この場合、引き下げの是非は否定されたわけではなく、再提案の手続きからやり直しになります。決着は数か月後ろへ動きます。
Alt: 期限直前に大口の DRep がまとめて投票し、賛成率が一気にしきい値を超える。この展開になった場合、議論の中身よりも「誰がいつ投票したか」が結果を決めた形になり、次回以降の呼びかけの設計そのものが論点になります。
📎 直近24時間の動き
■ 重要な動き
- 9 月 1 日期限のガバナンスアクション「minPoolCost を 75 ada に引き下げ、Plutus のメモリ上限を引き上げる(Part 2)」は、8 月 23 日 05:30 JST 時点で DRep 賛成 45.17%(103 票)。しきい値は 67%、投票済み反対は 2.92%(15 票)、AlwaysNoConfidence 3.77%、未投票 48.14%、期限はエポック 653 です。
https://gov.tools/governance_actions/gov_action14dr5yg75pchr2sz42djtuflpvx5qnsek29qg7s7cft8lzrqt5vrqqtqntpk - 情報アクション「プロトコルバージョン 12 のハードフォークを『von Bergen』と名付ける」は、同時点で DRep 賛成 61.15%(124 票)、投票済み反対 0.04%(2 票)、AlwaysNoConfidence 4.3%、未投票 34.52%。情報アクションのためしきい値は 100%、期限はエポック 651 です。
https://gov.tools/governance_actions/gov_action1fzatpjn3e3r09mjzzfptznef9wxg8q4a5uraq04xvfjyhmfzhzfsqqgfc9h - SecondFi の資産復旧をめぐり、1 アカウントが 8 月 22 日 18:29〜18:30 JST のおよそ 1 分弱の間に、4 人の異なる利用者へほぼ同一の文面を投稿しました。「移行と今後のポータルをきれいに進め、フィッシングの波を避ける手伝いをしてきた」として 5 分の通話を提案し、「yes」または都合のよい時間の返信を求める内容です。
https://x.com/MartinWeissEth/status/2091231537656127866 - 同一文面の投稿は、少なくとも 4 件が確認できます。宛先の利用者はいずれも異なります。
https://x.com/MartinWeissEth/status/2091231493280424208 - Cardano 公式が、新規プロジェクトの立ち上げ時に「どのツールが互いに噛み合うのか」を探し回らずに済む形について紹介しました。前日の週次レポートで報告された cardano-init の前進に続く内容です。
https://x.com/Cardano/status/2091240513206632559 - Cardano Foundation が、Blockchain Rio への参加、Leaders Event、Cardano ブースの出展を含むブラジルでの一週間を振り返りました。
https://x.com/Cardano_CF/status/2091133283551601017
▫ その他の動き
- ウォレット関連の投稿で、複数ウォレットに資産を分散していた場合に被害範囲がどう変わったかという論点が取り上げられました https://x.com/MacCardano/status/2091169414712291655
- ガバナンスアクションの種別としきい値の考え方は、Cardano Developer Portal に一覧があります https://developers.cardano.org/docs/governance/cardano-governance/governance-actions/
🗂 継続確認
- ガバナンスの投票数値は 8 月 23 日 05:30 JST 時点の取得値です。エポック進行に伴って変動しますので、記事化・引用の際は再取得のうえ取得時刻を併記してください。
- SecondFi 関連の一斉投稿について、当該アカウントの意図をこちらで断定することはしていません。確認できたのは「同一文面が短時間に複数の異なる宛先へ送られた」という事実のみです。
- NIGHT の時価総額は取得元の集計値です。流通量の定義により差が出ることがあります。
一次ソース
- minPoolCost 75 ada と Plutus メモリ上限の引き上げ(Part 2)(Cardano GovTool)
https://gov.tools/governance_actions/gov_action14dr5yg75pchr2sz42djtuflpvx5qnsek29qg7s7cft8lzrqt5vrqqtqntpk - プロトコルバージョン 12 の命名「von Bergen」(Cardano GovTool)
https://gov.tools/governance_actions/gov_action1fzatpjn3e3r09mjzzfptznef9wxg8q4a5uraq04xvfjyhmfzhzfsqqgfc9h - ガバナンスアクションの種別としきい値(Cardano Developer Portal)
https://developers.cardano.org/docs/governance/cardano-governance/governance-actions/ - 開発者向けツールの噛み合わせについて(Cardano 公式)
https://x.com/Cardano/status/2091240513206632559 - ブラジルでの一週間(Cardano Foundation 公式)
https://x.com/Cardano_CF/status/2091133283551601017
