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Dijkstra 第 1 弾の目標は 2026 年末の「メインネット」です——公式が二週続けて同じ言葉を使いました

2026-08-19SIPO

Cardano 公式アカウントが 8 月 18 日 23:16(JST)、Dijkstra 時代の工程表について「第 1 弾は 2026 年末までのメインネットを、いまも目標にしている」と述べました。第 2 弾の Ouroboros Peras は 2027 年第 2 四半期です。短い投稿ですが、ここで使われている言葉は「コードが完成する」ではなく「メインネットに届ける」でした。工程表の日付をどちらの意味で読むかで、SPO と DRep が手を動かし始める時期は変わります。一次の文言を確認したうえで、そこから何が動くのかを整理します。

初期報: Cardano、Dijkstra時代の開発計画を進行中

■ 公式が繰り返した、二つの日付

投稿の全文は次のとおりです。

Dijkstra era planning continues.
🔹Phase 1 (Nested Transactions + Linear Leios) is still targeted for mainnet by end of 2026.
🔹Phase 2 (Ouroboros Peras) for Q2 2027.
HFWG meets today at 15:00 UTC, just under an hour from now, to discuss progress.

内容は三つに分かれます。第 1 弾は入れ子トランザクションと Linear Leios で構成され、2026 年末までのメインネット到達が目標であること。第 2 弾は Ouroboros Peras で、2027 年第 2 四半期であること。そして同じ日の 15:00 UTC に、ハードフォーク作業部会(HFWG)が進捗を議論する会合を開いたことです。

注目したいのは「still(いまも)」という一語です。これは新しい発表ではなく、すでに置かれている目標が動いていないことの確認だと読めます。実際、同じ言い回しは Intersect の週次アップデート #123(8 月 7 日)に先に現れています。

The Haskell node team’s current objective is to deliver Phase 1 (Nested Transactions and Linear Leios) to Mainnet by the end of 2026

その翌週の週次アップデート #124(8 月 14 日)では、工程表そのものについてこう報告されています。

Planning for the Dijkstra era hard fork continues to progress, with the agreed scope and target dates remaining unchanged.

合意された範囲も目標日も変わっていない、という一文です。つまり 8 月 18 日の公式投稿は、二週続けて同じことを言い続けている状態を、公式アカウントの側からもう一度示したものになります。

■ 「メインネットに届ける」と「コードが完成する」の距離

この工程表は、2026 年第 4 四半期を「コード完成の目標」として紹介されることもあります。ここは読み分けが必要な箇所です。一次で確認できる文言は、Intersect の週次アップデートも Cardano 公式アカウントも「to Mainnet by the end of 2026」「targeted for mainnet by end of 2026」で揃っています。少なくとも公表されている言葉の上では、目標地点はメインネットに置かれています。

この差は言葉遊びではありません。Cardano のハードフォークは、開発が終わればそのまま有効になるものではないからです。テストネットでの検証を経て、オンチェーンのガバナンスを通り、そのうえで有効化されます。目標が「コード完成」であれば、その先の工程は 2027 年にはみ出しても筋は通ります。目標が「メインネット」であれば、検証もガバナンスも 2026 年のうちに収める前提で読むことになります。

どちらの読み方をするかで、準備を始める時期が半年ほど変わります。SIPO としては、公表されている文言のとおり「メインネット」を基準に置き、そこから逆算して見ていくのが安全だと考えています。目標が後ろへずれる可能性は当然ありますが、ずれてから慌てるより、詰まった前提で見ておくほうが取りこぼしが少なくなります。

■ プール運営の側で、すでに決まっていること

工程表の日付よりも先に、運営側の作業として確定している事柄があります。週次アップデート #124 は、ハードフォークの後に何が起きるかをこう書いています。

following the Dijkstra hard fork, Leios will enter a bootstrapping phase while stake pools register their BLS keys

ハードフォークが済んだあと、Leios は立ち上げの段階に入り、その間にプール運営者は BLS 鍵を登録する、という順序です。ここが「2026 年末までのメインネット」という目標と噛み合うところで、目標どおりに進んだ場合、プール運営者の作業は 2026 年の終わりから 2027 年の頭にかけて発生する見込みになります。工程表の日付は開発チームの締切であると同時に、運営側の作業が始まる合図でもあります。

進捗を追う場所も公開されています。週次アップデート #124 によれば、HFWG は毎週火曜 15:00 UTC に開催され、予定は Luma のカレンダーに掲載されています。さらに次の一文も添えられています。

all alternative node teams remain invited to participate in the weekly Hard Fork Working Group discussions

代替ノード実装のチームは、引き続き参加を招かれている、という記述です。発表を待つのではなく、議論そのものが毎週開かれている場所がある、ということでもあります。日程が動くかどうかは、公式アカウントの投稿より先に、この会合の議題に現れる可能性が高いところです。

■ 次に見るもの

短期で確認できる手がかりは三つあります。

  • Intersect の週次アップデートから「agreed scope and target dates remaining unchanged」という一文が消えるかどうか。目標日の変更は、まずこの定型文の変化として現れます。
  • BLS 鍵の登録手順やその時期について、プール運営者向けの案内が出るかどうか。工程表が実際の作業に落ちる最初の地点です。
  • Dijkstra が持ち込むプロトコルパラメータをめぐる憲法まわりの議論と、HFWG の進捗報告が、同じ時間軸で並ぶかどうか。片方だけが進むと、目標日は形だけ残ることになります。

「2026 年末」という言葉は、まだ 4 か月あるように聞こえます。ただ、そこに含まれているのが開発だけなのか、検証とガバナンスと有効化まで含めた到達なのかで、残り時間の意味はまったく違ってきます。公式が使っている言葉は、いまのところ後者です。


一次ソース / 関連リンク