Cardano の次の大きな更新である Dijkstra era は、一度の大型ハードフォークではなく、複数のフェーズに分けて展開される計画です。7 月 18 日に van Rossem ハードフォークでプロトコルバージョン 11 へ上がった後、開発の焦点は「いつ上げるか」から「最初のハードフォークに何を載せるか」へ移っています。
三つの機能が、順番に入ります
Intersect の週次アップデートによると、Dijkstra era の初期展開は Nested Transactions、Linear Leios、Peras の順に複数フェーズへ分けられます。Haskell ノードチームは、このうち前半の二つ、Nested Transactions と Linear Leios を 2026 年内に mainnet へ届けることを当面の目標としています。
7 月 29 日には Intersect の技術運営委員会へ計画が提示され、最初のハードフォークに含める範囲は 7 月 31 日に確定する見通しと説明されました。つまり今は、機能の設計段階ではなく、区切り方を決める段階にあたります。
Plutus のメモリ上限が、当初比 25% まで引き上げられます
パラメータ変更のガバナンスアクションとして、スマートコントラクトの実行メモリ上限を引き上げる案が出ています。トランザクション単位の上限を 1,750 万ユニットへ、ブロック単位の上限を 7,750 万ユニットへ引き上げる内容です。
これは当初の 1,400 万ユニットと 6,200 万ユニットから見て、累計で 25% の引き上げにあたります。2026 年 2 月に 1,650 万ユニットと 7,200 万ユニットまで上げた段階があり、今回の変更で当初計画の 25% に到達します。
上限が上がると、一つのトランザクションに詰め込める処理が増えます。効いてくるのはまず DeFi 側で、これまで複数トランザクションに分割していた処理を一つにまとめられる余地が生まれます。
証明の側も動いています
Mithril を使った ZK Bridge プロジェクトが完了しました。これは Cardano 上にトランザクションが存在することの証明を Mithril から取得する仕組みで、最終マイルストーンでは Mithril 回路から生成した Halo2 証明を、実行制約の中で検証できることを確認しています。
8 月 3 日には、Scala で Plutus スマートコントラクトを書くための Scalus が v1.0.0 に到達したことも共有されました。ノード、パラメータ、証明、開発ツールが並行して動いている状態です。
ステークプールと委任者にとって
今回の内容に、エポックごとの報酬計算を直接変える変更は含まれていません。ステークプールの運用者にとって重要なのは、次のハードフォークの範囲が確定に近づいたことで、ノード更新の準備時期が読めるようになる点です。
委任者の方が今すぐ何かをする必要はありません。ただ、Plutus のメモリ上限のようなパラメータ変更はガバナンスアクションを通ります。自分が委任している DRep がこうした技術的なパラメータ変更にどう投票しているかは、DRep を選ぶときの判断材料になります。
一次ソース
- Intersect weekly update #122(2026-07-31)
https://intersectmbo.org/news/intersect-weekly-update-122-july-31-2026 - @Cardano — 週次レポートの告知(2026-08-03)
https://x.com/Cardano/status/2084245426580938787 - @Cardano / @lantr_io — Scalus v1.0.0 リリース(2026-08-03)
https://x.com/Cardano/status/2084272599618527607
