LIVE ADA-- MCAP-- TVL-- STAKE-- EPOCH-- Cardano & Midnight 総合情報ポータル
SIPO
HOME › Signal › GeroWallet 2.7.2、閉じていても入金や約定を通知
Signal

GeroWallet 2.7.2、閉じていても入金や約定を通知

2026-10-10SIPO #Midnight #RealFi

Cardano と Midnight に対応するブラウザ拡張ウォレットの GeroWallet は 10 月 7 日にバージョン 2.7.2 を Chrome ウェブストアで公開し、9 日には公式 X で、アプリを閉じていても入金やスワップの約定を知らせる通知機能を紹介しました。通知は初期状態でオフで、利用者がパスワードかパスキーで確認して初めて有効になります。

同じ版には、ドル連動トークン USDrf を預けて利回りを得る RealFi の「Earn」がメインネットで加わり、9 月 30 日から Midnight のメインネット用ウォレットが同期していなかった不具合の修正も入りました。ウォレットを開いていない間の出来事を手元で受け取れるようになる一方で、通知のためにどんな情報が運営側に渡るのかは、使う前に確かめておきたい点です。リリースノートとプライバシーポリシーに沿って整理します。

通知が届く 3 つの場面

リリースノートが挙げる通知の対象は、大きく 3 つです。

  • 入金 — ウォレットに資金が届いたとき
  • スワップと指値注文 — 約定やキャンセルがあったとき。数日後に約定した指値注文も含まれます
  • セキュリティ — ウォレットに新しい端末が紐づけられたときなど

いずれも「Gero を閉じていても届く」と書かれています。指値注文は出したあと画面を開き続けるものではないため、約定を後から知らせてくれる仕組みは、指値を使う人ほど効きます。ステーキング報酬と DRep に関する通知は「準備中」とされており、今回の版にはまだ入っていません。

更新後は Gero のほうから通知を有効にするかを尋ね、パスワードかパスキーで確認するまで何も送られません。通知の種類は個別に選べ、金額を隠す設定や、少額の入金を通知しない設定もあります。設定は端末間で同期できます。対応するのは Chrome などの Chromium 系ブラウザで、パスワードかパスキーで保護された Cardano のウォレットが対象です。

通知のために運営側へ渡る情報

閉じているアプリに通知を届けるには、どこかのサーバーが「このウォレットに入金があった」と知って送り出す必要があります。GeroWallet のプライバシーポリシー (2026 年 9 月更新) は、そのために保存する情報を具体的に挙げています。

拡張機能では、ブラウザが Web Push の購読情報を作り、それが Gero の中継サーバーへ送られます。運営側のデータベースに残るのは、購読情報、ランダムな端末 ID と端末の公開鍵、プラットフォームとアプリのバージョンと言語、通知を有効にした公開アドレス、その端末がウォレットを管理していることの署名付きの証明、そして通知の設定です。ポリシーは、名前・メールアドレス・IP アドレス・端末名はこれらの記録と一緒に保存しないと書いています。

途中で通知を運ぶのは、Chrome なら Google、Edge なら Microsoft の配信サービスです。ポリシーによると、拡張機能への通知は暗号化されており、配信サービスに見えるのは送信の時刻とサイズだけです。通知の文面は「Funds received」のような定型文で、ウォレットのアドレスは含まず、金額は利用者が設定で有効にした場合にだけ入ります。

言い換えると、通知を有効にしたアドレスと端末の対応関係は、Gero の運営側に記録されます。複数のウォレットを使い分けていて、その結びつきを外に出したくない場合は、通知を有効にするウォレットを選ぶのが一つの方法です。初期状態がオフになっているのは、この判断を利用者に委ねるためと読めます。

RealFi の Earn と USDrf のスワップ

2.7.2 では、RealFi の Earn がメインネットで使えるようになりました。リリースノートの説明は、ドルに裏付けられたトークン USDrf をステークし、実物資産に由来する利回りを得る機能というものです。Financial Hub のステーキングの隣に置かれ、USDrf の入手からステークまでを手順ガイドで案内します。

ステーク、解除、受け取り、キャンセルは Gero の中で完結し、Ledger・Trezor・Keystone を含むすべてのウォレットの種類で使えます。署名前のプレビュー、90 日分の利回りチャート、解除の進み具合の表示もあります。リリースノートは、Earn の画面を見るだけでアドレスや IP が RealFi に渡ることはなくなった、とも書いています。

ただし、使えるかどうかは国によって異なり、ウォレット内のステーキングは国ごとに順に有効化されていると明記されています。日本の利用者が使えるかどうかは、RealFi の利用規約と Gero の画面表示で確かめる必要があります。

同じ版では SundaeSwap V4 がスワップの取引先に加わり、これによって USDrf も Gero の中でスワップできるようになりました。指値注文は Splash・WingRiders・Minswap V1 / V2 の多くのペアに広がり、自分の担保を用意しなくても注文を取り消せるようになっています。価格への影響が 20% を超えるスワップには、明示的な確認が求められます。

Midnight の同期不具合の修正

Midnight を使っている人に関係が深いのは不具合修正のほうです。リリースノートには、Midnight のメインネット用ウォレットが 9 月 30 日から同期していなかったと書かれており、更新後に一度だけ再同期が走ります。残高や履歴が 9 月末から動いていないように見えていた場合は、この修正の対象です。

Midnight 関連ではほかに、DUST の残高がゼロのときに送金を止めず、手数料の肩代わり (スポンサー) を提案するようになりました。UTxO が多いウォレットで送金・ステーキング・DUST の登録が失敗することがあった不具合も直っています。

次に確かめること

拡張機能は、ブラウザの拡張機能の管理画面か Chrome ウェブストアの GeroWallet (掲載名は Gero Dashboard) のページで、バージョンが 2.7.2 になっているかを確かめられます。Midnight のウォレットを使っている場合は、更新後の再同期が終わったあとで残高が最新の状態に戻っているかを見ておくと確実です。

次の焦点は、リリースノートが「準備中」とするステーキング報酬と DRep の通知です。どちらもエポック単位で動く情報なので、委任先や DRep の動きを追っている人には入金通知以上に役立つはずです。Gero のリリースノートのページで、次の版の記載を待つことになります。iOS 版は TestFlight でのベータ提供中、Android 版は開発中とされています。

ことば

  • Web Push — ブラウザが閉じたタブやアプリに向けて通知を受け取るための標準の仕組み。配信はブラウザ提供元のサービスが担い、Gero の拡張機能はこれを使って閉じている間の入金や約定を知らせます。
  • USDrf — RealFi が扱うドル連動トークン。ステークすると実物資産に由来する利回りが付く設計で、今回の 2.7.2 で Gero の中から預け入れとスワップの両方ができるようになりました。
  • DUST — Midnight で取引手数料に使う資源。NIGHT を保有し、生成先を登録すると時間とともに貯まります。残高がゼロのときに送金が止まる問題を、Gero は今回スポンサーによる肩代わりの提案で避けるようにしました。

一次ソース / 関連リンク

Chrome ウェブストア: Gero Dashboard(chromewebstore.google.com)