10 月 12 日 6 時 44 分 (日本時間) に終わった Cardano のエポック 660 で、取引件数が 1,780,896 件となり、2021 年 11 月のエポック 304 の 1,566,974 件を上回って過去最多を更新しました。件数を押し上げたのは、2 ADA を送ると HOSKY トークンが返ってくる企画「Doggie Bowl」で、10 月 9 日の Signal で途中経過を伝えた急増が、エポックを閉じて記録として確定した形です。
記録を最初に伝えたのはエクスプローラーの cexplorer で、編集部でも Koios の公開データで同じ件数を確かめました。確定した数字から、増え方と手数料、続くエポック 661 の様子を見ていきます。
確定値は 178 万件、1 ブロックに約 84 件
Koios の集計では、エポック 660 は 21,243 ブロックで 1,780,896 件の取引を運びました。1 ブロックあたりにならすと 83.83 件です。前のエポック 659 は 21,207 ブロック・158,011 件で、1 ブロックあたり 7.45 件でした。ブロックの数はほとんど変わらないまま、運んだ取引が約 11.3 倍になっています。
これまでの最多だったエポック 304 (2021 年 11 月 22〜27 日) は、21,095 ブロックで 1,566,974 件、1 ブロックあたり約 74.3 件でした。今回はそれを件数で約 21 万件、1 ブロックあたりで約 9.6 件上回っています。
HOSKY の公式アカウントは、エポック 660 が始まった直後の告知で「エポックあたりの取引の記録 (150 万件) を 5 年以上持っている。それを破りに戻ってきた」と書いていました。前回の記録も自分たちのものだという主張で、その言葉どおり、今回も同じ企画で記録を塗り替えたことになります。
200 万件の見立てには届かず
10 月 8 日の時点で、AdaStat は「このペースが続けばエポックで 200 万件に届く」とみていました。最終的な件数は 178 万件で、この見立てには届いていません。
途中のペースは一定ではありませんでした。編集部が Koios で取った途中の値では、10 月 9 日 14 時半に 922,251 件、10 月 10 日 7 時 16 分に 1,083,871 件で、この約 17 時間の伸びは 16 万件あまりにとどまっています (Weekly Brief #27)。そこからエポックの終わりまでの約 2 日間で、さらに約 70 万件が積み上がりました。いったん鈍った勢いが、最後の 2 日で戻った計算です。
手数料 33.8 万 ADA、報酬の原資に
エポック 660 の手数料の合計は 337,719.996 ADA でした。エポック 659 の 49,494.70 ADA の約 6.8 倍で、記録を持っていたエポック 304 の 308,293.83 ADA も上回っています。
Cardano の取引手数料は、ブロックを作ったプールが直接受け取るのではなく、いったん報酬の原資にまとめられ、委任者とプールへの報酬として配られます。1 件あたりの手数料が小さい取引でも、件数が 10 倍を超えれば、ステーキングに参加している人全体の元手に目に見える差が出ます。
ブロックの埋まり具合も見ておきます。編集部が 10 月 10 日朝に抜き出したブロックは、上限 90,112 バイトの約 97% まで埋まっていました。一般の送金がどこまで影響を受けたかは件数だけでは分かりませんが、需要の山が来たときにブロックの空きがどれだけ残るかは、Leios による処理能力の拡張が目指している論点と重なります。
エポック 661、まだ平常の水準には戻っていない
10 月 9 日の Signal では、エポック 661 の件数が 15 万件前後の水準に戻るかどうかを確認点に挙げていました。10 月 13 日 1 時台 (日本時間) の取得時点で、エポック 661 は 3,290 ブロック・110,475 件で、1 ブロックあたり約 33.6 件です。エポック 660 の 83.83 件からは下がったものの、エポック 659 の 7.45 件のおよそ 4.5 倍の水準が続いています。
この件数のうちどれだけが Doggie Bowl によるものかは、エポック単位の集計だけでは分かりません。HOSKY の告知には、企画がいつまで続くのかも書かれていません。
確定した数字が出るのは、エポック 661 が終わる 10 月 17 日 6 時 44 分 (日本時間) です。AdaStat と cexplorer のエポック 661 のページで、最終的な件数が 15 万件前後に戻ったか、高い水準のまま終わったかを確かめられます。戻れば今回の記録は一つの企画が作った山として残り、高いまま終われば、ほかの利用が重なり始めたことになります。
ことば
- Doggie Bowl — ミームトークン HOSKY が 10 月 7 日に始めた企画。特定のアドレスに 2 ADA を送ると、1.XX ADA とランダムな量の HOSKY が返ってきます。1 件ずつが小さな取引なので、件数が一気に積み上がりました。
- 報酬の原資 — エポックごとに準備金から出す分と、取引手数料を合わせた報酬のもと。ここからプールと委任者への報酬が計算されるため、手数料の多いエポックは原資が厚くなります。
一次ソース / 関連リンク
- cexplorer 公式 X の投稿 (エポック 660 で過去最多・2026-10-12)
https://x.com/cexplorer_io/status/2109537384765206553 - HOSKY 公式 X の告知 (Doggie Bowl の開始・2026-10-07)
https://x.com/hoskytoken/status/2107588050771722598
cexplorer: エポック 660(cexplorer.io)
cexplorer: エポック 304 (これまでの最多)(cexplorer.io)

adastat.net

adastat.net
- AdaStat 公式 X の投稿 (エポックで 200 万件のペース・2026-10-08)
https://x.com/ada_stat/status/2108259445645992414
取引件数・ブロック数・手数料は Koios の公開データ (エポック 660 と 304 は確定値、エポック 661 は日本時間 2026 年 10 月 13 日 1 時台の取得値) によります。
