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NIGHT が国内の暗号資産交換業者に初めて載りました——ソニー系 S.BLOX が ADA と同時に取扱いを開始

2026-08-24SIPO

S.BLOX 株式会社が 8 月 24 日、ナイト(NIGHT)とカルダノ(ADA)の取扱いを同日から開始したと発表しました。プレスリリースは NIGHT について「国内で初めての取扱い」と明記しています。SIPO がこれまで NIGHT について記録してきたのは、値動きよりも「どこに置くか」で手元に残るものが変わる、という構造のほうでした。今回動いたのは、その置き場所の選択肢に国内の登録業者が加わったという一点です。何が発表されたのか、「国内初」という言い方がなぜ効くのか、そして預けたままにする場合に何を確認すべきかを順に見ていきます。

■ 発表されたのは、同日開始の 2 銘柄です

S.BLOX 株式会社は 8 月 24 日 11 時 55 分、「暗号資産取引サービスS.BLOX 国内初となるナイト(NIGHT)、およびカルダノ(ADA)の取扱いを開始」と題したプレスリリースを公開しました。両銘柄とも、取扱いの開始日は 2026 年 8 月 24 日です。

NIGHT について、リリースはこう書いています。

ナイト(NIGHT)は、国内で初めての取扱い(※1)となります。

この「国内初」には注釈が付いており、根拠も併記されています。

2026年8月24日、当社調べ。日本暗号資産等取引業協会が公表する取扱暗号資産及び暗号資産概要説明書の公開情報を確認した結果。

自社調べであることと、照合先が業界団体の公開情報であることの両方が書かれています。この種の表記は、主張そのものより根拠の書き方まで含めて読むほうが正確に受け取れます。

リリースは NIGHT を「ゼロ知識証明技術を活用して、データ保護とブロックチェーンの利便性を両立することを目指した、プライバシー特化型ブロックチェーン「Midnight」のネイティブトークン」と説明しています。ADA については「2017年に発行が開始されたCardanoブロックチェーンのネイティブトークン」という記述です。あわせて 2026 年 9 月 30 日まで、NIGHT で最大 14,000 円相当、ADA で最大 10,000 円相当のキャンペーンが告知されています。

Midnight 側も同日に反応しました。公式アカウントは日本時間 14 時 43 分の投稿で、次のように書いています。

NIGHT is now available on @sblox_official, a Sony group company, marking Midnight’s first supported exchange in Japan.
(NIGHT はソニーグループの一社である S.BLOX で取扱いが始まりました。Midnight にとって、日本で最初の対応取引所となります)

■ 「国内初」が指しているのは、円で買えることだけではありません

S.BLOX は暗号資産交換業者として関東財務局長 第00016号の登録を受けている会社で、2023 年 8 月にソニー・オンチェーンテクノロジーズ株式会社の傘下に入っています。

登録業者の取扱銘柄になるということは、日本円で買えるようになるという入口の話にとどまりません。その銘柄が、国内の業規制の枠の中で扱われる対象になったということでもあります。分別管理や説明義務といった、業者の側が負う決まりが同時に付いてくるからです。

これまで NIGHT を手にする経路は、海外の取引所を使うか、自分で保管するかが中心でした。そこに、国内で登録を受けた業者という三つ目の経路が加わった——今回の位置づけを一言でいうと、そうなります。

ひとつ留保を置きます。販売所と取引所のどちらの形式で提供されるのかは、今回のプレスリリースには書かれていません。手数料の考え方も注文の出し方もこの違いで変わりますが、一次資料に記載がない以上、ここは断定しません。

■ 預けたままにするなら、DUST の条件を見ておく必要があります

NIGHT を持っていると DUST が生まれる、という説明は広く知られています。ただ Midnight の技術文書は、もう一段細かい条件を置いています。DUST の設計を扱った文書は、生成の条件をこう書いています。

A new DUST UTXO is created if and only if a NIGHT UTXO is created and its key has a table entry.
(新しい DUST の未使用出力が作られるのは、NIGHT の未使用出力が作られ、かつその鍵が登録表に項目を持っている場合に限られる)

「NIGHT を持っている」だけでは足りず、その鍵が登録されていることが条件になっている、という書き方です。同じ文書は、DUST が手数料のためだけの資源であり、利用者どうしで送り合えないことも明記しています。

DUST is a shielded capacity resource only for gas. You cannot transfer DUST between users.
(DUST は手数料のためだけの、遮蔽された容量資源である。利用者のあいだで DUST を移すことはできない)

さらに、NIGHT が動いたときに生成の状態は引き継がれません。文書は、NIGHT の一部を使うと、おつりとして作られる新しい NIGHT の未使用出力では DUST の生成が最初から始まり、古いほうは減っていくと説明しています。

ここから読み取れるのは、NIGHT は「持っていれば同じ」ではなく、どこに置いたかで手元に残るものが変わる、ということです。業者に預けたままの NIGHT について、この鍵の登録がどう扱われるのかは、今回のプレスリリースには記載がありません。買いやすさを取るのか、DUST が生まれる状態を取るのか——両方を同時に満たせるかどうかは、預け先の説明が出てから判断する話になります。

置き場所の選択が後から効いてくるという構図は、今回が初めてではありません。SIPO は 8 月 20 日、SecondFi の移行ツールを扱った記事で、NIGHT の受け取り先が後から変更できないことを記録しました。入口が増えたときほど、入口の先で何が固定されるのかを見ておく価値があります。

■ 次に見るもの

ひとつ目は、他の登録業者が続くかどうかです。「国内初」という表記は、裏を返せば現時点で一社だけだということでもあります。二社目が出るかどうかは、この銘柄が国内でどう扱われていくのかを測る、いちばん素直な目盛りになります。

ふたつ目は、預け先での DUST の扱いについて説明が出るかどうかです。上で見たとおり、生成の条件は鍵の登録に紐づいています。この点をどう案内するかは、預ける側にとって実務に直結します。

なお、価格や出来高の数値は今回の一次資料からは確認できていないため、本稿では扱いませんでした。動いたのは相場ではなく、入口の形のほうです。


一次ソース / 関連リンク