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Strike Finance、取引件数が1日6.1万件で過去最高

2026-09-28SIPO

Cardano から始まった永久先物取引所 Strike Finance が 9月27日(日本時間)、公式 X で「前日の取引件数が 6万1,000件を超え、1日として過去最高になった」と発表しました。Strike が公開している統計を見ると、9月25日(UTC)の約定は 61,374件で確かに過去最多ですが、同じ日の出来高は 8月21日の最高値の6割ほどにとどまっています。

件数・出来高・建玉(まだ決済されていないポジションの総額)は、同じ「伸びている」でも別のものを数えています。件数は参加の厚みより先に動くことがあり、建玉や参加者数が後を追うかどうかで、伸びが定着するかを判断しやすくなります。この記事では、発表の数字を公開データで分けて確かめ、いま Strike で何が増えているのかを整理します。

9月25日の 61,374件と、9月の月間出来高

Strike Finance の公式アカウントは 9月26日 21時36分(UTC)の投稿で、前日の取引件数が 6万1,000件を超えたこと、週の累計も 28万2,000件で過去最高の週になっていることを伝えました。

Strike はプラットフォームの統計を公開しており、日別の約定件数と出来高を誰でも確認できます。9月28日1時台(日本時間)に取得した値では、9月25日の約定は 61,374件で、9月以前の最多だった 8月21日の 47,225件を大きく上回っています。9月21日から25日までの5日間だけで 26万件を超えており、週 28万2,000件という発表とも整合します。

月間の出来高も伸び続けています。同じ統計で月ごとに合計すると、次のとおりです。

  • 4月: 約770万ドル
  • 5月: 約2,610万ドル
  • 6月: 約7,430万ドル
  • 7月: 約9,580万ドル
  • 8月: 約1億7,310万ドル
  • 9月: 約2億2,050万ドル(9月27日 UTC の途中まで)

Strike は 9月24日に「9月が初めての月間2億ドル超えになった」「前の月を下回った月は一度もない」と発信しており、統計の月次合計もその説明どおりに並んでいます。

件数は最多、1件あたりの金額は半分以下

ただ、件数の記録と出来高の記録は同じ日に出ていません。出来高が1日で最も大きかったのは 8月21日の約2,110万ドルで、9月25日の約1,220万ドルはその6割ほどです。出来高を件数で割ると、8月21日は1件あたり約447ドル、9月25日は約198ドルで、1件の平均額は半分以下になっています。

参加している人数も、件数ほどには増えていません。同じ統計の日次アクティブユーザー数は、9月25日が 237 で、最も多かった 8月20日の 507 の半分に届いていません。より少ない口座が、より小さな注文を、より多く出している日だったことになります。

この動きと時期が重なるのが、コピートレード機能です。Strike の説明書によると、利用者は Hyperliquid のウォレットか Strike のトレーダーを「リード」として選び、リードの約定が起きるたびに、同じ向きの成行注文が自分の口座に自動で出されます。1人のリードの約定が、追随している口座の数だけ注文になる仕組みなので、件数は増えやすく、1件ごとの金額は各口座の設定に応じて小さくなりがちです。Strike のトレーダーを追随する機能は 9月23日に公開されました。

もっとも、公開統計にはコピー経由の注文を分けた内訳がありません。件数の増加のうち、どれだけがコピートレードによるものかは、現時点の公開データからは切り分けられません。

銘柄の構成にも変化が出ています。9月25日の件数では NEAR が 16%、PUMP が 15%、ADA が 11% を占めた一方、出来高では ADA が 46% と、金額の中心は引き続き ADA でした。取扱銘柄は現在31市場で、BTC・ETH・ADA・NIGHT など暗号資産が11市場、株価指数や個別株、金・銀・原油といった暗号資産以外が20市場あります。

建玉は7月の半分の水準

もう一つの物差しが建玉です。DefiLlama が集計している Strike Finance の建玉は、9月26日時点で約104万ドルでした。これまでの最高は 7月6日の約215万ドルで、9月12日以降はおおむね80万〜110万ドルの範囲で推移しています。

件数と出来高が記録を更新するなかで建玉が横ばいということは、取引の回転は速くなっている一方、ポジションを持ち越す資金の量はまだ増えていない、という読み方になります。コピートレードでは、リードが決済すると追随する口座にも決済の注文が出るので、この構図とも矛盾しません。

Cardano まわりでは、ADA の無期限先物が9月に Kalshi で米国居住者向けに始まっています。オンチェーンの取引所である Strike が、件数だけでなく資金の滞留でも存在感を持てるかは、エコシステムの DeFi が実需を持つかどうかを測る材料の一つになります。

ポイント制度の開始と、10月に見る数字

Strike は流動性を厚くする施策も同時に進めています。説明書によると、流動性提供用の SLP ボールトへ預け入れた利用者にポイントを配るプログラムのシーズン1が、9月28日 00時(UTC、日本時間では同日9時)から10月28日までの30日間で行われ、賞金プールは 20,000 STRIKE です。ポイントは預け入れ額の時間加重平均で日々配分され、シーズン終了時に Cardano 上で STRIKE に換えて支払われます。

流動性が厚くなれば、大きな注文が通りやすくなり、1件あたりの金額や建玉が戻ってくる可能性があります。逆に、件数だけが伸びて建玉が動かなければ、今回の記録は主に注文の出し方の変化だったことになります。

確かめる先ははっきりしています。DefiLlama の Strike Finance Perpetuals のページで、建玉が 7月の約215万ドルに近づくかどうか。そして 10月が終わった時点で、同じページの月間出来高が 9月の約2億2,000万ドルを上回っているかどうかです。シーズン1の終わる 10月28日までは、預け入れの増減もあわせて見ておくと、施策の効き方が分かります。件数・出来高・建玉の3つが同じ方向を向いたとき、今回の記録は一時的な山ではなく、取引所としての厚みの変化として読めるようになります。

ことば

  • 永久先物(perps)— 満期のない先物取引。ファンディングレートと呼ばれる定期的な支払いで現物価格に寄せる仕組みを持ち、少ない証拠金で大きなポジションを持てるのが特徴です。Strike は ADA や株価指数などを、この形式で取引できるようにしています。
  • 建玉(オープンインタレスト)— まだ決済されずに残っているポジションの総額。1日の出来高が「どれだけ回ったか」を示すのに対し、建玉は「どれだけの資金が場にとどまっているか」を示します。
  • コピートレード — 他のトレーダーの売買を自動でなぞる機能。Strike では Hyperliquid 上のウォレットも追随先に選べるため、別の取引所で動いているトレーダーの売買を、Strike の口座に取り込めるのが特徴です。

一次ソース / 関連リンク