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Midnight の取引、配備の開放後に1日2万件台へ

2026-10-10SIPO #Midnight

Midnight の公式日本語アカウント (@midnight_jpn) は日本時間 10 月 9 日 19 時 27 分、ブロックエクスプローラーの Midnight Explorer が「ネットワークのアクティビティが +9,100% に増えた」と報告したことを紹介しました。Midnight Explorer の元の投稿は、10 月 1 日に 284 件だった 1 日の取引件数が、10 月 8 日には 2 万 6,178 件になったとしています。

Midnight では 10 月 2 日、メインネットへのスマートコントラクトの配備が審査なしで行えるようになりました。数字の増え方は大きく、時期も重なりますが、どの数字をどう数えたのかには確かめておきたい点があります。エクスプローラー自身の日次のグラフと照らし合わせて、何が言えて何がまだ言えないのかを整理します。

報告された「91 倍」の中身

Midnight Explorer は日本時間 10 月 9 日 5 時 16 分の投稿で、メインネットでスマートコントラクトが配備されるようになって以来、ネットワークの活動が急拡大していると書きました。直近 7 日間の数字として、10 月 1 日の 284 件と 10 月 8 日の 2 万 6,178 件を並べ、1 週間で 91 倍 (9,117% 超) の増加だとしています。

@midnight_jpn はこの投稿を引用し、Midnight が慎重な立ち上げのために 3 月末のメインネット開始以来、コントラクトの配備を許可制にしてきたこと、それを 10 月から許可不要にしたことを添えています。公式アカウントが紹介した数字ですが、数字そのものの出どころは Midnight Explorer です。

その Midnight Explorer について、Midnight の公式ドキュメントは「コミュニティが運営し、監査を受けていない」と明記しています。運営しているのは TexLabs で、Midnight 財団ではありません。公式ドキュメントは、本番の判断に使う前にデータを各自で評価するよう勧めています。メインネットのエクスプローラーとしては、ほかに Subscan と 1am が挙げられています。

エクスプローラーのグラフで見る日ごとの件数

Midnight Explorer の「Transaction History」のグラフが使う日次のデータを、日本時間 10 月 10 日 14 時 40 分に確かめました。日付は協定世界時の 0 時で区切られています。

  • 9 月 10 日〜29 日: 1 日 189〜404 件
  • 9 月 30 日・10 月 1 日: 577 件・530 件
  • 10 月 2 日〜4 日: 2,009 件・1,219 件・3,690 件
  • 10 月 5 日〜9 日: 2 万 2,655 件・2 万 7,584 件・2 万 3,675 件・3 万 6,917 件・3 万 3,758 件

投稿の数字とは一致しません。10 月 1 日はグラフでは 530 件で投稿の 284 件のほぼ 2 倍、10 月 8 日はグラフでは 3 万 6,917 件で投稿の 2 万 6,178 件を上回っています。10 月 8 日の投稿は協定世界時の 20 時台に出ており、その日の集計が途中だった可能性はありますが、Midnight Explorer はその説明をしていません。比べる日の取り方によって、倍率は大きく変わります。

ただし、どちらの数字で見ても、桁が変わったことは動きません。9 月は 1 日数百件の水準で推移し、10 月 5 日以降は 1 日 2 万件台から 3 万件台が続いています。倍率の「9,100%」は投稿の 2 点を比べた値で、グラフの値で同じ 2 日を比べると、およそ 70 倍になります。

増えたのは配備の開放から 3 日後

グラフで目を引くのは、増え方の時期です。配備が審査なしになったと Midnight 財団が告知したのは 10 月 2 日で、その日の件数は 2,009 件でした。前日の約 4 倍ですが、桁が変わったのは 10 月 5 日です。開放と同時に一気に増えたのではなく、数日をおいて別の段に上がった形をしています。

開放の手続き面では、Midnight の改善提案リポジトリに 10 月 8 日 (協定世界時)、配備の申請手続きを終了する変更が入りました。変更の説明は「メインネットのコントラクト配備は許可不要になった」とし、申請書を置いていたフォルダを凍結した記録として残すとしています。審査の仕組みが文書の上でも閉じられたことになります。

一方で、件数の増加をどのアプリやコントラクトが生んでいるのかは、公開されているグラフからは分かりません。Midnight Explorer は「取引」に何を数えているか (コントラクトの呼び出しだけか、送金なども含むのか) の定義も示していません。開放によって新しいアプリが動き出した結果なのか、少数のコントラクトによる大量の呼び出しなのかで、この数字の意味は大きく変わります。Midnight Explorer の投稿は需要の強さの表れとしていますが、それを裏づける内訳はまだ出ていません。

次に見るもの

まず、この水準が続くかどうかです。Midnight Explorer の Transaction History のグラフを 1 か月表示にすると、10 月 5 日以降の 1 日 2 万件台が定着するのか、一時的な山なのかが見えてきます。同じ期間を、公式ドキュメントが挙げる別のエクスプローラー Subscan の表示と照らし合わせると、数え方の違いによる差も確かめられます。

もう一つは、件数の中身を示す公式の数字です。Midnight は毎月、公式ブログで「State of the Network」を出しており、9 月版で配備の開放を伝えました。10 月版で、配備されたコントラクトの数や利用の内訳が示されるかどうかが、今回の急増を読み解く手がかりになります。

ことば

  • ブロックエクスプローラー — ブロックチェーンのブロックや取引、コントラクトを検索し、統計をグラフで見せるサイト。運営者ごとに集計の方法が異なるため、同じチェーンでもサイトによって件数が一致しないことがあります。
  • パーミッションレス配備 — 事前の申請や審査なしに、誰でもコントラクトをメインネットに出せる状態。Midnight は 3 月の開始から審査制を続け、10 月 2 日にこの状態へ移りました。
  • DUST — Midnight で取引手数料に使う資源。NIGHT の保有に応じて生成されます。手数料が NIGHT そのものではなく DUST で払われるため、取引の件数と NIGHT の動きは必ずしも連動しません。

一次ソース / 関連リンク

Midnight 公式ドキュメント: Midnight Explorer (運営者と監査の状況)(docs.midnight.network)

Midnight 公式ドキュメント: ネットワークと環境 (エクスプローラーの一覧)(docs.midnight.network)

Midnight 公式ブログ: State of the Network – September 2026(midnight.network)

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