Cardano から始まった無期限先物の取引所 Strike Finance が、日本時間 10 月 10 日 1 時 53 分、公式 X で「V2 の取引が稼働 1 年足らずで 200 万件を超えた」と発表しました。Strike が公開している日別の約定件数を合計すると、200 万件を越えたのは 10 月 9 日(UTC)で、100 万件から 200 万件までにかかった日数は 44 日でした。
最初の 100 万件にはおよそ 5 か月かかっています。件数の伸びが速まった一方で、1 件あたりの取引額は夏から小さくなっています。発表の数字を公開統計で確かめ、増えているものと増えていないものを分けて見ていきます。
Strike の数字の節目は、これまでに 1 日の取引件数の最高(9 月 28 日の記事)と週間取引額の最高(9 月 29 日の記事)を扱っています。今回は累計の節目です。
公開統計で数えた 200 万件
Strike は取引所の統計を API で公開しており、日別・銘柄別の約定件数を誰でも取得できます。日本時間 10 月 11 日 1 時台に取得した値では、日別のデータは 2026 年 3 月 20 日(UTC)から始まり、10 月 10 日(UTC)の途中までの合計は 2,025,114 件でした。
日ごとに積み上げると、10 月 9 日(UTC)の終わりの時点で 2,021,385 件になり、この日に 200 万件を越えています。発表の投稿は同じ日の 16 時 53 分(UTC)で、数字と日付は統計とそろっています。前日の 10 月 8 日にも、Strike は「200 万件に近づいている」と投稿していました。
「稼働 1 年足らず」という言い方も、統計の始まりと合っています。Strike は 9 月 29 日の投稿で取引額のグラフを「7 か月前のローンチ以来」と説明しており、3 月下旬に始まった V2 の約 7 か月で積み上げた件数ということになります。
2 つめの 100 万件は 44 日
同じ統計で、累計が 100 万件を越えたのは 8 月 26 日(UTC)でした。3 月 20 日からそこまでが約 5 か月、そこから 200 万件までが 44 日です。月ごとの約定件数は次のとおりです。
- 3 月(20 日から): 11,961 件
- 4 月: 55,238 件
- 5 月: 206,392 件
- 6 月: 188,298 件
- 7 月: 212,159 件
- 8 月: 387,746 件
- 9 月: 741,544 件
- 10 月(1〜9 日): 218,047 件
9 月の件数は 8 月のほぼ倍で、Strike が 10 月 1 日に出した月次のまとめ(「74 万件・8 月のほぼ 2 倍」)とも一致します。10 月に入ってからの 1 日平均は約 2 万 4,200 件で、9 月の約 2 万 4,700 件とほぼ同じ水準を保っています。後半の 100 万件の大半は、9 月の 1 か月が運んできたものです。
件数は伸び、1 件あたりの額は小さく
件数と取引額は、同じ速さでは伸びていません。月ごとの取引額を件数で割ると、1 件あたりの平均は 7 月が約 452 ドル、8 月が約 446 ドルだったのに対し、9 月は約 335 ドル、10 月 1〜9 日は約 248 ドルです。より小さな注文が、より多く出されるようになっています。
この時期に広がったのがコピートレードです。Strike は 9 月 23 日に、Strike のトレーダーを追随する機能を公開しました。1 人のトレーダーの約定が、追随する口座の数だけ注文になる仕組みなので、件数は増えやすく、1 件ごとの額は小さくなりやすい形です。ただし公開統計にはコピー経由の注文を分けた内訳がなく、件数の伸びのどこまでがこの機能によるものかは数字では切り分けられません。
取引される銘柄も広がっています。10 月 1〜9 日の件数を銘柄別に見ると、多い順に PUMP、ZEC、NEAR、ADA、HYPE で、ADA は 4 番目です。この期間に取引のあった銘柄は 31 にのぼります。Cardano 発の取引所ですが、件数の大半は ADA 以外の銘柄から生まれています。
「2027 年に 1 億件」という目標の大きさ
発表の投稿は「100M trades in 2027…」という一文で締めくくられています。これは Strike が掲げた目標で、見通しの根拠は示されていません。
大きさを手元の数字で測ると、9 月の 74 万件のペースが 1 年続いた場合でも、年間はおよそ 900 万件です。1 年で 1 億件に届くには月 830 万件以上が必要で、これは 9 月の約 11 倍にあたります。Android アプリの公開(10 月 1 日の記事)や、予告している iOS 版がどこまで新しい利用者を連れてくるかが、この差を埋められるかどうかを左右します。
11 月 1 日の朝に締まる 10 月の件数
確認できる次の一点は、10 月の月間件数です。Strike の公開統計(プラットフォーム・ダッシュボード)で、11 月 1 日の朝(日本時間)に 10 月分が締まった時点で、9 月の 741,544 件を上回っているかどうかを確かめられます。10 月前半は 9 月とほぼ同じペースなので、上回るには後半の上積みが必要です。
あわせて見たいのは 1 件あたりの額です。件数とともに額も戻ってくれば、参加者の厚みが増したと読めます。件数だけが伸び続けるなら、増えているのは主に注文の出し方の変化だと読むのが自然です。
ことば
- 約定件数 — 注文が成立した回数。取引額が「いくら動いたか」を示すのに対し、件数は「何回動いたか」を示します。小さな注文を何度も出す使い方が広がると、取引額より先に件数が伸びます。
- コピートレード — 選んだトレーダーの売買を、自分の口座で自動的になぞる機能。Strike では Hyperliquid 上のウォレットと Strike のトレーダーの両方を追随先に選べます。件数の伸び方を読むときに外せない仕組みです。
- 無期限先物 — 満期のない先物取引。ファンディングレートと呼ばれる定期的な支払いで価格を現物に寄せます。Strike は ADA のほか、他チェーンの銘柄や株価指数などもこの形で扱っています。
一次ソース / 関連リンク
- Strike Finance 公式 X(V2 の取引が 200 万件を突破・2026 年 10 月 9 日 UTC)
https://x.com/strikeperps/status/2108601872911139318 - Strike Finance 公式 X(200 万件に接近・2026 年 10 月 8 日 UTC)
https://x.com/strikeperps/status/2108298961891271073 - Strike Finance 公式 X(9 月の月次まとめ・2026 年 10 月 1 日 UTC)
https://x.com/strikeperps/status/2105708675344031782 - Strike Finance 公式 X(ローンチ以来の取引額と手数料収入・2026 年 9 月 29 日 UTC)
https://x.com/strikeperps/status/2105070391467147286 - Strike Finance 公式 X(Strike トレーダーのコピートレード公開・2026 年 9 月 23 日 UTC)
https://x.com/strikeperps/status/2102775524657672332
Strike Finance 説明書: Platform Dashboard(公開統計の項目)
docs.strikefinance.org
DefiLlama: Strike Finance Perpetuals(defillama.com)
約定件数と取引額の日次・月次の値は、日本時間 2026 年 10 月 11 日 1 時台に Strike の公開統計から取得して合計したものです(10 月 10 日 UTC 分は途中まで)。
