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Lace 2.4、スワップの中身を署名前に表示

2026-09-29SIPO #Lace

Cardano のウォレット Lace が 9月、バージョン 2.4 を公開しました。スワップの確認画面で、署名する前に「ウォレットから出ていくもの・手数料・注文の行き先・担保として保持されるもの・有効期限」が表示されるようになったのが中心の変更です。

チームは公式ブログで、前回のリリースからわずか 1 週間での更新だと伝えています。DApp(ブロックチェーン上のアプリ)からの署名要求の扱い、Midnight 関連の機能、ハードウェアウォレット対応にも手が入りました。この記事では、署名の前に見える情報が増えることが利用者にとって何を意味するのかを中心に、2.4 の変更点を整理します。

スワップの確認画面に並ぶ 5 つの項目

Lace のブログによると、2.4 ではスワップを確定する前に「そのトランザクションが実際に何をするのか」を確認できるようになりました。表示されるのは次の 5 つです。

  • ウォレットから出ていくもの
  • トランザクション手数料
  • 注文の行き先
  • 担保として保持されるもの
  • トランザクションの有効期限

あわせて、受け取るトークンの小数点以下の桁の表示が修正され、画面下部の表示が重なる不具合も直されています。

ウォレットの署名は、いったん送信するとやり直しがききません。スワップの中身は、ふだんは DEX(分散型取引所)の画面の説明を通して理解することになりますが、署名するウォレットの側で、資金がどこへ行き、何が一時的に預けられ、いつまで有効なのかが並んで見えれば、画面の説明と実際の中身が食い違っていないかを、最後の一歩で自分の目で確かめられます。

DApp の署名要求が「消えない」ように

DApp との接続まわりの変更も、同じ考え方でそろっています。ブログでは、Lace が DApp から求められた署名を実行できないとき、要求が黙って消えずに、何が起きたのか・なぜなのかが表示されるようになったと説明しています。

  • 複数の署名要求が届いたときは、キューに並べて 1 件ずつ表示する
  • キャッシュされたタブ、閉じたタブ、接続が切れたタブからの要求も、最後まで正しく処理する
  • 署名が「成功」と表示されるのは、実際に確定したときだけにする
  • エラーは署名ウィンドウを閉じずに、その中に表示する

署名画面が突然閉じたり、成功したように見えて実際には通っていなかったりすると、利用者は同じ操作を何度も繰り返しがちです。どの要求に何をしているのかが 1 件ずつ見えることは、見慣れない要求に気づくきっかけにもなります。

Midnight とアクティビティ表示の整理

Midnight 関連では、ウォレットの状態を別々に保存することで同期の安定性を高め、進捗表示には最も遅れている同期の要素を示すようにしました。Midnight の送金を確定する前に、トランザクションの生データを確認できるようにもなっています。シールドされたウォレットは Midnight SDK の標準のイベントストリームを使う形に切り替わり、リモートのプルーフサーバーの設定項目は削除されました。

ブログは、cNIGHT を保有する Cardano のアカウントから DUST を生成する機能が近く加わることも予告しています。なお、Lace Midnight Preview は 9月30日で動作を終えることが告知されており(9月24日の記事)、Midnight の機能が本体の Lace へ寄せられていく流れが続いています。

アクティビティの表示も整理されました。一部だけ成功したトランザクションが正しい最終状態で表示されるようになり、自分宛ての送金にははっきりとラベルが付きます。保留中の行が誤って表示される問題や、複数のトークンを含む送金が送れなかった問題も修正されています。

Ledger の Cardano アプリ V8 に対応

ハードウェアウォレットについては、Ledger の Cardano アプリの最新版 V8 への対応が加わりました。また、リカバリーフレーズを読み込む画面で、この方法で作られるのはソフトウェアウォレットであってハードウェアウォレットではないことが明記されるようになりました。

ハードウェアウォレットのフレーズを Lace に打ち込むと、鍵がパソコンやスマートフォンの中に置かれることになります。画面上でその違いを先に伝えるのは、小さな変更に見えて、資金の守り方そのものに関わる案内です。

署名の前に、自分で読める範囲を広げる更新

2.4 の変更を並べてみると、スワップの確認画面も、DApp の署名要求も、リカバリーフレーズの案内も、「利用者が署名する前に何が起きるかを知る」ことに向いています。1 週間という短い間隔での更新が続くなかで、機能を増やすことと同じくらい、画面の説明を正確にすることに手を入れているのが今回のリリースの特徴です。

Lace 2.4 はブラウザ拡張機能とモバイルアプリで順次配信されています。次に確かめたいのは、ブログで予告された cNIGHT からの DUST 生成が、どのバージョンで、どんな画面で入ってくるかです。Lace の公式ブログの次のリリースノートで、その項目が加わっているかを見ておくと、Midnight の手数料の仕組みを Lace だけで扱えるようになる時期が分かります。

ことば

  • DApp の署名要求 — 分散型アプリがウォレットに「このトランザクションに署名してほしい」と依頼すること。Lace 2.4 では、要求が複数届いてもキューで 1 件ずつ示され、署名できない場合は理由が表示されるようになりました。
  • DUST と cNIGHT — DUST は Midnight でトランザクション手数料の支払いに使う資源で、NIGHT を保有すると生成されます。cNIGHT は Cardano 上にある NIGHT を指し、Lace では近く、cNIGHT を持つアカウントから DUST を生成できるようになる予定です。
  • ハードウェアウォレット — 秘密鍵を専用の端末の中に保管し、署名もその端末で行うウォレット。Ledger の Cardano アプリは V8 が最新版で、Lace 2.4 から対応しました。

一次ソース / 関連リンク

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