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Cardano 財団の「.ada」申請、ICANN の審査で次の段階へ

2026-10-09SIPO

Cardano 財団(CF)は 10 月 8 日(UTC)、新しいトップレベルドメイン「.ada」の申請が、ICANN(インターネットのドメイン名を管理する国際団体)の新 gTLD プログラムで次の段階に進んだと発表しました。承認されれば、.com や .org と同じ並びで、Cardano の名前がインターネットの住所の仕組みに入ることになります。

ICANN は前日の 10 月 7 日、2026 年の募集に集まった申請の一覧を公開したばかりです。財団の申請はコミュニティの投票を経て出されたもので、ここから先は 2027 年まで続く長い審査に入ります。初期報は .ada ドメイン申請が次段階へ、ICANNのgTLDプログラムで審査進行 です。この記事では、ICANN の公式発表から、申請がいまどこにいて、次に何が来るのかを整理します。

14 年ぶりの募集に 1,600 件超

gTLD(汎用トップレベルドメイン)は、.com や .org のように住所の末尾に付く文字列です。新しい文字列の申請を ICANN がまとめて受け付けるのは、2012 年以来になります。

ICANN の発表によると、2026 年の募集は 8 月に締め切られ、1,663 件の申請が出されました。審査の手数料の支払いが確認されて先へ進むのは 1,616 件です(9 月 22 日発表)。10 月 7 日の「Reveal Day(申請公開日)」には、申請された文字列と、同じ文字列を複数が申請した競合の組み合わせ、各申請の公開部分が公開され、ICANN はこの時点の申請数を 1,615 件としています。

CF が「次の段階に進んだ」と投稿したのは、この公開の翌日です。投稿は「承認されれば、.ada は Cardano を .com や .org と同じように世界のインターネットの住所の仕組みに迎え入れる」と説明しています。

申請の出発点は、2025 年のガバナンスアクション

財団はこの申請を、コミュニティの支持を得たガバナンスアクションに基づくものと説明しています。元になったのは、財団が 2025 年 10 月に出した情報アクション「Securing Generic Top-Level Domains for the Cardano Ecosystem」です。情報アクションは資金や規則を動かす提案ではなく、コミュニティの意思を投票で確かめるためのものです。

当時の提案は、.ada と .cardano の 2 つの文字列を、財団自身の資金で申請し、国庫(トレジャリー)の資金は使わないとしていました。運用の状況を定期的に公開し、コミュニティの声を反映する諮問グループを置く方針も示しています。SIPO も DRep(委任代表者)として、この提案に賛成票を投じました(当時の SIPO の投票ステートメント)。

今回の財団の投稿が名前を挙げているのは、.ada だけです。.cardano の申請がどうなったのかは、投稿からは分かりません。

ここから先の日程

ICANN が 9 月 29 日に公表した日程では、申請公開のあとに次の段階が続きます。

  • 10 月 8 日〜21 日(UTC) — 代わりの文字列を届け出ていた申請者が、そちらへ切り替えられる期間
  • 11 月 17 日 — 申請された文字列の最終一覧と、競合の組み合わせの更新版を公開する「String Confirmation Day」
  • 11 月 17 日〜2027 年 3 月 16 日 — コミュニティや一般からのコメント、政府諮問委員会の早期警告、異議申し立てを受け付ける期間
  • 2027 年前半 — 審査の順番を決める抽選。文字列の審査はおよそ 180 日かかる見込み

審査結果の公表や、申請者と申請内容の審査の開始日はまだ決まっていません。同じ「.ada」をほかの団体も申請していれば、競合の解消という手続きも加わります。ICANN の一覧で競合の有無を確かめるまで、財団の申請がどの道を通るかは確定しません。

.ada が住所になったら変わること

.ada が実現すれば、Cardano のプロジェクトや事業者は「プロジェクト名.ada」という、誰が見ても Cardano と分かる住所でサイトを持てるようになります。今は .com や .io などの汎用ドメインを使うしかなく、公式サイトとよく似た偽サイトが詐欺に使われる余地が残っています。財団が管理する文字列の下で登録の条件を決められれば、公式性を住所の段階で示せるようになります。

もう一つは、ID との結びつきです。財団は同じ週に、デジタル ID の基盤 Veridian を独立した会社として切り出しました(既報: Cardano 財団、デジタル ID の Veridian を独立企業に)。インターネットの住所とオンチェーンの ID が同じ名前の下に並べば、相手が本物かどうかを確かめる手段が一つ増えます。手続きは長く、実際に使えるようになるのは早くても数年先ですが、財団はその入口を一つ越えました。

11 月 17 日に分かること

確かめる先は、ICANN の 2026 年募集の申請公開サイト(Application Publication and Statistics)です。ここで「.ada」の申請者として Cardano 財団の名前と、同じ文字列への競合があるかどうかを確かめられます。次の節目は 11 月 17 日の String Confirmation Day で、この日に公開される最終一覧に .ada が残っているか、.cardano も並んでいるかが分かります。

ことば

  • gTLD — 汎用トップレベルドメイン。.com や .org のように、ウェブの住所の末尾に付く文字列です。新しい文字列は ICANN の募集でしか増やせず、今回の募集は 2012 年以来でした。
  • ICANN — インターネットのドメイン名や IP アドレスの割り当てを調整する国際的な非営利団体。新しいトップレベルドメインの審査と承認も担っています。
  • 情報アクション — Cardano のガバナンスアクションの一種で、資金や規則を動かさずにコミュニティの意思を投票で確かめるもの。財団の .ada 申請は、この形で事前に支持を確かめてから出されました。

一次ソース / 関連リンク

ICANN: 2026 年募集の申請公開サイト(Application Publication and Statistics)(newgtldprogram-aps.icann.org)

GovTool: Securing Generic Top-Level Domains for the Cardano Ecosystem(情報アクション)(gov.tools)