前号(#17)は「配分は決着し、次は取り分」という題で閉じました。国庫の 5 件が決着し、通ったのは 1 件。入れ替わるように、ステークプールの固定手数料の下限を 170 ada から 75 ada へ下げる提案が出てきた——そこまでを書いています。その提案には、DRep の 67% に加えて SPO の 51% という要件が付いていました。今週、その投票がどこまで進んだかを確認すると、投票したプールは 15 でした。同じ週に、ADA は +19.3% 上げて $0.20 を回復しています。そして国庫では、合計 2,222 万 ada 分の要求が票を集めきれないまま期限切れになりました。そのうちの 1 件は、名前に「Dijkstra Readiness」と入っています。市場が買っていたのも、Dijkstra でした。
エグゼクティブ・サマリー
- 物語は買われた:ADA は 8 月 1 日の $0.16838 から 8 月 8 日の $0.20080 へ、週間 +19.3%。同じ週の BTC は +3.2%、ETH は +2.7% です。市場はこの上昇を次の開発期である Dijkstra への期待として説明しています。
- 予算は通らなかった:エポック 647 と 648 で、合計 22,223,875 ada の国庫要求が期限切れになりました。4 件です。うち 1 件は「Scalus 2026: Maintenance, Dijkstra Readiness, Interoperability & Application Run」でした。
- 再提案は削って戻り、それでも届かなかった:期限切れの 2 件は再提案でした。Scalus は 850 万 ada から 246 万 ada へ 71.0% 削減、dOSPO/OMF は 1,200 万 ada から 409 万 ada へ 65.9% 削減して戻ってきています。それでも閾値には届きませんでした。
- 自分の床を決める投票が、まだ動いていない:
minPoolCost提案の DRep 賛成は 15.59%(閾値 67%)、未投票が 81.11%。投票したプールは Yes 14・No 1 の計 15 です。期限はエポック 653 で、時間はまだあります。
1. マーケット・パルス
| 資産 | 8/1 | 8/8 | 前週比 |
|---|---|---|---|
| BTC | $62,896.51 | $64,879.76 | +3.2% |
| ETH | $1,863.14 | $1,912.99 | +2.7% |
| ADA | $0.16838 | $0.20080 | +19.3% |
| NIGHT | $0.018183 | $0.019031 | +4.7% |
前号では「ADA だけが +2.6% と小幅に上げました」「方向感が出たと言える水準ではありません」と書きました。今週は水準が変わりました。+19.3% です。BTC と ETH も上げていますが、いずれも 3% 未満で、ADA の上げ幅は主要通貨のなかで際立っています。$0.20 という水準は、2026 年に入ってから何度か跳ね返されてきた場所でもありました。
NIGHT は +4.7% と、3 週間ぶりに上げに転じています。前々週 −27%、前週 −10.4% と続いた下落のあとの反発で、水準そのものは事故前に遠く及びません。
数字としては、今週は「上げた週」です。ただし国庫の側を見ると、同じ週にまったく別のことが起きていました。
2. 物語は買われた
ADA が $0.20 を越えた理由として、市場は次の開発期である Dijkstra への期待を挙げています。前号でも触れたとおり、Intersect は Dijkstra が数フェーズに分けて導入され、Nested Transactions、Linear Leios、Peras が入る予定であること、最初の 2 フェーズを 2026 年末までにメインネットへ、という目標を示していました。van Rossem が終わり、次に何が来るかが見えたところで買われた——という説明です。
この説明そのものは、私たちが検証できる種類のものではありません。価格が +19.3% だったことは確認できますが、なぜ上がったかは誰にも確定できません。ここでは「市場がそう説明している」という以上のことは書かないでおきます。
一方で、確認できることがあります。Dijkstra 期に向けた準備を掲げた提案が、同じ週に国庫で期限切れになっていたという事実です。
3. 予算は通らなかった — 4 件、2,222 万 ada
エポック 647 は協定世界時 8 月 2 日 21 時 44 分 51 秒(日本時間 8 月 3 日 6 時 44 分)に、エポック 648 は協定世界時 8 月 7 日 21 時 44 分 51 秒(日本時間 8 月 8 日 6 時 44 分)に始まりました。この二つの境界で、次の提案が期限切れになっています。
| 提案 | 期限 | 要求額 |
|---|---|---|
| Bifrost: Unlocking Bitcoin DeFi on Cardano — Road to Mainnet (Phase 1 of 2) | エポック 647 | 12,332,031 ada |
| Global Order Book connect Cardano DeFi to increase transaction | エポック 647 | 3,333,000 ada |
| Scalus 2026: Maintenance, Dijkstra Readiness, Interoperability & Application Run | エポック 647 | 2,464,844 ada |
| Net Change Limit: Cardano Treasury (Epochs 613-713) | エポック 647 | —(情報提供議案) |
| Revised Cardano dOSPO and OMF Program Proposal | エポック 648 | 4,094,000 ada |
| 国庫要求額の合計 | 22,223,875 ada |
そして今週、国庫から実際に出たのは 1,785,333 ada です。前号で「可決はエポック 646、資金が動くのはエポック 647 の見込み」と書いた Daedalus の保守提案が、予定どおりエポック 647 で執行されました。エポック 647 と 648 を通して、執行されたのはこの 1 件だけです。
要求されて落ちたのが 2,222 万 ada、実際に出たのが 178 万 ada。この比率が今週の国庫の姿です。
前号で私たちは、通った案件と落ちた案件の違いを「先に枠組みの合意を取ったものは通り、個別に募った支持だけでは 67% に届かない」と整理しました。今週の 4 件も、いずれも個別に提出された案件です。同じ構図がもう一度繰り返されたことになります。
Bifrost は前号でも触れた案件で、Bitcoin を Cardano へ持ち込む方向の提案でした。ブリッジの事故が続いた時期に、ブリッジ的な機能を掲げた提案が票を集めきれなかったことになりますが、これが因果なのかどうかは分かりません。票がどこで止まったかまでは、投票記録からは読めません。
4. 再提案は金額を削って戻り、それでも届かなかった
前号の「来週の注目」で、私たちはこう書きました。「落選 4 件の再提案 — 期限切れになった提案が、条件を変えて戻ってくるか」。
その答えの一部が、今週期限切れになった提案のなかにあります。ただし、前号が追っていた 4 件そのものではありません。もっと前に落ちた別の系列が、すでに一巡して戻ってきていました。
| 系列 | 初回 | 初回の要求額 | 再提案 | 再提案の要求額 | 削減率 |
|---|---|---|---|---|---|
| Scalus | エポック 637 で期限切れ | 8,503,000 ada | Scalus 2026 | 2,464,844 ada | −71.0% |
| dOSPO / OMF | エポック 637 で期限切れ | 12,000,000 ada | Revised 版 | 4,094,000 ada | −65.9% |
どちらも、金額を 3 分の 1 前後まで削って戻ってきています。そして、どちらも再び期限切れになりました。
これは重い結果だと考えています。「金額が大きすぎたから落ちた」という仮説が正しければ、7 割削れば通るはずでした。実際には通っていません。つまり、落選の理由は少なくとも金額だけではなかったということになります。
もう一つ考えられるのは、そもそも票が集まっていないという可能性です。67% という閾値は、賛成が多いだけでは越えられません。投票していない DRep は、可決の計算上は賛成側に立たないからです。金額を削ることは反対を減らす効果はあっても、沈黙を減らす効果はありません。
前号で私たちは「落選と否決は違います」と書きました。今週の 2 件を見ると、この区別はさらに実務的な意味を持ちます。否決されたなら、内容を変えれば道はあります。しかし票が集まらずに落ちたのなら、変えるべきは内容ではなく、票を集める過程のほうかもしれません。
なお、Net Change Limit: Cardano Treasury (Epochs 613-713) は情報提供議案で、金額の請求を伴いません。これも同じエポック 647 で期限切れになりました。国庫が一定期間にどれだけ純減してよいかという枠の議論であり、枠を決める議案自体が票を集めきれなかった形です。
5. 自分の床を決める投票に、動いたプールは 15
ここが今週、SPO にとっていちばん重要な点です。
前号で紹介した minPoolCost の提案——ステークプールが受け取る固定手数料の下限を 170 ada から 75 ada へ下げ、あわせて Plutus のメモリ上限を引き上げる提案——について、Intersect が 8 月 3 日に改めて説明を公開しました。
Intersect が示した数字
Intersect の説明で新しく出てきたのは、なぜ下げるのかという根拠の数字です。
固定手数料は、プールのブロック報酬から、委任者へ分配される前に差し引かれます。Intersect の表現を借りれば「どのステークプールも、委任者と分け合う前に、ブロック報酬から定額の手数料(現在 170 ADA)を受け取る」という構造です。報酬全体が小さいプールほど、この定額が占める比率は大きくなります。
Intersect によれば、1 エポックに 1 ブロックしか作れない規模のプールでは、委任者側の目減りが 約 52.8% に達しています。そして無介入のままなら、この比率は 2028 年 2 月までに 100% に達する見込みだとしています。100% とは、委任者に何も残らないという意味です。
この数字が意味するのは、minPoolCost の議論が「小規模プールを守るか、委任者の利回りを取るか」という単純な対立ではなくなっているということです。放置すれば、小規模プールに委任する意味そのものが消えます。守られているはずの側が、守られた結果として選ばれなくなる——そういう時間の要素が入っています。
前号で私たちは「どちらを取っても誰かが損をする設計」と書きました。その見立ては変えませんが、Intersect の数字を踏まえると、何もしない選択にも期限があることは加えておく必要があります。
変更の中身(再掲)
minPoolCost:170,000,000 Lovelace(170 ada)→ 75,000,000 Lovelace(75 ada)。約 55.9% の引き下げmaxTxExecutionUnits[memory]:16,500,000 → 17,500,000 単位(約 +6.1%)maxBlockExecutionUnits[memory]:72,000,000 → 77,500,000 単位(約 +7.6%)
後半 2 つは、2 段階に分けて進めてきた累計 25% の引き上げを完了させるものです。可決要件について、Intersect は「このアクションはネットワークグループに属するパラメータを含むため、批准には DRep とステークプール運営者の双方の支持が必要である」と説明しています。
票の現在地
2026 年 8 月 8 日 11 時 26 分(日本時間)時点の集計です。
- DRep 賛成(可決基準・閾値 67%):15.59%(41 票)
- 投票済みの反対:0.08%(3 票)
- 未投票:81.11%
- 憲法委員会:賛成 1・反対 0・未投票 6
そして SPO 側です。この提案に投じられた票を数えると、賛成 14・反対 1 の計 15 でした。
この 15 という数字は、投票したプールの実数です。可決要件である「アクティブな SPO 投票ステークの 51%」に対して、どこまで届いているかを示す数値ではありません(ステーク加重の割合については後述の透明性メモをご覧ください)。それでも、実数として 15 という規模は記録しておく価値があると考えています。
Cardano には数千のステークプールがあります。そのすべてが投票権を持つわけではありませんが、自分たちが受け取る固定手数料の下限を決める提案に対して、これまでに票を投じたプールが 15 であるという事実は、それ自体が今週の状態です。
期限はエポック 653 で、まだ数週間あります。前号で書いたことをもう一度書いておきます。この提案について、SPO は意見を持つだけでなく、投票しなければ数に入りません。
6. 憲法を直す手続きが、実際に触れる形になった
前号で「Intersect が憲法修正ポータルをアルファ版として公開しました」とお伝えしました。今週、Intersect がその仕組みの詳細を公開しています。新しく開いたのではなく、開いていたものの中身が説明された、という順序です。
ポータル(cap.intersectmbo.org)でできることは 3 つに分かれています。
- 修正案を出す(CAP):憲法の該当箇所を指定し、置き換えるのか追加するのかを選び、理由を添える
- 論点を提起する(CIS):完成した文言がなくてもよい。曖昧さや抜けを指摘して議論を開く
- 議論する・追う:提案は公開され、コメントと追跡ができる
提案は consultation → ready → done という段階を進みます。認証は CIP-30 互換のウォレットを接続してユーザー名を選ぶだけで、メール登録もパスワード管理も要りません。ステークアドレスがそのまま本人性を担う設計です。
Intersect の説明のなかで、私たちが要点だと考えたのは次の一文です。「憲法の一部を変えるべきだと感じたとしても、最初の一歩が明らかでなかった」。
憲法委員会は、提案が憲法に適合しているかを審査します。しかし審査の基準そのものを直す手続きは、これまで具体的な入口を持っていませんでした。今回のポータルは、その入口に形を与えたものです。特に CIS——完成した文言なしに論点だけを提起できる仕組み——は実務的だと思います。憲法の条文を書ける人は多くありませんが、「ここが読みにくい」「この場合はどうなるのか」と気づく人はずっと多いからです。
7. Midnight ウォッチ — 提案の作法が決まり、期限は静かに過ぎた
MIP プロセスが公開された
8 月 4 日、Midnight が改善提案の手続きについての解説を公開しました。文書は 2 種類に分かれています。
- MIP(Midnight Improvement Proposals):Midnight のエコシステムを変更するための、具体的で技術的に精密な提案
- MPS(Midnight Problem Statements):摩擦・欠落・機会についての、解決策を前提としない記述
両者の関係は、原文では次のように整理されています。「MPS 文書は何が解決される必要があるかを定義し、MIP はどのようにを提案する」。提案は Proposed → Review → Accepted → Implemented という段階を進み、MIP Editors が採番と進行を担います。参加は開発者に限定されず、「開発者、ノード運営者、アプリケーション構築者、トークン保有者、そして利用者を問わず、誰からの貢献も歓迎する」とされています。
Cardano の CIP を見てきた立場からすると、この 2 種類の分離は素直な設計だと思います。「問題を述べること」と「解決策を提案すること」を最初から別の文書に分けておくと、まだ答えを持っていない人が議論に入れます。前節の CIS と同じ発想です。同じ週に、Cardano 側と Midnight 側の両方で「完成していない意見の置き場」が用意されたことになります。
期限は過ぎ、続報はない
前号でお伝えした Wanchain の期限——盗まれた NIGHT の 90% を協定世界時 8 月 6 日 12 時までに返還すれば、10% をホワイトハット報奨として認め、民事上の請求を行わないという条件——は、過ぎました。
そして、その後どうなったかについて、公表された続報を私たちは確認できていません。返還があったのか、なかったのか、Wanchain が次に何をするのか。いずれも分かりません。
分からないことを分からないと書くのは、あまり気持ちのいいものではありません。ただ、期限を切った交渉の結末が公表されないという状態そのものが、今の位置です。前号で私たちは「条件が見えていれば、少なくとも『何を待っているのか』が分かります」と書きました。今週はその次の段階——待っていた期限が過ぎ、まだ何も言われていない——にいます。
NIGHT は週間で +4.7%、3 週間ぶりの上昇でした。回収の帰結が見えないなかでの反発なので、この材料で説明できる動きではありません。
8. リスク・ディメンション
| 領域 | 今週の状態 | 次に確認したいこと |
|---|---|---|
| 国庫 | 4 件が期限切れ(要求額計 2,222 万 ada)。執行は Daedalus の 178 万 ada のみ | 削って再提案しても落ちる構図が続くか |
| 国庫(大型) | AlphaGrowth の 1 億 2,000 万 ada がエポック 649 期限。賛成 42.74%・投票済み反対 11.01% | 今週の他案件より反対票が多い。期限までの動き |
| プール経済 | minPoolCost は DRep 賛成 15.59%・未投票 81.11%。投票したプールは 15 |
SPO 側の投票が積み上がるか。ステーク加重で 51% に届くか |
| プール経済(時間) | 無介入なら委任者の目減りが 2028 年 2 月に 100% との試算 | 試算の前提が公開・検証されるか |
| 実行環境 | Plutus メモリ上限の 2 段階目が同じ提案に同梱 | 上限引き上げがブロック伝播に与える実測の影響 |
| 監督 | 憲法委員会の任命アクションは期限エポック 653 | 任期切れまでに反映が完了するか |
| 憲法 | 修正ポータルの仕組みが公開(アルファ) | 実際に CAP / CIS が出てくるか |
| 境界(ブリッジ) | Wanchain の期限が経過、続報なし | 返還の有無と、Wanchain の次の手順 |
| 配布(Midnight) | NIGHT +4.7%、MIP プロセス公開 | 最初の MIP / MPS が誰から出るか |
| 市場と手続きの乖離 | ADA +19.3% の一方、Dijkstra 準備の提案は期限切れ | 期待と資金供給のずれが解消されるか |
9. 来週の注目
- AlphaGrowth の 1 億 2,000 万 ada — エポック 649 が期限です。今週時点で賛成 42.74%、投票済み反対 11.01%。反対票がこれだけ入っている案件は最近では珍しく、今週最大の金額でもあります。
minPoolCostの SPO 票 — 15 から動くかどうか。期限はエポック 653 です。- Wanchain の続報 — 期限経過後の発表があるか。
- 落ちた 4 件の行方 — 特に Scalus と dOSPO/OMF が三度目の提出をするのか、それとも降りるのか。
- CAP / CIS の第一号 — 憲法修正ポータルに実際の提案が出てくるか。
まとめ
今週の Cardano では、二つのことが同時に起きていました。
一つは、市場が次の開発期を買ったことです。ADA は +19.3% 上げ、$0.20 を回復しました。市場はこれを Dijkstra への期待として説明しています。
もう一つは、国庫が動かなかったことです。2,222 万 ada 分の要求が票を集めきれずに期限切れになり、実際に出たのは 178 万 ada でした。期限切れになった提案の一つは、名前に「Dijkstra Readiness」と入っています。
この二つは矛盾していません。価格は期待を先取りしますが、国庫は 67% の合意を必要とします。動く速度が違うだけです。ただ、期待されているものと、資金が付いているものが、同じ名前で別々の場所にあるという状態は、記録しておく価値があると思います。
そして私たち自身の足元では、固定手数料の下限を決める投票が進んでいます。DRep の 81% はまだ投票していません。票を投じたプールは 15 です。
前号の最後に、私たちはこう書きました。「次に数えられるのは、私たち自身の票です」。数え始めた結果が、15 でした。
参考・出典
- Intersect MBO — Lowering minPoolCost and completing smart contract capacity increases(2026-08-03・パラメータの変更値、可決要件、52.8% と 2028 年 2 月の試算):https://www.intersectmbo.org/news/lowering-minpoolcost-and-completing-smart-contract-capacity-increases
- Intersect MBO — The Constitutional Amendment Portal: giving Cardano’s Constitution a way to grow(2026-08-07・CAP / CIS の仕組み、認証方式、ライフサイクル):https://www.intersectmbo.org/news/the-constitutional-amendment-portal-giving-cardanos-constitution-a-way-to-grow
- Intersect 憲法修正ポータル(アルファ):https://cap.intersectmbo.org
- Midnight — The Midnight Improvement Proposal Process(2026-08-04):https://midnight.network/blog/improvement-proposal-process
- Midnight Improvement Proposals リポジトリ(MIP / MPS の定義と段階・一次):https://github.com/midnightntwrk/midnight-improvement-proposals
- CIP-1694(ネットワークグループのパラメータと SPO の追加投票要件):https://github.com/cardano-foundation/CIPs/blob/master/CIP-1694/README.md
- ガバナンスアクション一覧(提案の状態・期限・要求額):https://gov.tools/governance_actions
- オンチェーン投票集計:AdaStat(https://adastat.net)を主とし、Koios の集計で照合
- 価格:CoinGecko(https://www.coingecko.com/)
透明性メモ
ガバナンスの賛成率は、AdaStat の集計を主とし、Koios の集計で突き合わせたうえで、両者が一致した値のみを記載しています。取得時刻は本文に併記しました。投票は期限まで動くため、確定値ではありません。
賛成率は「可決計算の分母(棄権を除き、未投票を含む)」に対する割合です。「反対」と書いたのは投票済みの反対票のみで、未投票は反対に数えていません。未投票は可決の計算上は賛成側に立たないため結果としては不成立方向に働きますが、それは反対の意思表示とは別のものです。
minPoolCost 提案について本文に記した「投票したプールは 15(賛成 14・反対 1)」は、オンチェーンの投票記録から数えたプールの実数です。可決要件である「アクティブな SPO 投票ステークの 51%」はステーク加重の割合であり、実数とは別の指標です。ステーク加重の SPO 賛成率については、突き合わせ可能な二つ目の集計元を確認できなかったため、数値を記載していません。SPO が投票主体であること、および可決要件が 51% であることは Intersect の公表と CIP-1694 の規定によります。
憲法委員会の任命アクションについては、集計の分母が参照元によって異なるため、賛成率を記載していません。
「Name the Protocol Version 12 hard fork “von Bergen”」は情報提供議案です。8 月 8 日時点で DRep 賛成は 31.25%(75 票)、投票済みの反対は 0%(0 票)でした。情報提供議案は仕様上「可決」する種類のものではないため、賛成率を可決見込みとして読まないでください。
価格は CoinGecko の日次スナップショット(協定世界時基準)で、8 月 1 日と 8 月 8 日を比較しています。前号は 8 月 1 日について別の時点のスナップショットを使っているため、数値がわずかに異なります(前号 ADA $0.168048 / NIGHT $0.018148、本稿 ADA $0.16838 / NIGHT $0.018183)。本稿は 8 月 1 日・8 月 8 日とも同一時点で取得した値に統一しています。
ADA の上昇理由として本文に記した Dijkstra 期への期待は、複数の報道が示している説明であり、私たちが検証した因果関係ではありません。価格そのものは検証済みですが、理由づけは市場の見方として読んでください。同じ理由から、大口ウォレットの買い集め量や取引所の担保条件の変更など、二次情報のみで確認した数値は本文に含めていません。
Wanchain の期限(協定世界時 8 月 6 日 12 時)の経過後について、返還の有無を含む続報を確認できていません。結末を推測して書くことは避けました。
今週の Intersect Weekly Update(#123 に相当するもの)は、公開を確認できなかったため出典に含めていません。今週の Intersect 関連の記述は、上記 2 本の公表記事によります。
※本記事は情報提供を目的とし、暗号資産の購入・売却・保有を推奨するものではありません。
