イノベーションとガバナンスの交差点 by チャールズ・ホスキンソン | NFTxLV 2023
YoutubeのNFTUpdateチャンネルは、カルダノ創設者であり暗号通貨界の著名人であるチャールズ・ホスキンソン氏のNFTxLV 2023イベントでの基調講演の動画を公開しました。
チャールズ・ホスキンソン氏の基調講演では、信頼、分散化、参加型ガバナンス、および新しい形態のデジタルアセットが、私たちのデジタルインフラストラクチャーと社会との相互作用を変革する上でどれほど結びついているかを探求します。
ホスキンソ氏は、基調講演で非代替性トークン（NFT）の潜在能力について話しをし、NFTにおけるコミュニティの重要性を強調し、NFTが人々を結びつけ、財産の所有権を再定義することを指摘しました。
NFTの世界では、ビジネスの複雑さが創造性を妨げることが多いですが、NFT業界はこれらのプロセスをより多くの人々にアクセス可能にしています。彼は創造的な業界における成功と失敗の違いは、ビジネスの知識によってしばしば左右されると指摘しました。しかし、NFTはビジネスの手法を普遍的に利用できるようにして、この問題を解決しています。
ホスキンソン氏は、ゲーム開発者が直面する歴史的な課題を挙げ、デジタル化前の時代には棚のスペースを争う必要があったと述べました。デジタル配信の欠如が大手レーベルに権力を与え、ゲーム業界の統合をもたらしました。一方、暗号通貨は個人に権力を与え、仲介業者を排除し、直接的なクリエイターと消費者の関係を可能にします。
彼はコミュニティ主導の開発と協力の重要性を強調し、暗号通貨の空間がアイデアの源に関係なく受け入れることを提案しました。また、NFTが10億人の人々を暗号通貨の世界に引き込む可能性にも触れ、彼らがクリエイティブな人々に声を与え、経済的アイデンティティを再定義する力を持っていることを強調しました。彼はコミュニティに感謝の意を表し、今後も協力と成長を楽しみにしていると締めくくりました。
以下はチャールズ・ホスキンソン氏基調講演動画「The intersection of innovation and governance feat. Charles Hoskinson | NFTxLV 2023」を翻訳したものです。
チャールズ・ホスキンソン氏基調講演動画「The intersection of innovation and governance feat. Charles Hoskinson | NFTxLV 2023」翻訳
みなさん、こんにちは。今日はラスベガスにいる感じですか?本当に?普段はもっと疲れ切って二日酔いのはずですよ。朝のプレゼンテーションなのに!笑いますが、Sphereのオープニングが楽しみですね。私は8年の間、その建設を見守ってきました。30億ドルくらいかかったと思います。素晴らしいけど、時には気味が悪いです。目玉があるの見ましたか?
ラスベガスが大好きです。そして、特にNFTコミュニティが大好きです。 カルダノのNFTコミュニティはとくにです。NFTは常にコミュニティについてのものだったと思います。人々を結びつけ、新しい関係や取引の方法を見出す動機付けになったのです。また、所有権の考え方を再定義することにもなりました。
創造性の問題は、ビジネスの人々にとって常に存在しています。成功したクリエイティブな人であろうとなかろうと、誰もが話すであろう恐ろしい話は、自分がどのようにひどく痛めつけられたか、もし本当にビジネスの知識があるなら、何を違ってやるかという話です。
芸術家、音楽家は物語を伝え、人々を鼓舞し、新しい視点を示すためにそこにいるのです。 LLCか株式会社にするか知るためにそこにいるのではありません。知的所有権はどうするか。誰にライセンスするか。誰が成功するかを決める支配力を持つ中間業者を必要としない市場はないのか。
しかし、生き延びるためには、そういったことを学ばなければなりません。だから、1000人のクリエイティブな人のうち、デス・ロウを所有するスヌープ・ドッグのような人が1人いるのです。それがメガスターで持続可能な人を他と分けるのです。
私たちNFT業界が持ち込むのは、ビジネスの知識が集合的な関心事になることです。ビジネスの手法とモデルはオープンソースになり、誰にでも利用できるようになります。スマートカウ効果（一頭の牛が囲いを出ると他の牛も右に倣って同じことをする。）と呼ぶのですが、誰かが方法を学べば、みんなその方法が分かるようになるのです。みなさんに無料で利用できるのです。オープンで議論できます。
NFTと言えば、創作したものを所有することです。資産です。他の人が関わっても、市場をコントロールする必要のある仲介業者はいません。ビッグになれるかどうかを支配する者はいないのです。
最近、リチャード・ギャレットと話しました。有名なゲーム開発者で、オルティマ・オンラインをご存知でしょう。1980年代、1990年代のゲーム制作はどんな感じだったのか聞いてみました。
インターネットがなく、デジタルなものはなかった時代です。ゲームを売るには、セリアルのように棚席が必要だったそうです。大手メーカーが棚の90%を所有していました。残りの小さなスペースに自分の商品を置くことになります。誰もそこを見ないのです。
想像してみてください。6年の歳月を費やし、魅力的なストーリーやプロット、ロマンス、グラフィック、 100種類以上のビデオカードに対応させるのは困難極まりない。その上、棚のスペースをゲットしなければならないのです。
だから、多くの人が生き残れなかったのです。EAやアクティビジョン・ブリザード、マイクロソフトのような巨大企業に集約されたのです。彼らはその方法を知っていました。クリエイティブな人を買収し、必要なければクダにしたのです。
これは再構想と再バランス化なのです。暗号通貨は常に、パワーを端に置くこと。人々のパワーです。これはクリエイティブな人の覚醒です。公正なものがほしいと言っているのです。
カルダノは、長期的なレジリエンスとサステナビリティを考えるエコシステムとしてユニークです。拡張UTXO、カルダノ・ネイティブ・アセット標準など、よく考えました。
でも、すべての核心にあるのがガバナンスです。本当に特別な創造的な事業なら、作者によって特別なのではなく、ファンが魔法のようにしたからです。
だから、そうした関係をコントロールするのがポイントなのです。そこを誤るとディズニーになり、うまく行けばラリアンのようになります。
暗号通貨のもう1つのスーパーパワーは、購入者と売り手、支払システム、資産作成、表象を1か所で統一できることです。そして、投票、ガバナンスもできます。
ラグプルの話を良く聞きます。設立者が時には資金不足で、時には腐っているために去ることがあると。しかし、コミュニティがまだ存続し、活動しているなら、パーティはなぜ止まらなければならないのでしょう。なぜ創造性が止まらなければならないのでしょう。
1人のゾロが引退しても、新しいゾロが誕生するのです。アンソニー・ホプキンスがアントニオ・バンデラスになるのです。アップグレードです!
だから、こうした問題を解決するために、私たちはイノベーションの機会があるのです。カルダノでは、1694やVOLTAIRE（ヴォルテール）の時代が訪れています。これは、私たち全員が一緒に作り上げているオンチェーンの政府なのです。
昨年のNFTプロジェクトの多くが、期待に応えられなかったのを目にしてきました。構造を改善し、ガバナンスを強化する必要があると言えるでしょう。また、コレクタブルの持続的価値需要をどう築くか、NFTを購入すると何を手に入れるのか、コミュニティはどうなるのか、といった現実的で合理的なことも検討すべきです。
この業界で誰が成功し、成功し続けたか。誰が失敗したかを見る必要があります。これは一人称の問題ではなく、私たちの問題なのです。
インターセクトのような組織の目的は、失敗の理由を探るための率直な会話を促進することです。技術だけでなく、資産発行、NFT、ステーブルコイン、オラクルなど、DeFiの人たちとの会話が必要です。
KPIは何か。バニティーメトリックと有意義なメトリックは何かを決める必要があります。TVLは過去15ヶ月で200%上昇、300%を超えました。取引量は過去最高です。8,000万のアセットが発行されました。これらは有意義な指標なのでしょうか。議論が必要です。
そして、可能な限りどこまでアクセルを踏み込めるか。エコシステム開発に1,000万ドル、2,500万ドル、3,000万ドルをリスクとして投資すべきか。戦略は何か。新しい団体を作るべきか。地域ごとに分けるべきか。これが戦略です。
アドバイスはしますが、私たちは1つの声に過ぎません。皆さんの集合体の中の1つです。来年、これを決定できるのです。それが魔法なのです。
そうすると、説明責任と正直さが生まれます。人々は力づけられ、リーダーシップを批判できるようになります。これが真の分散化です。
6サイクルを経験しましたが、上向くことも下向くこともあります。ミッション重視が大切です。新しいものを持ち込めば、他方にたどり着けます。
みなさんとこの家族の一員であることに感謝します。素晴らしいコミュニティを築き、暗号通貨エコシステムの要になってくれていることに感謝します。次の2年間を楽しみにしています。世界をともに変えましょう。ありがとうございました。
