
エポックな日々:637(2026年6月14日 午前6時44分頃 〜 6月19日 午前6時44分頃)
序章:信頼の基盤は、危機の中で試される

エポック637は、Cardanoにとって静かな週ではありませんでした。価格は重く、コミュニティには疲弊があり、DRep投票力の集中、提案否決後の不安、Cardano Foundationとチャールズ・ホスキンソン氏の関係をめぐる緊張、そしてVoltaire期の制度設計そのものへの問いが、同時に表面化しました。
しかし、この局面を単なる後退として読むだけでは、いま起きている本質を見落とします。Cardanoは、初めて本格的に「分散型ガバナンスで、実際に資本を配分し、成長戦略を選び、執行責任を持てるのか」という現実の重さに晒されています。Voltaireは機能し始めました。だからこそ、未成熟さもまた見えるようになりました。
ここで重要なのは、分散化を「力を細かく分けて、何も決められない状態」にしないことです。分散化された正統性、透明性、参加性を守りながら、成長を定義し、資本を配分し、研究・開発・採用・ビジネスを前に進める強い実行エンジンを持てるか。これが、エポック637で浮かび上がった最大の問いです。
チャールズ氏は「去らない」と言いました。続く動画では、Cardanoがなぜ世界を動かす信頼基盤になり得るのかを語りました。そしてDiscordをめぐる一連の説明では、論点が単なるツール選びではなく、成長定義、憲法、執行機能、Funding Organizations、予算戦略、AI支援型ガバナンスへ広がっていることが見えてきました。
同じ週、van Rossem hard forkはmainnet governance action提出段階へ進み、2026年予算プロセスは独立監査フェーズに重なり、Hydra v2.2.0はPartial Fanoutを導入し、Pyth ProはCardano上のプロジェクトへ1年無償の価格データ導線を開き、MidnightはDUST、ウォレット、Night Sky Accelerator、企業・STO文脈へ広がりました。
つまりエポック637は、危機と実装が同じ場所に立った週でした。問いは一つです。AI・ブロックチェーン時代に、CardanoとMidnightは「信頼の基盤」になれるのか。
第1章:Cardanoはいま、折れるかどうかの瀬戸際にいる
価格低迷は、単なる市場の数字ではありません。開発者の継続意欲、プロジェクトの資金調達、コミュニティ心理、外部からの関心、そして長期保有者の信念に影響します。価格だけでCardanoの価値を測るべきではありませんが、価格が心理と実行力に与える影響を軽く扱うこともできません。
エポック637のCardanoは、その重さの中にいました。提案の一部否決は、研究主導性や採用戦略への不安を呼びました。DRep制度は、低関心ホルダーの委任、専門領域の広さ、DRep活動の負荷、無投票・未参加の扱い、少数大口DRepへの投票力集中といった課題を見せました。さらに、主要組織間の関係や役割分担をめぐる緊張も、コミュニティの分断感を強めました。
ただし、ここで見るべきなのは「ガバナンスが壊れた」という単純な物語ではありません。DRepとコミュニティの判断によって結果が出たという意味では、オンチェーンガバナンスの枠組みは動いています。問題は、手続きが動くことと、成熟した判断ができることは同じではない、という点です。
Voltaireの最初の難所は、投票そのものではありません。投票前に何を議論し、誰が専門的に評価し、どの根拠を共有し、どのように実行責任へつなぐのか。そこが弱いままでは、DRepは過剰な負荷を背負い、提案者は否決のたびに敵意を感じ、ADA保有者は全体像を見失います。
ここで折れるのか、それとも制度を一段成熟させるのか。エポック637のCardanoは、その分岐点に立っていました。
第2章:チャールズ氏は去らないと言った
「No I’m not leaving」は、Cardanoコミュニティに重く響いた動画でした。そこには疲弊もあり、怒りもあり、個人的な防衛に見える部分もありました。Cardanoの顔としての影響力を考えると、発信の仕方に対する懸念が生まれるのは自然です。
それでも、この動画で見落としてはいけない一点があります。チャールズ氏は去らないと言ったことです。
これは、チャールズ氏を無条件に擁護するという意味ではありません。Cardanoを一人の人物に依存させるべきでもありません。むしろ、ビジョン、技術思想、外向きの発信、政治的調整、コミュニティへの反論までを一人が背負い続けることには限界があります。Cardanoが成熟するほど、役割は分散されなければなりません。
しかし、Cardanoはチャールズ氏の大きなビジョンから始まり、ここまで来ました。科学、形式手法、分散型金融インフラ、RealFi、プライバシー、分散型ID、ガバナンス。これらを一つの長期シナリオとして束ねてきた存在が、まだ諦めていないことは大きい。
新しいリーダーは、誰かが任命すれば突然現れるものではありません。苦しい局面でも残り、開発を続ける人、翻訳する人、記事を書き続ける人、分析する人、提案を改善する人、DRepとして判断を続ける人、コミュニティを支える人たちの中から自然に育ちます。地面の下で仕事を続ける人たちが根となり、やがて大きな木を支える力になります。
いま必要なのは、違いを消すことではありません。日本の和合の精神に近いもの、つまり意見の違いを認めながらも、Cardanoが本来目指してきた大きな方向を見失わず、根となる人たちが活動を続けることです。
参考記事:
第3章:Cardanoはなぜ「信頼の基盤」になり得るのか
「Why Cardano is the only Ecosystem that can run the world」で語られた核心は、Cardanoが世界を動かすための土台を、どう支えるのかという問いです。人間の信頼の基盤を、より検証可能で、より分散的で、より低コストに作り直せるか。そこに、このメッセージの重心があります。
現代社会では、信頼を作るために多くの仲介者が必要です。銀行、監査、清算、カストディ、身元確認、法務、保険、規制対応、データ仲介。これらは必要な機能を持っていますが、同時に高価で、遅く、国境を越えにくく、壊れやすい部分もあります。
AIが経済活動の速度を上げるほど、この問題はさらに大きくなります。AIエージェントが取引し、交渉し、支払い、証明し、権限を行使する時代には、「誰が」「どの権限で」「何を証明し」「どこまで開示し」「どの台帳に記録するのか」が重要になります。
ここでCardanoとMidnightの組み合わせが意味を持ちます。Cardanoは分散型の台帳、ステーキング、SPOネットワーク、DRepガバナンス、EUTXO、形式手法を持ちます。Midnightはプライバシー、選択的開示、ゼロ知識証明、企業利用に近いデータ設計を担います。
公開されるべきものは公開し、検証されるべきものは検証できるようにしながら、個人情報や事業データを必要以上に晒さない。AI時代の信頼基盤に必要なのは、このバランスです。Cardanoが信頼を保存し、Midnightが必要な秘密を守りながら証明を出す。この構図は、AI・ブロックチェーン時代における社会的インフラの一つの候補になります。
第4章:Voltaireの最後の難所は、投票ではなく実行プロセスである

エポック637で特に重要だったのは、チャールズ氏のDiscordをめぐる続編が、単なるコミュニケーション論を超えていたことです。論点は「Discordを使うかどうか」ではありません。Cardanoが、混沌の会話から、成長・憲法・予算・執行責任を結ぶ実行プロセスへ進めるかどうかです。
「More comments on Discord」では、チャールズ氏はこの構想を、AIに向けたビジネス要件としても語っていました。つまり、動画は単なる意見表明ではなく、これから作るプロダクトの要件定義にもなっているという位置づけです。
そこで繰り返されたのは、3つの課題です。第一に、Cardanoには成長の定義が必要です。価格なのか、月間アクティブユーザーなのか、開発者数なのか、TVLなのか、ブロック利用率なのか、企業採用なのか。何を目指すのかを定義しなければ、戦略も予算も評価も成立しません。
第二に、その成長定義を実行できるガバナンス構造が必要です。最小限のガバナンスは、投票と憲法改正を可能にしました。しかし、投票できることと、戦略をまとめ、執行し、成果を測ることは別です。成長目標を憲法前文や政府機能に接続し、選ばれた役割が戦略と予算に責任を持つ構造が問われています。
第三に、予算はFunding Organizationsと実行予算へ整理される必要があります。Treasuryが誰でも直接取りに行く貯金箱のようになると、DRepは個別提案を裁き続け、提案者との関係は敵対化しやすくなります。Catalyst、ソブリン・ウェルス・ファンド、特定目的の資金組織のような代替資金配分レイヤーを持てば、DRepは全提案を直接裁くのではなく、より大きな戦略と監督へ集中できます。
ここで重要なのは、統一は中央集権と同じではないという点です。成長定義、戦略、実行がばらばらであれば、分散化は力になりますが、同時に散逸にもなります。必要なのは、誰か一人への服従ではなく、プロセスへの委任です。
第5章:分散化には、強い実行エンジンが必要である
分散化とは、誰も責任を負わず、誰も実行できず、誰も合意できない状態を放置することではありません。分散化された正統性の上に、成長を定義し、資本を配分し、実行を前へ進めるエンジンを持つこと。これが、AI・ブロックチェーン時代の新しいガバナンスの核心です。
ここで参考になるのが、「分散化の次の10年 — Cardano は『DAO資本主義』を実現できるか」という視点です。中央集権か分散化かという二項対立ではなく、分散化された参加・所有・監査・意思決定と、資本配分・開発・実行を統合する。Cardanoが次に進むべき段階は、まさにここにあります。
DAO資本主義という言葉で表したいのは、単にDAOを作ることではありません。トレジャリーを持ち、投票を持ち、分散した参加者を持つだけでは、資本主義的な成長エンジンにはなりません。資本には配分ルールが必要であり、配分された資本には成果責任が必要であり、成果責任には監査と撤退条件が必要です。
Cardanoの強みは、オンチェーンの正統性と透明性を持てることです。一方で、弱みとして見え始めているのは、全体戦略と執行責任の接続です。DRepが全領域の専門家であることはできません。個別提案の読み込み負荷は大きすぎます。低関心ホルダーの投票力は、大口DRepへ集中しやすい。だからこそ、提案フォーマットの標準化、共同Rationale、専門領域ごとのレビュー、AIエージェントによる要約・比較・リスク分析が必要になります。
AIエージェントは、ここで単なる効率化ツールではありません。ガバナンス参加者が情報の海に沈まないための補助脳になり得ます。提案の前提、予算、マイルストーン、リスク、過去実績、関連提案、憲法適合性、成果指標を整理し、DRepやADA保有者が判断しやすくする。人間の判断を置き換えるのではなく、人間が責任を持って判断できるようにする。
分散型ガバナンスを守りながら、研究、開発、採用、ビジネス展開を加速させる強い実行エンジンを持つこと。それは中央集権への後退ではなく、分散型ガバナンスが成熟するための進化です。
参考記事:
第6章:CardanoとMidnightが噛み合うとき、AI時代の信頼基盤が見えてくる
Midnightは、Cardanoとは違う速度と体制で進んでいます。エポック637でも、Turnkey、Night Sky Accelerator、DUST、1AMウォレット、Buysell Standardsとの接続など、開発者と企業が実際に触るための導線が増えました。
MidnightのDUSTは、単なる手数料トークンの話ではありません。Web3が一般利用へ広がるとき、ユーザーに毎回トランザクション手数料を意識させることは大きな摩擦になります。DUST accumulation mechanismがtransaction sponsorshipやcapacity managementを可能にするなら、アプリは手数料処理を裏側へ移し、ユーザー体験をなめらかにできます。
1AMがDynamicのグローバルデモ上でMidnight対応ウォレットとして示されたことも、同じ文脈です。プライバシーを重視したチェーンが普及するには、鍵管理、ウォレット、オンボーディング、権限設計、開発者支援が必要です。Night Sky Acceleratorは、創業者やビルダーがプライバシーファーストのプロダクトを作るための入口になります。
ここにCardano本体の分散性、ステーキング、決済、DRepガバナンス、SPOネットワークが重なります。AIエージェント経済では、本人性、権限、支払い、監査、データ信頼性、プライバシーが必要になります。CardanoとMidnightがうまく和合し、噛み合うことができれば、AI・暗号資産・ブロックチェーンによる自律分散型経済圏の大きな波を捕まえる可能性があります。
重要なのは、すでにある芽を摘まないことです。あと少しのところで止めるのではなく、次の時代の光を見据えて進むことです。ノイズに振り回されず、開発とビジネスの拡張を続ける。分散化は最後には、一人ひとりの決意と判断によって紡がれます。
第7章:エポック637で進んだ「使える段階」への実装ログ
エポック637の実装面では、複数の重要な前進がありました。どれも単体では地味に見えるかもしれません。しかし、並べて見ると、Cardanoが「語る段階」から「使う段階」へ近づいていることが見えてきます。
van Rossem hard forkは、mainnet governance action提出段階へ進みました。ここでいうGAはgeneral availabilityではなくgovernance actionです。つまり、Cardano本番ネットワークの更新に向けた提案がオンチェーンに載った段階です。提出は完了ではありません。次はSPO、DRep、憲法委員会の投票、on-chain enactment、SPO・取引所・ウォレット・DApp・インフラのreadiness確認です。
cardano-node 11.0.1は、PV11 intra-era hard forkをサポートする最初のリリースとして位置づけられています。これは、ハードフォークガバナンスアクションがSPO、DRep、憲法委員会によって投票され、オンチェーンでenactされた後に、Protocol Version 11への更新を可能にするものです。
予算プロセスでは、Hydra Voting完了後の独立監査フェーズが6月15日から19日に重なりました。ここでも重要なのは、勝敗を急いで語ることではなく、投票完了から監査、オンチェーン提出へ進む段階性です。資本配分を扱うチェーンには、結果だけでなく、結果へ至る検証手順が必要です。
Hydra v2.2.0では、Partial Fanoutが導入されました。これにより、大きなUTxO集合を持つHydra Headでも、fanoutを複数ステップに分けて閉じられるようになります。各ステップはBLS accumulator membership proofでオンチェーン検証され、最後にFinalPartialFanoutTxでHead tokenをburnして完了します。Hydraの速度だけでなく、出口側の運用性が改善されたことが重要です。
Pyth Proの1年無償オファーは、Cardano DeFiの価格データ導線を広げました。Cardano上で構築するプロジェクトは、Pyth ProのAPI keyとprice feedsを1年間、使用上限なしで申請できると案内されています。価格データはDeFiの水道管です。lending、DEX、stablecoin、derivatives、RWAが本番運用に近づくには、参照価格、担保評価、清算、リスク管理を支えるデータが必要です。
この週の共通点は、「使える部品」が増えたことです。hard fork readiness、予算監査、Hydraの出口、Pythの価格データ、MidnightのウォレットとDUST。どれも、派手な物語ではなく、実装の地面を整えるものです。
第8章:エポック637 市場指標・KPI分析

エポック637の市場は、週前半に反発し、週後半に再びリスクオフへ傾きました。6月14日から16日にかけて、BTC、ETH、ADA、NIGHTはそろって持ち直しましたが、6月17日から18日にかけて暗号資産と株式がともに弱含み、VIXは上昇しました。
価格だけを見ると、ADAは6月14日の0.172388ドルから6月18日の0.166549ドルへ下げました。6月19日朝のterminal liveでは0.163344ドル付近でした。ただし、同じ期間に進んだvan Rossem、Hydra、Pyth、Midnight、予算監査を考えると、短期価格と実装進捗は分けて見る必要があります。
| 日付 | BTC | ETH | ADA | NIGHT | 市場の読み方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6/14 | $64,491(+1.44%) | $1,683.88(+1.15%) | $0.172388(+1.46%) | $0.031647(-8.31%) | VIX低下、リスクオン寄り |
| 6/16 | $66,139(+1.47%) | $1,792.52(+4.18%) | $0.178516(+2.03%) | $0.033536(+5.07%) | 株式・暗号資産とも反発 |
| 6/18 | $64,294(-2.09%) | $1,741.91(-2.80%) | $0.166549(-3.81%) | $0.030241(-7.88%) | 暗号資産主導のリスクオフ |
| 6/19朝 | $63,043(-2.04%) | $1,709.32(-2.05%) | $0.163344(-2.02%) | 取得不可 | エポック切替直前の弱含み |
マクロ側では、6月16日にS&P 500が7,554.29、VIXが16.20まで低下し、リスクオンが強まりました。しかし6月18日にはS&P 500が7,420.10、VIXが18.44へ上昇し、DXYも100.388へ戻りました。USD/JPYは160円台に残り、金利・ドル・地政学リスクが暗号資産の上値を抑える構図が続きました。
CardanoオンチェーンKPIについては、Dune Analyticsスナップショットの取得基準日が2026年6月12日 UTCのため、以下は参考値として扱います。エポック637末時点の更新値が確認できる場合は、公開時にその値を優先します。
| 指標 | 参考値 | 基準 |
|---|---|---|
| ステーキング率 | 58.15% of supply | Dune 6/12 UTC参考値 |
| Nakamoto係数 | 164 | Dune 6/12 UTC参考値 |
| 日次Tx | 25,452 | 2026-06-12 |
| アクティブアドレス | 12,342 | Dune 6/12 UTC参考値 |
| Script Tx比率 | 38.94% | Dune 6/12 UTC参考値 |
| ステーブルコイン総額 | $43.88M | Dune 6/12 UTC参考値 |
| Treasury | 1,512,017,193 ADA | epoch 636参考値 |
SIPO DRep活動の観点では、エポック637は単一の賛否判断よりも、制度の読み直しが中心でした。予算監査、van Rossem governance action、Pyth Pro、Hydra v2.2.0、Midnight導線、Constitutional Committee election締切を追いながら、DRepが今後どのように専門性と負荷を分散し、共同レビューやAI支援を使って判断材料を整えるかが焦点になっています。
第9章:エポック637 配信記事の紹介
エポック637では、Cardanoガバナンス、開発者導線、マクロ環境の3つが交差しました。以下は、公開ログおよび同期間の公開済みSignalメタデータで確認できる主な配信です。
| 日付 | 媒体 | 種別 | タイトル・内容 | URL |
|---|---|---|---|---|
| 6/16 | SIPO_Tokyo | Charles動画解説 | 「Discord, Part 3」解説・全翻訳。匿名性、説明責任、実行力ある熟議空間の設計図。 | https://sipo.tokyo/post-46240/ |
| 6/17 | SIPO_Tokyo | Signal | van Rossemは“完了”ではなく、mainnet GA提出段階へ。 | https://x.com/SIPO_Tokyo/status/2067046600036474925 |
| 6/17 | SIPO_Tokyo | Signal | Hydra v2.2.0とMidnight、開発者が触る導線が増えている。 | https://x.com/SIPO_Tokyo/status/2067064238892568929 |
| 6/18 | SIPO_Tokyo | Signal | Pyth Pro 1年オファー、Cardano DeFiは価格データを“使える段階”へ。 | https://x.com/SIPO_Tokyo/status/2067410570161324037 |
| 6/18 | SIPO_Tokyo | Charles動画解説 | 「On with Jason」解説・全翻訳。成長KPI、Treasury、DRep疲弊、執行機能の論点。 | https://sipo.tokyo/post-46257/ |
| 6/16 | SITIONjp | Event Risk Radar | 6/16週、市場が見る5つの先行指標。FOMC・流動性・暗号資産の文脈。 | https://x.com/SITIONjp/status/2066725596651229315 |
| 6/16 | SITIONjp | Signal | Hamilton Laneに1,424万ドルのインサイダー買い。プライベート市場の価格発見を扱う隣接テーマ。 | https://x.com/SITIONjp/status/2066682271105773600 |
LifeMakersComは、期間内ではAI・宇宙・生活技術が中心でした。暗号資産・ブロックチェーン直結の紹介対象は限定的ですが、AIエージェント、生活導線、自己進化型AIの文脈は、本稿のAI・ガバナンス論と隣接しています。
第10章:エポック637終了時点 ステーキング動向
エポック638切替後、エポック637:100%時点のステーキング状況が確定しました。ネットワーク全体では、総ステークは約21.6b ADA、総ウォレット数は5,872,281、アクティブ・プールは2,721でした。ADA/USDは6月19日午前6時45分時点で0.1626ドル、USD/JPYは161.35円、ADA/JPYは26.24円です。
| 項目 | エポック637:100%時点 | 前エポック比 |
|---|---|---|
| 総サプライ | ₳37.5b | 横ばい |
| 総ステーク | ₳21.6b | ₳21.7b → ₳21.6b |
| 総ウォレット数 | 5,872,281 | +4,087 |
| 総ホルダー | 3,274,527 | -709 |
| 総委任数 | 1,348,742 | -842 |
| アクティブ・プール | 2,721 | +18 |
| 時価総額 | $6.1b | – |
| ADA/USD | $0.1626 | $0.1727 → $0.1626 |
SIPO / SIPO2 / SIPO3の3プール合計では、エポック637のブロック数は121、累計ブロック数は45,550、Active Stakeは113.37M ADA、Live Stakeは113.09M ADA、委任者数は2,192でした。
| プール | ep637 blocks | Lifetime | Active | Live | 委任者 |
|---|---|---|---|---|---|
| 合計 | 121 | 45,550 | ₳113.37M | ₳113.09M | 2,192 |
| SIPO | 51 | 19,362 | ₳50.34M | ₳50.29M | 1,141 |
| SIPO2 | 39 | 14,542 | ₳34.71M | ₳34.55M | 480 |
| SIPO3 | 31 | 11,646 | ₳28.32M | ₳28.25M | 571 |
委任者数は2,193から2,192へ、実質横ばいです。Active Stake合計の減少は、前エポックのLive Stake減少がActive Stakeへ反映されたlag機構によるもので、新規の大きな委任流出として読むべきものではありません。ADA価格の低下も、エポック後半の市場全体リスクオフ局面と合わせて見る必要があります。
SIPO / SIPO2 / SIPO3 の運営マージンは、エポック637時点では現行2.5%です。既報のとおり、運営マージン改定はエポック642(2026年7月9日開始)から2.5%から3.9%へ発効予定で、固定費340 ADAは据え置きです。
終章:深淵を見つめ、それでも根を張る

エポック637は、楽観だけで書ける週ではありませんでした。Cardanoは、価格、ガバナンス、分断、実行力、コミュニケーションのすべてで試されています。危機から目をそらすなら、この記事の問いは弱くなります。
しかし、危機を見ることと、諦めることは違います。深淵を見つめながら、それでも通り抜ける。ここに、いまのCardanoが立つべき場所があります。
分散化は、最後には一人ひとりの決意と判断によって紡がれます。誰かがすべてを解決してくれるわけではありません。開発者、DRep、SPO、ADA保有者、翻訳者、記事を書く人、ツールを作る人、コミュニティを支える人。それぞれが根となって残り、和合し、仕事を続けることで、大きな木は倒れにくくなります。
Cardanoの分散型ガバナンス、Midnightのプライバシーと選択的開示、そしてAIエージェントによる知的実行支援が噛み合うことで、AI・ブロックチェーン・ガバナンスを統合した新しい信頼基盤が、いよいよ完成へ向かう可能性があります。
そのために必要なのは、ノイズに反応し続けることではありません。成長を定義し、資本を配分し、実行を検証し、必要な役割を分散し、根となる人たちが活動をやめないことです。
エポック637は、Cardanoが折れるかどうかの瀬戸際で、次のガバナンスと信頼基盤を作るための問いを投げかけました。答えは、まだ出ていません。だからこそ、ここからが重要です。
透明性メモ
SIPOはCardanoのSPO、DRep、ADA保有者としてCardanoエコシステムに継続参加しています。また、Midnight関連の情報発信・調査にも関与しています。本稿は、公開済みのSIPO記事・Signal、公式発信、開発リリース、ガバナンス関連資料をもとに、エポック637の出来事を整理したものです。
本稿は投資助言、投票助言、ノード運用指示、DApp実装指示、API利用推奨ではありません。ADA、NIGHT、ステーキング、DRep委任、ガバナンス投票、開発・事業判断については、必ず一次情報、公式ドキュメント、各サービスの利用条件を確認してください。
市場指標、オンチェーンKPI、ステーキング数値には取得時点とデータソースの差があります。ステーキング動向は、エポック638切替後に確定した専用スレッドの値を正典として反映しています。van Rossemや予算プロセスなどの段階表現は、提出、投票、監査、enactmentを分けて扱います。
出典・参照
- Deep Dive|分散化の次の10年 — Cardano は「DAO資本主義」を実現できるか: https://x.com/SIPO_Tokyo/status/2063813876416962587
- チャールズ・ホスキンソン氏動画「No I’m not leaving」解説: https://sipo.tokyo/?p=46071
- チャールズ・ホスキンソン氏動画「Discord, Part 3」解説: https://sipo.tokyo/post-46240/
- チャールズ・ホスキンソン氏動画「On with Jason」解説: https://sipo.tokyo/post-46257/
- チャールズ氏続編公開確認: https://x.com/SIPO_Tokyo/status/2067048639927824868
- 続編記事: https://sipo.tokyo/?p=46252
- Intersect Weekly Update #115: https://intersectmbo.org/news/intersect-weekly-update-115-june-12-2026
- van Rossem governance action: https://gov.tools/governance_actions/fdd468da5cc4ac8431dcd7e2b3211666c73bc229f85879469f67f1d9d51d344d#0
- cardano-node 11.0.1 release: https://github.com/IntersectMBO/cardano-node/releases/tag/11.0.1
- Hydra v2.2.0 release: https://github.com/cardano-scaling/hydra/releases/tag/2.2.0
- Intersect: Pyth Pro on Cardano subscription offer: https://intersectmbo.org/news/pyth-pro-on-cardano-subscription-offer
- Pyth Network: https://www.pyth.network/
- Midnight Night Sky Accelerator: https://midnight.network/night-sky-accelerator
- Midnight DUST解説: https://midnight.network/blog/understanding-the-multiple-pathways-to-generating-dust
- Intersect CC elections: https://hydra-voting.intersectmbo.org/cc-elections






















