🎯 今日の主役
憲法委員会を更新する議案が、期限の直前に DRep と SPO の両方で可決基準を超えました。日本時間9月2日6時33分の取得時点で、DRep の賛成は 71.61%(166票)です。基準は 67% ですから、4.61 ポイント上に出ています。SPO の賛成は 56.12%(301票)で、基準の 51% を 5.12 ポイント上回りました。期限はエポック 653 の終わり、日本時間9月2日6時44分51秒です。取得時点で残り11分でした。
昨日の朝と比べると、動いた量がはっきり分かります。9月1日5時41分の時点では DRep 67.37%・SPO 48.88% で、SPO は基準まで 2.12 ポイント足りていませんでした。それが24時間で 7.24 ポイント積み上がっています。反対されていたわけではない、という構図も最後まで変わりませんでした。SPO の投票済み反対は 0.02%(1票)だけ、DRep も 0.28%(7票)にとどまり、動いたのは未投票だった側です。SPO の未投票は 50.62% から 43.42% へ、DRep は 29.46% から 25.27% へ下がりました。
この日付には意味があります。ちょうど2年前の9月1日、エポック 507 で Chang ハードフォークがプロトコル 9.0 を有効にし、CIP-1694 のオンチェーンガバナンスの第一段階が始まりました。Conway era の入口です。その2年後の同じ週に、委員の任期切れで委員会が定数の5名を割り込む——つまり財務引き出し・パラメータ更新・憲法更新・ハードフォーク開始の4種類が批准できなくなる——という事態を、投票する側が自分たちで避けた形になります。48-72時間で見るのは、エポック 653 の確定集計で今回の数値どおりに批准されるか、その一点です。
🧭 今日の焦点 3 件
委任の道具: Input Output Group と se7en labs が、Daedalus 11.3.0 の公開を告知しました。今回の目玉は DRep Directory で、委任先となる代表者を1か所にまとめて表示し、新しい委任ツールで選ぶところまでを一続きにしています。あわせて新しいサポートポータル Ariadne が同梱され、エクスプローラーのリンク修復や一部の対応改善も入りました。今回の議案で最後まで残っていたのが「反対」ではなく「未投票」だったことを踏まえると、委任先を探す手間そのものを減らす更新が同じ日に出てきたのは、順番として噛み合っています。
機関のコンプライアンス: Midnight が、OpenZeppelin による4チェーンの比較を紹介しました。Stellar はコンプライアンスがプロトコルに組み込まれ、Ethereum は ERC-3643 のような規格を通じてアプリケーション層に置かれ、Canton は誰が取引を見て承認できるかをプライバシーで制限します。これに対して Midnight は既定でプライベートで、ゼロ知識証明を使えば機関側は「KYC を通過した」「制裁チェックをクリアした」という事実だけを、元のデータを見せずに検証できます。機関にとっての論点は、オンチェーンでどう規制を守らせるかだけではなく、既に負っている守秘義務を保ったまま守らせられるかだ、という整理です。もうひとつ、Midnight は現在3つのビルダー向けの入口を案内していて、そのうち Content Bounty Program は Eclipse ラウンドが受付中です。
日本とアジアの入口: Midnight の日本語アカウントが、AI 開発者向けの Midskills が日本語に対応したと告知しました。学習の入口が母語になるのは、コミュニティの人数より前に効いてくる部分です。アジア側では、Cardano Foundation が10月7日にシンガポールのマリーナベイ・サンズで、UTXO の上で作っているチーム向けのピッチ枠を用意すると告知しました。Cardano でも Bitcoin でもその中間でも対象で、最大50万ドルの資金が提示されています。同財団は ReefData の取り組みも紹介していて、これは協同組合の形でデータ販売と分配を Reeve が Cardano 上に記録し、組合員が自分の取り分をオンチェーンで確認できるようにするものです。
📊 数値スナップショット
ADA $0.198926 -0.08%|NIGHT $0.0184996 -1.62%(9月1日時点・24時間変化)
背景クロスマーケット: BTC $78,752 +0.49%|ETH $2,470.32 +0.29%(9月1日時点)
憲法委員会の更新議案(9月2日6時33分 取得時点): DRep 賛成 71.61%(166票・可決基準 67%)/DRep 投票済み反対 0.28%(7票)/DRep 未投票 25.27%/SPO 賛成 56.12%(301票・可決基準 51%)/SPO 投票済み反対 0.02%(1票)/SPO 未投票 43.42%
前日からの変化: DRep 67.37% → 71.61%(+4.24 ポイント)/SPO 48.88% → 56.12%(+7.24 ポイント)
最低プール手数料 75 ADA 引き下げ議案(Part 2・9月2日6時34分 取得時点): DRep 賛成 68.23%(149票・可決基準 67%)/DRep 投票済み反対 4.72%(34票)/SPO 賛成 34.46%(147票・可決基準 51%)/SPO 投票済み反対 10.5%(59票)/SPO 未投票 54.56%/委員会 賛成5・反対0・未投票2
期限: 両議案ともエポック 653 の終わり=9月2日6時44分51秒(日本時間)
委員会の必要定数: 5 名
Chang ハードフォーク: 2024年9月1日・エポック 507・プロトコル 9.0
TOKEN2049 の UTXO ピッチ枠: 10月7日・シンガポール・最大50万ドル
Regime(Cardano エコシステム): 2年前に始めた手続きが、初めて最後まで自力で通りました
⚡ 先行指標 Watch(48-72h)
【1】エポック 653 の確定集計。両議案の結果が確定するのは期限到来後です。委員会更新が批准されれば4席が入れ替わり、定数5を割る事態は避けられます。取得時点の数値と確定値がずれないかを見ます。
【2】最低プール手数料の議案。DRep は 68.23% で基準を超えましたが、SPO は 34.46% で届いていません。同じ論点が Part 3 として出し直されるのか、別の設計で来るのかが次の観測点です。
【3】未投票の水準。今回は DRep 25.27%・SPO 43.42% が投票せずに終わりました。Daedalus 11.3.0 の DRep Directory が入った次の議案で、この数字がどこまで下がるかを見ます。
【4】Dijkstra と Leios の日程。委員会が定数を保った状態が続けば、ハードフォーク開始のアクションを批准できる体制も続きます。技術側の更新と憲法側の更新が並走する形になります。
【5】TOKEN2049 の10月7日。UTXO の上で作っているチームが最大50万ドルを賭けて投資家の前に立ちます。応募の締切と登壇チームの顔ぶれを見ます。
🔄 48-72h 分岐(観察軸)
Base: 憲法委員会の更新が確定集計でも批准され、4席が入れ替わります。手数料の議案は期限切れとなり、論点は次の提案へ持ち越されます。
Risk: 確定集計が取得時点の数値と食い違います。SPO 側は締切直前の駆け込みが多く、分母の扱い(明示 Abstain と AlwaysAbstain を除く)で見え方が変わりますので、確定値が出るまでは断定しないのが安全です。
Alt: 手数料議案の不成立が、小規模プールの収益構造の議論を前に出します。最低プール手数料は存続に直結しますので、次の提案では移行期間の設計が焦点になります。
📎 直近24時間の動き
■ 重要な動き
- Input Output Group が Daedalus 11.3.0 の公開を告知しました。DRep Directory が委任先を1か所にまとめ、新しい委任ツールで選べるようになり、サポートポータル Ariadne も同梱されています。
https://x.com/IOGroup/status/2094809581067088210 - se7en labs が同リリースの内訳を示しました。DRep Directory と委任ツールの追加、Ariadne の導入、エクスプローラーのリンク修復などが含まれます。
https://x.com/se7en_labs/status/2094786448272597034 - Cardano が、2年前の同日にエポック 507 で Chang ハードフォークがプロトコル 9.0 を有効にし、CIP-1694 のオンチェーンガバナンスの第一段階が始まったことを振り返りました。
https://x.com/Cardano/status/2094852066065756294 - Midnight が、OpenZeppelin による Stellar・Ethereum・Canton・Midnight のオンチェーンコンプライアンス比較を紹介しました。
https://x.com/MidnightNtwrk/status/2094840749233758400 - 同スレッドでは、Stellar はプロトコル組み込み、Ethereum は ERC-3643 のようなアプリケーション層の規格、Canton は可視性と承認権限の制限、という違いが整理されています。
https://x.com/MidnightNtwrk/status/2094840751372878148 - Midnight は既定でプライベートで、ゼロ知識証明により「KYC 通過」「制裁チェック通過」といった要件の充足を、元データを晒さずに検証できると説明しています。
https://x.com/MidnightNtwrk/status/2094840754665623851 - 機関にとっての論点は、オンチェーンでどう規制を守らせるかだけでなく、既に負っている守秘義務を保ったまま守らせられるかだ、と続けています。
https://x.com/MidnightNtwrk/status/2094840756401746391 - Midnight が、いま参加できるビルダー向けの入口を3つ案内しました。
https://x.com/MidnightNtwrk/status/2094785075699200092 - そのうち Content Bounty Program は Eclipse ラウンドが受付中で、チュートリアル・動画解説・技術文書・コード例・ゼロ知識証明の教材が対象です。ゲーム、dApp、バグの各枠は準備中と案内されています。
https://midnight.network/developer-bounties - Midnight の日本語アカウントが、AI 開発者向けの Midskills が日本語に対応したと告知しました。
https://x.com/midnight_jpn/status/2094737473880670617 - Cardano Foundation が、10月7日にシンガポールのマリーナベイ・サンズで UTXO 上のプロジェクト向けピッチ枠を設けると告知しました。Cardano でも Bitcoin でもその中間でも対象で、最大50万ドルが提示されています。
https://x.com/Cardano_CF/status/2094821452759674933 - Cardano Foundation が ReefData の取り組みを紹介しました。協同組合の形で、データ販売と分配を Reeve が Cardano 上に記録し、組合員が自分の取り分をオンチェーンで確認できる設計です。
https://x.com/Cardano_CF/status/2094880614629638379
▫ その他の動き
- Intersect が、コミュニティ参加から作業部会・委員会・投票・理事会に立つところまでが1本の線でつながっていると説明しました https://x.com/IntersectMBO/status/2094782658429489619
- Cardano が、TxPipe 創業者による Cardano 向けインフラの解説セッションを案内しました https://x.com/Cardano/status/2094784116159897994
🗂 継続確認
- 憲法委員会更新議案と最低プール手数料議案の数値は、いずれもエポック 653 の期限到来前に取得した途中経過です。確定集計が出た時点で改めて突き合わせます。
- SPO 側の分母は、全プール委任ステークから明示 Abstain と AlwaysAbstain を除いたものです。ブロック生成実績のあるプールだけに絞った母数ではありませんので、他の集計サイトの表示と一致しない場合があります。
一次ソース / 関連リンク
- 憲法委員会更新議案の投票状況(AdaStat)
https://adastat.net/governances/729daaf2f9f89f84 - 最低プール手数料 75 ADA 引き下げ議案 Part 2 の投票状況(AdaStat)
https://adastat.net/governances/ab474223d40e2e35 - ガバナンスアクション一覧(GovTool)
https://gov.tools/governance_actions - Daedalus 11.3.0 の公開告知(Input Output Group 公式)
https://x.com/IOGroup/status/2094809581067088210 - Chang ハードフォーク2周年の振り返り(Cardano 公式)
https://x.com/Cardano/status/2094852066065756294 - Developer Bounties(Midnight 公式)
https://midnight.network/developer-bounties
