DefiLlama の集計で、SundaeSwap の取引額は 9月28日から10月4日(UTC)の 7 日間で約 2,727万ドルとなり、前の 7 日間(約 798万ドル)の約 3.4 倍に増えました。10月1日には新版 V4 が稼働しましたが、V4 の 2 つのプールで成立した取引は同じ週の 2% に届かず、伸びの大半は V4 の外で生まれています。
9月29日の記事で扱った「Cardano の DEX 首位」の週(約 759万ドル)から、さらに一段大きくなった形です。見出しの数字を、どの版・どのプールで生まれた取引かに分けて読むと、V4 の滑り出しと市場全体の熱を取り違えずに済みます。この記事では、日ごとの推移、数字の集計元、伸びた場所の順に整理します。
10月1日に 834万ドル、7 日で 2,727万ドル
DefiLlama の日次の取引額を並べると、山は V4 の稼働日と重なっています。
- 9月28日(月): 約 100万ドル
- 9月29日(火): 約 335万ドル
- 9月30日(水): 約 461万ドル
- 10月1日(木): 約 834万ドル
- 10月2日(金): 約 384万ドル
- 10月3日(土): 約 387万ドル
- 10月4日(日): 約 227万ドル
前の週は 1 日 70万〜170万ドルほどで推移していたので、9月29日から 1 日あたりの水準そのものが切り替わったことになります。ピークの 10月1日だけで、前の週 1 週間分を上回りました。
それでも、記録の更新ではありません。7月20日〜26日の 7 日間は約 3,508万ドルで、今回はその 8 割ほどです。7月の山は翌週(7月27日〜8月2日)には約 597万ドルまで戻っており、急な伸びがそのまま続くとは限らないことも、同じ数字の列から読み取れます。
DefiLlama の「SundaeSwap V2」が数えているもの
DefiLlama は、この取引額を「SundaeSwap V2」という名前のページに載せています。ただ、集計に使われているコード(DefiLlama が GitHub で公開しているもの)を読むと、Sundae Labs が公開しているデータのうち、プロトコル全体の直近 24 時間の取引額を 1 日 1 回読み取る仕組みになっています。版ごとに分けて数えているわけではありません。
Sundae Labs の公開データで現在稼働している版として並ぶのは、V1、V3、Stableswaps、V4 の 4 つで、「V2」という名前の版はありません。つまり DefiLlama の「SundaeSwap V2」の数字は、V4 を含む Sundae のすべての版を合わせた取引額と読むのが実態に近い、ということになります。
9月29日の記事では、「v4 が集計に加わったときの両者の配分」を次の確認点に挙げていました。いまの DefiLlama のページでは V4 が別の行として立っていないため、この配分はページ上では見えません。版ごとの内訳を知るには、プール単位のデータまで降りる必要があります。
V4 の 2 プールは約 37万ドル、目立つのは ADA/NIGHT
V4 は 10月1日、RealFi のステーブルコイン USDrf 向けの 2 つのプールだけで段階的に始まりました。Sundae Labs が公開しているプール別の日次データでは、10月1日〜4日(UTC)の取引額は次のとおりです。
- USDCx / USDrf(1 対 1 で交換する Linear Swap 型): 約 35.9万ドル。最も多かったのは 10月2日の約 19.9万ドル
- USDrf / sUSDrf(Stableswap 型): 約 1.5万ドル
合わせて約 37万ドルで、DefiLlama の週間 2,727万ドルの 1.4% ほどです。V4 の稼働が話題を集めた週ではありましたが、取引額の伸びを押し上げたのは V4 の新しいプールではありませんでした。
既存の版のプールで目立つのは、V3 の ADA/NIGHT プールです。9月28日〜10月4日の取引額は約 328万 ADA で、前の 7 日間(約 69万 ADA)の約 4.7 倍になりました。NIGHT は Midnight のトークンで、この週に価格が大きく上がっています(10月1日の記事で値動きと背景を扱いました)。預かり資産の大きい上位 50 プールのなかでは、この週の取引額が最も多いプールです。
一方で、上位 50 プールの取引額を同じ 7 日間で足し合わせても、ドル換算で約 210万ドルにとどまります。週間 2,727万ドルとの差がどのプールの取引なのかは、公開されているプール別のデータからは確かめきれませんでした。Sundae には 3,700 を超えるプールがあり、預かり資産の小さいプールに取引が集まっている可能性も、集計の仕組みの違いによる可能性もあります。いまの段階では、見出しの数字を「Sundae 全体の 24 時間取引額を 7 日分つないだもの」として扱うのが安全です。
Cardano の DEX 全体も 2.4 倍、Dano は横ばい
伸びたのは SundaeSwap だけではありません。DefiLlama で同じ 7 日間の Cardano の DEX 全体の取引額は約 4,200万ドルで、前の 7 日間の約 2.4 倍でした。SundaeSwap はそのうち約 65% を占めています。
- Minswap: 約 779万ドル(前の 7 日間の約 2.7 倍)
- Dano Finance: 約 511万ドル(ほぼ横ばい)
- WingRiders: 約 175万ドル
Minswap も大きく伸びているので、今回の動きは Cardano の DEX に取引が戻ってきた週の一部として見るのが自然です。9月29日の記事で SundaeSwap と並んで伸びていた Dano Finance は、今週は伸びが止まりました。取引が集まる場所が、週ごとに入れ替わっていることが分かります。
次の 7 日間で分かれる 2 つの読み方
次の確認点は、10月5日〜11日(UTC)の 7 日間の数字です。DefiLlama の SundaeSwap のページで、週間の取引額が前の週の 798万ドルを上回る水準を保つなら、取引の場として定着した増加と読めます。7月のように数百万ドルへ戻るなら、NIGHT の値動きに連れた一時的な山だった、という読み方が強くなります。
もう 1 つは、V4 の次のプールです。SundaeSwap の公式 X で ADA を含むペアが V4 に開くと告知されれば、取引額のうち V4 の分がはじめて意味のある大きさになりえます。そのとき DefiLlama が V4 を別の行として載せるかどうかも、版ごとの配分を外から確かめられるかを左右します。
ことば
- DefiLlama のアダプター — DefiLlama が各プロトコルの数字を取り込むために使う集計コード。どのデータを読んでいるかは GitHub で公開されており、ページの名前と実際の集計範囲が一致しないこともあります。
- SundaeSwap V4 — Sundae Labs の DEX の新しい版。10月1日に Cardano のメインネットで稼働し、まず RealFi のステーブルコイン向けの 2 プールから段階的に機能を開いています。
- ADA/NIGHT プール — ADA と Midnight の NIGHT を交換するプール。NIGHT の価格が動いた週に取引が集まりやすく、今回は Sundae の上位プールで最も取引額が伸びました。
一次ソース / 関連リンク
DefiLlama: SundaeSwap V2(取引額)(defillama.com)
DefiLlama: Cardano の DEX 取引額(defillama.com)
- SundaeSwap 公式 X(2026年10月1日・V4 稼働告知)
https://x.com/SundaeSwap/status/2105659878656340043 - Quantumplation 氏の X 投稿(2026年10月1日・V4 の段階展開と最初の 2 プール)
https://x.com/Quantumplation/status/2105661779778884042
取引額は日本時間 2026年10月6日 1時台に DefiLlama の公開データから取得した値です(日付は UTC)。V4 の 2 プールと ADA/NIGHT プール、上位 50 プールの取引額は、同じ時間帯に Sundae Labs の公開データ(プール別の日次取引額)から取得し、ドル換算には同期間の ADA 価格(0.24〜0.26 ドル)を用いています。



