RealFi のテストネットでは、参加の記録として「R-Points」が付与され、友人を招く紹介制度にもポイントのボーナスが用意されています。公式ドキュメントのポイント規約は、このポイントに金銭的価値はなく、将来のガバナンストークン RFG に交換される保証もないと明記しています。
それでも、ポイントがどう貯まり、どの段階で確定し、どんな条件を満たせないと失効するのかは、規約に細かく書かれています。この記事では、紹介制度のページとポイント規約(Points Program Terms)を中心に、R-Points の仕組みを公式ドキュメントの記述だけで整理します。公式資料にもとづく解説で、操作を試した記録は含みません。
R-Points は「参加の記録」であって資産ではない
ポイント規約によると、この制度を運営するのは RealFi GP で、RealFi のウェブサイトやアプリの運営者とは別の主体とされています。アプリの画面はポイントのデータを表示しているだけ、という整理です。
規約はポイントの性質を、次のように列挙しています。
- 販促のためのロイヤルティ単位で、金銭的価値はなく、規約が条件つきで定める場合を除いて現金や資産に換えられない
- 譲渡も取引も担保差し入れもできず、譲渡しようとしても無効
- 預金・証券・デリバティブ・電子マネーなどの規制対象の商品ではなく、投資として販売されてもいない
- 利息も利回りも付かない
- 運営者・財団・発行体・ファンド・トークンなどに対する、統治・所有・配当その他の権利を一切生まない
さらに、ポイント残高は運営者のシステム上の帳簿記入であり、誤りがあればいつでも訂正されうること、そして「ポイントは利用者の財産ではない」ことが書かれています。RFG の説明ページも同じ立場で、R-Points は参加の記録にすぎず、RFG やその他の資産を受け取る権利や期待を生むものではない、としています。RFG 自体はまだ発行されていません。
テストネットでは、行動ごとに決まった点数
現在のテストネットは、2026年7月6日に始まった「シーズン 0(パイオニア・シーズン)」と位置づけられています。この期間のポイントは、決められた行動ごとに一定の点数が付く方式です。規約の説明は次のとおりです。
- 点数は取引額に比例せず、倍率もかからない
- 対象の行動・点数・上限は運営者が決め、アプリやドキュメントで公表する
- 行動ごと・シーズンごとに上限があり、上限に達するとそれ以降は 0 点
- 整数で、現在は 24 時間ごとにまとめて付与され、獲得したシーズンに紐づけられる
対象になりうる行動として、規約はスワップ、ステーキングとその解除、発行、供給、借入、流動性の提供、紹介、バグ報告、機関の KYB(法人の本人確認)の完了を例示しています。個人がテストネットに参加するのに必要なのはウォレットの接続だけですが、18 歳以上であることや、対象外の法域に居住していないことが条件です。
メインネットに移ると、方式は変わります。規約によると、RealFi のアプリと指定された連携先(現在は Liqwid、SundaeSwap、Pulse)でのポジションや取引の米ドル換算額に、倍率をかけて計算する形になります。保有や供給のような継続的なポジションは、その日の全期間にわたって置かれている場合に限り、日ごとに積み上がります。
紹介制度 — 10% のボーナスと「最初の 5 人」
紹介制度の仕組みは、専用のページに書かれています。ウォレットを接続した時点で、利用者ごとに変更できない固有の紹介リンクが自動で発行されます。そのリンクから参加した人は紹介者と恒久的に紐づけられ、後から書き換えることはできません。自分自身の紹介や、紹介の輪が一周する形は認められていません。
注意したいのは、紹介として記録されるのは、そのウォレットが最初に RealFi のアプリへ接続するときに紹介リンクを経由した場合だけという点です。すでに接続したことのあるウォレットは、後から誰かの紹介に入ることはできません。
ボーナスの計算はこうです。紹介された人がポイントを得ると、紹介者はその人の 1 日分のポイントの 10% をボーナスとして受け取ります。ボーナスはさらに上流へ、減りながら流れます。紹介者を紹介した人には、紹介者が得た 10% のさらに 10% が付く、という形です。ただし、ボーナスが発行されるのは、紹介された人のポイント残高が全行動の合計で 5,000 ポイントに達してからです。ボーナスは運営側が新たに発行するもので、紹介された人のポイントから差し引かれるわけではありません。
テストネットの期間中は上限があります。ボーナスの対象になるのは、紹介リンクが使われた時刻の順で、直接紹介した最初の 5 人までです。6 人目以降も紹介関係としては記録されますが、テストネットの間はボーナスを生みません。
メインネットが始まると、この 5 人の上限は外れます。テストネット中に結ばれた紹介関係は 6 人目以降も含めて、メインネットでの活動にもとづくボーナスの対象になり、最初のメインネット・シーズンの間は、直接・間接を問わず人数の制限なく 10% が適用されます。紹介ボーナスが積み上がるのは、その最初のメインネット・シーズンが終わるまでです。
付与から RFG まで — 4 つの段階
ポイントが付与されてから RFG に届くまでには、規約上いくつもの段階があります。順に並べると次のようになります。
1. 暫定ポイント 付与された時点のポイントはすべて「暫定」です。シーズンの確定時に、不正な複数アカウント(シビル)対策と、整合性・正確性の審査を経て、はじめて「確定ポイント」になります。運営者は RFG がウォレットに届くまでのあいだ、遡及を含めてポイントを調整・取消でき、その判断は最終とされています。審査に使う基準値や検出の仕組みは公表されず、シーズンの間で予告なく変わりうるとも書かれています。
2. ウォレットの紐づけ テストネットで得た確定ポイントを有効にするには、Cardano のテストネット(preprod)のアカウントを、メインネットのアドレス(アンカーアドレス)に、双方の署名を使う手続きで 1 対 1 に紐づける必要があります。この紐づけは RFG の配布まで固定され、途中で変えられません。さらに、そのアンカーアドレスが、報酬付きテストネットの公表より前から暗号資産の残高を持っていたことが、スナップショットで確認されることも条件です。
3. 残高の確認(ベスティング) メインネット開始後の期間に、紐づけたウォレットが最低限の残高を持っているかが確かめられます。規約上の基準は運営者が決め、当初は 100 米ドル、または指定された DeFi のポジションで同等額です。確認の時期や方法は事前に告知されず、満たした確認の割合に応じてポイントが有効になり、すべて満たせば全額が有効になります。満たせなかった分は補償なく失効します。
紹介で得たポイントについては、紹介制度のページに別の書き方があります。テストネットの紹介ポイントは自動では確定せず、メインネットの立ち上げ期に、紹介した側のウォレットが 100 USDr または sUSDr 以上を保有してはじめて有効になる、という記述です。規約とは表現が異なるため、実際に参加する前には両方のページの最新の記載を確かめておくのが安全です。
4. RFG への交換 規約によると、運営者は有効になった確定ポイントを、裁量で決める比率で RFG に交換する意向で、配布は現時点で 2026年第4四半期を目標にしています(変更の可能性あり)。ただし、交換は参加者の継続的な適格性、審査の完了、そしてその法域で交換が合法であることが条件で、比率・時期・方法は配布の前ならいつでも変更されうるとされています。RFG がアンカーアドレスに実際に届くまでは、誰も RFG を受け取る権利を持たない、とも明記されています。RFG の価値は保証されず、ゼロになることもある、という記載もあります。
監視されること、禁じられていること
ポイント規約は、不正を防ぐための仕組みも具体的に書いています。ウォレット接続時の IP アドレス、ブラウザの指紋、端末の情報の取得、端末ごとのアカウント数の制限、既知の VPN の IP 範囲の事前フラグ、ウォレットのクラスター分析、そして予告なく無作為の時点で行う、紐づけたウォレットの残高やポジションの確認などです。
禁止事項には、ボットやスクリプトでのポイント稼ぎ、1 人の上限を超えるための複数アカウント・複数ウォレットの操作、残高条件を見せかけるためにウォレット間で資金を回すこと、地域制限や本人確認の回避、自己売買や、なれ合いの紹介の取り決めが並んでいます。違反した場合、運営者は予告なくアカウントを停止し、交換前のポイントを取り消し、ベスティングや交換の対象から外せるとされています。紹介制度の「最初の 5 人」の上限や残高の確認も、こうした不正対策と一体で設計されていると読めます。
参加の前に確かめておきたいこと
対象地域のページは、米国、EU と欧州経済領域、英国、香港、制裁対象の法域などを提供の対象外に挙げています。日本は一覧にありませんが、法令への適合を確かめる責任は利用者にあるとされ、一覧にないことは使えることの保証ではありません。
ほかにも、規約には参加者に関わる条項がいくつかあります。ポイントの付与・ベスティング・交換にともなう税務は参加者自身の責任で、ポイントや交換の税務上の扱いは不確かで不利になりうること。制度に関する運営者側の責任の上限は合計 100 米ドルであること。準拠法は英領ヴァージン諸島の法で、紛争は個別の仲裁で解決し、集団訴訟は認められないこと。そして参加者は、ポイントが RFG に交換されない可能性があり、投資ではなくプロトコルを試して使うために参加していることを確認する、という条項です。
SIPO は RealFi のアルファ・アンバサダー(Alpha Ambassador Programme)として、RealFi SPO アクセラレータープログラムに参加しています。経緯は 9月24日の告知記事に書きました。仕組みの全体像と、USDrf・sUSDrf の関係は、これまでの 2 本の解説記事で扱っています。
規約は変わります。次に読み直す場所を決めておくなら、ポイント規約と紹介制度のページ、そして RFG の説明ページの 3 か所です。とくに RFG の説明ページは、交換比率とベスティングの予定を「各配布の前に公表する」としており、規約が目標とする 2026年第4四半期の配布に向けて、ここに具体的な数字が載るかどうかが最初の確認点になります。利用規約のページに表示されている改訂日(現在は 2026年8月4日)が動いたときも、合わせて確かめ直す必要があります。
ことば
- アンカーアドレス — テストネットのアカウントと 1 対 1 で紐づける、Cardano メインネットのアドレスです。RFG の配布先になり、配布まで変更できません。報酬付きテストネットの公表前から残高があったことも条件になります。
- 暫定ポイントと確定ポイント — 付与された直後のポイントは暫定で、シーズンの確定時の審査を通ってはじめて確定します。確定しても、残高の確認(ベスティング)を満たさなければ RFG への交換対象にはなりません。
- 紹介ボーナス — 紹介した相手の 1 日分のポイントの 10% を、運営側が新たに発行して紹介者に付けるボーナスです。相手の残高が 5,000 ポイントに届いてから発行され、テストネット中は最初の 5 人までが対象です。
一次ソース / 関連リンク
- RealFi Docs — Referral mechanism and points(紹介制度)
https://docs.realfi.co/testnet-participation/referral-mechanism-and-points - RealFi Docs — Points Program Terms(ポイント規約)
https://docs.realfi.co/essential-policies/points-program-terms - RealFi Docs — What is RFG(RFG と R-Points の関係)
https://docs.realfi.co/the-rfg-token-and-r-points/what-is-rfg - RealFi Docs — Jurisdictional eligibility(対象外の法域)
https://docs.realfi.co/compliance/jurisdictional-eligibility - RealFi Docs — Terms of Service(改訂日と規約ファイル)
https://docs.realfi.co/essential-policies/terms-of-service - RealFi Docs — What are the risks of using the RealFi protocol?
https://docs.realfi.co/risks-and-disclaimer/what-are-the-risks-of-using-the-realfi-protocol - SIPO、RealFi の SPO アクセラレーターで活動開始(SIPO.TOKYO・2026年9月24日)
https://sipo.tokyo/sipo-realfi-20260924/ - RealFi の仕組みと、利用前に確かめる 4 点(SIPO.TOKYO)
https://sipo.tokyo/learning-20260924-d45737c1/ - USDrf と sUSDrf、利回りと損失の行き先(SIPO.TOKYO)
https://sipo.tokyo/learning-20260925-efc5e9f5/
本文の記述は、日本時間 2026年9月26日に公式ドキュメントで確認した内容です。条件・数値・時期は予告なく変更されることがあります。
