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Weekly Brief #12|越えなかった窓 — van Rossem は 6/23 を過ぎても未 fork、ADA は5年来安値、Leios テストネット始動

2026-06-27SIPO

📦 バックナンバー移設: この記事は LiveMakers.com で公開された Weekly Brief のバックナンバーです(原公開日 2026-06-27)。第13号以降は SIPO.TOKYO で継続しています。

越えなかった窓 — van Rossem は 6/23 を過ぎても mainnet 未 fork、ADA は5年来安値、Leios テストネット始動

公開: 2026-06-27 JST · エポック: 639 · 第12号


エグゼクティブ・サマリー

W25 は一つの予告で終わった — van Rossem mainnet hard fork のガバナンスアクションは提出済み(6/17)、発効ウィンドウは約 6/23 に開き、「次号は done として記録できるべきだ」と。W26 の最も重要な honest な更新は、そうならなかったことだ。 執筆時点で Koios はエポック 639 の mainnet protocol_major10 と計測している — チェーンは Protocol Version 11 へ fork していない。ガバナンスアクションは投票・批准の経路に残り(提出 ≠ 批准 ≠ 発効、本ブリーフが W22 から保ってきた framing)、約 6/23 のウィンドウはクリーンな mainnet fork なしに過ぎた。ビルドは実体だが、今週は時計を外した。

一方マクロは、W25 の「hawkish だが秩序立った」から、より広い AI/tech 主導の risk-off へ硬化した。米株は崩れ — Nasdaq は前週比 約 -4.6% で連続安、S&P -2.0%、一方で Dow は底堅い(+0.6%)。W25 の円安 Nikkei melt-up は 反転(-3.1%)VIX は約 18.4 へ上昇(+12.3%)、金は -2.9% 戻し、原油はさらに下落(WTI -7.1%・Brent -7.3%)— ホルムズ海峡の通航が正常化したと報じられた。ドルは堅調を維持(DXY +0.5%・USDJPY 約 161.7)。Warsh の 6/17 hawkish 転換が含意した流動性の圧迫がリスク資産に波及し、今回は暗号資産にも届いた。

暗号資産は相場に連れ安した。ADA は 前週比 -8.1% で約 $0.148、6/22 には約 5年来安値〜$0.16 を付けた(W26 基準キャプチャ時点では +6.25% の急反発が進行中)。BTC -5.0%、ETH -7.6%、長い尾はさらに弱い(DOT -10.9%・ATOM -11.6%・ALGO -9.0%・FET -6.1%)。明確な例外は SOL(+3.6%) — 1000 億トランザクションのネットワーク節目に紐づく。ADA の時価総額は約 $5.5B へ低下し、順位は後退(約 #18 → 約 #21)— 全面安の週で最も弱い主要資産だった。

最も honest な価格の更新は NIGHT に関するものだ — そして再び乖離した、ただし小幅に。 W25 が 3 週間の decoupling の「フェード」(NIGHT が ADA と同調)を記録したのに対し、W26 は部分的な再分離を示す — NIGHT はほぼ横ばい(-0.9% CoinGecko / -1.7% SDE)、ADA の -8.1% に対して。扱いは従来通り — 利用ではなく注目に基づくシグナルだ。取引所間の価格分散は続き、City V2 の利用データも未公表ゆえ、これは thesis ではなく watch item に留まる。W21→W26 を通じた honest なパターンは、注目フローとともに現れ・褪せ・再来する decoupling であり、持続的な証明にはなお公表される利用データが要る。

逃した fork ウィンドウの裏で、ビルドは前進した。 次世代の高スループット・コンセンサス Ouroboros Leios の公開テストネット「Musashi Dojo」が 6/23 に始動(現行の数倍のスループットを標榜)。2026 予算はオンチェーンへ進んだ — 約 331.6M ADA を要求する 69 提案(NCL 350M)のうち、11 件が Hydra 投票段階をクリアしてオンチェーンの treasury withdrawal 投票へ(最大は Intersect Governance 25.4M ADA・期限 約 7/23)憲法委員会 2026 選挙は投票窓内(10 候補・4 議席・7/23 締切)。Midnight の mainnet(Kūkolu)と稼働中の DUST も継続する。歩調は保たれた — ただ一つ、最も期待されていた mainnet fork だけが、その窓に着地しなかった。

W26 を読み解く核は、タイミングによって鋭くなった『価格と構築の乖離』だ — マクロ主導の risk-off が暗号資産を数年来の安値へ引き、その間ビルドは、完了するはずだった一点を除くすべての面で前進した。 姿勢は二段構え — 短期(1-4 週)は van Rossem mainnet の実発効(自らの窓に対して既に遅延)、AI/tech 主導 risk-off と ADA 5年来安値ゾーンが安定するか、fork を律する SPO/ツール readiness を監視。中期(2026 下期)は Leios・Pyth(W25 から稼働)・fork 後ツールチェーンが測定可能な DeFi/RWA 利用へ転換するかを監視する — NIGHT の現れては消える decoupling が繰り返し浮き彫りにする『実装は利用になるか』の同じテストだ。


1. マーケット・パルス — マクロ主導の risk-off、AI/tech 株安、ADA 5年来安値

前週比(W25 基準スナップショット → W26 基準スナップショット)

基準時刻: W25 基準 = 2026-06-20 / W26 基準 = 2026-06-27。暗号資産は基準時刻の spot(W26 = 土曜 6/27 ~12:15-12:30 JST の CoinGecko・SITION SDE と照合)、伝統市場は基準直前の NY 終値(W26 = 金曜 2026-06-26 NY 終値・SITION SDE market_indicators)。米 10 年債は 6/27 自動取得で TNX が欠落したため手動クロスチェック(TradingEconomics + Yahoo)の 4.37% を採用。NIGHT は取引所間分散あり。詳細は meta.json data_sources

資産 W25 基準 W26 基準 前週比 備考
BTC $63,234 $60,100 -5.0% risk-off で続落
ETH $1,707.4 $1,577.2 -7.6% 主要で弱め
ADA $0.16129 $0.14819 -8.1% 主要最弱・6/22 に5年来安値〜$0.16
NIGHT $0.03100 $0.03071 -0.9% 再乖離(ADA 比で持ちこたえ・watch)
SOL $69.30 $71.79 +3.6% 唯一の明確高・100B tx 節目
XRP $1.13 $1.059 -6.3% 軟調
ALGO $0.09448 $0.08600 -9.0% 長尾の弱さ
DOT $0.95535 $0.85121 -10.9% 二桁安
ATOM $1.81 $1.60 -11.6% 長尾の laggard
ICP $2.24 $2.19 -2.2% 相対的に底堅い
FET $0.19095 $0.17927 -6.1% AI 銘柄も軟調
WLFI $0.05876 $0.05771 -1.8% 横ばい
WTI $75.57 $70.24 -7.1% ホルムズ正常化報道で続落
Brent $79.38 $73.57 -7.3% 同上
Gold $4,223.5 $4,103.0 -2.9% 戻し売り
DXY 100.814 101.366 +0.5% ドル堅調継続
VIX 16.4 18.41 +12.3% 恐怖が戻る
SPX 7,500.6 7,354.0 -2.0% tech 主導で反落
Nasdaq 総合 26,517.9 25,297.6 -4.6% 連続安・AI/tech risk-off
DJI 51,564.7 51,876.1 +0.6% 相対的に底堅い
Nikkei 71,910 69,715 -3.1% melt-up 反転
米 10 年債 4.451% 4.37% -8.1 bp 金利低下(質への逃避)
USDJPY 161.36 161.73 +0.2% 介入ゾーン継続
COIN $163.26 $149.06 -8.7% 株安に連れ安

マクロレジーム — 「秩序」から「risk-off」へ

W25 のマクロは「hawkish だが秩序立った」— ドル高・原油安・低 VIX・据置 Fed の組み合わせだった。W26 はその秩序が崩れた週だ。 引き金は単一イベントではなく、6/17 の Warsh hawkish 転換が含意した流動性の圧迫が、AI/tech 主導の株式調整として実体化したことにある。Nasdaq は前週比 -4.6% で連続安、S&P -2.0%、VIX は 18.4 へ反発(+12.3%) — W25 に抜けた恐怖が戻った。W25 を象徴した円安 Nikkei melt-up は反転(-3.1%)、原油はさらに下落(WTI -7.1%・Brent -7.3%)— ホルムズ海峡の通航が約 7 割回復したと報じられ、地政学プレミアムがもう一段抜けた。ドルは堅調を保ち(DXY +0.5%・USDJPY 約 161.7、介入ゾーン継続)、米 10 年債は -8.1 bp と質への逃避を映した。Dow が +0.6% と相対的に底堅かったのは、調整が広範な景気不安ではなく tech/AI バリュエーションの巻き戻し主導だったことを示す。

暗号資産はマクロに連れ安 — ADA 5年来安値

W25 でマクロに反応しなかった暗号資産は、W26 では一緒に売られた。risk-off の波及はまず長い尾を直撃し(DOT -10.9%・ATOM -11.6%・ALGO -9.0%)、主要も BTC -5.0%・ETH -7.6% と崩れた。ADA は -8.1% で主要最弱、6/22 には約 5年来安値〜$0.16 を付けた(基準キャプチャ時点で +6.25% の急反発が進行)。時価総額は約 $5.5B、順位は約 #18 → #21 へ後退。唯一の明確な逆行は SOL(+3.6%) — 1000 億トランザクションのネットワーク節目に支えられた、相場全体ではなく固有触媒による上昇だ。AI 関連の FET(-6.1%)も AI 株安と歩調を合わせた。3 週で 3 つ目のレジーム — W24 反発・W25 漂流・W26 連れ安 — であり、暗号資産が再びマクロの従属変数に戻ったことを示す。Cardano にとっての固有触媒(van Rossem fork・Leios・fork 後 DeFi)は § 2 へ続くが、今週それは価格を支えなかった。

NIGHT — decoupling は再び現れた、ただし小幅

W25 は「3 週間の decoupling がフェードした」と記録した。W26 はその逆方向の小さな揺り戻しだ — NIGHT は -0.9%(CoinGecko)/ -1.7%(SDE) とほぼ横ばいで、ADA の -8.1% を大きく上回って持ちこたえた。だがこれを「逆転の再確認」とは扱わない。第一に幅が小さく(ADA 比で相対 +7% 前後の一週分)、第二に NIGHT の取引所間価格はなお分散し(CoinGecko 約 $0.0307・SDE 約 $0.0305)、第三に City V2 / オンチェーン利用の公表データは依然ゼロだ。W21→W26 の通底パターンは明確になった — decoupling は注目フローとともに現れ・褪せ・再来する。注目に支えられたシグナルは方向が定まらず、持続的な証明にはなお公表される利用データが要る。NIGHT は引き続き「確認材料」ではなく watch item として持ち越す。


2. エコシステム・ウォッチ — 越えなかった fork ウィンドウ、Leios テストネット始動

§1 がマクロの逆風なら、§2 はその裏で進むビルドだ — そして W26 は、本ブリーフが長く追ってきた一点で 予想を外した

van Rossem — 6/23 を越えても mainnet は未 fork

これが今週の最重要ファクトであり、本ブリーフが自ら追跡してきた予測の honest な訂正だ。W22(「Ogmios 懸念で批准保留」)→ W23(「PreProd PV11 完了・mainnet go/no-go 約 6/15」)→ W25(「6/15 GO・mainnet GA 6/17 提出・発効ウィンドウ約 6/23・次号は done として記録できるべき」)と staging してきた hard fork は、その 6/23 のウィンドウを越えても mainnet で発効していない。執筆時点(2026-06-27)で Koios cli_protocol_params は mainnet の protocol_major を 10 と計測 — チェーンはなお Protocol Version 10 で、PV11 へ fork していない。ガバナンスアクションは投票・批准の経路に残っており、発効は三層の署名(CC / DReps / SPO)と node v11.0.x・DB-Sync・Ogmios・Kupo の最終 readiness の後となる。framing は不変だ — 提出 ≠ 批准 ≠ 発効。数週間「数日先」と書いてきた fork は、その窓を一度見送った。これは技術的な失敗ではなく スケジュールの滑りであり、SPO とツールの readiness が前提条件である以上、慎重なゲーティングの結果とも読める。次号が記録すべきイベントは変わらない — クリーンな mainnet fork、ただし「いつ」はもはや確定した日付では語らない。

Ouroboros Leios — 公開テストネット「Musashi Dojo」始動(6/23)

fork が窓を逃した同じ週に、Cardano の次のスケーリング層が前進した。Ouroboros Leios の公開テストネット「Musashi Dojo」が 6/23 に始動した(Intersect / Hoskinson 告知・段階的ストレステスト)。Leios は現行の数倍のスループットを標榜する次世代コンセンサスで(よく引用される倍率はあくまで目標であり保証ではない)、van Rossem(PV11)後の Dijkstra 時代に連なるロードマップの core piece だ。意義の構造は §2 の通底テーマと一致する — Cardano の制約は長く「スループットとツールの厚み」であり、W25 の Pyth オラクル稼働がツール側に、Leios テストネットがスループット側に、それぞれ直接の答えを置きにいっている。テストネットは本番ではないが、価格が数年来安値にある週に、最も野心的なスケーリング作業が公開段階へ入ったことは、ビルド側の時計が止まっていないことの証左だ。

2026 予算 — 69 提案中 11 件がオンチェーンへ

Treasury 側では、2026 予算がオンチェーン投票段階へ進んだ。約 331.6M ADA を要求する 69 提案(NCL 350M・Epoch 613→713)のうち、11 件が Hydra 投票(67%)を通過し、6/23 にオンチェーンの treasury withdrawal 投票へ移行した(Intersect Weekly Update #117・6/26)。最大は Intersect Governance 25.4M ADA、他に Wirex(約 3.96M)・Mithril(約 3.81M・IOG)・TxPipe ツール群(Tx3 / Dolos / Oura / Pallas / UTxO RPC)・ハードウェアウォレット保守・MLabs・TSC support 等が並ぶ。Cardano Foundation は約 115.4M ADA 相当の提案に賛成投票した。投票期限は約 7/23(Epoch 645)。W22 の「最初の裁定」、W24 の「監査ゲート」から続くパターンは健在だ — Cardano は明示的な閾値と段階を伴うプロセスで資本を配分しており、追認ではない。なお W25 で可決された IO Research「Vision 2026」(74.96%)は、この 69 提案サイクルの上流フェーズに位置づく。


3. ガバナンス & 政策 — Fed 流動性圧迫の波及、CLARITY 失速、Cardano の選挙と予算

W26 のガバナンス軸は、マクロの波及と Cardano 自身のプロセスの二層で読む。

米国 — Warsh 転換の波及と CLARITY の失速

W25 で Fed の通信が変わり、W26 でその帰結が出た。Warsh 初 FOMC(6/16-17)の hawkish 寄り dot-plot とデータ依存への転換が含意した「緩和を予告しない Fed」は、流動性に敏感な AI/tech 株から先に巻き戻しを誘発した(§1)。金利経路そのもの(10 年債 -8.1 bp)ではなく、Fed の反応関数の再評価がバリュエーションを直撃した形だ。立法トラックでは CLARITY Act が失速している — 5/14 に上院銀行委を通過(15-9)、6/1 に本会議カレンダー入りしたが、6/9 に倫理条項の交渉が決裂し、Lummis は 7 月末を本会議期限に設定した。可決には民主 7 票が必要で、休会前成立の先行きは不透明だ(報道ベース)。別途、ステーブルコインの GENIUS Act は施行期限 7/18 を控える。Cardano に直接効くのは後者の制度整備であり、市場構造法の遅延は資産クラス全体のセンチメント要因として残る。

日本 — 金商法改正は参院へ、20% 税制は別トラック

日本では、暗号資産を金融商品へ再分類する 金商法(FIEA)改正案が 6/11 に衆院を通過し、参院審議を待つ(施行は約 FY2027)。証券型の開示・インサイダー規制・厳格化された罰則が枠組みに入る。20% 申告分離課税は 2026 税制改正大綱に基づく別トラックで、2028/1/1 施行予定 — FIEA 改正と混同しないことが、日本の報道で最も多い誤りだ。USDJPY は約 161.7 と介入ゾーンに留まったが、今週も確認された BOJ/MOF の介入はなかった。

Cardano ガバナンス — CC 選挙投票と予算オンチェーン

Cardano 自身のガバナンスは手続きフェーズの最も濃い局面にある。憲法委員会 2026 選挙は投票窓内 — 10 候補が 4 議席を争い、締切は 7/23(投票開始日は W25 が 6/23、一部ソースが 6/28 とし、確定日として断定はしない)。新 constitution 下での本格的 CC 選挙として、候補構成と参加率が Cardano の次期治理の厚みを決める。2026 予算は §2 の通りオンチェーン投票へ移行した。さらに直近では、Cardano Summit 2026 がガバナンス投票で否決された事例(報道で約 65.2% vs 66.7% 閾値・5 月下旬)が、Voltaire の拒否権が実際に作動することを示している。中央銀行が裁量を選び、Cardano が明示的閾値で動く — W25 から続くこのコントラストは、W26 でも有効だ。


4. Midnight ウォッチ — NIGHT 再乖離、ビルドは自らの時計で

Midnight の W26 も、価格と進捗を切り離して読む週だ。

NIGHT — 褪せた decoupling が小さく揺り戻した

価格は §1 でカバーした。Midnight 側の読みはこうだ — W25 で「フェードした」と記録した decoupling が、W26 で 小さく揺り戻した。NIGHT は -0.9%(CoinGecko)/ -1.7%(SDE)で、ADA の -8.1% を大きく上回って持ちこたえた。だが本ブリーフはこれを thesis へ昇格させない。揺り戻しの幅は一週分として小さく、取引所間価格はなお分散($0.0305-0.0307)、そして決定的に 公表される City V2 / オンチェーン利用データはゼロのままだ。W21→W26 の弧が示すのは、注目フローに駆動されて現れ・褪せ・再来する乖離であり、その方向は週ごとに反転しうる。Midnight の中期 thesis は週次 NIGHT プリントに依拠しない — それは利用データに依拠する。W26 は NIGHT を「watch item」の位置に留め置く。

ビルド側 — Kūkolu mainnet・DUST・ロードマップ

ビルド側は自らの時計で進む。Midnight の mainnet(Kūkolu フェーズ)は 3/31 から稼働し、ZK スマートコントラクトの手数料資源 DUST も本番稼働、NIGHT は取引可能だ。federated バリデーターは 9 社が稼働する。ロードマップは Kūkolu(稼働中)→ Mōhalu(Q2-Q3・インセンティブ付きテストネット・SPO ブロック生産オンボーディング・DUST Capacity Exchange)→ Hua(2026 後半・完全分権化・双方向ブリッジと LayerZero 統合)の三段階で、各タイムラインは目標であり確約ではない。リスク側では、NIGHT が 90 日サイクルの thaw 解禁による売り圧力を ~2026/12 まで構造的に抱える点を引き続き flag する。規制下の UK 銀行 Monument Bank による預金トークン化 PoC(3/25 発表・最大 £250M は計画値であり確定 TVL ではない)は、エンタープライズ採用の初期検証事例として持ち越しだ。

W19→W26 の Midnight 弧

  • W19–W22: 設計 → メッセージング → 運用 → 機関フェーズ予告。
  • W23: 開発者・エージェント層 + NIGHT 踏みとどまり。
  • W24: 予算・監査ゲート週。
  • W25: ビルドファネル拡大(アクセラレータ・Turnkey・DUST 解説)、NIGHT decoupling フェード。
  • W26: NIGHT が小さく再乖離(ADA -8.1% に対しほぼ横ばい)。ただし注目ベースで方向は不定 — Midnight にとって持続的な証明はやはり価格ではなく利用データだ、という reminder が一段強まった。

5. リスク・ディメンション

ディメンション W25 W26 トレンド 主要ドライバー
総合 MEDIUM → ELEVATED ↑ 上昇 マクロ risk-off が暗号資産へ波及・ADA 5年来安値・van Rossem 窓を逸す
マクロ MEDIUM → HIGH ↑ 悪化 Warsh hawkish 転換の流動性圧迫が AI/tech 株安を誘発(Nasdaq -4.6%・VIX +12.3%・Nikkei melt-up 反転)
規制 LOW → MEDIUM → やや上昇 CLARITY は 7 月期限へ失速(倫理交渉決裂)/日本 FIEA は参院へ前進/GENIUS 7/18 施行
アーキテクチャ LOW → MEDIUM ↑ 悪化(前進) van Rossem が約 6/23 発効窓を逸す(PV10 継続) — 唯一のネガティブ・サプライズ。一方 Leios テストネット始動
採用 LOW → LOW → 横ばい(前進) Leios + オンチェーン予算、ただし価格は数年来安値で NIGHT シグナル未決
ガバナンス MEDIUM → MEDIUM → 横ばい 2026 予算オンチェーン(11/69)+ CC 選挙投票(10 候補/4 議席)

ディメンション別の読み

総合 MEDIUM → ELEVATED: 一段上昇。W25 の「秩序立った」地合いが崩れ、マクロ risk-off が暗号資産へ波及して ADA を 5年来安値へ引いた。加えて、本ブリーフが追ってきた van Rossem が発効窓を逸したこと(下記アーキテクチャ)が、ビルド側の確度に小さな不確実性を足した。

マクロ HIGH ↑(悪化): 水準が上がった。Warsh 6/17 hawkish 転換の流動性圧迫が、AI/tech バリュエーションの巻き戻しとして実体化(Nasdaq -4.6%・S&P -2.0%・VIX +12.3% で 18.4)。W25 の円安 Nikkei melt-up は反転(-3.1%)、原油はホルムズ正常化報道で -7%、ドルは堅調(DXY +0.5%・USDJPY 約 161.7)。注視点 — (1) AI/tech 調整の深さと持続、(2) ADA 5年来安値ゾーンの安定、(3) Fed 要人発言と利上げ織り込み、(4) USDJPY の介入ライン。

規制 MEDIUM →(やや上昇): CLARITY の失速(6/9 倫理交渉決裂・7 月末期限・民主 7 票が鍵)が不確実性を足す一方、GENIUS(7/18 施行)と日本 FIEA(参院へ)は構造的整備として前進。次のゲート — CLARITY 休会前の攻防と日本の参院審議。

アーキテクチャ MEDIUM ↑(悪化・ただし前進): 唯一のネガティブ・サプライズ。van Rossem が約 6/23 の発効窓を逸し、mainnet は PV10 のまま(Koios protocol_major=10 @ epoch 639)。技術的失敗ではなくスケジュールの滑りだが、「数日先」と書いてきた fork が一度窓を見送ったことは確度を下げる。同時に Leios テストネットは始動し、ビルドの方向自体は前進。次のゲートはクリーンな mainnet fork(日付は断定しない)。

採用 LOW →(前進): 方向は前進だが証明は保留。Leios テストネットと予算オンチェーンが起動障壁を下げる一方、価格は数年来安値で NIGHT のシグナルも未決。転換テスト — 新インフラ(Leios・Pyth・fork 後ツールチェーン)が測定可能な利用になるか — が中期の鍵。

ガバナンス MEDIUM →: 横ばい、プロセス主導。2026 予算がオンチェーン(11/69)CC 選挙が投票窓内、Summit 否決が拒否権の作動を示す。次の注視点 — 予算オンチェーン投票の序盤動向(7/23 期限)と CC 選挙の参加率・結果。

W26 のテーゼとリスク・ディメンション

「fork は窓を逃し、マクロが暗号資産を沈め、それでもビルドは進む」というテーゼは、リスク・ディメンション上で マクロ HIGH の悪化 + アーキテクチャの初のネガティブ・サプライズ vs 前進を続けるガバナンス/採用 に写る。市場のエネルギーは暗号資産になく、Cardano の単一イベント(むしろ非イベント=逃した fork)にもなく、すべてマクロの流動性とリスク回避にあった。投資の含意は二段構えに集約される — 短期はマクロ risk-off の底打ちと van Rossem の実発効(既に遅延)を、中期は Leios・Pyth・fork 後ツールチェーンが利用へ転換するかを監視する — NIGHT の現れては消える decoupling が繰り返し示すテストだ。


6. 来週の注目

来週(W27 / 6月28日 – 7月4日)の注目 6 件:

  1. van Rossem mainnet fork — 実発効(既に窓を超過) — 提出済みガバナンスアクションが投票・批准を抜け、mainnet が実際に PV11 へ fork するか。Koios protocol_major の 10→11 こそが唯一の確定シグナルだ。SPO/ツール readiness が保たれるか、滑りがさらに延びるか。

  2. Leios「Musashi Dojo」テストネットの初期動向 — 公開段階に入った次世代コンセンサスの初期メトリクスと、ストレステストの進捗。スループット主張が目標から計測値へ近づくかの最初の読み。

  3. 2026 予算オンチェーン投票の序盤 — 11 件の treasury withdrawal の DRep/CC/SPO 投票動向(最大は Intersect Governance 25.4M ADA・期限 約 7/23)。高密度サイクルでの参加率と可否。

  4. AI/tech 主導 risk-off の底打ち + ADA 5年来安値ゾーン — 米株調整が一巡するか深まるか、ADA が約 $0.16 のゾーンで底固めするか割り込むか。資産クラス全体のセンチメントを左右するマクロ項目。

  5. 米 CLARITY Act の 7 月末期限 + GENIUS 7/18 施行 — 倫理交渉決裂後の立法カレンダーが動くか、ステーブルコイン制度が運用へ入るか。

  6. CC 2026 選挙の投票進捗 + 日本 FIEA 参院 — 4 議席を巡る投票の参加状況(7/23 締切)と、日本の金商法改正案の参院審議入り。

W22(最初の裁定)→ W23(価格と実装の最大乖離)→ W24(監査ゲート)→ W25(Fed が声を変え、fork が目前へ)→ W26(fork は窓を逃し、マクロが暗号資産を沈めた) — 通底するのは、エネルギーが暗号資産からマクロ(Fed の流動性・AI/tech バリュエーション)へ回り続ける市場であり、その間 Cardano のビルドは自らの時計で進む — ただし今週、その時計は一度だけ予定に間に合わなかった。中期テーゼは不変だ — 重要なシグナルはもはや価格の乖離ではなく 利用であり、van Rossem fork(実発効)と Leios・Pyth が揃って計測可能な利用へ着地する局面こそ、そのテストが本格的に始まる場である。


Published by: LiveMakers (SITION Group)
SIPO: DRep #11 · SPO ×3 · Midnight Ambassador
Data sources: Koios(tip / totals / cli_protocol_params — protocol_major=10 を 2026-06-27 実測)· Intersect MBO 公式(Weekly Update #117)· Input Output 公式(Leios / Hoskinson 告知)· Cardano Foundation 公式 · gov.tools / cexplorer / adastat(reference)· DefiLlama · CoinGecko · SITION SDE market_indicators(伝統市場 6/26 NY 終値・暗号資産 6/27 spot)· Federal Reserve 公式(federalreserve.gov — 6/17 FOMC 声明・SEP)· 金融庁(FSA Japan)· Midnight Network 公式 · 二次報道(Bloomberg / CoinDesk / The Block / Reuters / Axios 等は本文で「報じられた」と明示)

本レポートは投資助言ではありません。情報提供・リサーチ目的のみ。

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