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Signal|SecondFi、移行ツールを8月、ZKリカバリーツールを9月上旬に予定——「大部分を段階返還」の見通し

2026-07-30SIPO
既存ウォレットから監査ゲートを経て新しい安全なウォレットへ移行し、ゼロ知識証明による資産返還へ進む二つの経路を表した青色の概念図

SecondFiのセキュリティ事案をめぐり、資産移行と返還に向けた工程が、利用者向けの具体的なスケジュールとして示されました。

SecondFi Japanが2026年7月27日に公表した更新では、返還申請に使うサポートチケットの改善、8月公開予定のウォレット移行ツール、9月上旬公開見込みのゼロ知識証明(ZK Proof)を使ったリカバリーツールという、3つの取り組みが説明されています。

さらに7月30日、EMURGOのCEOであるPhillip Pon氏は、Ken Kodama氏とホワイトハッカーの協力により、影響を受けた資産の「大部分を段階的に返還できる見込み」だと表明しました。

ただし、これは返還開始の発表ではありません。移行・返還ツールはいずれも監査などの工程が残り、正式な公開日、個別の返還対象、返還率、順序は現時点で公表されていません。

復旧工程は3つのトラックで進行

取り組み 現在の状況 時期
サポートチケット提出機能 返還申請の提出手順を簡素化。SecondFiアプリの最新版で利用可能 7月27日公開
ウォレット移行ツール 開発は概ね完了し、第三者のサイバーセキュリティ企業が監査中 8月公開予定
ZKリカバリーツール ZKセキュリティ監査とQ&A期間を予定 9月上旬見込み

今回の発表で重要なのは、ウォレットの「移行」と、回収された資産の「返還」が別の工程として設計されている点です。

ウォレット移行ツールは全ユーザーを対象に予定

SecondFiによると、ウォレット移行ツールは、インシデントの影響を受けたユーザーだけでなく、影響を受けていないユーザーも利用できる予定です。

現在のCardanoウォレットから、利用者が任意のウォレットプロバイダーで新たに作成したCardanoウォレットへ、次の資産を移行します。

  • ADA
  • Cardanoネイティブトークン
  • NFT

技術的な処理はツールが自動で実行し、ADAをステーキングしている場合は移行時に自動でステーキング解除を行い、残高全体を新しいウォレットへ移せると説明されています。複数のウォレットがある場合は、1つずつ移行する必要があります。

公開時期について、7月27日の投稿は項目の見出しで「8月中旬」、本文で「監査完了後、8月第2週」と記しており、表現に差があります。本稿では確定日とは扱わず、「8月公開予定」と整理します。

SecondFiは、資産返還の手続きを円滑に進めるため、SecondFiアプリ内のウォレットやアプリ自体を削除しないよう求めています。

ZKリカバリーツールは9月上旬を見込む

資産返還に使うリカバリーツールは、利用者自身が操作するポータルとして公開される予定です。

SecondFiは、Input Output Group、Cardano Foundation、Cardanoエコシステムの協力を得て、ゼロ知識証明を使った「世界初」のリカバリーツールを準備していると説明しています。ここでの「世界初」はSecondFiによる表現です。

ゼロ知識証明を使うことで、シードフレーズや秘密鍵を開示せずにウォレット所有者であることを証明し、返還手続きを進める設計とされています。

公開前には、約3週間のZKセキュリティ監査と、約2週間のQ&A期間が予定されています。9月上旬は現時点での見込みであり、正式な公開日は監査の進捗に合わせて改めて案内されます。

なお、サポートチケットを提出したこと自体が、返還対象や返還額の確定を意味するとは公表されていません。

「大部分を段階返還」の見通し——未確定事項も残る

Phillip Pon氏は7月30日のメッセージで、DeFiの大規模なセキュリティ事案では資産を回復できないケースが少なくないとしたうえで、Ken Kodama氏とホワイトハッカーの協力により、影響を受けた資産の大部分を段階的に返還できる見込みになったと説明しました。

これは利用者にとって重要な進展です。一方で、次の点はまだ明らかになっていません。

  • 「大部分」が具体的に何%を指すのか
  • 個々の利用者の返還対象と返還額
  • 返還の順序と開始日
  • 監査を終えた各ツールの正式公開日

今後は、監査完了の報告、正式なツール公開日、利用ガイド、返還対象の確認方法が焦点になります。

大阪・東京で追加ガイダンスを開催

チームは8月に大阪と東京で対面のガイダンスセッションを開催します。各イベントはLumaでの事前登録が必要です。

日程 時間 会場 登録
8月20日 16:00〜19:00 TKPガーデンシティ大阪梅田 Luma
8月21日 16:00〜19:00 TKPガーデンシティ大阪梅田 Luma
8月22日 12:00〜17:00 ビジョンセンター新橋 Luma
8月23日 12:00〜17:00 ビジョンセンター新橋 Luma

Lumaの案内では、英語と日本語による説明とQ&Aを行う一方、1対1の相談や、ウォレットを実際に操作する個別サポートは実施しないと明記されています。定員は先着順です。

利用者が守るべき安全上の注意

返還手続きを装ったフィッシングや偽アプリには引き続き注意が必要です。

SecondFiは、秘密鍵、復元フレーズ、ウォレット認証情報を求めることはなく、DMやメールで一方的に連絡することもないと案内しています。手続きを始める際は、公式サイト、公式アプリ、公式Xアカウントから案内を確認し、非公式のリンクやアプリを使用しないでください。

SIPO編集部の見方

今回の更新は、SecondFiの復旧対応が「資産を回収できた」という段階から、「どのツールで、どの順番で利用者へ戻すか」という実行段階へ移りつつあることを示すSignalです。

特に、既存資産を安全な新規ウォレットへ移す工程と、ZKで所有権を証明して回収資産の返還を受ける工程を分けた点は、複雑な復旧作業を安全に進めるための重要な設計です。

一方、予定日は監査に左右されます。「大部分を段階返還」という見通しも、個別の返還結果を保証するものではありません。利用者はアプリを削除せず、公式の公開日と利用ガイドを待ち、秘密鍵や復元フレーズを決して第三者へ渡さないことが重要です。


一次情報

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※本稿は2026年7月30日時点のSecondFi公式発表とイベント案内を基に構成しています。ツールの公開時期や返還手続きは変更される可能性があります。タイトルおよび本文の「大部分を段階返還」はSecondFi側の見通しであり、返還開始や個別の返還結果を示すものではありません。