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DRep Talk 1.8、7 種類すべての議案をメインネットで提出可能に

2026-10-26SIPO #DRep

Cardano のガバナンス情報サイト DRep Talk は 10 月 26 日未明 (日本時間)、バージョン 1.8 の公開を公式 X で告知し、7 種類あるガバナンスアクション (議案) のすべてをメインネットで組み立てて提出できるようにしました。提案書のメタデータは DRep Talk が IPFS に固定するため、提出する人が自分でファイルを置く場所を用意する必要がなくなります。

議案の提出に要る技術的な手間が、一つのサイトの画面の中でほぼ完結するようになりました。一方で、メインネットで議案を出すには 100,000 ADA の預け入れ (デポジット) が今も必要で、経済的な敷居は変わっていません。DRep として議案を読む側、これから提案する側の双方に向けて、1.8 で何が変わったかと、提出の手順に組み込まれた確認の仕組みを整理します。

プレプロッドの試験版から、メインネットの正式版へ

DRep Talk の更新履歴によると、1.8 の柱は「すべての種類のガバナンスアクションを、DRep Talk から直接メインネットで組み立てて提出できる」ことです。提出の流れはベータ版の扱いを外れました。その約 2 週間前の 1.7 では、同じ機能がテストネットのプレプロッド (Preprod) でベータ版として公開されていました。

対象は、情報アクション、不信任動議、ハードフォークの開始、新しい憲法、憲法委員会の更新、財務省からの引き出し、パラメータの変更の 7 種類です。1.8 では、パラメータ変更の議案ページにその変更の影響が表示され、議案の結果が確定したあともグラフが残るようになりました。パラメータを組み立てる画面には utxoCostPerByte が加わり、変更内容を説明する段落を、提案書の概要に入れる前に下書きで確かめられます。

Intersect が 10 月 25 日夜に出した「今週 Cardano で出荷されたもの」のまとめでは、DRep Talk はスマートフォンやタブレットとの連携 (ペアリング) を加えたことで名前が挙がっていました。1.8 の告知は、その数時間後に出ています。

提出までの手順と、自分で置かなくてよくなったもの

Cardano のガバナンスアクションは、提案の本文そのものをチェーンに書き込むのではなく、本文が置かれた場所の URL と、その中身のハッシュ値を「アンカー」として記録する仕組みです。これまでは、提案者が本文のファイルをどこかに置き、ハッシュ値を計算して取引に組み込む必要がありました。

DRep Talk のガイドによると、提出の流れは次のとおりです。

  • サインインしていれば、DRep・SPO・憲法委員会のメンバーでなくても誰でも提出できる
  • 議案の種類を選び、引き出しなら受取先、パラメータ変更なら新しい値を入れる。ハードフォークや憲法などは、同じ種類の直前の議案を DRep Talk が埋める
  • タイトル (80 字まで)・概要・動機・根拠・参考文献 (10 件まで) を書き、作者としてウォレットでメタデータに署名する (既定でオン)
  • 確認の画面では、公開後の議案ページと同じ見え方で本文・リンク・チェーン上の変更を確かめられる
  • ウォレットで署名すると、DRep Talk がメタデータを IPFS に公開し、公開したファイルとハッシュ値が一致するかを確かめてから取引を組み立てる

ガイドは、議案はチェーンに載ったあとでは変更できないため、デポジットを払う前に「Proposal Drafts」で下書きを議論しておくよう勧めています。ウォレットがなくても、下書きを書いて保存し、確認の画面まで進めることはできます。

デポジットとガードレールの確認

メインネットでのデポジットは 100,000 ADA (プレプロッドでは 1,000 tADA) で、これに少額の手数料が加わります。DRep Talk はチェーンから現在の額を読み取り、ウォレットの残高の横に表示します。メインネットでは、デポジットが議案の確定まで動かせなくなることを確認するチェックを入れてから署名に進む作りです。デポジットは、議案が実行されたとき、期限切れになったとき、無効になって除かれたときに、提出したウォレットの報酬アドレスへ戻ります。そのため、ステークアドレスの登録が済んでいることが条件になります。

財務省からの引き出しとパラメータの変更は、署名の前に、憲法のガードレールスクリプトに照らして確かめられます。スクリプトが議案を拒んだ場合は何も署名されず、画面にその旨が表示されます。DRep Talk が、憲法がどのスクリプトを使っているかを確かめられない場合も、公開も署名も行われません。

ガイドには、最低プールコスト (minPoolCost) と utxoCostPerByte の変更は、チェーンの外で提案を公開してから通常 90 日待つべきだという注意も載っています。これは推奨であって、提出を止める仕組みではありません。minPoolCost の変更案は、10 月に失効したばかりです (Weekly Brief #28)。同じ論点の議案が改めて出てくるときは、この 90 日の目安を守っているかが、議案を読む側の一つの手がかりになります。

次に見るもの

1.8 を使って組み立てられた議案が最初にチェーンに載ったとき、DRep Talk の議案ページと GovTool の議案一覧で、同じタイトルと本文が見えるかを確かめてください。提出の敷居が下がれば議案の数は増えうるため、DRep にとっては、新しい議案が出るたびに本文の根拠と参考文献まで目を通す手間が増える局面でもあります。DRep Talk の次の更新は、更新履歴のページに載ります。

ことば

  • ガバナンスアクション — Cardano のオンチェーンガバナンスで、DRep・SPO・憲法委員会の投票にかけられる議案です。財務省からの引き出しやパラメータの変更など 7 種類があります。
  • IPFS — ファイルを中身のハッシュ値で呼び出す分散型の保存の仕組みです。中身が書き換わればハッシュ値も変わるため、チェーンに記録した値と照らして本文の改ざんを確かめられます。
  • ガードレールスクリプト — Cardano の憲法に付いた、引き出しやパラメータ変更の範囲をチェーン上で制限するプログラムです。範囲を外れた議案は、提出の段階で受け付けられません。

一次ソース / 関連リンク

GovTool のガバナンスアクション一覧(gov.tools)

タグ: #DRep
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