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minPoolCost の DRep 賛成が 22.8% へ、未投票は 73%——SPO 票が要る 2 件と、期限のエポック 653

2026-08-14SIPO

Intersect が 8 月 12 日、オンチェーンで投票中のガバナンスアクションについて「Clarification(明確化)」と題した投稿を出しました。現在動いている 2 件が DRep だけでなく SPO の投票も必要とすること、そして提案ごとに必要な投票主体が違うことを整理した内容です。翌 13 日には Cardano 公式も同じ 2 件を取り上げ、9 月 1 日という期限をあらためて示しました。この 2 件は、可決の計算式に未投票が分母として入る設計になっています。票を投じないことは棄権とは違い、結果としては不成立の側に働きます。だから告知が重ねられています。SIPO は 8 月 9 日にも同じ 2 件を扱いました。5 日が経ち、数字は動いています。現在地を確認します。

初期報: Cardano ガバナンス投票、SPO投票が必要な2件のアクションが進行中

■ Intersect が整理したのは「どの提案に、誰の票が要るか」

投稿は次のように始まります。

Clarification: There are currently 2 governance actions live for on-chain voting that require SPO votes, in addition to DRep votes.(明確化:現在オンチェーン投票中のガバナンスアクションのうち 2 件が、DRep の投票に加えて SPO の投票を必要とします)

そのうえで、2 件それぞれに必要な投票主体が並べられています。

  • Protocol Parameter Update(DRep / SPO / CC)— Reduce minPoolCost to 75 ada and increase Plutus Memory Limits (Part 2)
  • Update Committee(DRep / SPO)— Update Constitutional Committee 2026

違いは憲法委員会(CC)の扱いです。パラメータ変更には CC の承認も要りますが、委員会の入れ替えを決めるアクションに CC は投票しません。誰が誰を承認するかが、アクションの種別ごとに決められています。

期限は両方とも同じです。Intersect は Proposals expire Sept 1, 2026 at 9:45PM UTC.(提案は 2026 年 9 月 1 日 21 時 45 分 UTC に期限を迎えます)と書いており、オンチェーン上の期限エポックはどちらも 653 です。

■ minPoolCost の賛成は、5 日で 6.7 ポイント動きました

minPoolCost 提案の投票状況を AdaStat から取得し、Koios の集計と一致することを確認しました。8 月 14 日 9 時 21 分(日本時間)時点です。

  • DRep 賛成(可決基準・閾値 67%): 22.8%(65 票)
  • 投票済みの反対: 0.73%(7 票)
  • AlwaysNoConfidence: 3.27%
  • 未投票: 73.19%
  • 棄権: 7 票(可決計算の分母から除外)
  • 憲法委員会: 賛成 2・反対 0・未投票 5

ここでの賛成率は、棄権を除き未投票を含む「可決計算の分母」に対する割合です。gov.tools の画面で「No」として表示されるのは、投票済みの反対と AlwaysNoConfidence を合わせた 4.0% にあたります。未投票の 73.19% は反対ではありません。ただし閾値の計算では賛成側に立たないため、結果としては不成立の方向に働きます。

8 月 9 日 1 時 20 分時点で記録した数字と並べると、5 日間の変化は次のようになります。

  • 賛成: 16.11%(45 票)→ 22.8%(65 票)。6.69 ポイント、20 票の増加
  • 未投票: 80.58% → 73.19%。7.39 ポイントの縮小
  • 憲法委員会: 賛成 1 → 賛成 2

動いてはいます。必要なのは 67%、取得時点のエポックは 649 で、期限は 653 です。5 日で 6.69 ポイントというペースがこのまま続いたとして、残りのエポック数で 67% に届く距離ではありません。論点は、この傾きが変わるかどうかです。

■ SPO 側で票を投じたプールは、17 です

SPO 側の要件は、アクティブな SPO 投票権の 51% です。この提案が含むのは、プール運営の固定手数料の下限である minPoolCost の引き下げです。Koios で確認したエポック 649 時点のプロトコルパラメータでは、現行の minPoolCost は 170 ADA。提案はこれを 75 ADA へ下げる内容を含みます。プール運営者にとっては、自分たちが受け取る報酬の下限そのものが議題です。

取得時点で実際に票を投じているプールは、賛成 16・反対 1・棄権 0 でした(AdaStat と Koios で票数が一致)。「常に棄権」が既定として割り当てられている分は、出典間で集計方法が揃わなかったため、ここでは投じられた票数だけを示します。

自分の手数料の下限を決める提案でも、票を投じなければ 51% の計算には入りません。SIPO 自身がこの提案をどう判断したかは 『minPoolCost を 75 ADA へ引き下げ/Plutus メモリ上限 (Part 2)』に賛成(Yes) で公開しています。

■ 委員会の入れ替えは、DRep と SPO の 2 者で決まります

もう 1 件の Update Constitutional Committee 2026 は、2026 年の選挙で選ばれた候補者を憲法委員会に着任させる提案です。AdaStat で確認した提案の内容では、提出はエポック 646、期限はエポック 653、新しい任期の満了はエポック 799 で、可決に必要な委員会の定足数は 3 分の 2 とされています。閾値は DRep 側が 67%、SPO 側が 51% です。

この提案については、投票集計の取得が検証の条件を満たさなかったため、本稿では票数と比率を示しません。提案ページで直接確認できます。SIPO 自身の判断は 『Update Constitutional Committee 2026』に賛成(Yes) で公開しています。

■ ここから見ておきたいこと

  • DRep 賛成率の傾き — 5 日で 6.69 ポイントというペースが変わるかどうか。閾値は 67%、期限はエポック 653 です
  • SPO 側の票の増え方 — 要件はアクティブな SPO 投票権の 51% です。取得時点で投じられていたのは 17 票でした
  • 2 件の期限が同じであること — どちらも 9 月 1 日 21 時 45 分 UTC、エポック 653 です

投票の数値は取得時点のものです。大口の 1 票で比率は数ポイント動きます。判断の前には、提案ページで最新の状態を確認してください。


一次ソース / 関連リンク