LIVE ADA-- MCAP-- TVL-- STAKE-- EPOCH--
SIPO
HOMEエポックな日々 › 止める、直す、また動かす──Cardanoが「動かし続ける力」を見せた5日間:エポック642
エポックな日々

止める、直す、また動かす──Cardanoが「動かし続ける力」を見せた5日間:エポック642

2026-07-14SIPO

エポックな日々:642(2026年7月9日 午前6時44分頃〜7月14日 午前6時44分頃)


序章:参加の次に問われたもの

前回のエポック641で、Cardanoを動かしたのは「反対の少なさ」ではなく「参加の厚み」でした。van RossemハードフォークではDRepとSPOの賛成が閾値を越え、コミュニティがアップグレードを前へ進める意思を示しました。

では、参加が集まったあとに何が問われるのでしょうか。

エポック642が見せた答えは、決めたものを安全に運用へ渡し、問題が起きた時に止め、切り分け、戻せるかでした。

MidnightのGlacier Dropは、SecondFiに関連するウォレットのセキュリティ事案を受けて予防的に停止し、償還基盤そのものへのリスクがないことを確認して再開しました。2026年憲法委員会選挙では、Hydra Votingのポータルに技術的問題が起き、投票受付を一時停止。一方で、すでに投じられた票は保全されていると説明されました。Lace 2.1は、既知の事故に関連する可能性をウォレットの中から確認できる導線を追加しました。

そして7月14日朝、エポック642で積み上がった投票は、次の境界でvan Rossemの批准へ変わりました。最終集計はDRep Yes 77.63%、SPO Yes 67.68%、憲法委員会Yes 7票。しかし、ここでも時計を分ける必要があります。批准は完了しましたが、2026年7月14日の確認時点でenacted_epochは未設定、mainnetはまだProtocol Version 10です。PV11への発効は、まだ確認されていません。

エポック642の主題は、派手な「止まらないチェーン」ではありません。現実の分散型システムは、周辺サービスも投票基盤もウォレットも、ときに止まります。大切なのは、止める判断ができること、状態を失わないこと、再開条件を説明できることです。

今回は、この「動かし続ける力」という物差しで、Cardanoとその周辺の5日間を読みます。


第1章:速さの前に、「壊れ方」と「戻し方」が実装へ入った

エポック642の開発面では、次世代性能の話と、地味だが不可欠な運用改善が同時に進みました。

最初の焦点は、LeiosとDijkstraの接続です。7月10日付のCardano週次開発レポートでは、LeiosCertが次期台帳のDijkstraBlockBodyにoptional fieldとして追加され、protocol-level codeを収める新しいcardano-protocol packageも導入されました。

これはLeiosがmainnetで稼働したという意味ではありません。しかし、Leiosが研究文書や独立したテストネットだけの存在ではなく、次のledger eraのblock bodyへ接続され始めたことには意味があります。「将来の高速化」という物語が、Cardano本体の実装順序へ入ってきたからです。

同じ週報で目立ったのは、性能値よりも復旧性でした。

Hydraでは、外部のBlockfrost APIがHTTP errorを返した時に停止せずretryする処理、複数head間でdeposit/recovery情報が混ざるcross-head contaminationの修正、event storeの競合修正、そしてoutbound message queueでbroadcastを気づかないまま止める可能性があったdeadlockの修正が進みました。

どれも「TPSが何倍」という見出しにはなりません。しかし本番運用では、外部サービスの失敗から戻れること、別の状態を混ぜないこと、メッセージが静かに止まらないことの方が重要です。性能は正常時の速さを表します。運用力は、異常時にどこまで状態を守れるかを表します。

Input Outputが紹介した軽量state channel設計 Hydrozoaも、この文脈で読めます。直接openし、必要に応じて資金をincrementalにcommit/decommitし、通常のfinalizeだけでなくhalt/dissolveの経路も考える。重要なのは「速く入る」だけでなく、安全に出られることです。新しいL2の価値は、最高速度だけでなく、参加者が状態を理解し、必要な時に退出できることで決まります。

Core Technologyでは、旧iohk-monitoring系のトレーシング基盤約11,000行を削除し、観測基盤をHermodへ再編する作業も進みました。最適化版は飽和条件でprocess CPU使用量を約17%減らした一方、block adoption timeは3〜6%増えたため、現行Praos nodeではdefault buildが引き続き推奨されています。

この留保が重要です。「17%改善」という一つの数字ではなく、CPU負荷とブロック採用時間を一緒に見る。速さを競う前に、何を測り、どのtrade-offを受け入れるかを明示する。エポック642の開発は、まさに「動かし続けるための設計」へ重心を移していました。


第2章:van Rossemは批准──ただし、発効の時計はまだ動いていない

ガバナンスの中心は、もちろんvan Rossemハードフォーク(Protocol Version 11)です。

7月10日のIntersect Weekly Update #119では、エポック642に生成されたブロックの92%がnode version 11系によるものと報告されました。この時点でDRepとSPOの投票は必要閾値を越え、残っていたのは憲法委員会の合憲票あと1票でした。

そしてエポック643の境界で、提案のオンチェーン状態はratified_epoch: 643へ変わりました。7月14日にKoiosで再確認した最終集計は、DRep Yes 77.63%、SPO Yes 67.68%、憲法委員会Yes 7票です。エポック641で集まった参加が閾値を越え、642で最後の合憲確認が積み上がり、境界で批准へ変わった——この時系列です。

ただし、批准と発効は別です。

同じ確認で、van Rossem提案のenacted_epochnull。エポック643のprotocol_major10でした。つまり、この記事の基準時点で「Cardano mainnetはPV11へ切り替わった」とは書けません。SIPOは、Koiosなどの一次データでprotocol_major=11を確認して初めて「発効」と記します。

この区別は細かい言葉遊びではありません。

Cardanoのハードフォークは、コードが書けたら終わりではありません。nodeの準備、SPOの更新、DApp・取引所・ツールの対応、DRepとSPOの投票、憲法委員会の合憲確認、台帳上の批准、そして実際の発効という複数の時計が同じ方向へ揃って初めてmainnetが切り替わります。

もう一つの重要な進捗は、committeeMinSizeを7から5へ変更するパラメータ更新です。これは憲法委員会を5名に縮小する方針ではありません。オンチェーンの最低人数を5名、実運用を7名とし、任期交代や欠員が生じても制度が直ちに止まりにくいバッファを作るものです。エポック643のパラメータでもcommittee_min_size: 5が確認できました。

さらに、Beyond Minimum Viable Governanceプロジェクトが最終マイルストーンを完了し、ガバナンスの健全性を測るフレームワーク、データ収集、State of Governance報告、改善提言、再利用可能なplaybookを残しました。

ガバナンスは、一度投票できれば完成するものではありません。参加率、代表性、情報アクセス、Treasuryの説明責任、停止時の扱いを測り、制度を更新し続ける必要があります。エポック642では、「決める仕組み」から「決め続けられる仕組み」への移行が見えました。


第3章:停止と再開の間に、利用者保護の本体がある

この5日間で「動かし続ける力」を最も分かりやすく示したのは、MidnightのGlacier Drop償還再開でした。

Midnight Foundationは、SecondFiに関連する一部Cardanoウォレットのセキュリティ事案を受け、Glacier Drop redemptionsを一時停止していました。その後、償還インフラとシステムそのものにリスクはないと評価し、7月9日17:00 UTC、日本時間7月10日午前2時に償還を再開しました。元のスケジュールは変更されず、停止中にthawしたNIGHTも償還できると説明されています。

ここでは二つの事実を混ぜてはいけません。

  1. Glacier Dropの償還基盤は、再開可能と判断された
  2. SecondFiを利用した個々のユーザーのリスクが、すべて解決したわけではない

予防的に止めたことは弱さではありません。周辺ウォレットの不確実性と、自らの償還基盤の安全性を切り分け、再開条件を示したことに運用の価値があります。

同じ週、Lace Browser Extension 2.1はWallet Security Checkを導入しました。既存ウォレット、または復元後のウォレットを確認し、既知のセキュリティ事案の影響を受けた可能性がある場合に関連情報へ案内する機能です。

もちろん、未知の攻撃、フィッシング、端末侵害、悪意ある署名要求、シードフレーズ漏えいまで自動で防げるわけではありません。それでも、利用者がSNS上の注意喚起を自分で探す構造から、日常的に使うウォレットの中で既知リスクへ接続する構造へ進んだ意味は大きいと考えます。

2026年憲法委員会選挙のHydra Votingも、同じテーマを別の角度から示しました。夜間メンテナンス後の技術的問題により投票ポータルは一時停止しましたが、Intersectは投票データが失われず、安全に保全されていると説明しました。投票期限は7月23日21:45 UTC、日本時間7月24日午前6時45分です。

選挙基盤の信頼は、画面が常時開いていることだけでは作れません。停止理由、既存票の状態、復旧後の投票機会、最終集計の監査可能性が揃って初めて、結果の正統性を守れます。

Glacier Drop、Lace、Hydra Voting。対象は配布、ウォレット、投票と異なりますが、共通する問いは同じです。問題が起きた時、利用者の状態を失わず、再開までの道筋を説明できるか。


第4章:制度と決済も、「誰に何を許すか」の設計へ

Cardanoの外側でも、焦点は大きな理念から実装上の境界へ移っています。

米国の暗号資産市場構造法案 CLARITY Actでは、BRCA(Blockchain Regulatory Certainty Act)にあたる開発者保護条項を本会議版でどう扱うかが論点になりました。Ron Wyden上院議員の書簡で問われたのは、「暗号資産を規制するか、しないか」ではありません。

ユーザー資産を支配しない非カストディ型ソフトウェアの開発者と、価値を受け取り移転する金融仲介者と、違法資金に関与する行為者を、条文上どう分けるかです。

境界が広すぎれば、犯罪者が中立的なソフトウェア提供者を装う余地になります。狭すぎれば、ウォレット、DeFi、オープンソース開発者、node運用者まで過度な金融仲介規制を負う可能性があります。7月9日時点で法案は成立済みではなく、本会議版の文言と法執行側の受け入れ条件が確認点です。

AIエージェントの決済でも、同じ「権限の境界」が前面に出ました。

Circleは7月9日、Circle Agent Stackのスターターキットをオープンソースで公開しました。OpenAI Agents SDK、Claude Agent SDK、LangChain Deep Agents、Mastra、Vercel AI SDK、Google ADKの6つの基盤から、エージェント用ウォレットの作成、残高確認、サービス発見、x402またはNanopayment対応サービスへのUSDC支払いを試せます。

重要なのは、AIに財布を持たせたことだけではありません。支出上限、許可・拒否リスト、取引前ルールといった制約を、異なるAI基盤から同じ金融レールへ接続しようとしている点です。

ただし、このスターターキットはArc testnet向けのデモ・教育用サンプルです。本番インフラの完成や、外部利用の広がりを証明するものではありません。

規制でもAI決済でも、次の争点は「自由に動けるか」ではなく、誰が、どこまで、どの条件で動けるかを検証できるかです。Cardanoのガバナンスと同じく、継続性は無制限の自由ではなく、明示された権限と復旧経路から生まれます。


第5章:低VIXの裏側で、原油と暗号資産が先に警戒を示した

市場は、技術やガバナンスとは別の時計で動きました。

7月11日の週次比較では、BTCは前週比+2.6%、ETHは+2.1%、S&P 500は+1.2%、VIXは15.03まで低下しました。一方、ADAは−5.6%、NIGHTは−5.3%、WTIは+4.0%。株式の安心感と、Cardano/Midnight系資産の弱さ、原油の警戒が同居していました。

7月13日朝になると、このずれはさらに鮮明になります。WTIは$73.88(+3.46%)、DXYは101.142、米10年債利回りは直近終値で4.569%。BTCは$63,773、ADAは$0.161651(−4.59%)でした。米国現物市場が週末で閉じている間に、原油と暗号資産が先に新しいリスクを価格化した形です。

そしてエポック境界直後のCoinGecko最寄りサンプルでは、ADAは$0.1559、時価総額は約$5.8B。前エポック開始時の約$0.1664からおよそ6.3%下落しました。ADA/JPYは約25.32円、同時点の暗示的なUSD/JPYは約162.45円です。

この価格下落を、van Rossemの批准や開発進捗への評価と直接結びつけるべきではありません。BTC・ETH、ドル、原油、金利、アルトコインの相対強弱が同時に動いています。技術が進んでも価格は下がる。価格が上がっても発効は完了していない。二つの時計を分ける規律が必要です。

AIとRWAでは、資金の集中も続きました。7月10日米国終値でNVDAは+4.03%、一方で一部のAI応用・宇宙関連銘柄は弱く、AI全体への拡散というより半導体基盤への再集中が見られました。Private Markets/RWA関連の主要運用会社は概ね底堅く、ステーブルコイン、tokenized funds、private creditが高金利と原油高の中でも実装を続けられるかが次の確認点です。

エポック642の市場は、全面的なリスクオフではありません。しかし、低VIXだけを見て安心できる局面でもありませんでした。表面の安定の裏側で、原油・ドル・暗号資産が先に警戒を示した5日間でした。


第6章:分散化とは、「止まらないこと」ではなく「戻せること」

ここまでを一本の線でつなぎます。

van Rossemは、コミュニティ参加によって批准へ進みました。しかし、実際の発効には技術準備と台帳の時計が必要です。Glacier Dropは、安全性を評価するために止まり、影響範囲を切り分けて再開しました。Hydra Votingは停止中も票の状態を守り、Laceは既知リスクを利用者の手元へ接続しました。Hydraの開発は、retry、状態の分離、deadlock修正という地味な運用課題に向き合いました。

これらを「事故があった」「更新があった」と別々に読むだけでは、エポック642の本体を見失います。

分散化とは、何も止まらない魔法ではありません。停止を判断する権限、状態を保存する仕組み、再開条件の説明、異なる主体による検証が一か所に閉じず、引き継げることです。

SIPOはSPOとして、ブロック生成とnodeの準備を担います。DRepとして、提案を読み、投票力を預かり、意思決定へ参加します。メディアとして、提出・投票・批准・発効を分け、どの時点で何が確認できたかを記録します。

この三つの役割は、別々ではありません。nodeを動かす人が、ガバナンスの決定を理解し、利用者へ時系列を説明する。運用の現場と説明責任をつなげることが、SIPOの立ち位置です。

エポック641では「参加」がチェーンを動かしました。642では、その参加で決めたものを、壊さず運用へ渡す力が問われました。参加と継続性は、分散型システムの二つの車輪です。


第7章:エポック642 市場・オンチェーンKPI

境界時点のネットワーク

2026年7月14日午前6時44分50秒の依頼時刻に対し、Koios/AdaStatで確認できた実エポック境界は午前6時44分51秒でした。以下は境界直後にepoch 643を確認して取得した、epoch 642終了値です。

  • 総供給:約375.92億 ADA
  • 総ステーク:約213.98億 ADA
  • 総供給に対するステーク比率:約56.92%
  • ウォレット:5,904,192
  • ホルダー:3,294,096
  • 委任者:1,346,809
  • アクティブ・プール:2,697
  • ADA価格:$0.1559(境界38秒後の最寄りサンプル)
  • 時価総額:約$5.8B

期間中最新のCardano KPI

自動取得されたDune系KPIの最新ブロックは2026年7月12日23:59:52 UTCです。したがって、以下はエポック最終値ではなく、期間中の最新スナップショットとして扱います。

  • ステーキング率:57.46% of supply
  • Nakamoto係数:165
  • 日次トランザクション:15,234(7月12日UTC)
  • アクティブアドレス:8,698
  • Script Tx比率:29.20%
  • ステーブルコイン総額:$55.33M
  • Treasury:1,469,970,597 ADA
  • アクティブなガバナンス・アクション:27件

ステーブルコインの内訳は、USDCx $36.06M、USDM $9.52M、USDA $4.35M、Djed $2.75M、iUSD $1.60Mが上位です。単一資産ではUSDCxの比重が大きく、Cardano上のステーブルコイン流動性を読む時は、総額だけでなく構成の偏りも見る必要があります。

ここでもデータの時計を揃えることが重要です。エポック境界のネットワーク集計、7月12日基準のオンチェーンKPI、7月14日境界直後の価格は、同じ時点ではありません。数値を混ぜて「最終値」と見せず、基準時刻を明示して読みます。


第8章:エポック642に配信した主な記事

エポック642の期間内にSIPO/SITIONから配信した、今回のテーマと関係する主な記事です。7月14日午前6時44分50秒より後の投稿は含めていません。

日付媒体種別タイトルURL
7/9@SIPO_TokyoSignalSecondFi、Quarantine modeとsecure wallet exportへhttps://sipo.tokyo/post-46714/
7/9@SIPO_Tokyoエポックな日々反対はゼロ、参加が関門を越えた:エポック641https://sipo.tokyo/post-46717/
7/10@SITIONjpSignalCircle Agent Stackが「クローンできる実装」になったhttps://x.com/SITIONjp/status/2075385899131809899
7/10@SIPO_Tokyo開発週報LeiosがDijkstra台帳へ、「統合と実運用」が前進https://sipo.tokyo/post-46743/
7/10@SIPO_TokyoSignalSecondFi / Yoroi、東京・大阪で利用者向けガイダンスセッション開催へhttps://sipo.tokyo/post-46750/
7/10@SIPO_TokyoSignalMidnight、Glacier Drop償還ポータルの再開を発表https://sipo.tokyo/post-46756/
7/10@SIPO_TokyoSignalRealFiが「R-Points」を公開https://sipo.tokyo/post-46753/
7/11@SIPO_TokyoIntersect週次van Rossem批准まであと1票、ガバナンスは実行局面へhttps://sipo.tokyo/post-46763/
7/11@SIPO_TokyoWeekly Brief #14見える・学べる・配れる — Midnightの実運用が一段進んだ週https://sipo.tokyo/weekly-brief-14/
7/11@SITIONjp12指標原油ショックを吸収して株は最高値圏、暗号資産は二極化https://x.com/SITIONjp/status/2075715656184713484
7/13@SITIONjp12指標低VIXの背後で、原油上昇と暗号資産の調整が先行https://x.com/SITIONjp/status/2076444900678377596

この期間の配信を並べると、セキュリティ事案からの復旧、利用者への移行支援、次世代台帳への統合、投票基盤の保全、AIエージェント決済の権限制御という一貫した線が見えます。


第9章:エポック642終了時点のSIPOステーキング動向

エポック642:100%時点のSIPO/SIPO2/SIPO3合計は、有効ステーク103.91M ADA、ライブステーク103.86M ADA、委任者2,171名でした。Koiosのepoch 642 block listを直接集計した生成ブロックは112、境界時点のLifetime累計は46,068です。

プール有効ステークライブステーク委任者ep642ブロックLifetime
SIPO42.73M ADA42.66M ADA1,1284819,591
SIPO233.72M ADA33.73M ADA4733814,703
SIPO327.46M ADA27.47M ADA5702611,774
合計103.91M ADA103.86M ADA2,17111246,068

前エポック641は94ブロック、Lifetime 45,956、有効ステーク104.05M ADA、ライブステーク103.91M ADA、委任者2,187名でした。比較すると、ブロックは94→112、有効ステークは104.05M→103.91M ADA、ライブステークは103.91M→103.86M ADA、委任者は2,187→2,171名です。

生成ブロックは18増えましたが、1エポックの値はslot assignmentとluckで変動します。短期の増減だけでpool品質を判断せず、有効ステーク、ブロック履歴、稼働の継続性を合わせて見ます。

SIPO/SIPO2/SIPO3の運営マージンは、前回の告知どおりエポック642から3.9%が適用されています。固定費は340 ADA、保証金は各プール50,000 ADAで据え置きです。今回は発効済み設定の再告知ではなく、ステーキング実績の数値として記録します。

ADA価格が約6.3%下落した期間でも、3プールのライブステークは103.91Mから103.86M ADAへ小幅な変化にとどまりました。委任者は16名減りましたが、運用の床は大きく崩れていません。価格の時計と、委任・ブロック生成の時計は、ここでも分けて読むべきです。


終章:次に確認するのは「再開したか」ではなく「続いているか」

エポック642は、Cardanoが止まらなかった5日間ではありません。

Glacier Dropは止まり、評価後に再開しました。Hydra Votingは止まり、票を守りながら復旧作業へ入りました。Laceは既知の事故を確認する入口を追加しました。Hydraの開発は、retry、状態分離、deadlock修正へ進みました。van Rossemは批准されましたが、発効はまだです。

だから、この5日間の価値は「問題がなかったこと」ではなく、問題を隠さず、状態を分け、次の確認点を残したことにあります。

エポック643以降で確認するものは、次の通りです。

  1. van Rossem:Koiosのprotocol_majorが10から11へ変わり、enacted_epochが設定されるか。
  2. Glacier Drop:再開後のポータルが安定して動き、停止中にthawしたNIGHTの償還が継続するか。
  3. Hydra Voting/CC選挙:ポータルの復旧、既存票の保全、7月24日午前6時45分までの投票機会、最終集計。
  4. Leios/Dijkstra:optional fieldの追加が、仕様・実装・相互運用・性能検証へどう接続されるか。
  5. Hydra/Hydrozoa:復旧、退出、複数head、外部依存の失敗を含む運用経路が実測で確認されるか。
  6. 制度とAI決済:CLARITY/BRCAの実際の条文、Circle Agent Stackの本番対応、支出権限と監査の実装。

再開は、ゴールではありません。批准も、ゴールではありません。コードが入ったことも、ゴールではありません。

大切なのは、その状態が次の障害、次の交代、次の投票に耐え、続いていくことです。

参加がチェーンを動かしたエポック641の次に、642は「動かし続ける力」を見せました。SIPOはSPO・DRep・観察者として、発表の瞬間ではなく、その後も続いているかを確認し続けます。


出典・参照

本記事は情報提供を目的とし、暗号資産の購入、売却、保有を推奨するものではありません。市場値は取得時刻とデータ元によって変動します。