ウォレットの Lace は日本時間 11 月 7 日朝、ブラウザ版の 2.5.1 を公開しました。Midnight の Ledger 9 への対応、RealFi のステーキング情報と APY の表示の改善、メニューの見やすさの 3 点が中身で、同じ朝に完了した Midnight のハードフォークに合わせた更新です。
Lace は続けて、DUST が生成されないときの手順と、自分で Proof Server を動かしている方への注意も出しました。Midnight の残高を Lace で扱っている方が、更新のあとに見ておく場所を順に整理します。
2.5.1 で変わる 3 つ
告知に書かれている変更は短く、次の 3 つです。
- Midnight の Ledger 9 のアップグレードとの互換性の更新
- RealFi のステーキング情報と APY の表示の改善
- すっきりして読みやすくなったメニュー
Lace はこれを「動きを滑らかに保つための更新」と紹介しています。目立つ新機能はありませんが、Midnight を使っている方には 1 点目があるので後回しにしにくい更新です。Lace の GitHub のリリース一覧で最新のブラウザ版は 14 時半の時点で 2.5.0 のままで、2.5.1 の詳しい変更点はまだ確かめられません。
DUST が増えないときの手順
Midnight の公式ブログは、メインネットの cNIGHT の保有者について、DUST 生成の登録は自動で行われ、対応は不要と書いています。Lace の案内は、それでも生成されていない場合の手順です。
- Midnight のアカウントカードを開く
- 「Generate DUST」を選ぶ
- NIGHT を指定し直す
この「Generate DUST」は、10 月 30 日の Lace 2.5 で入った機能です。Cardano のアカウントにある NIGHT を Midnight のアドレスへ指定して、Lace の中で DUST を生成できます。リリースノートによると、指定先を選び、取引の内容を確かめて承認する流れです。
順番としては、まず手元の DUST の残高が増えているかを見ます。増えていれば何もしなくてかまいません。増えていなければ、上の手順に進みます。慌てて別のツールに頼る必要はなく、公式のウォレットの中で完結する手順です。
自分で Proof Server を動かしている方へ
もう 1 つの案内は、Proof Server を自前で動かしている方向けです。Lace は「更新が必要かもしれない」と書き、代わりに Midnight の設定にある組み込みの WASM の証明器も試せるとしています。
公式の互換表では、Ledger 9 の Mainnet と Preview の組み合わせは Proof Server 9.0.0 で、Ledger 8 のままの Preprod は 8.1.3 です。古い Proof Server を指したままだと、証明を作る段階でつまずく可能性があります。証明をどこで作るかは、秘匿する内容をどこで扱うかにも関わる設定なので、切り替えるときは自分の方針に合わせて選んでください。
RealFi の表示と、ADA の委任の違い
2 点目の RealFi は、Midnight とは別の話です。RealFi の公式資料によると、ここでのステーキングは USDrf をプロトコルに預けて sUSDrf を受け取る仕組みで、ADA をステークプールに委任するステーキングとは別物です。Lace の告知は「ステーキング情報と APY の表示」と書くだけで、画面のどこがどう変わったかまでは説明していません。
APY の数字を見るときに押さえておきたいのは、この利回りが保証ではないことです。公式資料によると、ポートフォリオに損失が出た場合はプロトコルの準備金が先に吸収し、残りを sUSDrf が負担します。損失は sUSDrf の償還レートの低下として現れます。表示が見やすくなるのは良いことですが、利回りとあわせて、誰が先に損失を負うのかも読んでおきたいところです。
更新のあとに確かめること
Midnight のアカウントをお持ちの方は、Lace を 2.5.1 へ更新したら、DUST の残高と、Midnight の設定の証明の接続先を一度開いてみてください。2.5.1 の詳しい内容を知りたい方は、Lace の GitHub のリリース一覧に lace-extension@2.5.1 が載るのを待つことになります。Ledger 9 そのものの動きは、互換表の Preprod の列と公式ブログが追う先です。
ことば
- DUST — Midnight の手数料に使う資源で、指定した NIGHT から生成されます。今回の台帳の更新で、生成が止まっていないかを確かめる場面が出てきました。
- WASM の証明器 — ブラウザの中で動く証明の仕組み。自前のサーバーを用意しなくても証明を作れるので、Proof Server の更新を待てないときの代わりになります。
- sUSDrf — RealFi の USDrf を預けると受け取るトークン。週ごとの区切りで価値が上がる設計で、今回 Lace が表示を改善したのは、この利回りまわりの情報です。
一次ソース / 関連リンク
- Lace 公式 X: Lace Browser 2.5.1 の告知
https://x.com/lace_io/status/2118828865967517860 - Lace 公式 X: Midnight のアップグレード後の案内
https://x.com/lace_io/status/2118828868345979071
GitHub

Lace
Midnight 公式ブログ: Ledger 9 upgrade on mainnet(midnight.network)
Midnight 公式ドキュメント: 互換表(docs.midnight.network)
RealFi 公式資料: sUSDrf (staked USDrf)
docs.realfi.co
