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エポックな日々

Midnight が工程表を公開、₳2,200万の銅準備金案が投票入り、Plutus 保守は独立チームへ:エポックな日々661

2026-10-17SIPO

エポック661(2026年10月12日〜10月17日)

序章:預ける先を、選び直していました

日本時間10月17日6時44分、エポック661が終わりました。

この5日間、Cardano のあちこちで「何を、誰に預けるか」が選び直されました。

  • ハードウェアウォレット Trezor の管理アプリは、10月15日の 26.10 から、新しく ADA をステークする人の投票の委任の既定を「棄権」にしました。これまでの既定は、ステーキング事業者の Everstake でした。
  • 国庫から2,200万 ADA を引き出して米国の倉庫の銅を買い、18〜24か月持ってから売って戻すという提案が、10月15日にオンチェーンの投票に入りました。受け取り先のウォレットは提案者が管理し、提案書自身が「独立したエスクローではない」と書いています。
  • Cardano のスマートコントラクトの土台 Plutus の保守が、IO Labs から Midgard Labs に移ると発表されました。独立した専門チームへ移る中核の機能は、これで5つ目です。
  • EMURGO の決済カード Cardano Card は、発行元の Wirex が利用者の資産を預かる型の基盤をやめるため、10月31日で終わります。一方で、機関向けの資産保管の基盤 Fireblocks は、Cardano のネイティブトークンを2027年3月までに標準の資産として扱う予定だと発表されました。
  • Midnight は新しいロードマップで、NIGHT のステーキングと、Cardano の SPO へのブロック生成の開放を2027年1〜3月期に置きました。ブロックを作る役割を、外の運営者に預けていく順番が示されたことになります。

投票権、国庫の資金、中核のソフトウェアの保守、利用者の資産、ブロック生成。預ける側と預かる側の組み合わせが、5日間で続けて動きました。軸は「預ける先を、選び直していました」です。

同じ5日間に、前のエポック660の取引件数が1,780,896件で確定し、2021年11月のエポック304を上回る過去最多になりました。Leios の公開テストネットでは、SPO 自身が取引を流し込んで負荷をかける試験も行われています。

市場は、ADA が5日間で下げました。12指標の日次の記録で$0.25217から$0.23075へ−8.49%、境界の確定値では−10.49%です。第7章で並べます。

第1章:エポック661の5日間を俯瞰する

まず、この5日間に何が起きたのかを領域ごとに並べます。この章だけで期間の全体像がつかめることを目的にしています。

ガバナンス

日付出来事一次ソース
10月12日6時44分、minPoolCost を170 ADA から75 ADA へ下げる案が DRep 賛成44.18%で失効。OpenZeppelin への国庫引き出しも同時に失効GovTool
10月13日ハードフォークのワーキンググループで、ATADA が最低プールマージン(minPoolMargin)を次のハードフォークの範囲に加える案を提起。現時点では範囲外Nicolas Cerny 氏
10月15日Toto Finance が、国庫から2,200万 ADA を引き出して銅を買いトークン化する「Cardano Strategic Copper Reserve」を提出。期限はエポック668GovTool
10月15日Trezor Suite 26.10 から、新しく ADA をステークする人の投票の委任が既定で「棄権」に。Everstake や任意の DRep も選べるTomáš Klíma 氏
10月15日Mesh が、SDK の2026年の保守に60万 ADA を求める国庫引き出しの草案を公開し、意見を募集Mesh
10月15日Intersect の CAP レビュー。Dijkstra 時代のパラメーターも議題にIntersect
10月16日DRep Talk の集計で、最も多くの DRep が投票した議案は現行の憲法(413のうち385が賛成)。2番目は国庫の取り分を20%から10%に下げる提案(374のうち223が反対し、期限切れ)DRep Talk
10月17日Parameter Committee が初めての公開の研究公募を開始。最低限の UTxO の金額を決める utxoCostPerByte をどこまで下げられるかを問うAlex Moser 氏
10月15日DRep の Jaromir Tesar 氏が、銅準備金の提案に反対を投じ、理由を公開Jaromir Tesar 氏

開発・スケーリング

日付出来事一次ソース
10月12日Leios の公開テストネット Musashi Dojo が、負荷を段階的に上げる Fire フェーズへ。同じ朝にリリース候補 RC 2026w41 を公開IOG
10月12日開発の雛形を1コマンドで作る cardano-init が、PRAGMA のオンボーディングの対象に。0.3.0 も公開Robertino Martinez 氏
10月13日エポック660の取引件数が1,780,896件で確定。エポック304(2021年11月)の1,566,974件を上回る過去最多cexplorer
10月14日Daedalus 11.5.0。Mithril で途中まで同期したあとに手元のチェーンに欠落が残る不具合を修正GitHub
10月15日Blink Labs の Go 言語のノード Dingo が、10月6日〜14日に10本のリリース。Plutus V4 の評価と1コマンドの DevNet に対応Blink Labs
10月15日〜17日Musashi Dojo で、参加する SPO が自分で取引を流し込む負荷試験。最も混んだ5分間で毎秒157.9件と報告BBHMM
10月16日Plutus の保守が IO Labs から Midgard Labs へ。独立した専門チームへ移る中核の機能は5つ目Cardano
10月16日Mithril 2642.0 をプレリリース。署名者がプロトコルの設定をチェーン上から読む方式にGitHub
10月16日IOG の週次開発報告。台帳が Leios の EndorserBlock を定義し、Plutus V4 を Dijkstra の最上位のスクリプト言語にEssential Cardano

Midnight・パートナー

日付出来事一次ソース
10月13日OKJ で NIGHT の取引が始まるMidnight Japan
10月13日〜14日Midnight 上の DEX、North Star がメインネットのベータを開始。初日に取引1,014件、注文515件をすべて決済、決済までの中央値6秒North Star
10月14日Midnight が7分野のロードマップを公開。NIGHT のステーキングと SPO へのブロック生成の開放は2027年1〜3月期Midnight
10月14日Midnight の改善提案で、最初の文書 MPS-0001 が「承認」にGitHub
10月15日ホスキンソン氏が、Midnight 向けの開発について近く発表があると予告Charles Hoskinson 氏
10月16日MIP-0030(ECDSA の鍵によるカストディ口座の承認)・MIP-0031(メッセージ署名)・MIP-0032(非公開の資格情報)と MPS-0049 に番号GitHub
10月15日〜16日Midnight のノードで、ブロックの作り方を Aura から BABE へ切り替える瞬間に向けた修正が続けて取り込まれる。midnight-js は 5.0.0-rc.5GitHub

DeFi・アプリ

日付出来事一次ソース
10月13日Indigo で、RealFi の USDrf と iUSD を1対1で交換する PSM の提案がオンチェーンの投票に。締め切りは10月18日2時34分Indigo
10月13日DEX アグリゲーター SteelSwap が、自社サイトで V2 の画面を稼働SteelSwap
10月13日EMURGO の Cardano Card が、発行元 Wirex の方針転換で10月31日に終了すると発表Cardano Card
10月14日Strike Finance が、借入の担保に RealFi の sUSDrf を追加Strike Finance
10月15日TxPipe の共同創業者が、今月の利益の一部を RealFi に配分すると表明Federico Weill 氏
10月15日DefiLlama の直近7日の取引高で、Minswap Aggregator が Cardano のアグリゲーターの1位に。SundaeSwap V4 の TVL は247万ドルで、順位は17位から9位へDefiLlama
10月16日Surf が預かり資産1,700万 ADA と報告し、年末に5,000万 ADA を目標にSurf
10月16日〜17日Blockenfy が RealFi への投資を2.5倍に。スタートアップの Nudu も sUSDrf を使い始めるBlockenfy
10月15日Palm Economy が、VyFi のインフラへの侵害を受けて、10月15日の予定だった権利確定分の解放を延期Palm Economy

組織・資金・イベント

日付出来事一次ソース
10月12日Draper University が、Cardano Foundation・Orion Fund と組む Apex Growth Accelerator の最初の8チームを発表(米国時間)Draper University
10月13日Cardano 財団と IOG の研究者が、PoS の安全を保つのに必要な準備金を価格と需要で決める論文を AFT 2026 で発表Cardano Foundation
10月13日TOKEN2049 の Origins ハッカソンで、開発者200人のうち130人が Cardano のトラックに作品を提出Cardano Foundation
10月14日Cardano 財団が、財務記録をチェーンに載せる Reeve を、他の組織も組み込めるオープンソースと案内Cardano Foundation
10月15日FluidTokens と Minswap が、10月20日18時(日本時間)に共同の X Space「The Merging」を開くと告知Cardano PRIME
10月16日Cardano のネイティブトークンが、2027年3月までに Fireblocks の標準の資産に。CIP-26 と CIP-68 のトークンが対象Cardano
10月15日〜16日Cardano 財団が研究者の解説会「Research Exchange」を10月19日に開始。IO Research は10月22日に7〜9月期の研究報告会Cardano Foundation

市場

日付出来事一次ソース
10月13日12指標の記録で ADA が−4.01%の$0.24187本記事 第7章(12指標の日次記録)
10月15日12指標の記録で ADA が−3.44%の$0.22921。期間の記録での最安。地合いは「全面リスクオフ——株式・暗号資産・金が揃って下落、資金はドルへ逃避」本記事 第7章(12指標の日次記録)
10月16日12指標の記録で ADA が+0.78%の$0.23075。WTI 原油は期間の記録で最高の$96.022本記事 第7章(12指標の日次記録)

この5日間でいちばん重かったのは、ガバナンスでした。ただし、前号までのように期限の迫った議案の票が積み上がったのではありません。国庫の資金で銅を買うという新しい種類の提案が投票に入り、ウォレットの側では投票権を誰に預けるかの既定が変わりました。国庫を誰に、どんな形で預けるのか。投票権を誰に預けるのか。第2章と第3章で扱います。

開発では、保守の担い手が入れ替わる動きと、負荷をかける試験の両方が進みました。Plutus、Daedalus、Mithril、Mesh、cardano-init と、Cardano の土台の道具を誰が保ち続けるのかが、同じ週に続けて表に出ています。Leios の試験では、負荷をかける側に SPO が回りました。第4章です。

Midnight は、使う人の入口が開いた5日間でした。OKJ で NIGHT の取引が始まり、North Star がベータで実際の利用者を相手に動き出し、ロードマップには SPO にブロック生成を開く時期が書かれました。DeFi では、ドル建ての資産の預け先が広がる一方、利用者の資産を預かる型のカードが終わりを告げています。第5章と第6章で扱います。

第2章:国庫から銅を買う提案が、投票に入りました

2,200万 ADA で、米国の倉庫の銅を買う

10月15日、米国の Toto Finance が「Cardano Strategic Copper Reserve | ₳22M RWA Tokenization」(gov_action1dmwlfuwm45r0x2d2d96r2kwyjv9hk6ylzmq8xpsay2xecesn6xwqqdlv55z)をオンチェーンに提出しました。種別は国庫引き出しで、要求額はちょうど2,200万 ADA です。

54ページの提案書によると、買うのは米国の先物取引所 COMEX が受け渡しに使う規格の電気銅で、置き場所はルイジアナ州の COMEX 承認倉庫です。1 CuTT を検証済みの銅1ポンドに対応させ、まず Ethereum 上で発行し、国庫の資金で買った分は Cardano 側へ1対1でブリッジした CuTT として持つ構成です。銅を18〜24か月保有したあとで売り、遅くとも36か月目までに、売却の正味の代金と使わなかった予算を国庫へ戻すとしています。

2,200万 ADA のうち、銅の購入に充てるのは14,724,409 ADA(66.93%)です。残りは、倉庫・保険・監査・法務の外部運営費の上限3,533,859 ADA、Toto Finance への技術開発・管理費2,640,000 ADA、独立した監督・管理660,000 ADA、購入の執行441,732 ADA に分かれます。

提案者自身が、回収に要る値を書いています

この提案の読みどころは、元本が戻る条件を提案者が数字で示している点です。10月14日時点の COMEX の参照値1ポンド6.73ドルで買い、ADA の価格が変わらず、費用の上限を使い切った場合、2,200万 ADA 相当を取り戻すには銅が約49.41%上がり、1ポンド10.06ドル前後になる必要があると試算しています。銅が6.73ドルのままなら回収は66.9%、10ドルでも99.4%です。

資金の管理の形も、提案書ははっきり書いています。受け取り先のウォレットは Toto Finance が管理し、独立したエスクローではありません。法務・保管・監査・ブリッジの契約は、資金を動かす前に整える条件とされ、提出の時点では決まっていません。第三者の倉庫や保険の請求書には最大30%の上乗せが認められ、国庫の分とは別に集めた CuTT を DeFi で運用する利益は Toto Finance に帰属します。提案書はこれらを「重要な関連当事者の開示」と自ら呼んでいます。

反対票と、その理由が先に並びました

エポック661の終了直後の AdaStat の値で、票を並べます。この種類の議案に SPO の投票はありません。

DRep の投票力エポック661終了時
賛成2票・約1,255万ADA(0.24%)
明示的な反対16票・約1億5,499万ADA
No Confidence約1億3,619万ADA
未投票約49億6,989万ADA
批准の分母約52億7,362万ADA

可決には賛成67%と憲法委員会の承認が要ります。委員会は7人とも未投票です。明示的な反対は分母の約2.9%で、提出から間もないため、ほとんどの DRep はまだ判断を示していません。

先に理由を公開した DRep もいます。Jaromir Tesar 氏は反対票を投じ、国庫は公共財と成長に使うべきで、銅の価格への賭けに使うべきではないと説明しました。銅の購入に充てられるのが約67%にとどまる点も指摘しています。

同じ週の、もう一つの国庫の草案

同じ10月15日、Cardano の TypeScript の開発キット Mesh SDK を作る Mesh が、2026年の保守費として60万 ADA を求める国庫引き出しの草案を公開しました。月5万 ADA で、すでに終わった1〜9月の作業を含めて後払いで受け取る設計です。新機能の開発は対象から外し、SDK が動き続けることだけに予算を付けています。GitHub で Mesh の中核パッケージに依存するリポジトリは889あります。

Mesh の草案によると、エポック613〜713の期間に国庫から引き出せる上限(Net Change Limit)は5億 ADA で、10月14日時点の残りは約4,260万 ADA でした。銅準備金の2,200万 ADA は、その半分を超えます。片方は、成果を GitHub で確かめてから払う保守費。もう片方は、銅の値上がりと ADA の値動きで戻る額が変わる、期限付きの資金の配分です。どちらに国庫を預けるのかを、DRep が同じ残り枠の中で考えることになります。

SIPO は DRep として、この議案にまだ票を投じていません。期限のエポック668(11月16日6時44分ごろ)までに判断し、理由とともに記録します。

第3章:投票権を、どこに預けるか

ウォレットの既定が「棄権」に変わりました

10月15日、Trezor Suite の開発者 Tomáš Klíma 氏は、26.10 から新しく ADA をステークする人の投票の委任を、既定で「棄権(Abstain)」にしたと X で明らかにしました。ステークの入力画面に「投票の希望」を選ぶカードが置かれ、選択肢は棄権・Everstake・自分で選んだ DRep の3つです。これまでの既定は Everstake でした。すでに委任している人の設定は変わりません。

きっかけは、GitHub の課題 #32076「DRep default to abstain」です。ステーキング事業者がウォレットの既定の DRep にもなる形では、利用者が意識しないまま投票権が一か所に集まっていく、という指摘でした。

Cardano のガバナンスを定めた CIP-1694 では、棄権に委任したステークは議案の可否の計算に数えられません。一方で、報酬の引き出しに要る投票委任の条件は満たします。既定のまま進めた ADA は、DRep の投票の分母にも分子にも入らないことになります。投票権を知らないうちに誰かへ預ける状態は避けられ、その代わり、ガバナンスに加わる ADA は利用者が自分で選んだ分だけになります。

同じ週、DRep Talk は、これまで最も多くの DRep が投票した議案は暫定の憲法を置き換えた現行の憲法で、413の DRep のうち385が賛成だったと集計しました。2番目は国庫の取り分を20%から10%に下げる提案で、374の DRep のうち223が反対し、期限切れになっています。

k のポールは、反対と賛成の差が縮まりました

プール数の目安 k を500から1000へ上げるかを SPO に問うポール(gov_action17m7nv7839mw93hv889tqzj0umv9ckm780f0nq02fep78f50uedxqq6g5mt9)は、エポック663が始まる10月22日6時44分ごろに期限を迎えます。エポック661終了直後の AdaStat の値で、SPO の側を並べます。分母は、全プールの委任ステークから明示的な棄権と常時棄権(AlwaysAbstain)を引いたもので、ブロック生成の実績があるプールに絞った母数ではありません。

SPO の投票力エポック661終了時エポック660終了時
賛成24プール・約1億9,489万ADA(2.05%)19プール・約1億1,406万ADA(1.21%)
明示的な反対33プール・約12億4,151万ADA32プール・約11億5,732万ADA
No Confidence16プール・約4,981万ADA16プール・約5,000万ADA
未投票約80億904万ADA約81億3,514万ADA
常時棄権(分母外)631プール・約118億9,689万ADA634プール・約118億763万ADA
批准の分母約94億9,523万ADA約94億5,652万ADA

この5日間で、賛成は5プール・約8,083万ADA増え、明示的な反対は1プール・約8,419万ADA増えました(投票力の増減には、すでに投じたプールの委任量の変化も含みます)。明示的な反対と賛成の比は、前号の約10倍から約6.4倍に縮んでいます。それでも明示的な反対は分母の約13.1%で、提出者が掲げた「有効な SPO のステークの50%を超える明示的な賛成」という条件からは、遠いままです。

DRep の側は賛成40票・反対34票・棄権38票、委員会は賛成1・棄権1・未投票5です。このポールは情報アクションで、チェーンの上で何かを実行するものではありません。SIPO は10月7日に、SIPO・SIPO2・SIPO3 の3プールで理由を付けて反対を投じています(投票の記事)。

失効のあとで、パラメーターの議論は別の場所へ

10月12日に失効した minPoolCost の案は、エポック661の終わりまでに、同じ内容で出し直されてはいません。Koios の集計(10月16日22時 UTC)では、提案中の議案は2件で、k のポールと銅準備金です。

固定費をめぐる議論は、別の場所に移っています。10月13日のハードフォークのワーキンググループでは、ATADA が最低プールマージン(minPoolMargin)を次のハードフォークの範囲に加える案を取り上げました。現時点では範囲外とされています。10月15日には Intersect の CAP レビューが開かれ、Dijkstra 時代のパラメーターも議題になりました。議論の中身は、本稿の時点では確かめられていません。

10月17日未明には、Parameter Committee が初めての公開の研究公募を始めました。取引の出力ごとに最低限必要な ADA を決める utxoCostPerByte を、どこまで下げられるかを研究する人を募り、応募者が自ら費用を提示できる形です。数字を変える前に、根拠になる研究に予算を付ける。パラメーターの変え方そのものが、一つずつ形になり始めています。

投票権を預ける先も、パラメーターを決める根拠も、選び直されている途中です。どちらも、誰か一人に任せきりにしない方向に動いた5日間でした。

第4章:保守を引き受ける人が、入れ替わっていきます

Plutus の保守が、Midgard Labs へ

10月16日、Cardano の公式アカウントは、スマートコントラクトの言語 Plutus の保守が IO Labs から Midgard Labs に引き継がれると発表しました。Midgard Labs は Plutus のコントラクトの監査と開発をすでに手がけ、Plutarch や Aiken にも貢献してきたチームです。公式の説明では、Daedalus、Mithril、台帳の開発、プラットフォームに続いて、独立した専門チームへ移る中核の機能としては5つ目になります。

Plutus は、Cardano のあらゆるコントラクトが依存する土台です。次のハードフォーク Dijkstra では、新しい版の Plutus V4 が使えるようになる予定で、10月16日の IOG の週次開発報告は、台帳のチームが Plutus V4 を Dijkstra で使える最上位のスクリプト言語にしたと伝えています。その移行の途中で、保守の担い手が変わることになります。Midgard Labs は10月23日に東京、24日に大阪でミートアップを開く予定です。

引き継いだ人たちの仕事が、同じ週に並びました

先に引き継がれた道具でも、この週に仕事が出ています。

  • Daedalus 11.5.0(10月14日):サポートを IOG から引き継いだ Se7en Labs が公開しました。Mithril で途中まで同期したあと、手元のチェーンに欠落が残ってノードが止まることがあった不具合を直し、診断レポートをワンクリックでコピーするボタンを加えています。パソコンの名前に日本語などが含まれる Windows の環境で、ノードが起動に失敗する問題も修正されました。
  • Mithril 2642.0(10月16日・プレリリース):署名者とアグリゲーターが、プロトコルの設定をアグリゲーターからではなく Cardano のチェーン上の記録から読む方式に変わります。設定の出どころが一つのサービスからチェーンに移り、誰でも同じ場所で確かめられるようになります。新しい設定項目を入れていない署名者も、次の版までは従来どおり動きます。対象は pre-release-preview だけで、メインネットではまだ使えません。
  • cardano-init 0.3.0(10月12日):IOG の中で生まれた雛形のツールが、オープンソースの協会 PRAGMA のオンボーディングの対象になりました。PRAGMA の役割は「プロジェクトの所有権を持たずに」支えることだと説明されています。
  • Dingo(10月6日〜14日):Blink Labs の Go 言語のノードが10本のリリースを重ね、Plutus V4 の評価、ステーク量で重み付けしたピア探索、1コマンドの DevNet を加えました。README は、メインネットでのブロック生成にはまだ使えないと明記しています。

そして第2章で見た Mesh の草案は、保守の費用を誰が払うのかという問いを、国庫の議案の形で持ち込んだものでした。Mesh は「Catalyst は助成の募集をやめた」とし、開発基盤の保守に資金を求める場所はオンチェーンのガバナンスしか残っていないと見ています。中核の保守が1つの会社から複数の専門チームへ分かれていくほど、その費用をどこから出すのかも、一つずつ決めていくことになります。

負荷をかける側に、SPO が回りました

Leios の公開テストネット Musashi Dojo は、10月12日に5つあるフェーズの3つ目、Fire に入りました。テストネットにかける負荷を一段ずつ上げ、各段階でプロトコルを試しながらコードを固めていく段階です。同じ朝には、ノード 11.2 の上に移したリリース候補 RC 2026w41 が出て、エンドーサーブロックの上限が512 KiB から600 kB に上がっています。以前の版とは通信できないため、テストネットは作り直しになりました。

この週には、参加する SPO が自分で取引を流し込む負荷試験が行われました。参加した SPO の集計では、途中経過で毎秒122.2件の記録と、前日からの196万件の取引が報告され、その後、最も混んだ5分間で毎秒157.9件に達したとされています。同じ集計は、メインネットのふつうの日の最も混んだ5分間を毎秒1.3件と並べ、今回の値を本番の過去最高のおよそ6倍としています。テストネットの数字で、本番の処理能力をそのまま示すものではありません。

10月16日の IOG の週次開発報告によると、台帳のチームは Leios の新しいブロック EndorserBlock を定義し、Leios の委員会を調べる問い合わせを加えました。Peras の設定値も将来の予測に組み込まれています。Hydra では、1回にまとめて確定できる取引の上限が1,000件から4,000件に上がりました。

ただし、ノード 11.2 そのものは、エポック661の終わりの時点でまだ公開されていません。GitHub の cardano-node の最新の正式版は、9月29日の 11.1.3 のままです。

本番の側では、取引が過去最多で確定しました

負荷の試験と並んで、本番のチェーンでも大きな数字が確定しました。エポック660の取引件数は1,780,896件で、2021年11月のエポック304の1,566,974件を上回る過去最多です。Koios の集計では、21,243ブロックで運び、1ブロックあたり83.83件でした。手数料の合計は337,719.996 ADA で、エポック659の約6.8倍、エポック304も上回っています。件数を押し上げたのは、2 ADA を送ると HOSKY が返ってくる企画「Doggie Bowl」でした。

続くエポック661の取引件数は、Koios の集計で5日間合計253,314件(1日平均50,663件)です。エポック660の約7分の1に戻りましたが、エポック659の158,011件より多い水準でした。この件数のうちどれだけが同じ企画によるものかは、エポック単位の集計からは分かりません。手数料は報酬の原資に加わるので、エポック660の記録は、委任者の報酬の元手にも反映されます。

道具を保ち続ける人と、負荷をかけて限界を探す人。どちらも、ネットワークの外から見えにくい仕事です。この5日間は、その仕事を誰が引き受けているのかが、名前の付いた形で続けて表に出ました。

第5章:Midnight は、ブロックを作る役割の預け先を示しました

ロードマップに書かれた、SPO への開放の順番

Midnight は10月14日未明、7つの分野について2026年10〜12月期と2027年1〜3月期に出すものを並べた新しいロードマップを公開しました。全体の目標は、プライバシーを「必要な人にとって実用的なもの」にすることだとしています。

Cardano の SPO に直接関わるのは「Scale And Sovereignty」(規模と主権)の分野です。2026年10〜12月期には、合意の仕組みを Aura から BABE へ段階的に移すこと、ブロックを作る SPO が NIGHT で報酬を受け取り始めること、公開のバグバウンティ、ノードの同期時間の短縮が並びます。2027年1〜3月期には、NIGHT の保有者がステークプールに委任して報酬を受け取れる「NIGHT staking」と、Cardano の SPO が Midnight のブロック生成者として加われる「Block production opens to the community」が置かれました。

決められた作り手が順番にブロックを作る Aura から、抽選で作り手を選ぶ BABE へ。そのうえで報酬を払い始め、最後に委任と参加の門を広げる、という順番です。その最初の段階は、もうコードの上で動いています。10月15〜16日、Midnight のノードのリポジトリには、ブロックの作り方を Aura から BABE に切り替える瞬間に向けた修正が続けて取り込まれました。

一方で、Cardano の SPO が加わるための条件(必要なステーク、登録の手順、機材の要件)や、NIGHT ステーキングの報酬の水準は、ロードマップには書かれていません。SIPO.TOKYO は10月15日に、ロードマップの44項目の予定と実績を追う常設のページを設けました。

円で買える入口と、使う入口が同じ日に開きました

10月13日、OKJ で NIGHT の取引が始まりました。同じ日、Midnight 上の DEX、North Star がメインネットのベータを開いています。

North Star が公表した初日の数字は、チェーン上の取引1,014件、交換283件、流動性の追加147件と引き出し85件、注文515件はすべて決済、新しいウォレット20件、決済までの時間の中央値は6秒、つまり注文の次のブロックでした。Midnight のコミュニティのアカウントは、3日間で3,611件の注文と伝えています。

ただ、二つの入口はまだつながっていません。OKJ の NIGHT の入出庫は Cardano チェーンで行われ、North Star がベータで NIGHT を扱い始めたという告知は、本稿の時点で確認できていません。どのトークンの組み合わせが取引されたのかや取引額も、公表されていません。前号で North Star が書いた「コントラクトを展開することと、DEX を全員に開くことは別の決定だ」という考え方のまま、門は一段ずつ開いています。

何を署名し、何を証明するかを、共通の仕様に

10月16日朝、Midnight の改善提案の公式リポジトリで、3件の MIP と1件の MPS に正式な番号が付きました。

  • MIP-0031:dApp がウォレットに任意のデータへの署名を頼む仕組みを、端から端まで定める提案です。既知の複数の実装で解釈が食い違っており、提案自身が「いま出回っているウォレットで、この文書が受け入れる署名を返すものはない」と書いています。
  • MIP-0030:複数の鍵で資産を管理するカストディ口座を、secp256k1 の ECDSA の鍵や、パスキーで使われる鍵で承認できるようにする提案です。署名の鍵を、証明を作る側に渡さずに承認できる分担を目指しています。
  • MPS-0049 と MIP-0032:持ち主から動かせない資格情報(ソウルバウンド)を、中身を隠したまま「有効な資格を持ち、失効していないこと」だけ証明する仕組みです。発行者が持ち主になりすませないよう、資格情報の元になる値は持ち主の側で作って渡す設計です。

番号が付くことは採択を意味せず、2週間以上の意見募集を経て編集者が採否を決めます。10月14日には、最初の文書 MPS-0001 が「承認」の状態に移りました。開発キットの midnight-js は、正式版の前の試験版 5.0.0-rc.5 を出しています。

鍵を誰が持ち、署名を誰が確かめるか。資格を誰に結びつけるか。改善提案の言葉で書かれているのも、預ける先の設計でした。10月15日には、ホスキンソン氏が Midnight 向けの開発について「近く発表がある」と予告しています。中身はまだ示されていません。

第6章:資産の預け先が、入れ替わっていきます

預かる型のカードが終わり、預かる基盤が Cardano に来ます

10月13日、EMURGO の決済カード Cardano Card は、2026年10月31日で提供を終えると公式 X で発表しました。カードの発行を担う Wirex が、利用者の資産を預かる型(カストディアル)の基盤をやめ、ノンカストディアルの形へ移るためです。Wirex との提携も同じ日に終わります。

Your card will keep working as normal until then.
— Cardano Card 公式 X(2026年10月13日)

カードに残った残高をどう扱うのか、次のカードをどうするのかは、まだ示されていません。2025年の立ち上げのときには、第2段階として「ノンカストディアルの Cardano カード」を2026年に出す見通しが示されていました。手元にカードを持つ方は、残高と、10月31日までに予定している支払いを確かめ、案内は公式の X とサイトで出たものだけを見るのが安全です。

反対向きの動きもありました。10月16日、Cardano の公式アカウントは、Cardano のネイティブトークンが2027年3月までに機関向けの資産保管の基盤 Fireblocks で標準の資産として扱われる見込みだと発表しました。対象は CIP-26 のレジストリと CIP-68 のメタデータを使うトークンで、Fireblocks の利用者は、ほかの資産と同じセキュリティとポリシーの管理を使えるようになる見込みです。

個人の資産を預かるカードが一つ終わり、機関が資産を預ける基盤が Cardano のトークンを受け入れる。預かる側の形が、同じ週に両方向に動きました。

ドル建ての資産を預ける先が、増えました

RealFi のドル建てのステーブルコイン USDrf と、ステークした sUSDrf を受け入れる先は、この5日間でさらに広がりました。

  • Indigo(10月13日):USDrf と iUSD を1対1で交換する PSM の提案がオンチェーンの投票に入りました。発行の手数料0.5%・償還1.0%で、既存の USDCx の PSM と同じ条件です。新しい PSM は USDrf を持たない状態から始まるため、償還で受け取れる USDrf は、先に預けられた量までになります。投票の締め切りは10月18日2時34分です。
  • Strike Finance(10月14日):借入の担保の一覧に sUSDrf を加え、借りたドルを自社の流動性の保管庫に入れる形にしました。Strike は10月15日、保管庫のドル建てステーブルコインの年率が54%を超えたと発表しています。運用の結果で変わる数字で、sUSDrf の損失を先に引き受ける性質、保管庫の成績、ドル建ての借入という3つのリスクも重なります。
  • TxPipe(10月15日):Cardano の開発者向けインフラを作ってきた TxPipe の共同創業者 Federico Weill 氏が、今月の利益の一部を RealFi に配分すると表明しました。金額は公表されていません。
  • Blockenfy と Nudu(10月16日〜17日):Blockenfy は RealFi への投資を2.5倍に増やし、同社として最大の企業導入だと説明しました。スタートアップの Nudu は、USDC を橋渡しして Lace ウォレットから sUSDrf に移しています。

Weill 氏の投稿は、こう始まります。

We talk a lot about Cardano adoption. Sometimes it’s time to put our money where our mouth is.
— Federico Weill 氏の X 投稿(2026年10月14日 UTC)

前号で見た Blockenfy の1万ドルに続き、インフラを作る側の会社も、自分の資金をアプリに預ける側に回りました。RealFi の公式ドキュメントは USDrf について、銀行預金ではなく、元本を失う可能性があると明記しています。米国・EU・英国・香港などでは使えず、日本は制限の一覧に挙がっていませんが、それだけで利用できるとは言えない、とも書いています。預け先が増えるほど、それぞれの条件を確かめる手間も増えます。

数え方で、伸びたとも縮んだとも読める数字

貸付の Surf は10月16日、預かり資産が1,700万 ADA に達したと投稿し、年末に5,000万 ADA を目標に掲げました。DefiLlama の集計では、10月16日昼の Surf の TVL は約366万ドル、ADA に換算して約1,590万 ADA です。内訳では ADA そのものは全体の3割弱で、残りの多くは SNEK や STRIKE といった Cardano 上のトークンでした。10月6日からの10日間で、ADA 建てでは約70万 ADA 増え、ドル建てでは約414万ドルから約367万ドルに減っています。ADA の値下がりで、同じ預かり資産が逆向きの数字になりました。Surf は10月13日に担保で返済する機能を戻し、次は清算の仕組みを再開するとしています。

DefiLlama の集計では、直近7日の取引高で Minswap Aggregator が Cardano のアグリゲーターの1位に上がり、前号で1位だった DexHunter と入れ替わりました。SundaeSwap V4 の TVL は7日で約5.7倍の247万ドルになり、Cardano の順位は17位から9位に上がっています。DEX アグリゲーター SteelSwap は10月13日、自社サイトの画面を V2 に切り替えました。

預けたものが、止まることもあります

Palm Economy は、10月15日に予定していた権利確定分の解放を、先月の VyFi のインフラへの侵害を受けて延期し、今後の配布は手作業で行うと告知しました。預け先そのものが侵害されれば、その上に載せたものの予定も動きます。Ledger の端末の改ざんの件でも、植え込まれた装置が復元フレーズを携帯回線で送っていたと Ledger が公表しています(LiveMakers の Signal、10月14日)。資産を預ける先を選び直すときは、委任先のプールと DRep への委任も、移した先のウォレットであらためて設定する必要があります。

第7章:エポック661 市場指標・KPI分析

マクロ12指標(エポック661期間・10月12日〜10月16日の日次記録)

はじめに、記録の性質についてお断りしておきます。12指標は1日1回の記録です。以下の「最高」「最安」は記録上のものであって、日中の高値・安値ではありません。この期間の記録は、5日分すべてが Hyperliquid の先物(perp)の価格による同じ取得元です。株価の指標は S&P500 連動先物・米テック100 連動先物・日経225 連動先物です。10月17日朝の記録は、本シリーズの決まりで次のエポックの観測として扱うため含めていません。

この5日間の ADA は、4日続けて下げたあと、最終日に小さく戻しました。

日次の記録で$0.25217(10月12日)→ $0.24187(10月13日)→ $0.23718(10月14日)→ $0.22921(10月15日)→ $0.23075(10月16日)。−8.49%です。期間の記録での最高は初日、最安は10月15日でした。1日の下げが大きかったのは10月13日の−4.01%と15日の−3.44%で、16日に+0.78%と戻しています。

エポック境界の確定値では、エポック660終了時の$0.251877からエポック661終了時の$0.225451へ、−10.49%。時価総額は$9.46bから$8.47bへ−10.48%です。ADA/JPY は¥39.8707から¥35.6269へ−10.64%、そのときの USD/JPY は158.29から158.03でした。境界の値は、最終日の記録(10月16日朝)の$0.23075を2.30%下回っています。

同じ取得元の記録で、ほかの銘柄を初日から最終日の変化の大きい順に並べると、WLFI(−0.18%)、BTC(−1.48%)、ETH(−2.68%)、SOL(−4.14%)、XRP(−4.47%)、LINK(−5.51%)、ALGO(−6.22%)、SUI(−7.29%)、AVAX(−7.69%)、ADA(−8.49%)、ATOM(−8.75%)、DOT(−8.87%)、HBAR(−9.04%)、ICP(−9.95%)、FET(−12.36%)です。BTC は$83,475 → $82,236、ETH は$2,526.7 → $2,458.9 でした。ほとんどの銘柄が下げた5日間で、ADA は BTC と ETH より大きく下げています。SIPO はこの下げを特定の材料には帰しません。

$NIGHT は、5日間とも Cardano の DEX のオンチェーン価格による記録です。$0.048965(10月12日)→ $0.045917 → $0.044605 → $0.044107 → $0.04339(10月16日)で、−11.39%。期間の記録での最高は初日、最安は最終日です。ADA 建てでは0.194174 → 0.188037 ADA と−3.16%で、ADA 建ての下げは小さくなっています。OKJ での取引の開始は10月13日でした。

地合いは、10月12日の記録が「リスクオン傾き——BTC・株式揃って上昇」、13日と14日が「方向感薄い横ばい局面」、15日が「全面リスクオフ——株式・暗号資産・金が揃って下落、資金はドルへ逃避」、最終日が「BTC堅調×原油急騰(+2.1%)の複合局面」でした。

株式は、S&P500 連動先物が7,820.3 → 7,737.8(−1.05%)、米テック100 連動先物が30,959 → 29,909(−3.39%)、日経225 連動先物が68,897 → 65,387(−5.09%)で、3つとも初日が期間の記録での最高でした。暗号資産関連株の COIN は182.46 → 182.34(−0.07%)で、10月15日の172.95が記録上の最安です。

原油は、WTI が$91.156 → $96.022(+5.34%)で、毎日上げて最終日が記録上の最高でした。ブレントは$102.48 → $102.94(+0.45%)です。金は$4,198.2 → $4,170.6(−0.66%)で、記録上の最安は10月15日の$4,105.6でした。為替は、EUR/USD が1.1195 → 1.1221、USD/JPY(ECB の参照レートからの計算)が10月9日の158.255から10月15日の157.976へ動きました。

米10年債利回りは、米財務省の値で10月9日の5.24%から10月15日の5.10%へ下がりました。日本国債は、10年が3.089%(10月8日時点)から3.015%(10月14日時点)、30年が4.136%から4.072%で、日米10年金利差は2.151から2.085へ縮んでいます。BTC のボラティリティの指標(BVIV)は39.471 → 40.585で、記録上の最高は10月15日の41.017でした。

Cardano オンチェーンKPI

行ごとに基準日と出典が違います。Koios はエポックの集計、Dune は取得した時点の最新の値です。ステーキング率は第9章の境界の値に一本化しています。

指標値基準日出典
取引件数(エポック661の5日間合計)253,314件(1日平均50,663件・前エポック1,780,896件)エポック661全体Koios
Treasury(エポック661終了時点)1,381,928,464 ADA(前エポック終了時点比 +3,670,154 ADA)10月16日21時44分(UTC)Koios
アクティブアドレス(最新日)13,49110月14日Dune
Script Tx比率(最新日)40.12%(同日の取引30,919件中)10月14日Dune
Nakamoto係数16110月16日取得Dune
ステーブルコイン総額$65.26M10月16日取得Dune

取引件数は、今号からエポックの5日間の合計で数えています。前号までの「日次Tx(最新日)」とは別の数え方なので、前号の表の値とは比べません。前のエポック660の1,780,896件に対して約7分の1で、エポック659の158,011件を上回る水準です(第4章)。Treasury も今号から「エポック終了時点」の残高で、前のエポックの終了時点から+3,670,154 ADA でした。

アクティブアドレスと Script Tx比率は、10月14日の値に更新されました。Dune の取得が止まっていたため、前号まで続いていた9月20日の値からは、ようやく先へ進んでいます。Nakamoto係数は前号の表の160から161です。

ステーブルコイン総額は、前号の表の$66.26M(10月10日取得)から$65.26M へ、−$1.00M です。内訳は、USDCx $44,387,424(前号$45,140,776・−$753,352)、USDM $13,441,923(前号$13,579,706・−$137,783)、USDA $4,133,625(−$100,014)、Djed USD $1,449,009(前号と同じ)、iUSD $1,364,083(−$7,189)。このほか USDC $299,077、USDT $107,775、MyUSD $68,571、DAI $7,984、PYUSD $199 が並び、RealFi の USDrf はまだ内訳に現れていません。第6章で見た USDrf の預け先の広がりは、この表の範囲の外で起きています。

ガバナンスアクションの集計は、Koios の取得時点(10月16日22時 UTC)で提案中2・批准81(うち発効81)・失効75・全159件です。本文で追っている議案の状態(AdaStat)とは数え方の範囲が違いますので、突き合わせないでください。

SIPO DRep 活動

SIPO DRep の投票力は、2026年10月17日7時31分の確認時点で約₳93.84M です(Koios・登録済み・active・有効期限エポック680・委任者408名)。エポック660記事の時点では約₳89.62M・404名でしたから、量は+₳4.22M、委任者は4名増えています。委任者は11エポック連続の増加です。

この5日間、SIPO DRep は新しい票を投じていません。新たに提出された銅準備金の議案は、期限の11月16日までに判断します(第2章)。k のポールには10月7日に DRep として棄権、SPO として3プールで反対を投じ済みです。

取得した時点の値であり、エポック境界で固定した値ではありません。

第8章:エポック661 配信記事の紹介

エポック661の5日間に、SITIONグループの3アカウントから配信した記事のうち、暗号資産・ブロックチェーン関連を中心に抜粋して並べます。

日付媒体種別タイトルURL
10月12日SIPO.TOKYOエポックな日々CIP-113 が本番稼働、minPoolCost 案は賛成44.18%で失効、OKJ が NIGHT 取扱いへ記事
10月12日SIPO.TOKYODeep Diveバンカーモード論争、Cardano の鍵はどこまで守れるか記事
10月12日SIPO.TOKYOSignalCardano のブロック約3割、まだ 11.1.2 より古いノードで生成記事
10月12日SIPO.TOKYOSignalminPoolCost 75 ADA 案、DRep 賛成44.18%で失効記事
10月12日LiveMakersDeep Dive耐量子署名、イーサリアムはハッシュで Tron は格子にX
10月12日LifeMakersDeep Diveドレイク氏の「バンカーモード」、財布と通信はどう備えるかX
10月13日SIPO.TOKYOSignalCardano のエポック660、取引178万件で過去最多記事
10月13日SIPO.TOKYOSignalLeios の Musashi Dojo、Fire フェーズで負荷試験を開始記事
10月14日SIPO.TOKYOSignalMidnight ロードマップ、NIGHT ステーキングは2027年1〜3月期記事
10月14日SIPO.TOKYOSignalCardano Card、Wirex の方針転換で10月31日に終了記事
10月14日SIPO.TOKYOSignalCardano 財団と IOG、PoS 準備金の必要額を価格と需要で算定記事
10月14日SIPO.TOKYOSignalIndigo、USDrf の PSM 追加がオンチェーン投票に記事
10月14日SIPO.TOKYOSignalStrike Finance、RealFi の sUSDrf を借入の担保に追加記事
10月14日SIPO.TOKYOSignalApex Growth Accelerator、Cardano 上の8チームが始動記事
10月14日SIPO.TOKYOSignalcardano-init、PRAGMA のオンボーディング対象に記事
10月14日LiveMakersSignalLedger、植込み装置が復元フレーズを携帯回線で送信と公表X
10月15日SIPO.TOKYOSignalNorth Star、Midnight でのベータ初日に取引1,014件記事
10月15日SIPO.TOKYOSignalDaedalus 11.5.0、Mithril の部分同期で残る欠落を修正記事
10月15日SIPO.TOKYOSignalDingo、Plutus V4 の評価と1コマンドの DevNet に対応記事
10月15日SIPO.TOKYOSignalMesh SDK、2026年の保守に ₳600,000 の国庫引き出し草案記事
10月15日SIPO.TOKYOSignalTxPipe、今月の利益の一部を RealFi に配分記事
10月15日SIPO.TOKYOSignalCardano 財団、Reeve を他組織も組み込めるオープンソースと案内記事
10月15日SIPO.TOKYO常設ページMidnight Roadmap|44項目の予定と実績を追う常設ページX
10月16日SIPO.TOKYOSignal₳2,200万で銅を買う Cardano トレジャリー提案、投票入り記事
10月16日SIPO.TOKYOSignalTrezor Suite 26.10、ADA の投票委任は既定で棄権に記事
10月16日SIPO.TOKYOSignalMithril 2642.0、署名者がプロトコル設定をチェーンから読む方式に記事
10月16日SIPO.TOKYOSignalMidnight、メッセージ署名など3件の MIP に番号付与記事
10月16日SIPO.TOKYOSignalSurf、年末に TVL 5,000万 ADA を目標記事
10月16日SIPO.TOKYO速報Cardanoネイティブトークン、Fireblocksに統合予定記事
10月16日SIPO.TOKYODaily IntelPlutus の保守が Midgard Labs へ、独立チームへの移管は5つ目記事
10月16日LiveMakersSignal3メガ銀の共同ステーブルコイン、三菱商事の海外拠点決済で実証X

この5日間の SIPO.TOKYO は、Signal を中心に、毎朝の Daily Intel、Leios の Fire フェーズと Fireblocks の速報、週初めの Cardano / Midnight のイベント案内を配信しました。10月15日には、Midnight のロードマップの44項目を追う常設のページを加えています。上の表に載せたほかにも、LiveMakers・LifeMakers の2媒体から市場・規制・AI・ライフスタイルの記事が出ています。LifeMakers の「星読み」は毎日配信を続けていますが、本表の対象外としています。

10月12日の「バンカーモード」の論争は、SIPO.TOKYO が Cardano の鍵の側から、LiveMakers が各チェーンの耐量子の設計の側から、LifeMakers が暮らしの財布と通信の側から、3媒体が続けて扱いました。

第9章:エポック661 終了時点 ステーキング動向

3プール合計(エポック661:100%時点)

項目値前エポック比
ライブステーク111,855,754.68 ADA(111.86M)−225,438.35
有効ステーク112,081,193.03 ADA(112.08M)+55,531.51
委任者数2,124名−2
エポック生成ブロック105−4
累計生成ブロック48,036+105

プール別

プールライブステーク有効ステーク委任者エポックブロック累計ブロック
SIPO52,390,190.73(−261,361.37)52,651,552.10(+9,332.42)1,106(−2)52(±0)20,496
SIPO235,218,774.07(+363,839.60)34,854,934.47(+42,347.39)476(+3)29(±0)15,260
SIPO324,246,789.88(−327,916.58)24,574,706.46(+3,851.70)542(−3)24(−4)12,280

マージンは3プールとも3.9%、保証金50,000 ADA です。ブロック数・累計ブロック・有効ステークはエポックの終了時点で確定した値です。ライブステークと委任者数は、10月17日6時54分、エポック662が始まってから約10分後に取得した値です。同じ朝に配信したステーキング状況の投稿と同じ取得です。

ライブステークは、2つのプールで減り、1つで増えました

この5日間のライブステークは、3プール合計で−22万5,438 ADA でした。SIPO は委任者が2名減って−26万1,361 ADA、SIPO3 は3名減って−32万7,917 ADA。一方で SIPO2 は3名増えて+36万3,840 ADA です。委任者の数がほぼ同じまま、プールの間で量の増減が分かれた形で、SIPO と SIPO3 の減少は、それぞれ数十万 ADA 規模の委任の離脱と読めます。いずれも、委任者の事情を SIPO は知りません。原因は断定せず、事実を記録し、次のエポックで水準がどう動くかを見ます。

有効ステークの3プール合計の+5万5,532 ADA は、前号の期間のライブステークの変化が1エポック遅れて現れたもので、この5日間に新しく増えたものではありません。今回のライブステークの減少は、次のエポック662の有効ステークに現れます。

SIPO2 のライブステークは約3,522万 ADA で、前号で触れた k=1000 の飽和点(提案書の基準で約3,750万ADA)にさらに近づきました。SIPO のライブステークは、k=1000 の飽和点をいまも上回っています。

SIPO2 と SIPO3、直近5エポックで差が開きました

エポック661の SIPO2 は29ブロック、SIPO3 は24ブロックです。直近5エポック(657〜661)を並べると、SIPO2 は31・22・29・29・29、SIPO3 は17・28・22・28・24。5エポックを足すと SIPO2 は140、SIPO3 は119です。SIPO2 の有効ステークは SIPO3 の約1.4倍で、ブロックの割り当ての期待値もそのぶん大きくなります。今回の差は、その規模の差に沿った向きでした。ブロック生成は確率的で、1エポックの数字からプールの状態は読めません。記録を続けます。SIPO は前号と同じ52ブロックでした。

有効ステークとライブステークの照合

エポック660の終了時点のライブステークと、エポック661の有効ステークを並べます。

プールエポック660 ライブステークエポック661 有効ステーク差
SIPO52,651,552.1052,651,552.100.00
SIPO234,854,934.4734,854,934.470.00
SIPO324,574,706.4624,574,706.460.00

3プールとも、小数点以下まで一致しました。4回連続です。前号・今号とも境界の約10分後の取得で、条件がそろっています。境界の直後に取得したライブステークが、次のエポックの有効ステークの確かな予告になっていることを、この照合で確かめ続けています。

累計48,036ブロック

3プールの累計ブロックは48,036です。SIPO 20,496 / SIPO2 15,260 / SIPO3 12,280。エポック661では105ブロックを積み上げました。

ネットワーク全体(エポック661終了時点)

前号・今号とも、境界の約10分後に取得した値です。

指標エポック661終了時点前エポック比
ステーキング率56.76%+0.27ポイント
総ステーク21,496,414,657 ADA+104,492,729
流通供給量37,872,261,788 ADA+6,057,197
委任者総数1,333,489名−342名
アカウント総数6,023,456+6,445
総プール数2,887−1
ステークのあるプール2,669−1
ブロック生成のあったプール931−13

総ステークは+1億449万ADA で、2エポック続けて増えました。流通供給量の増加(+606万ADA)を大きく上回る増え方で、ステーキング率は56.49%から56.76%へ上がっています。一方で、委任者総数は12エポック続けて減りました。アカウント総数は+6,445で、「新しいアカウントは増え、委任している人は減っている」という構図は続いています。委任されている量は増え、委任している人の数は減った5日間です。どちらの変化も、原因は断定しません。

ブロック生成のあったプールは931で、前号の944から13減りました。2,887のプールのうち、この5日間に実際にブロックを作ったのは約3分の1です。

SIPO の3プールは、この5日間で105ブロックを生成しました。委任していただいているみなさまのおかげです。

終章:預けるときに、確かめておくこと

エポック660の終わりに挙げた確認点を、一つずつ答え合わせします。

k のポールと、失効した2議案のその後は、部分的に答えが出ました。k のポールは期限前で、明示的な反対は33プール・約12億4,151万ADA に積み上がりましたが、賛成も24プール・約1億9,489万ADA まで増え、比は約10倍から約6.4倍に縮みました。未投票は約80億904万ADA です。minPoolCost の再提出と、OpenZeppelin の「練り直しての再提出」は、エポック661の終わりの時点でオンチェーンには出ていません。

CAP-12 と提案の基準は、まだ答えが出ていません。10月15日の CAP レビューは Dijkstra 時代のパラメーターも議題に開かれましたが、何が問われたのか、Peras のガードレールの空欄が埋まったのかは確かめていません。DRep Council の国庫引き出しテンプレートの草案も、確認できていません。ハードフォークのワーキンググループで最低プールマージンを範囲に加える案が出たことは、固定費の議論の新しい行き先です。

CIP-113 の2番目の利用者は、まだ答えが出ていません。最初の Veridian については、株式がスイスの DLT 法にもとづく台帳上の証券としてトークン化されると Cardano PRIME が伝えました。2番目の発行体や、ステーブルコインの発行体の名乗りは確認できていません。別の線として、Cardano のネイティブトークンが2027年3月までに Fireblocks の標準の資産になる見込みが示されています。

Midnight の入口は、部分的に答えが出ました。OKJ での NIGHT の取引は10月13日に始まり、North Star は同じ日にベータを開いて初日に注文515件をすべて決済しました。NIGHT を扱い始めたかは確認できていません。Midnight City のエージェントのウォレットが本番へ切り替わったかと、1日2万件台の取引が続いたかも、確かめていません。

11.2 と版の入れ替えは、部分的に答えが出ました。cardano-node 11.2 は、エポック661の終わりの時点でまだ公開されていません。Plutus V4 は台帳の側で Dijkstra の最上位のスクリプト言語になり、Leios の RC 2026w41 はエンドーサーブロックの上限を600 kB に上げた版でした。次の週報で、11.1.2 より古い版で作られるブロックの割合がどこまで減ったかと、Amaru のベータ版は確かめていません。

使われた量のその後は、答えが出ました。エポック660は1,780,896件・手数料337,719.996 ADA の過去最多で確定し、エポック661は5日間合計253,314件と、前のエポックまでの水準の約1.6倍に落ち着きました。日々の活動の値も、9月20日から10月14日へ更新されています。

ドルの置き場所は、部分的に答えが出ました。アグリゲーターの首位は DexHunter から Minswap Aggregator に入れ替わり、SundaeSwap V4 は TVL の順位を9位まで上げました。Surf は担保での返済を戻しましたが、清算の再開はまだです。FluidTokens と Minswap の協業の詳細は、10月20日の X Space を待つことになります。SundaeSwap V3 の USDCx が残ったかは確かめていません。

量と人の数は、答えが出ました。総ステークは2エポック続けて増え、委任者総数は12エポック目も減りました。SIPO の3プールのライブステークは合計で約22.5万 ADA 減り、照合は4回続けて3プールとも小数点以下まで一致しました。

8件のうち、答えが出たものが2件(使われた量・量と人の数)、部分的に答えが出たものが4件(k のポールと2議案・Midnight の入口・11.2 と版の入れ替え・ドルの置き場所)、まだ答えが出ていないものが2件(CAP-12 と提案の基準・CIP-113 の2番目の利用者)です。

そのうえで、エポック662で確認すべきものを挙げます。

  1. k のポールの期限(ガバナンス):エポック663が始まる10月22日6時44分ごろに期限を迎えます。明示的な反対と賛成の比が6.4倍からさらに縮むか、約80億ADA の未投票がどう動くか。
  2. 銅準備金の最初の判断(ガバナンス):憲法委員会の7人の票と、大口の DRep が投票理由で関連当事者の取り分と資金の管理の形をどう評価するか。Mesh の草案の空欄が埋まり、正式な議案として出るか。
  3. 11.2 と Musashi の次の段階(開発):cardano-node 11.2 が公開されるか。Mithril 2642 系のメインネット版が出るか。Musashi Dojo の Fire でどの負荷まで進み、Leios の初期の設定値に何が選ばれるか。10月22日の IO Research の報告会で、Peras の投票の証明書が何を示すか。
  4. Midgard Labs の最初の仕事(開発):Plutus の保守の計画と最初のリリースが示されるか。10月23日・24日の東京・大阪のミートアップで何が語られるか。
  5. Midnight の次の段(Midnight):ホスキンソン氏が予告した発表の中身。Aura から BABE への切り替えの時期と、ブロック生成の報酬の項目が10〜12月期のうちに動き出すか。North Star が NIGHT を扱い始めるか。
  6. ドルの預け先の結果(DeFi):10月18日2時34分に締め切られる Indigo の USDrf の PSM の投票結果と、可決なら PSM に USDrf がどれだけ預けられるか。10月20日の「The Merging」で FluidTokens と Minswap の協業の中身。Surf が来週の2,000万 ADA に届くか、清算を再開するか。
  7. カードの終わり方(アプリ・利用者):10月31日の終了までに、Cardano Card の残高の扱いと次の計画の案内が出るか。
  8. 取引件数と量と人の数(ネットワーク・ステーキング):エポック662の取引件数が253,314件からどう動くか。総ステークが3エポック続けて増えるか、委任者総数が13エポック目も減るか。SIPO と SIPO3 のライブステークの減少が、次の有効ステークにそのまま現れて照合が5回続けて成立するか。

エポック661は、預ける先が続けて選び直された5日間でした。

Trezor は、投票権の既定の預け先を一つの事業者から「棄権」に戻しました。Plutus の保守は IO Labs から Midgard Labs へ移り、Mithril の設定はアグリゲーターからチェーンへ移ろうとしています。Midnight は、ブロックを作る役割を Cardano の SPO に開く順番を書きました。預かる型のカードが一つ終わり、機関が資産を預ける基盤が Cardano のトークンを迎える準備を始めています。

国庫の銅準備金の提案は、その問いをいちばん大きな形で投げかけました。2,200万 ADA を、誰が管理するウォレットに、どんな条件で預けるのか。提案書は、元本が戻る条件と、資金の管理が独立したエスクローではないことを、自ら書いています。預ける前に確かめるべきことは、提案書の中にそろっています。

市場のほうは、日次の記録で ADA が−8.49%、境界の確定値で−10.49%と、ほとんどの銘柄が下げる中で大きめに下げました。NIGHT は ADA 建てで−3.16%でした。SIPO はこの動きを特定の材料には帰しません。事実として記録し、次のエポックで水準がどう動くかを見ます。

いつも SIPO / SIPO2 / SIPO3 へ委任をいただき、ありがとうございます。委任は、ブロック生成を支えるだけでなく、DRep を通じて判断の重みを託す行為でもあります。預けていただいたものの重さを、SIPO は SPO・DRep・観察者として受け止め、結論だけでなく、その結論へ至る理由と、まだ答えの出ていない問いを記録し続けます。

次の節目は、10月18日未明の Indigo の PSM の締め切りと、10月20日の「The Merging」です。そして10月22日の朝6時44分ごろに、k のポールが期限を迎えます。

出典・参照

Delegate to SIPO · 委任ガイド

ADA を手元に置いたまま、
SIPO に委任する

SIPO は Cardano ステークプール 3 基 (SIPO / SIPO2 / SIPO3) を運用しています。Midnight のバリデータ運用は開始後に参加予定です。

  • 預けない・ロックなし
  • 約 5 日ごとに報酬
  • DRep も SIPO に
ステーキングをはじめる → はじめての方は、この 3 本を順に読むと迷いません。
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    📘 Learning ステーキングとは、ADA を手元に置いたまま報酬を受け取る仕組み 仕組みを知る →
  2. 2
    📘 Learning DRep への委任とは、13.7 億 ADA の国庫の使い道に一票を託す仕組み ガバナンスに参加する →
  3. 3
    📘 Learning 委任マニュアル 2026 年版、Lace と Daedalus でプールと DRep を選ぶ手順 手順どおりに委任する →