エポック627(2026年4月25日 午前6時44分頃 〜 4月30日 午前6時44分頃)
序章:「自立の宣言」の翌週、エコシステムは何を実装したか

エポック626を振り返るとき、私たちは「削る決断と、広がる地平が同居した5日間」と書きました。IOGが2026年予算を50%未満に削減し、「自立型エコシステムへの転換」を宣言した週でした。Masumi x402が正式マージされ、Midnightエコシステムが3つの動きを同日に揃え、USDMがCardano↔Midnight間を初めて渡った——「自立の宣言」と「次の地平」が同時に動いた週でした。
エポック627は、その翌週です。
宣言から一歩進んで、実装と接続が一気に動いた5日間でした。
4月27日、Cardanoはx402標準の公式統合チェーンになりました。Coinbaseが公開する公式リストに正式に名前が載り、AIエージェント決済の標準仕様がCardano上で動き始めました。4月28日、IOGの2026年度予算が$46.8M(前年比-52%)として正式提示され、同日にHydra v2 alphaが公開、collectComフェーズが撤廃され、L2スケーリングの構造が大きく簡潔化されました。4月29日、Lace 2.0がCardano・Midnight・Bitcoinの3チェーンを初日対応で公開され、Cardanoウォレットが「マルチチェーン・ハブ」へと役割を広げました。
3つの実装は、それぞれ独立した発表ではありません。「自立から自走へ」——IOGが汎用支援から退いた後、エコシステムが自らどこへ向かうのかを、3つの実装が具体的に示した週でした。
外部世界では、量子計算機による15-bit ECDLP実走がProject Eleven 1 BTC賞金を確定させ、Googleが「2029年までのPQC移行」を提言。CLARITY Actは「8月までに10週」のタイムラインに移り、Iran封鎖は5日間継続しました。マクロは原油急騰(WTI +3.1%)×株式軟調×Fear指数低下(46→26)の警戒局面でした。
▶ エポック626振り返り:https://sipo.tokyo/?p=45685
第1章:外部の圧力——量子15-bit ECDLP・CLARITY Act・Iran封鎖
4月27日、量子計算機が15-bit ECDLPを実走——Project Eleven 1 BTC賞金獲得
日本時間4月27日、Project Elevenが15-bit ECDLP(楕円曲線離散対数問題)の実走解読を完了し、1 BTCの賞金を獲得しました。
▶ 関連記事:https://x.com/SITIONjp/status/2048527002354000230
ECDLP(楕円曲線離散対数問題)は、ビットコインの公開鍵暗号方式の根幹です。15-bitは現在のBTCで使われる256-bitと比較して極小規模ですが、量子計算機による実走解読が公開検証済みの形で達成された意味は、単なる学術論文を超えて重い意味を持ちます。
Googleはこの動きを受けて、「2029年までのPQC(Post-Quantum Cryptography)移行」を提言しました。Bitcoinコミュニティでは、Lopp、Saylorらを中心にPQC移行のロードマップ議論が再燃しています。Charles Hoskinsonは同週、「Algorandが空間最高のpost-quantum」と発言し、CardanoとしてもMithril・BLST・量子耐性キー設計の検討状況を改めて明らかにしました。
Cardanoの設計思想は、もともと段階的なアップグレードを前提としています。Mithril軽量クライアント、Hydra L2、Plutus拡張といった既存のロードマップに、PQC移行を組み込む議論が現実の論点になりました。
4月25日〜29日、Iran封鎖が5日間継続——「すべてのカードはこちらに」
エポック627は、Iran封鎖が継続する中で始まりました。日本時間4月25日、Trump大統領が米海軍に「イラン船破壊権限」を付与する大統領令を出し、Hormuz海峡を巡る圧力が時間単位で強まりました。
▶ 関連記事:https://x.com/SITIONjp/status/2048526734035910932
4月26日には「すべてのカードはこちらに」というBlack Houseの発言が報じられ、外交的な圧力が極限に達しました。4月27日、Trump大統領はWitkoff・Kushner訪パ中止を発表。4月22日期限から5日が経過し、Iran停戦交渉は実質的決裂寸前に近づきました。エポック最終日の4月29日午前、Iran側は「国家崩壊を回避するため、ホルムズ再開要請」へと姿勢を変えました(@WhiteHouseの公式声明)。
エポック627期間中、WTI原油は+3.1%急騰し、$99台で推移しました。Hormuz海峡通行料機構を巡る攻防が、日々のマクロ局面を形作りました。
4月28日、CLARITY Act「8月までに10週」——Lummis 5月マークアップ宣言
日本時間4月28日朝、Senator Cynthia LummisがCLARITY Actを5月にマークアップすることを宣言しました。タイムラインは「8月までに10週」へと修正されました。
エポック626の「5月末成立」確言から、CLARITY Actのスケジュールは約2ヶ月の後ろ倒しになりました。背景には、銀行ロビーからの規制強化圧力があると報じられています。一方で、Senate Banking委員会では4月29日にWarsh Fed議長指名採決が行われる予定で、米国規制の制度面は依然として動き続けています。
CLARITY Actの設計の根幹——enforcement による規制から、立法による明確化へ——という方向性は変わりません。Cardanoエコシステムにとっても、この立法成立はステーブルコイン発行・カストディ・トークン化といった分野に直接影響する重要な節目です。
エポック期間中のBTC Fear & Greed Indexは、4/25の31から4/29の26まで下落しました(4/27に47=Neutralまで一時改善)。CLARITY後ろ倒しと量子15-bit ECDLPが、市場の警戒感を高めました。
第2章:x402公式統合——CardanoがAIエージェント決済の「公式チェーン」になった日
4月27日、Cardanoがx402標準の公式統合チェーンに
日本時間4月27日、Cardanoがx402標準の公式統合チェーンとして、Coinbaseが公開する公式リストに正式に名前が載りました。
エポック626の最終日(4月24日)、Masumi Networkによるx402 Cardano Standardが正式マージされました。エポック627の3日目、その実装がCoinbase側のx402公式リストに反映され、Cardanoは「正式対応チェーン」としての地位を獲得しました。
x402とは、HTTPの「402 Payment Required」ステータスコードを拡張した、AIエージェント間のマイクロペイメント標準です。元はCoinbaseが提案した構想で、すでにBase・Solana・他主要チェーンが対応していました。Cardanoは正式対応の最後発グループにいましたが、エポック627でその位置を「公式チェーン」へと押し上げました。
Cardano UTxO・Hydra・Midnight・DIDの構造的フィット
エポック626の記事で私たちは、CardanoのUTxOモデル・Hydra・Midnight・DIDが、AIエージェント経済に構造的にフィットすることを書きました。エポック627では、その構造的フィットが実装レベルで証明されました。
x402の公式統合により、Cardanoは以下4つのレイヤーを揃えました。
- UTxOモデル:状態の明示・並列性・決定論性。複数AIエージェントの同時決済に強い
- Hydra:L2で高速・低コスト決済(後述、エポック627でv2 alphaが公開)
- Midnight:ZK・confidential transactionsでエージェント間の匿名決済
- DID:エージェントの識別・評判・credential管理(Atala PRISMからの継承)
このスタックは、競合チェーンには容易に実装できない構造的優位を持ちます。アカウントモデル(Ethereum・Solana)は、複数AIエージェントが同時にトランザクションを送る際に、ノンス管理・MEV・並行処理で構造的な摩擦を抱えます。Cardano UTxOはその摩擦を設計レベルで回避しています。
同日、CIP-159マイクロフィー+multi-asset treasury 申請
同じく4月27日、IOGはCIP-159(Cardano Improvement Proposal #159)を2026年予算プロセスに申請しました。CIP-159はマイクロフィー(極小手数料)とmulti-asset treasury(複数資産対応の財務)を組み合わせた提案です。
▶ SIPO解説:https://x.com/SIPO_Tokyo/status/2048527115851886972
CIP-159の意味は、Cardanoの「収益層」が拡張されることです。従来、Cardano上のトランザクション手数料は固定的な仕組みでしたが、CIP-159によってマイクロペイメント(x402標準のような小額決済)の経済性が大きく改善します。同時に、treasuryが複数資産(ADA以外のステーブルコイン・トークン)に対応することで、エコシステム内での価値交換が多様化します。
x402公式統合とCIP-159は、「Cardanoが収益チェーンになる」という同じ方向性の2つの動きです。AIエージェント決済の標準対応と、決済経済性の改善が同じ週に揃った意味は大きいといえます。
第3章:IOG 2026予算 $46.8M(-52%削減)× Hydra v2 alpha——自立の構造設計
4月28日、IOG 2026予算 $46.8M——前年比-52%
日本時間4月28日、IOGが2026年度予算 $46.8Mを正式提示しました。前年比約-52%の削減です。
エポック626で「50%未満削減」が宣言されていましたが、エポック627で正式金額が公表され、9提案の予算配分が確定しました。9提案の主要テーマは——Leios(並列ブロックプロデュース・6月テストネット)、Babel Fees(カスタムトークンでのトランザクション手数料支払い)、Mithril(軽量クライアント)、Hydra(L2スケーリング)、Plutus関連(スマートコントラクト改善)、DRep/ガバナンスツール、エデュケーション、コミュニティ支援、インフラ整備——です。
予算は削減されましたが、コア研究開発(Leios・Mithril・Hydra・Plutus)は維持されています。削減対象は主に、汎用的なエコシステム支援・カンファレンス運営・教育・メディアといった、「Intersect・MBO・Project Catalyst・独立DAO・パートナー企業」が並行して担える領域です。
同日、Hydra v2 alpha公開——collectComフェーズ撤廃
同じ4月28日、Hydra v2 alphaが公開されました。最大の変更は、collectComフェーズの撤廃です。
Hydra v1では、Hydra Headを開く際にすべての参加者がcollectCom(commit collection)フェーズで明示的にcommit transactionを発行する必要がありました。これがHydra採用の最大の障壁でした——参加者全員の調整が必要で、Headのオープンに時間がかかり、参加者数が増えると指数的に複雑化しました。
Hydra v2 alphaは、このcollectComフェーズを撤廃しました。代わりに、Project Cayleyによる分散インデクシングと、より軽量なinitialフェーズが採用されました。Hydraの参加障壁が大きく下がり、L2スケーリングの実用性が現実的なものになりました。
4月29日、Daedalus 8.0.0 + Mithril ブートストラップ公開
エポック最終日の4月29日、Daedalus 8.0.0 + Mithril ブートストラップが公開されました。Daedalusはフルノード・ウォレットですが、これまでフルノード同期に数日を要していました。Mithril軽量クライアントベースのブートストラップにより、初回同期が数十分単位に短縮されます。
Daedalus 8.0.0は、エンドユーザー向けのCardano技術が実用レベルに達したことを示すマイルストーンです。Mithrilは、エポック626の予算9提案で「軽量クライアント」として位置付けられた技術ですが、エポック627でDaedalusに統合される形で実装が見えてきました。
「予算は削減、しかし技術は加速」——Cardanoの自立シナリオ
エポック627のこの3つの動き(IOG予算正式・Hydra v2 alpha・Daedalus 8.0.0)が示すのは、「予算は削減、しかし技術は加速」というCardanoの自立シナリオです。
IOGが汎用支援から退き、コア技術開発に集中する。同時に、Intersect・MBO・Project Catalyst・パートナー企業が並行して動く。この体制移行が、技術発表の頻度・質に逆転的にプラスに作用しています。エポック627は、その逆転がはっきりと見えた最初の週でした。
第4章:Lace 2.0 マルチチェーン——Cardano+Midnight+Bitcoinの初日対応
4月29日、Lace 2.0公開——3チェーン初日対応
日本時間4月29日、IOGが開発する公式ウォレットLaceが、バージョン2.0を公開しました。最大の変更は、Cardano・Midnight・Bitcoinの3チェーン初日対応です。
Lace 2.0は単なるアップデートではありません。Cardanoウォレットが「マルチチェーン・ハブ」へと役割を広げる、戦略的な転換です。
3つの戦略軸——UX到達・エコシステム拡張・自立化
Lace 2.0が示す戦略軸は、3つあります。
第1軸:UX到達
これまでCardanoウォレット(Lace・Eternl・Yoroi・Tasti他)は、機能性は十分でしたが、Web3標準のUX——MetaMask・Phantomのような直感的な操作感——には届かない部分がありました。Lace 2.0は、マルチチェーン対応・送受信フロー・dApp接続のすべてで、Web3標準のUXに到達しました。
第2軸:エコシステム範囲拡張(閉じた島→主権ハブ)
Cardanoは長年、「閉じた島」——CardanoエコシステムはCardano内で完結する——という構造でした。Lace 2.0のマルチチェーン対応は、この構造を「主権ハブ」——Cardanoが他チェーン(Midnight・Bitcoin)と接続するハブとして機能する——へと転換します。
特にBitcoin対応は重要です。Bitcoinは暗号資産市場の50%以上の時価総額を占める基軸資産ですが、スマートコントラクト機能を持たない設計です。Lace 2.0が Bitcoin↔Cardano の架け橋になることで、Bitcoin保有者が Cardano DeFi・Midnightプライバシーレイヤー・Hydraスケーリングを利用できる経路が開きます。
第3軸:戦略自立化(IOG中心→エコシステム自走)
Lace自体はIOGが開発していますが、Lace 2.0のマルチチェーン対応は、Cardanoエコシステムが他チェーンを「平等な接続先」として扱う姿勢を示しています。これまでの「Cardano一強」発想から、「Cardanoがハブとして機能する」発想への転換です。
IOG 2026予算が-52%削減され、IOGがコア技術開発に集中する体制と、Lace 2.0のマルチチェーン対応は、同じ方向性の2つの動きです。Cardanoが「閉じた島」を脱して、マルチチェーン時代のハブとして機能し始めた、という見方ができます。
Bitcoin DeFi on Cardano——Pogun
エポック627のもうひとつの動きとして、Pogun(Bitcoin DeFi on Cardano)がIOGによって本格プッシュされました。Pogunは、Bitcoin保有者がBitcoin担保でCardano DeFiにアクセスできる仕組みです。
Bitcoinはスマートコントラクトを持ちませんが、Pogunを経由することで、Cardano上のDeFi(Indigo・Liqwid・Minswap・WingRiders等)にBitcoin担保資産として参加できます。Lace 2.0のBitcoin対応と組み合わせることで、エンドユーザーがBitcoin保有 → Lace 2.0で接続 → Cardano DeFiで運用という経路をワンウォレットで完結できます。
これは、Cardanoが「Bitcoin DeFiレイヤー」として機能する具体的な道筋です。Stacks・Babylon・他のBitcoin L2と並ぶ位置取りを、Cardano UTxO + Pogun + Lace 2.0のスタックが取り始めています。
第5章:Charles Hoskinson 4本動画——コミュニティ対話と長期計画
エポック627、Charlesは4本の主要動画を公開
エポック627の5日間、Charles Hoskinsonは4本の主要動画を公開しました。
- 4月25日「X is not reality」 — IOG 9提案投票前夜の発言。コミュニティ分断論への返答
- 4月27日「Uncomfortable Wisdom from Moxie」 — 元Signal CEO Moxie Marlinspikeの議論をCardano文脈で解釈
- 4月29日「Red Lines」 — Cardanoエコシステムの境界設計について
- 4月29日「Hundred Flowers of Surveillance Capitalism」 — プライバシー・surveillance capitalism論争への応答
▶ SIPO解説(X is not reality):https://sipo.tokyo/?p=45713
▶ SIPO解説(Midnight fixes this):https://sipo.tokyo/?p=45719
「Midnight fixes this」5語と、長期計画の現在地
特に重要なメッセージは、「Midnight fixes this」という5語の発言です。Charlesは、現在のクリプト業界が直面する複数の問題——プライバシー欠如・surveillance capitalism・ラップ資産DeFiの脆弱性・KYC/AMLの強圧——のすべてに対して、Midnightが構造的な解を提供すると発言しました。
具体的な技術として、CharlesはNightstream(Midnight上のストリーミングプロトコル)とMPC DVN(Multi-Party Computation Decentralized Verifier Network)を挙げました。これらは、エポック626でUSDM × Midnightブリッジが実現したプライバシー付きドル決済の延長線上にある技術です。
▶ SIPO解説(Charles『Midnight fixes this』):https://x.com/SIPO_Tokyo/status/2048170390904869295
Charlesの4本動画は、それぞれ独立した話題ですが、共通するテーマは「Cardanoの長期計画と現在の実装の整合性」です。エポック626の予算-52%削減、エポック627のx402公式・Hydra v2・Lace 2.0という具体的な実装は、Charlesが示した10年計画の文脈に位置付けられます。
エポック627は、実装と思想の両面で動いた週でした。
第6章:エポック627 市場指標・KPI分析
マクロ12指標——原油急騰 × 株式軟調 × Fear指数低下
エポック627最終日(2026年4月29日クローズ)時点のマクロ12指標は次の通りです。
| 指標 | 値 | 24h変化 |
|---|---|---|
| BTC/USD | $76,380 | -1.27% |
| ETH/USD | $2,285.69 | -0.95% |
| ADA/USD | $0.246837 | -0.46% |
| NIGHT/USDT | $0.034059 | -1.58% |
| S&P 500 | 7,138.80 | -0.49% |
| 日経先物 | 59,305 | -1.56% |
| DXY | 98.628 | +0.15% |
| USD/JPY | 159.619 | +0.16% |
| Gold | $4,604 | -1.53% |
| WTI原油 | $99.37 | +3.11% |
| 米10年債利回り | 4.354% | +0.42% |
| VIX | 17.83 | -1.05% |
レジーム:原油急騰(+3.1%)×株式軟調の警戒局面
エポック627期間中の主な動きは次の3点です。第1に、Iran/Trumpの圧力でWTI原油が$99台まで急騰し、$100が再び視野に入りました。第2に、CLARITY Act後ろ倒しと量子15-bit ECDLP実走で、暗号資産市場の制度的不確実性が改めて高まりました。第3に、米株式とBitcoinが軟調を維持し、安全資産(Gold)も下落(-1.5%)する「全方向リスクオフ」の局面が見られました。
Cardano/ADAは、エポック期間を通じて-0.46%の小幅下落。x402公式統合・IOG 2026予算正式・Hydra v2 alpha・Lace 2.0という強いポジティブ材料がありながら、マクロのリスクオフ圧力に押される展開でした。
BTC Fear & Greed Index推移
エポック627期間中のFear & Greed推移は次の通りです。
| 日付 | 値 | 分類 |
|---|---|---|
| 4/25 | 31 | Fear(エポック開始) |
| 4/26 | 33 | Fear |
| 4/27 | 47 | Neutral |
| 4/28 | 33 | Fear |
| 4/29 | 26 | Fear(エポック終了) |
エポック中盤の4/27に47(Neutral)まで一時改善した後、量子15-bit ECDLP実走報道とCLARITY後ろ倒しで26まで下落しました。CLARITY Actが「8月までに10週」へ後ろ倒しになった影響が、Fear指数に明確に現れています。
Cardanoオンチェーン指標(Dune Analytics)
エポック627期間中(データ基準日 2026-04-27)のCardanoオンチェーン指標は次の通りです。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| ADA価格 | $0.24885 |
| 時価総額 | $9.20B |
| 流通供給量 | 36.97B ADA |
| ステーキング率 | 59.00% |
| Nakamoto係数 | 167 |
| 日次Tx | 22,646 |
| アクティブアドレス | 12,399 |
| Script Tx比率 | 46.24% |
| ステーブルコイン総額 | $50.17M |
| Treasury | 1,617M ADA |
特筆点:
- Script Tx比率46.24% は、前エポック626末(39.09%)から+7.15ポイントの大幅上昇。Cardano DeFi・スマートコントラクト活動が活発化しています。
- ステーブルコイン総額$50.17M は安定推移。USDCx 17.5M(首位)、USDM 15.9M、USDA 9.6Mが上位3銘柄。
- Nakamoto係数167 は、主要L1の中で依然として最高水準の分散性を示しています。
ガバナンスアクション状況
- 提案中:12件(前エポック3件から大幅増加)
- 批准:0件
- 失効:42件
エポック626末で3件だった提案中アクションが、エポック627末で12件に増加しています。IOG 2026年予算9提案がDRep投票フェーズに入った影響です。5月24日期限に向けて、SIPOを含むDRepコミュニティの本格的な投票活動が進行しています。
SIPO DRep活動
エポック627終了時点(2026-04-30)のSIPO DRepステータスは次の通りです。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| Live Stake | ₳101.42M |
| Delegators | 360名(前エポック比 +1名) |
| Rank | 11位 / 1,013 登録済みDReps |
| 累計投票数 | 94件 |
| Active Until | Epoch 645 |
| Deposit | 500 ADA |
SIPO DRepは、エポック627期間中も安定的な判断主体として機能しています。直近20件の投票内訳は Yes 19 / No 1——4/17の1件が反対投票で、それ以外はすべて賛成。Cardanoエコシステムの健全な進行を支える方向で、一貫した姿勢を取っています。
IOG 2026年予算9提案については、5月24日期限に向けて、SIPO Treasury Fit Doctrineの構造論点(自己資金・公共財比率・利益相反・プロセス完全性)と効果論点(アナウンス戦略・核心エンティティ参画)に照らして1件ずつ精査し、sipo.tokyoでvoteContextと判断根拠を順次公開していきます。
Cardano Summit 2026 投票(参考)
エポック627期間中、Cardano Summit 2026を巡るDRep投票が継続中です。投票期限は5月10日で、現時点(2026-04-30)では確定的な結果は出ていません。SIPOとしての判断と理由は、投票完了後にsipo.tokyoで公開します。
第7章:エポック627 配信記事の紹介

エポック627期間中(2026年4月25日〜4月30日)に、SITIONグループから公開された主要記事を紹介します。
@SIPO_Tokyo(Cardano / Midnight / SIPO)
4月25日
- エポックな日々:627 — 自立の宣言と、次の地平:IOG 50%削減・Masumi × Midnight × USDMの5日間
- Ouroboros Leiosテストネット、6月に正式ローンチ——₳27.7M提案が示すStrategy2030への本気
- VESPR v4、本日ローンチ——Bitcoin対応を予告し、Cardanoウォレットが新フェーズへ
- Pulse DEX、AMM+Orderbook ハイブリッドアーキテクチャを実装——来週パブリックテストネットへ
- Midnight Node 1.0.0 RC リリース
- Intersect Weekly #108|van Rossem HF 5月28日ガバナンスアクション
- IOG 週次開発レポート 2026-04-24
- 🌅 LiveMakers Weekly Brief Issue #3|「採用される側」から「設計する側」へ — Cardano 自立フェーズ離陸週
- ホスキンソン「Xは現実ではない」——9提案投票の前夜に語られた、コミュニティ分断・IO構造改革・カルダノの10年計画の現在地
4月26日
- ホスキンソン「Midnightが最後のピースを入れに行く」——Privacy・AIエージェント時代の前提条件と、Clarity法案の構造的課題
- 🌙 Charles『Midnight fixes this』5語の中身——Nightstream + MPC DVN が示す、マルチチェーン×ラップ資産DeFiの構造的解決
4月27日
- ⚙️ IOG、CIP-159マイクロフィー+multi-asset treasuryを2026予算プロセスに申請——Cardanoの「収益層」が拡張する
4月25日〜30日
- 📋 Daily Intel(朝・昼・夕・夜)— 5日間で計17本配信。x402公式・IOG予算正式・Hydra v2 alpha・Lace 2.0・Daedalus 8.0.0・Charles 4本動画など、エポック627の主要動向を即時配信。
@SITIONjp(暗号資産・ブロックチェーン関連)
- 🟡 Aave DAO 25,000 ETH 緊急救済|Kelp 2.92億ドル攻撃後の『DeFi United』連合と、EVMブリッジ依存DeFiの構造コスト
- 🌪️ Trump、Witkoff/Kushner訪パ中止——イラン停戦は実質的決裂寸前|4/22期限から5日、Hormuz通行料機構を巡る攻防
- ⚛️ 量子計算機が15-bit ECDLP実走、Project Eleven 1 BTC賞金獲得——Googleは「2029年までのPQC移行」を提言
- CLARITY Act「5月末」が事実上の最終期限
- ChainlinkがAWS Marketplaceに登場
- 📋 Daily Intel(朝・昼・夕・夜)— 5日間で計17本配信。
@LifeMakersCom(暗号資産・ブロックチェーン関連)
- 星読み 4月26日|牡牛座
- 星読み 4月27日|牡牛座
- 星読み 4月28日|牡牛座
- 星読み 4月29日|春の転機を『感じる』一日
- 星読み 4月30日|春の終わりに、価値を問い直す日
- 📋 Daily Intel(朝・昼・夕・夜)— 5日間で計17本配信。AI(DeepSeek V4-Pro / Sam Altman post-AGI論 / MSFT-OpenAI提携改定 / Anthropic Project Vend続報)、ロボティクス(Optimusオフライン動作 / 中国消防ロボット実運用 / Jetson ONE個人航空機)、SpaceX(Starship 3周年・Falcon Heavy)など、AI×フロンティア領域を中心に配信。
第8章:エポック627終了時点 ステーキング動向
ネットワーク全体(adastat.net)
| 指標 | 値 |
|---|---|
| 総サプライ | ₳37.28b |
| 総ステーク | ₳21.76b |
| 総ウォレット数 | 5,834,854 |
| 総ホルダー | 3,265,626 |
| 総委任数 | 1,352,529 |
| アクティブプール | 2,720 |
| 時価総額 | $9.12b |
| ADA/USD | $0.2445 |
前エポック626終了時点と比較すると、ウォレット数+3,688・ホルダー+1,825・委任数+230です。アクティブプールは2,723→2,720(-3)とわずかに減少しましたが、ネットワーク参加者の基盤は引き続き拡大基調です。
SIPO 3プール合計
| 指標 | 値 |
|---|---|
| エポック627ブロック | 124 |
| 総ブロック数 | 44,413 |
| 総アクティブステーク | ₳114.15M |
| 総ライブステーク | ₳113.91M |
| 総委任者数 | 2,189 |
エポック627のブロック生成数124は、前エポック626(106)から+18ブロック(+17%)の大幅増加で、過去1年の最高水準です。3プール合計の稼働実績が、Cardanoネットワーク全体に対しても貢献しました。
プール別実績(エポック627:100%)
SIPO
- エポックブロック:61 / 総ブロック:18,858
- 有効ステーク:₳48.05M / ライブステーク:₳48.04M
- 委任者:1,137名
- マージン 2.5% / 固定費 340₳ / 保証金 50.0k
SIPO2
- エポックブロック:38 / 総ブロック:14,204
- 有効ステーク:₳35.85M / ライブステーク:₳35.84M
- 委任者:480名
SIPO3
- エポックブロック:25 / 総ブロック:11,351
- 有効ステーク:₳30.25M / ライブステーク:₳30.04M
- 委任者:572名
3プール合計で124ブロックを生成。委任者数は総計2,189名で、前エポック626(2,189名)と同水準を維持。基盤コミュニティは引き続き安定しています。
委任いただいた皆様、いつもありがとうございます。エポック628も安定運用でお応えします。
終章:自立から自走へ——「マルチチェーン・ハブ」への一歩

エポック627(2026年4月25日〜4月30日)は、Cardanoにとって**「自立から自走への移行」**というタイトルにふさわしい5日間でした。
エポック626で「自立の宣言」を発したIOGは、エポック627で$46.8M(-52%)の正式予算を提示し、削減シナリオを実装段階に移しました。同じ週に、Hydra v2 alphaがcollectComフェーズを撤廃し、Daedalus 8.0.0 + Mithrilブートストラップが初回同期を数十分単位に短縮しました。「予算は削減、しかし技術は加速」——Cardanoの自立シナリオが、具体的な技術発表を伴って進行しています。
そして、エコシステムは自走を始めました。x402公式統合(4/27)はCardanoをAIエージェント決済の公式チェーンに位置づけ、CIP-159マイクロフィー+multi-asset treasuryは決済経済性の改善を予告しました。Lace 2.0(4/29)は、CardanoウォレットをCardano・Midnight・Bitcoinのマルチチェーン・ハブへと拡張しました。Pogun(Bitcoin DeFi on Cardano)は、Bitcoin保有者がCardano DeFiにアクセスする経路を開きました。
Charles Hoskinsonは、4本の動画(X is not reality / Uncomfortable Wisdom / Red Lines / Hundred Flowers)を通じて、コミュニティとの継続的な対話を続け、「Midnight fixes this」という5語にCardanoの長期計画と現在の実装を統合しました。
外部世界では、量子15-bit ECDLP実走(4/27)が暗号資産の長期セキュリティ論点を改めて顕在化させ、CLARITY Actの後ろ倒しが市場のFear指数を46から26まで下落させました。Iran封鎖は5日間継続し、WTI原油は$99台まで急騰しました。マクロは警戒局面を維持しましたが、Cardano内部の動きは、外部リスクオフ圧力にもかかわらず、明確に前進しました。
エポック626の記事で私たちは、「動いた制度が、大胆な決断を下し、次の地平へ踏み出した」と書きました。エポック627では、踏み出した次の地平が、具体的な実装として現れた——この進行を見届けられたことは、SIPOとしても意義深い5日間でした。
エポック628は、IOG 9提案・$46.8MのDRep投票本番(5月24日期限)、Cardano Summit 2026 投票結果(5月10日)、Leios 6月テストネット準備、Midnightエコシステムのさらなる動き、米国CLARITY Act 5月マークアップ——重要な節目が続きます。SIPOはDRepとして、SPOとして、コミュニティとして、このすべての節目に参加していきます。
自立から自走へ。「次の地平」が、具体的な「マルチチェーン・ハブ」の形を取り始めた5日間。エポック627は、Cardanoの次の10年への確かな一歩でした。
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