News.Coincuが、カルダノとビットコインを比較し、どちらのネットワークが有利で強くなる可能性があるのかについて記事を紹介しています。これまでイーサリアムキラーとしてイーサリアムとカルダノを比較した記事やそれを言及したものは多かったものの、意外とカルダノとビットコインを直接比較したような記事はあまりみたことがなかったため、興味深い記事となっています。
カルダノとビットコインは、コンセンサスアルゴリズムにおいてPoSとPoWの違いはあるものの、カルダノはビットコインのUTXOという会計モデルをベースに拡張したeUTXOを採用しており、2層の開発プロセスである暗号通貨とスマートコントラクトの二つのレイヤーに分れている点など、共通点もあります。
記事では、カルダノは他のネットワークを凌駕する優位性を持っていますが、ビットコインと比較するのはまだ先の話だとしながら、新しいイノベーションの統合により、ブロックチェーンは今日の主要なネットワークの1つになることを確信していると述べています。
以下はNews.Coincu.comに掲載された記事「Cardano vs. Bitcoin: Which Network Has The Advantage And Potential To Be Stronger?」を翻訳したものです。
カルダノvs.ビットコイン：どちらのネットワークが有利で強くなる可能性があるのか？ by News.Coincu.com
by Harold 2023年1月15日
カルダノは暗号の世界で2位の候補になりつつあります。このネットワークは、分散型アプリケーションの開発とブロックチェーンジョブの処理に優れた利点と機能を備えています。しかし、ビットコインに匹敵するのでしょうか？
カルダノとは？
カルダノは、プルーフ・オブ・ワーク（Proof-of-Work：PoW）ネットワークのより効果的な代替手段として作られた分散型プルーフ・オブ・ステーク（Proof-of-Stake：PoS）ブロックチェーンです。
最初のコンピュータープログラマーとして広く知られているAugusta Ada King, Countess of Lovelace (1815-1852) にちなんで、カルダノの暗号通貨はADAと呼ばれています。ブロックチェーンのPoSコンセンサス・アルゴリズムにはADAが使用されています。ブロックチェーンへの貢献の対価として、ステークプールに参加するユーザーに付与されます。
カルダノは、2015年にイーサリアムの共同創業者であるチャールズ・ホスキンソン（Charles Hoskinson）氏が開発し、2017年にプラットフォームがリリースされました。
カルダノのエコシステムは、ブロックチェーンと暗号の豊富な知識を持つ学術・工学の専門家によって作られました。カルダノは、プルーフ・オブ・ステーク（PoS）を使用して取引を検証するマルチレイヤーブロックチェーンで、イーサリアムの共同創設者によって設立されました。効率性を保ちながら高い安全性を目指すウロボロスアルゴリズムが、カルダノのコンセンサスの中心となっています。
カルダノはイーサリアムの代用品としての地位を確立しています。両プラットフォームは、接続された分散型システムの構築を目指しており、スマートコントラクトなど同様の用途に利用されています。
カルダノの「第3世代」プラットフォームとイーサリアムの「第2世代」ラベルを比較すると、カルダノは自らを後者のアップグレード版と見なしています。このブロックチェーンプラットフォームは、世界中の銀行口座を持たない人々に銀行サービスを提供することを目的としていいます。
ビットコイン、イーサリアムに続く第3世代のブロックチェーンで、スケーラビリティ、相互運用性、持続可能性を重視します。カルダノは、経費の上昇、エネルギー使用量、取引時間なども重視していいます。
ビットコインとは？
世界中が暗号エコシステムにアクセスできるようにした最初の暗号トークンがビットコインで、当初は謎の人物サトシ・ナカモトによって2009年に世界に紹介されました。ビットコインがもたらした最も魅力的な2つの機能は、サードパーティを使用せずにピアツーピア（P2P）の取引を可能にするために設計されたものでした。
簡単に説明すると、ビットコインはピアツーピア（P2P）のオンライン通貨で、第三者の関与なしに、同一かつ独立した2つのネットワークユーザー間で直接取引を行うことができます。ナカモトによれば、ビットコインの目的は、金融機関を介した長引く困難なプロセスを必要とせずに、2人の人間がオンラインで簡単に取引できるようにすることです。
カルダノとビットコインの比較：どちらのネットワークが優位で、より強くなる可能性があるのか？
暗号通貨ビットコインのウォレットソフトウェアを使って、ユーザーは暗号的に署名されたメッセージをネットワークに流します。これらのメッセージには、提案された取引や元帳の更新が含まれています。元帳の全取引履歴は各ノードで複製されます。取引はビットコインのプロトコルに従わない場合、無視されます。ネットワーク全体が同意した場合のみ、取引が行われます。ネットワーク上の各ノードは、この 「ネットワーク全体の合意」に達するために、マイニングと呼ばれるプルーフ・オブ・ワーク（PoW）活動の結果をチェックします。
マイニングの過程では、ビットコインのプロトコルの仕様に準拠したハッシュコードを生成し、取引のグループをブロックに束ねます。このハッシュの生成には高価なエネルギーが必要ですが、ネットワークノードがごくわずかなエネルギーでハッシュの正当性を確認することができます。ブロックとそれに含まれる台帳の更新は、採掘者が正当なブロック案をネットワークに提出した場合にブロックチェーンに追加され、その時点でネットワークは次の未処理取引のバッチに移行します。不一致が生じた場合は、最も長いチェーンが考慮される。平均して、新しいブロックは10分ごとに作られます。
ビットコインとカルダノは何が違うのか？
高価で強力なコンピューターやマイニングリグを使用せず、ユーザーはプルーフ・オブ・ステーク（PoS）方式でカルダノをマイニングすることができます。報酬を受け取るには、採掘者はカルダノ・ブロックチェーンに出資し、取引を検証する必要があります。
ビットコインで使用されているプルーフ・オブ・ワーク（PoW）アルゴリズムにより、ユーザーは積極的に通貨を採掘する必要があります。採掘に貢献する割合が最も高いマイナーは、採掘報酬を獲得する確率が高く、全マイナーにランダムに分配されます。ビットコインの採掘は難しく、競争も激しいため、参加者はより多くの処理能力とエネルギーを使って採掘しなければなりません。一方、カルダノは価値が低いにもかかわらず、採掘者にとってはより経済的であることが多いです。
取引時間の面では、ビットコインの膨大な需要により、取引の完了に時間がかかります。一部の取引の検証には1時間かかることもあります。ビットコインは1日平均500億ドルの取引量があり、非常にトラフィックの多いブロックチェーンです。
ビットコインと比較すると、カルダノは認知度や知名度が低いです。しかし、1日の取引量が60億ドルであるため、アクティビティは比較的高いです。カルダノのトランザクションは、頻繁に1分未満で検証されることがあります。
カルダノかビットコインか？
カルダノのポテンシャル
カルダノはプルーフ・オブ・ステーク（PoS）暗号通貨であるため、トークン生成にユニークな方法を採用しています。採掘者にインセンティブを配分するために、ウロボロス・コンセンサスシステムを利用しています。この構成では、プラットフォームがスロットリーダーを選択します。各スロットの間、リーダーはチェーンのブロックを検証します。カルダノの各ステージは少数のスロットリーダーを必要とするため、より強力で高価な要素を使用する必要はありません。
カルダノも同様に、2層の開発プロセスを持っている。第1層ではADAトークンが暗号通貨として使われ、個人がビットコインを使うのと同じような仕組みになっています。第2層ではスマートコントラクトや分散型アプリ（dApps）を使って資産を取引することができます。カルダノを通じて、ユーザーは様々な資産や決済をより自由に管理することができます。また、スマートコントラクトの技術は、スマートコントラクトに記載された条件が全て満たされた場合にのみ、当事者が義務を遂行することを保証するものです。
ビットコインの可能性
ビットコインは、2009年から運用されている暗号通貨の金字塔です。ビットコインは、資金移動に焦点を当てたプルーフ・オブ・ワーク（PoW）通貨です。人々は、ビットコインを使用して、オンラインで多くの品物を支払うことができます。ビットコインの設計は、それがどこでも動作することを保証します。
ビットコインの主なセールスポイントは、その分散型設計にあります。中央銀行を経由する代わりに、ビットコインはブロックチェーン・ネットワークにリンクする多くのノードによって運営されています。ノードは、世界中の取引を確認します。ネットワークは常にオープンであり、あらゆる規模の送金を処理することができます。この設計により、人々は取引所や仕事のための他の物理的な障壁を心配することなく、誰にでも資金を移動させることができます。
ビットコインは投機的な通貨であり、その寿命の間に採掘されるトークンはわずか2,100万個です。ビットコインを採掘する際に人々が受け取る報酬も時間とともに下がり、しばらくするとその価値を高める可能性があります。
結論
カルダノは他のネットワークを凌駕する優位性を持っていますが、ビットコインと比較するのはまだ先の話です。しかし、新しいイノベーションの統合により、ブロックチェーンは今日の主要なネットワークの1つになることを確信しています。
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