カルダノが着々と駒を進める驚異的アップグレード
Hydraチームがマイルストーン達成
ついに初めてHydra Headsがカルダノテストネットにローンチしました。
Hydra Headのプロトコルは、2020年当時には既に形になっていましたが、それ以来、特にこの初期の実装と概念実証の段階を通じて、Hydra Headプロトコルはプルーフ・オブ・コンセプト(Proof of Concept)へと成熟し、遂にテスト MVPとして明確な実装を完成させました。
カルダノのIOHKのメンバーであるSebastian Nagel氏は、このマイルストーンについて、”今日、私たちがHydraのホワイトペーパーを(初めて)読んだ約1年後、私たちはパブリックカルダノテストネット上で最初のHydraヘッドをオープンしました。これは、init、commit、close、fanoutのライフサイクルをすべて見た最初のものになるはずです。”と述べています。
これにより完全な機能がテストできるようになったことで、いよいよこの待望のプロトコルのローンチが近づいていることを窺わせます。
カルダノを開発するIOGによれば、Hydraは、ネットワークのセキュリティとスケーラビリティ機能に対処するために設計されたレイヤー2ソリューションのアンサンブルだと説明しています。
そしてHydraは、スループットの向上、レイテンシーの最小化、およびストレージを大幅に必要としないコスト効率の高いソリューションを提供するカルダノのスケーリングにおける最も重要なソリューションの一つであり、カルダノのスケーラビリティレイヤーを構築するための強力な基盤となります。
Hydra Headsの登場は、カルダノにトランザクションやスマートコントラクトのスケールアップした並列処理の到来を告げるもので、今年後半に登場する予定です。
ホスキンソン氏は、「このマイルストーンを達成したHydraチームを非常に誇りに思います。これは、カルダノエコシステムにおける応用研究の中で、最も速く、最も優れたものの1つです。” とコメントしています。
6月のVasilハードフォーク
カルダノのロードマップは、BASHOはフェースに入っており、その動向は極めて順調なようです。IOGは、6月と10月にハード・フォーク・コンビネーター(HFC)を実行し、それを元に2022年中に多数のスケーリングアップグレードを実行する予定です。
この中には、パイプライン、新しいPlutus CIP、UTXOオンディスクストレージ、Hydraなどがスケーリング計画に含まれており、これより、カルダノのトランザクションスループットが向上し、より多くのDEXや分散型アプリケーション、スマートコントラクトをスムーズに扱えるようにネットワークが最適化されます。
ホスキンソン氏は、直近の『Vasilハードフォーク』と呼ばれる6月のハード・フォーク・コンビネーター(HFC)イベントについて、「Vasilハードフォークが起こる6月以降に大きな波が来るだろう」と最近のツイートで述べています。
Vasilハードフォーク(ホスキンソン氏の亡き友人Vasil Dabovにちなんで名づけられた)により、現在開発が進められている500以上のプロジェクトが、このタイミング(6月以降)で一気に動きだすことになると考えられます。
ホスキンソン氏は、ツィートで”多くのカルダノDAppsがパイプラインの恩恵を受けるために6月のVasilハードフォークのローンチを待っている”とし、これによりカルダノDeFiのTVLの成長が一気に加速すると述べています。
ホスキンソン氏の動画『03/14/2022 Surprise AMA』によれば、Vasilハードフォークは、6月9日から12日の間で実行される可能性があります。
様々なプロジェクトが同時進行する『BASHO』フェーズ
カルダノのロードマップでは、現在『BASHO』が進行しており、カルダノのスケーリングのための開発が進められています。先ほど紹介したHydraやVasilハードフォークなどはその中のソリューションの一つです。
『BASHO』フェーズは最適化、スケーラビリティの改良、そしてネットワークの相互運用性の開発期で、規模の拡大と大量のトランザクションを伴うアプリケーション導入のサポートを強化するために、カルダノネットワークの基盤となるパフォーマンス改善に注力するものです。
現在『BASHO』で進められている主なスケーリングソリューション、および関連プロジェクトは次のとおりです。
- ネットワークの最適化と拡張
- Pipelining(パイライン)
- Mamba
- 2022年6月と10月のハード・フォーク・コンビネーター(HFC)
- Milkomeda
- Hydra
- Zkrollup
- Mithril
- Minotaur
カルダノは、10億人が利用する金融プラットフォームにするため、ネットワークの高度な分散化を進め、ブロックチェーン業界で最もエネルギー効率が高く、手頃な価格で使用できるようにし、さらに相互運用性と最高のスケーリングソリューションをネットワークにもたらすことを計画しています。
そして、BASHOの核となる開発の一つに数えられるのがサイドチェーンの導入です。カルダノメインチェーンと相互運用性を持つ新たなブロックチェーンで、ネットワークの機能性拡張に多大な潜在性を秘めています。ネットワークのキャパシティを拡大するため、メインチェーンからサイドチェーンへ仕事を移すことにより、サイドチェーンはシャーディングメカニズムとして機能します。 また、メインブロックチェーンの安全性に影響することなく、新機能を実験的に導入する際にも活用できます。
これにより、主にイーサリアムなどが採用するアカウンティングモデルを、カルダノ上で並行して機能させられるようになります。カルダノメインブロックチェーンがUTXOモデルを採用する一方で、サイドチェーンを使用することによりアカウントベースモデルを追加し、UTXOと切り替えて使用することが可能になります。
この結果、カルダノの相互運用性が飛躍的に高まるとともに、ネットワークで新しいタイプのユースケースをサポートすることも可能となります。
そして、カルダノブロックチェーン上でサイドチェーンをどのように繋ぐか、操作するか、ユーザー独自のサイドチェーンを作りたい場合、そのプロセスがどのように行われるのかを決定する双方向ブリッジを提供するのがMambaです。
これは前回の『エポックな日々:ブロックチェーンに進化と革命をもたらすカルダノのアップグレードは止まらない』でもお伝えしたとおり、今後のカルダノのサイドチェーン導入には、欠かせないものです。
このMambaは来月4月に登場する予定で、これによりカルダノネットワークへのサイドチェーンの導入がいっきに進むことになるでしょう。
Milkomedaの相互運用を可能にする『非EVMアライアンス』
Milkomedaは、EVMに対応していないチェーン同士の相互運用を可能にする『非EVMアライアンス』を拡大させており、Cardano、Algorand、Solana、Terraのアライアンスが近々発足する予定です。
これについてCryptosrusが、この非EVMアライアンスは、今後DeFi市場で競い合い、大きな成長を加速させる可能性があると伝えています。
記事によれば、非EVMとは、独自のプログラミング言語と独自の「仮想マシン」を持っているチェーンのことで、EVMそのものを活用するチェーンは、すべてがイーサリアムに縛られているため、単なるイーサリアムのスケーリングソリューションに過ぎないという意見が多くあります(Fantom、Avalanche、Harmony、Tron、EOSなど)。
しかし、Cardano、Algorand、Solana、Terraはすべてイーサリアム環境の外で完全に運営されており、イーサリアムの「親和性」を持たないエコシステムを構築し、独自の「堀」を築いているため、間違いなく長期的に有利な立場にあると説明しています。
また、CardanoがTerraとSolanaに次ぐ第3の非EVMチェーンになるために進出していることは間違いないとし、Milkomedaのようなツールがこれらのチェーン間の同盟を作ることで、DeFiの競争は加熱し、イーサリアムとの真の競争が生まれることを期待していると記事は伝えています。
最も優れたプラットフォームをめざして
カルダノADAのDeFiにおけるTVLが200Mドルを超え、現在執筆時点で225Mドルと順調に推移しています。これからのカルダノDeFiにおけるこの数字は、まだまだ小さなものかもしれませんが、24時間のトランザクションヴォリュームでは、ビットコインを抜いて一位を維持(執筆時点)しており、ダウンタイムなしに、しっかり地に足のついた成長を日々遂げている事実は注目に値します。
カルダノのアップグレードは、モジュール化された先進的な設計とパラメータ化による調整機能をもち、シームレスなアップグレード技術と、独自のハード・フォーク技術により、日々ダイナミックに進化しております。
特に今年の6月のハードフォークでは、トランザクションはより滑らかになり、よりスケールアップし、多くのDappsが登場することが期待できます。
このようにカルダノが着々と駒を進める驚異的アップグレードは、2022年度中にはあらゆる面において最も優れたプラットフォームとしての地位を、カルダノが獲得することを容易にイメージさせるものです。
もしこの記事が気に入っていただけましたら、SIPO、SIPO2、SIPO3への委任をどうぞよろしくお願いいたします!10ADA以上の少量からでもステーキングが可能です。
ステーキングについて知りたい方は、下記の記事をご参考ください。
ステーキング(委任)とは?
カルダノ分散型台帳システムによるステーキングの魅力とその方法:2021版
Q&A:カルダノ、ステーキングに関する基本的な説明集
ダイダロスマニュアル
ヨロイウォレット Chromeブラウザ機能拡張版マニュアル
ニュース動向 in エポック326
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ブロックチェーンに進化と革命をもたらすカルダノのアップグレードは止まらない
コロラドで話し合われたカルダノの方向性、重要かつ注目すべき進展と今後の動きについてご紹介していきます。
IOGのTim Harrison氏のLinkdenへの投稿
カルダノのエコシステムは成長を続けており、NFTコレクションからDeFi、新しいウォレットまで、現在500を超えるプロジェクトが、BuildingOn Cardanoを構築しています。
私たちは本当に始まったばかりなのです。
多くのCardano DAppsがパイプラインの恩恵を受けるために6月のVasilハードフォークのローンチを待っている
Milkomedaが、EVMに対応していないチェーン同士の相互運用を可能にする「非Ethereum」アライアンスを拡大
MilkomedaによるEVMに対応していないチェーン同士の相互運用を可能にする『非EVMアライアンス』拡大させており、Cardano、Algorand、Solanaのアライアンスが発足する予定。
また、非EVMアライアンスは、今後DeFi市場で競い合い、大きな成長を加速させる可能性があるとCryptosrusが伝えています。
カルダノ(ADA)BTCを上回る24時間取引量を記録したMessariの指標が精査の対象に。DeFiは上昇傾向!
まだまだ始まったばかりですが、本当の実力を見せ始めています!
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03/14/2022 Surprise AMA
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