カルダノの主な動き
2回目のゴウグエンのハードフォーク”Mary”と”ネイティブマルチアセット”
チャールズさんからの動画で、2020年12月の17日のGOGUENプロジェクトの最初のハードフォークAllegra(アレグラ)に続いて、2回目のゴウグエンのハードフォーク”Mary”が2月になると発表がありました。GOGUENプロジェクトは予定通り進んでおり、この”Mary”の目玉は、拡張 UTXO モデルのインフラストラクチャの追加と共にリリースされ、”ネイティブのマルチアセット”をサポートします。
”ネイティブのマルチアセット”は、スマートコントラクトと同じくとても大きなインパクトをもたらす大きな機能実装になります。私の考えでは、次のレベルのマルチアセットトークンエコノミーがカルダノによってもたらされると考えています。
”ネイティブのマルチアセット”について詳しくはこちらの「Maryハードフォークでやって来る”ネイティブマルチアセット”のインパクト」をご覧ください。
3月にはシェリーの100%完全分散化が達成される
カルダノの開発会社IOHKのCEOであるチャールズ・ホスキンソンさんは自身のYouTubeチャンネルで、Cardanoの分散化メトリクスの低下について次のように語ています。
“Dは3月には0の値になるだろう。分散化100%へのロードマップは予定通りに進んでおり、ブロックの生成が完全にコミュニティの手に委ねられるようになるだろう。”
エポック242から、dパラメーターは、再びエポック毎(5日毎)に2%ずつ増加していき、100%になるまで続けられます。 つまり、100%になるとカルダノの完全分散化が完了することを意味します。
カルダノは公式に世界最大のステーキングネットワークになりました。
”カルダノはビットコインや他の暗号通貨よりもはるかに分散化されている”とチャールズ氏は述べています。カルダノはビットコインや他の暗号通貨よりもはるかに分散化されており、これはカルダノがビットコインの100倍以上のユニークなエンティティがブロックを生成していることによって計算されていると主張。
通常、私たちが分散化と言うとき、私たちは厳密にはコンセンサスプロセスに参加しているノードの量と、どれだけのユニークな人々がブロックを作っているかを意味します。
ビットコインの場合、通常3~5人が同じブロックを何度も何度も作っています。カルダノは300~500のステークプールが一貫してユニークなブロックを作っています。
また、登録されているステークプールが1200以上(現在1500以上。ADApool.orgより)あることにも言及、この点において「カルダノは100倍以上の分散化をしている」と主張しています。
実際、Staking Rewardsのデータによると、Cardanoは最近Polkadotを抜いて最も分散化されたネットワークとなり、循環供給の69.53%以上が現在ステークされています。
プロジェクト・カタリスト – 第一回目の受賞プロジェクトが発表されました。
コミュニティの声を受けて、11のプロジェクトがカルダノの生態系を前進させるための資金援助を受けることになりました。
プロジェクト・カタリストは、分散型のイノベーションとコラボレーションを最高レベルで探求する現在進行中の実験です。ロードマップにおけるVoltaireの第一段階として、参加者が創意工夫、創造性、情熱を結集し、カルダノの成長を支える画期的なプロジェクトを特定することに挑戦しています。
Fund2は、プロジェクト・カタリストの参加者が、実際のADAを使って、提案書の提出、議論、改良、投票を行った初めての試みでした。これは、カルダノに新たな価値をもたらし、強化することを目的としています。
Fund2の参加者には、今後6ヶ月間にCardanoのエコシステム開発を促進する方法を提案することを求めました。250,000ドル相当の初期ADAファンドが用意されており、11の提案に資金を提供することができました。
11のプロジェクトは次の通り
PoolToolプラットフォームのアップグレード
追加製品を提供することで、ステーク・プール・オペレーターを差別化するCardano上のビジネスやアプリケーションを構築する道を開く。このアップグレードは、Cardano全体のインフラの多様性を高めることを目的としています。
Ouroboros over RINA
日本の東京の2つのサイトで、イーサネット/WDMを使用したOuroboros over RINAのステークプールとリレーソリューションの概念実証を展開しています。
Haskell/Plutus/Maroweの教育
複雑な情報を構造化された方法で伝える教育コンテンツを作成し、アイデアを刺激する事例を補足する。この提案は、新規開発者や起業家にとって、より容易なものとなる。
メッセージ署名の標準を作成する
埋蔵量、アイデンティティ、ステークプールの委任を証明するためのメッセージ署名標準を生成する。
Liqwid(リクウィッド)
分散型金融のためのカルダノ貸し出し市場。Cardano上で預金の利子を得たり、資産を借りたりするためのオープンソースの非カストディアル流動性プロトコルを作成する。
モバイルDApp開発者のためのカルダノ
モバイルSDK、モバイルファーストのDAppエクスペリエンス、アプリストア互換性を備えたモバイルプラットフォームをDAppの世界の一流の市民に変えます。
GimbaLabs – スターターキットとツール
GimbaLabsは、無料でオープンソースのAPI、レッスン、プロジェクトベースの学習リソースを提供するスタートアッププラットフォームです。
マーロウとプルトゥスのためのラブレスアカデミー
Cardanoのスマートコントラクトとネイティブアセットプラットフォーム上でアプリケーションを作成するための個人や企業を惹きつけ、鼓舞し、教育するためのオンラインアカデミーを設立。
Sign Tx Arduino
Arduino開発環境と互換性のあるCプログラミング言語で書かれたコードのライブラリを開始。 スマートコントラクトが利用可能になる前に、ローカルのCardanoトランザクションにサインして、モノのインターネット(IoT)向けのアプリケーションを可能にします。
Pet Registry DApp
ScalesidateSc_20B3 SOEをベースに構築されており、より安く、より良い方法で世界中の人々にサービスを提供。開発者は成功したアプリと、それを構築するために必要なツールに触発され、その両方を作ることで、開発者とそのソリューションを触発し、加速させます。
日本カルダノガバナンス協会
ミーティング&コミュニティ&ポッドキャスト。 日本のコミュニティのためのオンライン/オフラインのミートアップ、ガバナンスポッドキャストなどをサポートします。
今後のカルダノの主な予定
3月にはDevnetがメインネットへと接続される予定です。これによりいよいよスマートコントラクトプラットフォームが登場します。
マルチアセット、ERCトークンコンバーター等多くの技術の実装が進みお披露目となることで、DeFi市場への本格参入、多くのプロジェクトがカルダノ上で展開されることになります。ゴウグエンのHFイベントも開催されるでしょう。
また、ガバナンス実装も3月頃には順調に進み、6月頃のIOHKによる新提案(ジェロニモ)がコミュニティによって投票でなされることで、次の2025年を目指したカルダノ2.0への道筋も見えてくることになります。 2021年前半だけでも、カルダノは本当に目が離せない展開です。
プール運営
“TOP BLOCK PRODUCER OF THE EPOCH”
2020年の7月エポック211のシェエリー開始以来稼働してきた[SIPO]も今年1月にブロック生成1400を超え、これまで大きなトラブルで止まることなく稼働してきましたが、この度初めて開始から30エポック目のエポック240で“TOP BLOCK PRODUCER OF THE EPOCH”をPoolTool.ioさんから受賞することができました。
これはエポックにおいて一番ブロックを生成したプールに送られるもので、最初はあまり実感が湧きませんでしたが、後からジワジワと感動が湧いてきました。
プール運営はいかにセキュリティを高め、プールの稼働を止めることなく、アップグレードなどやメンテナンスを行うことで、与えられたブロック生成する権利を粛々とこなすことにつきますが、特にこうしたチャンスは一つでも何か問題があれば、なかなかチャンスは巡ってきません。
そのためにはシンプルで、堅牢なセキュリティ戦略と、独自の運営方法を最終的には自分で見つけ出さないといけません。それができるようになることで持続性や安定感が高まります。
そしてもう一つ大事なのは、何よりもブロックを生成するためのステークが必要となります。
これにより初めてチャンスが与えられるわけで、SIPOに委任していただいている皆様、カルダノコミュニティの存在、サポートがなければ、この受賞はあり得ません。大きな感激とともに感謝の念が湧き上がってきました。
プール運営は実際にやって見て気づくことが多くあります。側から見ても気づかないプレッシャーがあり基本的には自分との戦いであり、孤独なものなのです。ですのでプロトコル全体の方向性を見失わないように、世界中の色々な人とのSNSでの交流は大変大事だと考えています。
特にプール運営における分散化の概念はイデオロギーにも通じることがあり、色々な意見が対立することもありますが、基本的には多様性の中で自分を見失わずに、お互いをリスペクトしながら競走し、独自の役割や立ち位置を確立することが大事です。その役割を通じてコミュニティに貢献し、委任を獲得し、そこで初めて本来の仕事であるブロック生成を確実にこなしていくことでコミュニティ全体に貢献できると考えています。
まだまだステークプールは始まったばかりで、プール運営者はこうあるべきという確立したマニュアルは存在しません。そういう意味では自分のスタイルや独自性を追求して存在意義を高めることもプール運営には必要なことであり、その個々の独自性が多様性を生みだし、ひいてはカルダノのプロトコルの繁栄につながると思います。
dパラメータ
2020年の12月のクリスマス休暇の間、dパラメーターの増加は68%のまま止まっていましたが、エポック242から再び2%ずつ増加していき、100%になるまで続けられ、3月中にはカルダノは完全分散化が完了することになります。
[SIPO][SIPO2][SIPO3]エポック241サマリー
エポック241=シェリーエポック33
1月11日 午前6時44分頃 ~ 1月16日 午前6時43分頃
k=500、プール飽和点64M。
d = 0.32(ステークプールはブロックの68%を生成します)
1月11日午前6:45時点での価格
ADA/USD 0.306ドル
USD/JPY 103.987円
ADA/JPY=31.820円