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Maryハードフォークでやって来る”ネイティブマルチアセット”のインパクト

GOGUEN2回目のハードフォフォーク”Mary”がやって来る

カルダノにGOGUENの2回目となるハードフォフォーク”Mary”がいよいよ2月にやって来ます。Mary (HFC) は、拡張 UTXO モデルのインフラストラクチャの追加と共にリリースされ、”ネイティブのマルチアセット”をサポートします。ここでは、その”ネイティブのマルチアセット”がもたらすインパクトについてお話ししたい思います。

いよいよカルダノプラットフォーム上でスマートコントラクトが本格的に導入されるプロセスが開始されました。まず昨年の2020年の12月17日6時44分(日本時間)に行われたGoguen最初のハードフォークAllegra(アレグラ)によって、カルダノプラットフォームにトークンロックの到来をもたらしました。

これはネットワークへのメタデータの統合とともに、これはGoguenにとって次の重要なアップグレードでした。

Allegra(アレグラ)は比較的小規模なプロトコルの技術的変更で、Cardanoで実行するスマートコントラクトとマルチアセットの作成に向けてプラットフォームを準備するために重要な変更でした。また、投票メカニズムをサポートするVoltaire(ガバナンス)の重要な機能も一部提供しました。

そして今回のMary (HFC)には、”ネイティブのマルチアセット”をサポートするという重要なアップグレードが含まれています。

トークン化とは?

トークン化とは、金融商品を作成するために使用でき、例えば、芸術コレクション、オルタナティブ投資商品、ギフトカード、スポーツくじ、ゲーム内資産、商品など、さまざまな分野の資産がトークン化可能です。これは、現実世界のあらゆる商品、サービス、および活動がデジタル空間に接続される可能性を秘めています。

そしてここではカルダノのマルチアセットがネィティブなトークンであるという意味が大変重要になります。

簡単にいうと、カルダノは自身のブロックチェーン上におけるトークン化の方法(物事をデジタル資産にする方法)を従来の方法から新しい方法へ変更したことを意味します。

GOGUENは、スマートコントラクトの導入以外に、このトークン化のプロセスをネィティブに行うという別の大きな意味が含まれます。これについて説明するにはイーサリアムのトークン化について説明する必要があります。

イーサリアム上で発行されたトークンは非ネィティブです。つまり、イーサリアム台帳上のトークンは、イーサリアム上のETHとは異なり、直接サポートしていません。そこでイーサリアムはスマートコントラクトを使って、マルチアセットの転送をシュミレーションすることでサポートしています。

カルダノのネィティブトークン

一方カルダノの”ネィティブトークン”は、スマートコントラクトは必要ではなく、カルダノADAと同様に直接カルダノ台帳に基づいています。ここがトークン化するアプローチがイーサリアムとカルダノでは大きく違うところです。これはトークンつまりデジタルアセット(資産)が、スマートコントラクトを介さず、カルダノの台帳は直接ADAと同様に動作することができます。

つまりネイティブとは、スマートコントラクトを使用するのではなく、ガルダノ元帳で実行されるトークンロジックを指します。

また、カルダノの上のネィティブアセットと主要通貨ADAと違う点は、

  • ネイティブトークンは作成および破棄できる。(ADAは破棄できない)
  • ADAは、手数料、報酬、預金サービスに資料できる唯一の通貨

Mary(HF)によりカルダノ台帳は、ネィティブトークン機能を拡張して、異なるタイプのマルチアセットを同時に使用できるようになります。

カルダノネィティブトークンとイーサリアムトークンとの比較

これによりカルダノのネィティブなマルチアセットは、イーサリアムと比較すると次の4つのメリットをもたらします。

  • トークンバンドル(異なるトークンをまとめたトークン)の構造を利用し、スマートコントラクを介さず軽量に扱うことができる
  • 無駄なプロセスがない(スマートコントラクトがいらない)実行料金(ガス)が安い
  • カルダノADAと同様の拡張UTXOモデルを利用することができ、無駄なカスタムコードは必要なくシンプルでセキュリティが高い
  • プロセスが統一されているので扱いやすい

このようにMary(HF)がもたらす”ネイティブのマルチアセット”のサポートは、カルダノのスマートコントラクトプラットフォームへの進化と同様に、非常に大きくエポックメィキングな機能の導入なのです。

つまりネイティブトークン機能は、技術的には台帳モデルで定義されている会計インフラを拡張し、ADAのみのトランザクションを処理するための設計から、異なるタイプの資産を同時に使用するトランザクションに対応するという意味です。

カルダノ”ネィティブマルチアセット”のインパクト

ブロックチェーンが産業や社会のインフラになるということにおいて、最も目先の具体的なことでいえば、債券市場がデジタルアセット化されることで債権市場そのものが、ブロックチェーン上にやってくるということです。つまりDeFi市場の到来であり、その大きさや市場規模を考えれば、とてもつもないインパクトを与えることになります。

そしてカルダノ上で、ステーブルコインや既存のイーサリアム上で発行されているトークンがカルダノにやってくることに加え、多くの様々なマルチアセットがネィティブトークンとして発行されることで、更なる流動性と共に、次のレベルのマルチアセットトークンエコノミーがカルダノによってもたらされるのです。

イーサリアム上でトークンを発行する現状の問題を解決し、メリットを大きく上回る利点を提供することを考えれてもその可能性は計り知れません。

イーサリアム上のERCトークンの市場規模、そしてカルダノへの移行方法については、「カルダノのERC20コンバーターについて」をご覧ください。

参考文献
IOHK Blog > 2020 > December > Native tokens on CardanoNative tokens on Cardano
IOHK Blog > 2020 > December > Native tokens on Cardano; core principles and points of differenceNative tokens on Cardano; core principles and points of difference

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