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いよいよ間近に迫るDjedの登場とカルダノDeFiの今後の展開:ニュース動向 & ステーキング状況 in エポック386

いよいよ間近に迫るDjedの登場とカルダノDeFiの今後の展開

カルダノDeFiがいよいよ2023年本格始動

カルダノのステーブルコインへの期待が高まっています。特に、2023年今月中にメインネットでローンチされる予定の『Djed』に始まり、『USDA』、『iUSD』が2023年の第一四半期頃までに登場、『iUSD』は既にローンチ(2022年11月)されており、これらの三つのネイティブ・ステーブルコインが、カルダノ・メインネットに登場することでカルダノDeFiがいよいよ2023年本格始動することを意味するからです。

訂正:『iUSD』は第一四半期頃までに登場と記していましたが、既にローンチされています。ここに訂正してお詫び申し上げます。(2023.1.12 9:30時点)

  • COTIから、過剰担保型ステーブルコインとなる『Djed』
  • EMARGOから、ドルペッグ型のステーブルコイン『USDA』
  • Indigo Protocolから、USDC、USDT、TUSDの三つの中央集権型のステーブルコインにペッグした『iUSD』

(追記)ちなみにADA whaleのツィートのよれば、既にローンチされている『iUSD』は暗号市場で56番目に大きなステーブルコインになっているとのことです。

これに加え直近での目玉となるLace1.0も、チャールズ・ホスキンソン氏は自身の動画「Surprise AMA 01/07/2023」で第一四半期中にリリースされる予定であると述べるなど、2023年のカルダノの大量採用に向けた大戦略は着々と進行中です。

そんな中で今回は、いよいよ『Djed』のメインネットローンチが間近に迫ったステーブルコインと今後のカルダノDeFiの展開と可能性について、最新情報を交えてお伝えします。

なお、COTIによる『Djed FAQ』の記事は、Djedを理解する上でとても参考になりますので、ぜひご参考ください。(2023.1.23追加)

暗号市場およびDeFiの最新動向

2022年のDeFi市場は、暗号市場の大きな下落に伴い、2022年初頭のTVL(Total Value Locked:パブリック・ブロックチェーン上のDeFiにロックされたトークン価値の合計)は約1,660億ドルとなっていましたが、2023年の年初(1月10日時点では)はその勢いを若干取り戻しつつあるものの、約400億ドルと約25%以下にまで下落しており、全体的に減少傾向となっています。

しかし、今後暗号市場ではスマートコントラクトやDappsのパブリック・ブロックチェーン・プラットフォームであるイーサリアムやカルダノをはじめとする第3世代のプロトコルに依然として熱い注目が集まると考えられます。その理由はWeb3.0への投資が高まることが予想され、スケーラビリティやプライバシーなどの技術が導入され、2023年以降はスマートコントラクト・プラットフォームが本格的なマスアダプション(採用)の時代を迎えることになると考えられるからです。

そして2022年のDeFi市場で目立った動きとしては、ステーブルコインが挙げられます。記事『Stablecoin Dominance Retreats From November Record High』によれば、ステーブルコインは、2年目に突入した冬に、これまで以上に暗号市場を構成しているとし、The Tieのデータでは、11月11日には全体で1,375億ドルの価値があり、暗号通貨市場全体の19%近くを占めていました。

記事は、これは繰り返されるパターンであり、過去5年間の暗号の総市場価値に対するステーブルコインの優位性をチャート化すると、両者は逆相関であると述べています。

記事によれば、ステーブルコインの優位性は、先月のFTXの破綻で記録的な高さに達した後、わずかに後退しています。

ソース:Stablecoin Dominance Retreats From November Record High

一方で暗号市場の低迷時にその時価総額を増やすステーブルコインであるものの、既存金融との接点や決済手段の導入など、暗号市場に大きな安定と流動性をもたらすDeFiの一部であり、重要な位置を占めるものであることも間違いではありません。DeFiのキラーアプリとも言われるほど、今後Luna事件の教訓を生かし、その安定性や信頼性が増すことができれば、ますます利便性と信頼性を備えた、なくてはならない存在価値を生み出すことなるでしょう。

また、2023年は国内外でステーブルコインの規制が進む可能性も考えられます。日本でも金融庁は、2023年にWeb3を見据え海外発行ステーブルコインの国内流通解禁すると計画を発表しており、2022年12月末にこれを日本経済新聞が報じています。

この動きはステーブルコインが様々な市場のレイヤーで流通することになり、既存金融経済圏との接続が強化され、その結果暗号経済の流動性をもたらすことにその意義と可能性があります。

高まるステーブルコインとカルダノDeFiへの期待

2023年年始からの10日間における暗号市場は、昨年の市場低迷から少しづつ持ち直しており、特にビットコインよりもスマートコントラクトプラットフォームが力強い動きを見せています。

中でも現在時価総額ランキング8位のカルダノは非常に力強い回復を見せました。9日の市場では0.247ドル付近から0.346ドル(日本円ビットバンクチャート:45.35円)まで上昇し、一週間で35%近い大きな上昇を見せています。

DefiLlamaによると、カルダノDeFiのTVL(total value locked)もこの年初からの10日間で30%以上上昇しました。2023年初頭には4895万ドル未満だったのが、1月の最初の10日間が終わる頃には6649万ドルにまで上昇しています。

これについてU.TODAYは伝えており、TVLの上昇はロックされた価値の量が多ければ多いほど、そのチェーンのDeFiプロジェクトは信頼され、ステーキングやファーミングなどのDeFiサービスのリスクが低くなると言及しています。このことは既にロックされている価値の増加に加えて、新しいトークンも大量にカルダノのプロトコルに流入していることも意味しています。

カルダノDeFiは2023に入って好調な滑り出しとなったと言えるでしょう。

待望のDjedがいよいよリリース間近に迫る

このパフォーマンスの高さが見せる期待感は、2023年カルダノの本格的な大量採用に向けた大戦略が動き出し、カルダノの2023年は本格採用のフェーズへ入るとの予測があることが考えられます。その中でカルダノ経済圏にDeFiのキラーアプリであるステーブルコイン『Djed』の登場が間近に迫っていることで、カルダノDeFi本格始動への期待が高まっていることが大きな要因の一つとなっていると考えられます。

記事『カルダノDeFiのミッシングリンクであるネィティブ・ステーブルコインがついに登場』でもお伝えしたとおり、2021年9月のAlonzoアップデートによりスマート・コントラクトが導入されて以来、分散型アプリケーション(DApps)の開発への道が開かれたことで、カルダノDeFi(分散型金融)基盤の構築に力を注いできました。しかし、DeFiの要とも言える、特にUSD(米ドル)にペッグしたカルダノ・ネィティブなステーブルコインがありませんでした。このことはカルダノDeFiがチェーン全体で28位(1月10日現在のステーキングを含まない数字)という現状の要因でもあります。

そしてまさにこのステーブルコインが登場することでカルダノDeFiのエコシステムは、本格的な成長がもたらされることが期待されています。

参考記事

カルダノDeFiエコシステムの拡張を着々と進めるDjed

現在テストネットが稼働中で、今月のリリースを控えたカルダノDjedステーブルコインは、カルダノDeFiエコシステム内で、既に40以上の主要Dappsとのパートナーシップを構築しています。このことはDjedのリリースに伴い、いずれ40以上のdAppsがDjedと統合され、有望な決済手段を獲得するなど、カルダノDeFiの大規模なアップグレードと流動性の活性化につながる可能性があることを意味しています。

また、最近Djedを開発するCOTIネットワークは、あらゆるファンジブル(fungible)ネイティブトークンを支払いとして受け入れるNFT支払いゲートウェイを提供するブロックチェーン開発のスタートアップYeppleと提携しました。

さらにDjedは、小売業での暗号通貨採用を後押しする決済システム『DjedPay』についても開発を進めており、そのスニークピークも公開されているなど、Djedリリース後のエコシステムの拡大に向けて着々と準備が進められているようです。この『DjedPay』はWeb3.0サービスにおいても有効なキラーアプリとなると考えられ大変注目度が高いと言えるでしょう。

参考記事

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過担保型ステーブルコイン「Djed」はステーブルコインの集中化リスクと規制リスクに悩まされない点で有利

そうした中、最近COTIのCEOであるShahaf Bar-Geffen氏は、動画『COTI updates by Shahaf Bar-Geffen, COTI’s CEO』で、Djedを過担保型ステーブルコインとして差別化し、フィアット(法定通貨)やアルゴリズムによる品種に対する優位性を語っています。

これまでDjedを過担保型でありアルゴリズム型のステーブルコインとして考えられていましたが、Bar-Geffen氏によれば、Djedは過担保のステーブルコインであり、アルゴリズム・ステーブルコインではないと述べています。また、ステーブルコインの集中化リスクと規制リスクに悩まされない点で「Djed」が有利な点を持っていることを挙げています。

Cryptoslateが伝えた記事「COTI CEO differentiates Djed as overcollateralized stablecoin」によれば、Djedの仕組みについて次のように説明しています。

まず、アルゴリズム型ステーブルコインは、価格の安定を達成するために自動化された、あるいは時にインセンティブを与える方法を用いるとし、価格がペグ価格より高い場合、トークンを鋳造して流通量を増やし、価格を下げます。一方、ペグ価格を下回る価格設定の場合は、トークンを燃やして流通量を減らす必要があります。

DjedはカルダノのADAトークンに支えられており、ステーブルコインを求めるユーザーはADAをスマートコントラクトに送り、その見返りとして鋳造されたDjedを受け取ることができ、このような取引によって、Djedプールの価値と保有量が蓄積されます。

一方、Djedを売却する場合、ユーザーはステーブルコインをスマートコントラクトに送り返す必要があり、スマートコントラクトはトークンを燃やし、1:1ベースでADA相当額を返します。

ADAの価格が変動し、スマートコントラクト内のADAがDjedの売り手への支払いに不足する可能性に対応するため、COTIはペグ比率を維持するための流動性として、Shenリザーブコインを組み込んでいます。

Bar-Geffen氏によれば、過担保型ステーブルコインとアルゴリズム型ステーブルコインの違いはセマンティクス(特定の表記に捕らわれず、表現された意味に着目する考え方を)の問題であるという一般的な考えにもかかわらず、Djedを前者に分類することが重要であると考えています。

さらにBar-Geffen氏は、Djedは明らかにアルゴリズムを使用しているが、価格安定性を維持するためにアルゴリズムを使用することは、必ずしもそのように分類する理由にはならないと説明しています。

過担保型ステーブルコインとアルゴリズム型ステーブルコインの違いを挙げる中で、Bar-Geffen氏は、DjedはADAで外部担保を使っており、これはプロトコルとは無関係であると述べ、これに対し、アルゴリズム型ステーブルコインは内部担保を使用していると述べています。

そしてADAの4倍は、最低でもDjedを過剰担保にする一方、アルゴリズムによるステーブルコインは部分的に担保される傾向にあるとしています。同様に、Djedは常にADAと交換可能ですが、アルゴリズム・ステーブルコインの交換は “ガバナンストークンの価値に依存する “ことがあると述べています。

このDjedの安定性は過剰担保に依存することで、アルゴリズムモデルやガバナンストークンの価格の信頼に依存しないという点が、フィアットバックアップされたステーブルコインの集中化リスクと規制リスクに悩まされない点であり、これがアルゴリズムモデルに比べて有利な点であると述べています。

参考記事

カルダノ・ステーブルコインはカルダノの真のポテンシャルを世界に証明できるチャンス

先ほど述べた2023年には世界的に暗号資産(ステーブルコインや暗号資産を含むデジタ通通貨全般)における規制改革の導入も見込まれています。もしこれが実現すれば(2024年の大統領選挙までは、実現しない可能性の見方もあります。)カルダノのステーブルコイン戦略にも大きな影響を及ぼします。

また、Luna問題によるステーブルコインの失墜を、カルダノがその信頼を回復させることができるかについても、大きな注目が集まります。

つまり、カルダノが業界でこれまでのステーブルコインをアップデートし、規制に準じた最も安全なステーブルコインを運用できれば、これほどカルダノの真のポテンシャルを世界に見せつけるチャンスはないと言えます。

現在カルダノDeFiのTVLドミナンスは28位(昨年末は30位前後に低迷していた)となっていますが、この位置はステーキングを含まないとは言え、時価総額ランキングで8位の位置を占め、NFT市場のボリュームでも3位から5位をキープしているカルダノには物足りない立ち位置であることは間違いありません。ちなみにステーキングを含むカルダノのDeFiのTVLランキングでは、25位となっています。

現在の暗号市場は2022年の歴史的な暴落から回復しておらず、これらは依然として業界の成長を即す資金がショートし、暗礁に乗り出すプロジェクトも出て来る可能性があります。また一時的に回復しても世界の経済状況や地政学的リスクを鑑みれば楽観できるものではありません、しかしこうした時期こそ本物が生き残り、次の成長を牽引するプロジェクトが生まれ生き残ることも事実です。これにより業界全体がアップグレードされることにもつながるはずです。

そしてこうしたときこそカルダノが推し進める科学的な検証のもとに行われる堅牢な開発手法は、そのポテンシャル、カルダノの正当性と信頼性が世界に証明できる大チャンスあることは確かです。

『Djed』の登場がますます待ちきれなくなってきましたね。まずは2023年ステーブルコインのリリースを機に、上半期中にカルダノがどれだけその市場価値を伸ばせるかは大注目です。

もしこの記事が気に入っていただけましたら、SIPO、SIPO2、SIPO3への委任をどうぞよろしくお願いいたします10ADA以上の少量からでもステーキングが可能です。
ステーキングについて知りたい方は、下記の記事をご参考ください。

ステーキング(委任)とは?
カルダノ分散型台帳システムによるステーキングの魅力とその方法:2021版
Q&A:カルダノ、ステーキングに関する基本的な説明集
ダイダロスマニュアル
ヨロイウォレット Chromeブラウザ機能拡張版マニュアル

ニュース動向 in エポック386

RealFiが切り開くNFTの可能性

ホスキンソン氏の14回目のビットコイン誕生日を記念して作成された動画『PFP, Art, and Sharing』の内容をもとに、RealFi時代のNFTの可能性についてお伝えします

チャールズ・ホスキンソン氏が立ち上げた「Hoskinson Health and Wellness Clinic」で、ADAでサービス料金を支払可能に

カルダノの創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏が、最近立ち上げた新しい大型ベンチャーである「Hoskinson Health and Wellness Clinic」で、ADAトークンでサービス料金を支払うことができるようになると述べています。

このヘルス&ウェルネスクリニックは、患者の健康やライフスタイルのさまざまな面をサポートするだけでなく、アンチエイジングや再生治療にも力を入れています。

カルダノ「Djed」が、NFT決済ゲートウェイを提供するYepple社と提携

カルダノのステーブルコイン「Djed」を開発するCOTIが、NFT決済ゲートウェイを提供するYepple社との提携を発表しました。

これによりNFTコレクションを販売する際、プロジェクトクリエイターはADAの価格変動にさらされ問題を防ぎます。また、クリエイターは今後、NFTに$DJEDの価格タグを付けて出品することになることになり、クリエイターの収入額が予測しやすくなります。

ADAは1週間で10%上昇

Santimentによれば、2億1720万のADAが1100万から1億ADAを保有するクジラに買われています。 現在$0.2787(¥36.38)付近で推移

GRAYSCALEが2023年1月5日発表の『Smart Contract Platform Ex-Ethereum Fund』で、カルダノADA の保有率は28.08%でトップの位置をキープ

GRAYSCALEが2023年1月5日発表の『Smart Contract Platform Ex-Ethereum Fund』で、カルダノADA の保有率は28.08%で、2位のPolygonに7%以上の差をつけて、トップの位置をキープ

このファンドはイーサリアム以外の振興スマートコントラクトプラットフォームに投資する最初の証券の1つ

Cardano node1.35.4のSECP256k1実装

Cardano node1.35.4は、多くのブロックチェーン(ビットコイン、イーサリアム等)が用いるSECP256k1を実装した事で、クロスチェーンアプリを効率的に安全に構築可能に

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カルダノのライトクライアントウォレットのYoroiは、Ergo Platformの公式暗号通貨であるERGトークンのサポートを今後数カ月で終了すると発表しました。

ERGトークンをYoroi Walletからへ移行する簡単な方法

ERGトークンをYoroi Wallet(@YoroiWallet)から(@NautilusWallet)へ移行する簡単な方法として、すでにYoroiで作っていたウォレットの「復元」がそのままNautilusWalletで可能です。検証済みです。

カルダノベースのデジタル卓上戦争ゲーム「wargrum」を発表

暗号投資家でブロックチェーンゲーム開発者のJason Appleton氏は、wargrum.ioの立ち上げを発表しました。ユーザーはさまざまな特殊能力を持つ100個のNFTを収集することができ、各NFTは戦争中に有用なプレイアブルピースを作ることが可能です。

COTI CEO、Djedをオーバー担保型ステーブルコインとして差別化、その優位性を語る

COTIのCEOであるShahaf Bar-Geffen氏は、動画『COTI updates by Shahaf Bar-Geffen, COTI’s CEO』で、Djedを過担保型ステーブルコインとして差別化し、フィアットやアルゴリズムによる品種に対する優位性を語っています。

チャールズ・ホスキンソン氏:CIP1694に触れ、カルダノの次の改良は成長と実用性をもたらすと今後の改良を予告

カルダノ創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏はツィートで、CIP1694に触れカルダノの次の改良は成長と実用性をもたらすだろうと次のように予告しました。

CIP1694とMBOがコミュニティのロックを解除するまで待つだけです。何百万人もの人々が、成長と実用化のために協力し合っています。

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カルダノエコシステムとSITION

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