カルダノはDeFiのプラットフォームとして勝利する:ニュース動向 & ステーキング状況 in エポック317
まずはDEXから
現在カルダノでは多くのプロジェクトが動き出しており、カルダノエコシステムには昨年とは全く違う世界が到来しています。カルダノプラットフォーム上での分散型アプリケーション(dApp)の開発は勢いを増しており、特にDEXとそれに必要不可欠なウォレットのリリース、アップグレードが日々進んでいます。
DEXでは既に『SundaeSwap』(ベータ版)と『MueseliSwap』がメインネットに登場しています。
SundaeSwapは、AMM(自動マーケットメイカー)で、MuesliSwapは、Smart Bitcoin Cashブロックチェーンとカルダノ上で運営される新しい分散型取引所(DEX)です。
SundaeSwap DEXは、メインネット(ベータ版)運用開始から1週間で次のマイルストーンを実現しました。
- 7,169万ドルTVL(Total Value Locked)
- 300以上のアクティブなトレーディングプールが取引所に。
- 100%の稼働率
- セキュリティ問題なし
また、一週間の間にユーザーからの多くのフィードバックに対応するため、今後数週間から数ヶ月の間に、Sundaeswapの体験を劇的に改善するいくつかのアップデートを展開する予定です。
近日中に予定されているもの
- プールとファームのAPY表示
- より詳細な価格情報および過去の価格情報
- TVLや数量など、プールの視覚的な統計情報
- 価格データ全般の改善
- 言語ベースの拡張
- プロトコルのウォレット関係の変更とウォレット統合の改善
- キャンセル依頼の簡略化
- その他多数
MuesliSwapは、Genius Yieldと提携し、エコシステム強化のためのパートナーシップを締結しました。Genius Yieldは、高度なアルゴリズム取引戦略と利回り最適化の機会から利益を得るためのオールインワンソリューションです。
そしてそこに新しいカルダノベースのAMM(自動マーケットメイカー)方式でネットワークのエコシステム内でノンカストディアルと検閲に強い取引を促進する『ADAX』が登場しています。
ADAXはSundaeSwapとMueseliSwapと共に、カルダノ上でローンチした最初のDEXの1つとなりました。
これらの他にDEXプロジェクトは続々と開発を続けており、Q1、Q2中でのメインネットローンチが加速することになるでしょう。
新しいウォレットも登場
また、新しいウォレットも登場してします。dcSparkが新しいウォレットFlint Wallet v1をリリースしました。
dAppsに対応したカルダノをフルサポートするウォレットで、Milkomedaへのネイティブ対応を予定しています。また、Flintだけでなく、エコシステム内の多くのウォレットやdAppsを動かすSDK、ツール、ライブラリのオープンソース化を行うということで、これもカルダノエコシステムにとって力強い存在になりそうです。
また、dAppをサポートするカルダノブロックチェーンウォレットTyphon Walletが、DAPP connectorをリリースしました。Typhonは現在、dAppをサポートするWebエクステンションと、外出先でのウォレット要件に対応する軽量なWebウォレットとして提供しています。
また、Typhonは、カルダノブロックチェーンと対話するために、モジュラーと高レベルのAPIインターフェイスを利用しており、dApp開発者の時間とリソースを節約するために、このdAppコネクタ標準は、UTXOの選択、変更の設定、手数料の計算、最小UTXO、および特にスクリプトインテグリティハッシュの計算の間のやり取りの複雑さを取り去ることができます。これにより、開発者はカルダノ上でdAppを非常に簡単に構築することができます。これもますますカルダノDeFi周りを便利にしてくれる存在で楽しみですね。
カルダノネットワーク上のトラフィックは混雑を極めたが、ダウンタイムは経験せず
とはいえ、SundaeSwap DEXなどのローンチ直後の需要は非常に高く、カルダノネットワーク上のトラフィックは混雑を極めたことは確かです。ただそれでもダウンタイムを経験しなかったことは、UTXOの素晴らしさを改めて再確認できたことは非常に評価に値します。
元々この混雑は予想されていたもので、IOGをはじめDEXプロジェクトの開発者は、DeFiサービスへの大きな需要に対応するため、カルダノメインネットのパラメータスケーリングをベースに安全に加速させることに取り組んでいるところです。
ネットワークの最適化シリーズ#2:パラメータアップデート
カルダノの開発会社であるIOGは早速、前回の『エポック317の境界でパラメータ変更、カルダノメインネットの1トランザクションあたりのPlutusスクリプトのメモリユニットが11.25Mから12.5Mに増加』に引き続き、ネットワークの最適化シリーズ#2として『ネットワーク全体の容量を増加させ、DAppユーザー体験を向上させるためのブロックサイズ(72KBから80KB)とメモリユニット(12.5Mから14M)の増量実施』を発表しました。
エポック319のスタート時点:日本時間2月5日 午前6時44分頃に、次のパラメータアップデートを行いブロックサイズとメモリユニットの増加を行うとアナウンスしています。
- ブロックサイズをさらに8KB増加させ、72KBから80KB
- カルダノ・メインネットの1トランザクションあたりのPlutusスクリプトのメモリユニットを現在の12.5Mから14Mに増加する
ツィートでは、この最新の調整により、”(ネットワーク全体の容量が)約11%増加”すると説明しています。
IOGはカルダノネットワークは高ピーク負荷を安全に管理できるように設計されており、最適化を続けることでスループットは着実に向上していくとし、この最新の変更により、ユーザーエクスペリエンスの向上が継続されると述べています。
また、待望の新しいDAppのローンチや大規模なNFTのドロップの前後には、負荷が増加し、しばしば大きな負荷が発生することが予想されるが、カルダノでは取引失敗による手数料は発生しないと述べている点にも注目です。
カルダノは、エコシステムの成長に合わせて、2022年までカルダノロードマップの「芭蕉」スケーリングフェーズを提供することにコミットしており、セキュリティと安全な分散化への継続的なコミットメントを維持しながら、スピードと追加のネットワーク容量を向上させると説明しています。
カルダノは今年、競合他社よりも高速で、分散型金融(DeFi)のプラットフォームとして高い競争力を持つ位置へと導かれる
そしてこの発表をと時を同じくして、IOGはブログで『カルダノのコンセンサスレイヤースケーリングソリューションであるパイプラインの導入』について記事を発表しています。
このパイプラインは、2022年に導入されるスケーリング計画における重要な要素であり、エコシステムの成長に合わせてカルダノの容量を柔軟にするための、カルダノの方法論を示す一連の公開ステップのうちの1つであると説明しています。
IOGは記事で、パイプライン化、より正確には拡散パイプライン化とは、コンセンサス層を改良し、ブロックの伝搬を高速化するものであるとし、これにより、ヘッドルームがさらに向上し、カルダノの性能と競争力をさらに高めることが可能になると述べています。
こうした慎重な取り組みは、圧倒的な需要の高まりの中、カルダノがダウンタイムを経験しなかったことを考えるとこのアプローチは正しい取り組みだと言えるでしょう。
ブログでは、非常に時間のかかるブロック伝搬の仕組みを説明しながら、このボトルネックを解消するための解決策として、拡散パイプラインを導入しています。これはブロック伝搬のステップのいくつかを重ね合わせ、同時進行で行われるようにすることで、時間を節約し、スループットを向上させることができると説明しています。
また、この技術による時間の節約は、カルダノをさらにスケールアップさせるための、以下のような変更を含むことで、さらなる余裕につながると説明しています。
- ブロックサイズ – ブロックが大きければ大きいほど、より多くのトランザクションとスクリプトを運ぶことができます。
- プルータスのメモリ制限 – プルータスのスクリプトが実行可能なメモリ量
- Plutus CPU limit – スクリプトをより効率的に実行するために、より多くの計算機資源を割り当てることができます。
拡散パイプラインの設計原則の1つは、チェーンへの「破壊的」な変更を避けながら、より高速なブロック伝搬を実現するものと述べています。
そして、パイプライン化によってもたらされる重要な変化は、ピアに事前通知し、検証される前にブロックを与えることができることで、下流のピアは新しいブロック本体を事前にフェッチすることが可能であると述べています。これにより、複数のホップをまたぐブロックの検証にかかる時間を劇的に短縮できるため、多くの時間を節約することができると説明しています。
パイプラインは、今年のカルダノのスケーリングを支える柱のひとつに過ぎないとしながら、これらの変更を組み合わせることで、カルダノは今年、競合他社よりも高速で、分散型金融(DeFi)のプラットフォームとして高い競争力を持つ位置へと導かれると述べています。
この力強い言説は、カルダノコミュニティにとって大いに期待できるものですね。
ブログの最後にパイプラインの主なポイントとして次のように説明しています。
- ノードの数やブロックの数が増え続けると、ブロックの転送にかなりの時間がかかるようになります。
- Diffusion pipeliningは、ノードが下流のピアに受信ブロックを事前に通知し、ピアが新しいブロック本体を事前にフェッチできるようにすることで、ブロック伝搬を高速化します。
- これにより、より大きなブロックの伝送や、サイズなどにより多くの計算資源を必要とするPlutusスクリプトの実行に使用できる時間が節約されます。
- パイプラインは通常のノードリリースで展開でき、ハードフォークも必要ありません。
SITIONは、2022年2月1日付で『株式会社サイモンズ』と顧問・アドバイザー/コンサルテーション契約を締結
最後にSITIONからご報告です。この度SITIONは、2022年2月1日付で『株式会社サイモンズ』と顧問・アドバイザー/コンサルテーション契約を結び、同社内に『Symons Lab』を設置しましたのでお知らせいたします。
『Symons Lab』では、株式会社サイモンズが開発運営する「ポイントシステムを活用した持続可能な循環型地域活性化システム」をブロックチェーンへ移行し、サービスの拡張とアップグレードを進め、持続可能な地域創生のための暗号経済エコシステムの構築に尽力して参ります。
皆様の温かいご支援を賜りますよう尽力していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
プロジェクトに関する記事
🔽
https://sipo.tokyo/?p=13912
株式会社サイモンズ:公式サイト
🔽
https://www.symons.co.jp/top.php
もしこの記事が気に入っていただけましたら、SIPO、SIPO2、SIPO3への委任をどうぞよろしくお願いいたします!10ADA以上の少量からでもステーキングが可能です。
ステーキングについて知りたい方は、下記の記事をご参考ください。
ステーキング(委任)とは?
カルダノ分散型台帳システムによるステーキングの魅力とその方法:2021版
Q&A:カルダノ、ステーキングに関する基本的な説明集
ダイダロスマニュアル
ヨロイウォレット Chromeブラウザ機能拡張版マニュアル
ニュース動向 in エポック317
第3回 IOG委任戦略グリーンエネルギーに関するアンケート
SundaeSwap ISO ラウンド1は終了
GMOコインが、「販売所」と「つみたて暗号資産」にて、カルダノ(ADA)の取り扱いを開始
IOGブログ:Plutusの手数料見積もり、カルダノでの取引コストを確認する
リリースされた新しい料金見積もりツールは、開発者がスマートコントラクトスクリプトのコストを見積もり、最大限の効率と最小限のコストを実現するのに役立ちます。
Krakenの取引所レポートでは、カルダノがイーサリアムやその他の競合他社よりも上位に位置しています。
世界最大規模の取引所の一つであるKrakenが出したレポートでは、カルダノブロックチェーンは、ネイティブコインADAを促進し、開発者がその上で安全にDAppsを構築できるように設計されていると指摘し、カルダノはイーサリアムのいくつかの著名な名声と市場シェアを獲得しており、イーサリアムやその他の競合他社よりも上位に位置しているとthecryptobasicが伝えています。
ビットポイントにて、ついにカルダノADAの板取引開始
カルダノとイーサリアムの比較:ADAが優位に立つ3つの理由
Investorplaceは、カルダノとイーサリアムの比較において、カルダノはピアレビューされたアプローチ、確かなユースケース、強固な開発ロードマップは、多くのデジタル通貨とは異なる次元のものであるとし、ADAが優位に立つ3つの理由を伝えています。
[更新]SundaeSwapDEXの改善点と今後の展開まとめ:2022.1.30時点
下記の記事はSundaeSwap Labsの午前2:38 · 2022年1月26日に配信されたツィートをもとに作成。こちらの記事の内容は、変更される場合がございますのでご注意ください。
dcSparkが新しいウォレットFlint Wallet v1をリリース
カルダノ(ADA)アドレス数が12月に400万件を突破!インターネットのようにやがては何十億人もの人が使うように…!
SundaeSwap ISOリワード計算機がリリース!
カルダノ週刊技術レポート:2022年1月28日
カルダノ(ADA)SundaeSwapの委任先プールを変更します!概要欄リンクもご確認を!
カルダノの創業者チャールズ・ホスキンソン氏がずっと正しかった理由
2018年からカルダADAのコミュニティメンバーである@EdnStuff氏が”なぜカルダノの創業者チャールズ・ホスキンソン氏はずっと正しかったのか”とツィート。その中でホスキンソン氏の次の言葉を引用し、”長い道のりを歩んできたカルダノは、徐々にその約束に応えています。”と述べています。
SundaeSwap ISOリワード計算機に問題があることが公式よりアナウンス
SundaeSwapの立ち上げと振り返り
カルダノのエコシステムで初のAMMベースのSundaeSwap DEXが稼働して1週間余りが経ち、SundaeSwapの立ち上げと振り返りについて、7,169万ドルTVL(Total Value Locked)を実現し、300以上のアクティブなトレーディングプール、100%の稼働率、セキュリティ問題がなかったというマイルストーンを達成したことなどを報告しています。