着々と成長を遂げるカルダノ・エコシステム最新状況【2023第一四半期終了時点】
2023年第一四半期も終わり春の到来とともに第二四半期の4月がスタートしました。この第一四半期ではカルダノ・エコシステムが着実に成長を遂げています。さまざまなプロジェクトのアップデートが発表されており、さらなる成長が見込まれる新しい技術や機能が導入されています。
直近では、大型のカルダノ・ウォレットである「クジラ」は最近、1億5000万ADAトークン以上を取得するなどの動きから、ADAの価格は過去1週間で13%以上、過去24時間で3.50%以上上昇しています。
今回は、着々と成長を遂げるカルダノ・エコシステムの最新状況についてお伝えします。
数字で見る3月終了時点でのカルダノエコシステムの動き
カルダノは3月に50,000の新しいウォレットを追加し、400万のアドレスのマイルストーンを達成
Cardano Blockchain Insightsによれば、カルダノは2023年3月に約5万の新しいウォレットアドレスを追加し、トータルで400万のウォレットに達しました。
カルダノ開発会社IOのツィートによれば、カルダノのエコシステムが着実に成長を遂げています。
プロジェクト
IOの内部データおよびBigQuery上のCardanoデータに基づいた統計によれば、3月に2つの新しいプロジェクトがローンチされ、16の新しいプロジェクトが構築されています。2023年3月31日現在、119のプロジェクトがCardanoでローンチされています。
ネイティブトークンとトークンポリシー
カルダノ上で発行されたネイティブトークンの数は800万を突破し、トークンポリシーの数も1,089に増加しました。
スクリプト
3月にはPlutus V1スクリプトが139増加して、合計5,234になりました。Plutus V2スクリプトは1,550増加し、2月から203.14%増加しました。
トランザクション数
3月に取引総数は210万件増加しました。
主な開発および新機能導入状況
Dynamic P2P
2023年3月16日、Dynamic P2Pがメインネットで利用可能になり、ネットワーク層がよりインテリジェントに、最適化され、通信の遅延、障害、または容量制限に対してより強靭になりました。
カルダノの開発会社であるIOGは、ダイナミック(Dynamic)P2Pネットワーキングを含むnode v.1.35.6をリリースし、この後いくつかのバグフィックスを含むv.1.35.7をリリースしています。
ネットワークの分散化は、カルダノの分散化の三つの柱の一つとなる重要な進化であり、ネットワークのパフォーマンス、強靭性、分散性をさらに向上させます。
- コミュニティーによるブロック生成:完了
- ネットワークの分散化:ダイナミックP2Pをリリース、更なるネットワーク分散化の機能追加を計画中
- 分散型ガバナンス:現在CIP-1694を中心に進行中
参考記事 https://sipo.tokyo/?p=26953
CIP-30実装:Lace v.0.6.0のリリース
Lace v.0.6.0のリリースで、@lace_ioのDAppコネクタがプリプロダクション(テスト環境)で利用可能になりました。これは最新のCIP-30『Cardano DApp-Wallet Web Bridge』の実装になります。
CIP-30は、Webページ(つまり、dApps)がカルダノ・ウォレットとインターフェースするためのWebページベースの通信ブリッジを説明しています。この仕様は、EthereumのWeb3またはEIP-0012のような類似したユースケースをカバーすることを目的としています。
Lace CIP-30 API の最新状況については、https://cardano-caniuse.io をご確認ください。
Lace公式サイト:https://www.lace.io/
Marlowe:スマートコントラクト
Marloweチームは、MarloweランタイムとMarlowe Explorerを継続的に改善し、スターターキットとドキュメンテーションを再構築し、新しいMarlowe機能を追加しています。
Hydra
Hydraチームは月次レビュー会を開催し、メインネット上で動作するHydraヘッドをデモンストレーションしました。これを重要なマイルストンとする一方で、Hydra Headプロトコルを使用してアプリケーションを実行できるようにするために、より多くの機能が追加されることが強調されています。
Mithril
Mithrilチームは、Mithrilベータ版のメインネットリリースに向け、最後のマイルストーンを実行しています。システムの署名者とアグリゲーターの部分は徹底的にテストされ、システムの機密性の高い部分についてセキュリティ監査がまもなく実施されるとのこと。
CIP-1694
CIP-1694は、カルダノの次世代のガバナンスの重要なコンポーネントであり、現在コミュニティの共同作業によって設計されており、エコシステム全体で民主的な意思決定を促進するために活用されます。
チャールズ・ホスキンソン氏の最新動画『Surprise AMA 04/02/2023』によれば、CIP-1694は大きく前進しており、多くのコミュニティワークショップが始まっているとのこと。今後数ヶ月、世界中で多くのコミュニティワークショップが開催される予定であり、7月には、エディンバラでパラメータの残りを確定するための最終ワークショップが行われる予定です。
またホスキンソン氏は、1694を基盤としたテスト実装によって、DRepとしての意味を実際に見ることができるようになり、これはインセンティブ付きテストネットの経験に似ていると述べています。
Milkomeda:カルダノはユーザー数で最大のEVMチェーンの1つとなる
ブロックチェーン開発の第一人者であり、Milkomedaの共同設立者であるSebastien Guillemot氏は自身のツィートを公開し、「カルダノは来月、EVMのトップチェーンになる」と発表しました。
Guillemot氏のツィートによれば、カルダノのEVMレイヤーであるMilkomeda(@Milkomeda_com)は、ネィティブなADAで直接EVMスマートコントラクトを使用できる機能を開始し、スマートコントラクト開発者を含むすべてのEVMユーザーに対して、ステーキング報酬を可能にし、5日ごとに自動的に報酬を得ることができるようになります。
これにより、カルダノはユーザー数で最大のEVMチェーンの1つとなり、完全に稼働するステーキング報酬を持つ最大のEVMチェーンとなるとのことです。
トップのdAppを構築したい開発者は、こちらのガイドで今すぐ始めることができ、34,000ドルの賞金が含まれるハッカソンに応募することが可能です。
さらに、Paima + Milkomedaにより、カルダノはオンチェーンゲームのパワーハウスになる可能性があるとして、Paimaはカルダノエコシステムだけでなく、Polkadotウォレットからも使用でき、すべてのPolkadotユーザーがカルダノエコシステムに招待されます。
さらに、MilkomedaはERC-20トークンをサポートし、カルダノまたはEVM側で使用可能になります。
ソース:
Paima Studiosがカルダノに新しいLayer2機能のリリース:カルダノをトップEVMチェーンにするだけでなく、ユーザー数でトップのゲームチェーンに
Paima Studiosがカルダノ・ブロックチェーン向けに新しいLayer2機能のリリースを発表しました。新しいクロスチェーンネットワークの統合により、Paima Studiosからのカルダノ・ユーザーはADAトークンを直接ウォレットから使用してオンチェーンゲームをプレイできるようになりました。
Paimaは、あらゆるゲームエンジンを使って、あらゆるWeb2言語によるオンチェーンゲームのためのL2で、あらゆるウォレットからピュアADAを使って、すべてのカルダノユーザーのためのライブを開始しました。
レイヤー2ネットワークとして、Paimaはトランザクションを基本ブロックチェーンにまとめて、より高速で安価に処理できるようにしており、ユーザーはトークンを別のネットワークに移す必要なく、ブロックチェーンベースのゲームをプレイが可能です。
Paima Studiosはツィートで、「カルダノはトップEVMチェーンになるだけでなく、カルダノをユーザー数でトップのゲームチェーンにする」と述べています。
また、@dcspark_io、@PaimaStudios、@milkomeda_com 設立者のSebastien Guillemot氏はツィートで、PaimaがCoinDeskにピックアップされたことを報告し、さらにPaima当初は今年内で50社以上との協力を目指していたが、「このままだ普通にと100社以上超えそう!」だと述べています。
関連記事:
Symphonyの元COOが、カルダノの開発会社IOGの新しいMidnightブロックチェーンプロジェクトのCEOに就任
カルダノの開発会社であるInput Output Globalが、開発中のデータ保護プロトコルであるMidnightの新しいCEOとして、Eran Barak氏を任命しました。Barak氏は、Symphony、Amdocs、Thomson Reutersでシニアポジションを歴任し、幅広い金融サービスの経験を持っています。
Midnightは、ゼロ知識暗号技術とプライベートとパブリックな計算の組み合わせを利用して、信頼できるエコシステムを作り上げ、個人情報や商業データを保護し、コンプライアンス要件を満たすグローバルスケールアプリケーションのプラットフォームです。
Midnightは、カルダノのサイドチェーンとして動作し、その有用性を大幅に拡張します。
参考記事:
Genius Yieldは、カルダノ・コミュニティのためにPlutusアプリケーションバックエンドツール『Atlas』をオープンソース化
DeFiプラットフォームであるGenius Yieldは、カルダノ・コミュニティのために、Haskellで記述されたPlutusアプリケーションバックエンドツールであるAtlasをオープンソース化しました。
オールインワンのDeFiプラットフォームであるGenius Yieldは、AIパワード・イールド・オプティマイザーとコンセントレーテッド・リクイディティDEXを組み合わせたプラットフォームです。
Atlasは、dAppsがCardanoブロックチェーンとPlutusスマートコントラクトを実行するためのオフチェーンバックエンドツールです。Atlasのオープンソース化により、新しい開発者がdAppsを作成するために必要なリソースを大幅に削減し、イノベーションと開発者の採用を促進することができます。
Atlasは、PlutusスマートコントラクトのためのHaskell dAppフレームワークであり、カルダノ開発者がトランザクションを構築し、スクリプトと対話し、ブロックチェーンとインターフェイスすることができます。
SundaeSwap v2のUI が『テストネット環境』で公開
SundaeSwap v2のUI が『テストネット環境』で公開されました。テスト環境で、Laceプレビュー版などウォレットを使って、新しいUIを試すことができます。
🔽 https://v2.preew.sundaeswap.finance
テストネット用のtADAは下記から入手できます。
🔽 https://docs.cardano.org/cardano-testnet/tools/faucet…
参考記事:https://sipo.tokyo/?p=26990
『jpg.store』の日本公式アカウントがスタート
カルダノのNFTマーケットプレィス『jpg.store』の日本公式アカウント(@jpgstore_jp)がスタートし、さまざまな情報が日本語で配信されています。
下記は@jpgstore_jpによるツィート『ここが使いやすい!「jpgstore機能編」をまとめ』の内容です。ぜひフォローして、CNFTライフを楽しみましょう。
✅カルダノ の通貨 $ADA を持っていなくても、クレジットカードでNFTの購入が可能(ウォレットがなくても大丈夫)
✅ ADA をクレジットカードで購入も可能
✅ jpgstoreに接続ができる日本語対応の #Cardano 対応ウォレットがある
✅ 日本人スタッフがいるので操作の分からないところを日本語で聞ける
✅ NFTのMintからエアドロまでマケプレでアーティスト自身が行うことが可能
✅漫画などの複数ファイルを含むNFTもアーティスト自身が簡単にMintできる
もしこの記事が気に入っていただけましたら、SIPO、SIPO2、SIPO3への委任をどうぞよろしくお願いいたします!10ADA以上の少量からでもステーキングが可能です。
ステーキングについて知りたい方は、下記の記事をご参考ください。
ステーキング(委任)とは?
カルダノ分散型台帳システムによるステーキングの魅力とその方法:2021版
Q&A:カルダノ、ステーキングに関する基本的な説明集
ダイダロスマニュアル
ヨロイウォレット Chromeブラウザ機能拡張版マニュアル
ニュース動向 in エポック403
エポックな日々
ネットワークの分散化『ダイナミックP2P』がもたらすもの
P2Pネットワークの公平性は、SPOが同じ設定・構成で実行できるようにすることで、分散化された環境で同等の能力を誰もが簡単に確立する方法をもたらしました。これにより持続可能性を高めるものになり、カルダノのより高度な分散化を実現するものです。
INDEX
ネットワークの分散化:ダイナミックP2Pリリース
ダイナミックP2Pがもたらしたより高度な分散化
ネットワークの自動化がもたらす様々なメリットとは?
カルダノが目指す更なる完全分散型システムの実現:ダイナミックアベイラビリティ
カルダノ週間開発レポート:2023年3月31日
「カルダノ(ADA)は来月にはトップEVMチェーンになる」Milkomedaの画期的新機能が登場!
分散型ブレインを備えたカルダノ(ADA)は5~10年以内に国家に採用されるのか?!それを阻む罠を警戒せよ!
カルダノ新技術「図解!ダイナミックP2P
チャールズ・ホスキンソン氏:カルダノは「かなり特別だ」、ステーキングに参加するユニークなウォレットの数がイーサリアムよりもはるかに多い
カルダノ創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏はTwitterで、ステーキングに参加しているユニークウォレットの数がEthereumのそれよりもはるかに多いことを明らかにしました。さらに彼は、このネットワークを称賛し、”かなり特別なもの “と呼びました。
カルダノ・ホエールが急進的な動きを見せ、価格上昇を続ける中、1億5000万ADAを追加
大型のカルダノ・ウォレット、または「クジラ」は最近、1億5000万ADAトークン以上を取得し、カルダノADAのさらなる価格上昇に賭けている傾向を示しています。
ADAの価格は過去1週間で13%以上、過去24時間で3.50%以上上昇しています。 カルダノ・エコシステムは拡大し、ネットワーク上で1,200以上のプロジェクトが作成され、Layer 2ソリューションであるHydraがテストされ、スループットを増やし、トランザクションコストを削減しています。
Cardano Node 1.35.7がリリース!
Node 1.35.7は、レガシーネットワークスタックがP2Pリレーに接続する際の不具合に対応したバグフィックスリリース
SundaeSwap v2のUI が『テストネット環境』で公開
チャールズ・ホスキンソン氏動画『Surprise AMA 04/02/2023』
カルダノの創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏は動画『Surprise AMA 2023/4/2』を公開し、冒頭でカルダノの最近の進展について、CIP-1694の進捗状況やHydraの本番環境でのローンチなどを説明しています。