Cardanoの最新開発動向とガバナンスの進展
Cardanoエコシステムの発展を支えるIntersect開発アップデート第51号が公開されました。記事では、最新の予算プロセス、2025年以降のロードマップ、オープンソース開発の進展、ガバナンスツールのアップデートなど、重要なポイントを分かりやすく解説しています。
予算委員会の最新情報:透明性と改善の取り組み
過去2週間、Intersectの予算委員会は、予算案の草案をコミュニティと共有し、フィードバックを収集しました。多くの建設的な意見や批判を受け、予算プロセスの改善が求められています。
✅ 主なポイント
- 予算プロセスの透明性を向上させるため、新たな方針を検討中。
- 「ネット・チェンジ・リミット」 の導入による、財務調整の適正化。
- 予算案の決定プロセスにおけるコミュニティの意見の反映を強化。
2025年以降のCardanoロードマップ:コミュニティ投票開始
Intersectプロダクト委員会は、2025年以降のCardanoエコシステムの開発優先事項を定めたロードマップを発表しました。技術的なステークホルダーの意見を取り入れたこのロードマップは、現在コミュニティによる投票が行われています。
📌 DRep(代表デリゲート)による投票が可能 📌 ロードマップは英語、日本語、スペイン語で閲覧可能 📌 Cardano GovToolを通じて投票実施中
この投票により、エコシステムの方向性を形作る重要な判断が行われるため、ぜひ参加してください。
新規メンバーシップ:CBIAが参画
**Cardano Blockchain Infrastructure Alliance(CBIA)**がIntersectの新しいエンタープライズメンバーとして加入しました。CBIAは、オープンソースのインフラとツールの開発を通じて、Cardanoエコシステムの発展を支援する団体です。
また、オープンソースチームのTerenceがホストする**「Project Spotlight」**にて、Hello Labs の紹介が予定されています。
コミュニティハブの活動強化
Cardanoの地域コミュニティの発展を促進するため、各地のコミュニティハブ が活発に活動を行っています。
✅ 日本ハブ:2月28日にXスペース開催。 ✅ アフリカハブ(WADA主導):2月27日に14名が参加するミーティングを実施。 ✅ スリランカハブ:2月28日に「特別インターハブ・タウンホール」開催。
コミュニティの発展に興味のある方は、各イベントにぜひご参加ください!
オープンソース開発の進展
Cardanoエコシステムの開発を加速するため、有償オープンソースモデル(POSM) の試験運用が開始されました。これにより、初心者の貢献者がコアメンテナーへと成長する道筋を明確化する「コントリビューション・ラダー」がテスト運用中です。
また、「GameChanger Finance」のウォレット機能やDApp開発支援ツールがIntersect OSOのYouTubeチャンネルで特集されています。
ガバナンスツール(GovTool)の最新アップデート
ガバナンスの透明性と効率化を進めるため、GovToolの機能が強化されました。
🔹 新機能追加
- 新しい憲法またはガードレールスクリプトの提案機能
- DRepディレクトリの最適化(表示速度向上)
- ガバナンスアクションのメタデータに数学的表記を追加
🔹 ガバナンスの進捗(2025年2月21日以降)
- エポック541 → エポック542へ移行
- ユニークなデリゲーター数:+4,064
- DRepの登録者数:+32(1,094 → 1,126)
ガバナンスツールの詳細は、IntersectのDiscordやGitHubで公開されています。
Intersectでの新しい採用情報!
Intersectでは、新しいチームメンバーを募集中 です!
💼 現在募集中のポジション
- ファイナンスリード(Finance Lead)
- ソーシャルメディア&コンテンツマネージャー
Cardanoの発展に貢献したい方は、ぜひ応募をご検討ください!
まとめ:今週のアップデートを振り返る
今回のIntersect開発アップデートでは、 ✅ 予算プロセスの改善と透明性の向上 ✅ 2025年以降のCardanoロードマップとコミュニティ投票 ✅ オープンソースプロジェクトの進展と新機能リリース ✅ ガバナンスツール(GovTool)の強化 ✅ 新しいメンバーシップとコミュニティ活動の活性化
など、多岐にわたる重要な情報が共有されました。
以下はIntersect記事「Intersect Development Update #51 February 28th」を公開したものです。
Intersect開発アップデート #51(2024年2月28日)開発レポート第51号 – 予算プロセスにおける課題の認識、Cardanoプロダクトロードマップのオンチェーン化、GovToolのアップデートなど
2024年3月1日

Intersect開発アップデート第51号へようこそ!今回のアップデートでは、Cardanoの予算、Voltaireロードマップの歴史、運営サービス、メンバーシップ、オープンソース、ガバナンスツールなどについてお伝えします。それでは、さっそく最新情報を見ていきましょう!
予算委員会の最新情報:コミュニティのフィードバックへの対応
過去2週間にわたり、予算委員会はコミュニティと予算案の草案を共有し、初期検討のための「ネット・チェンジ・リミット(Net-Change-Limit)」案を提示し、さまざまなプラットフォームで活発な議論を行ってきました。この過程で、多くの建設的かつ批判的なフィードバックをいただきました。
私たちのプロセスの一部には不明確な点があり、また課題も指摘されました。このため、適宜調整が必要であることを認識しています。Cardanoのエコシステムにおいて、このような試みは初めてのことであり、適切に進めるためには、計画やプロセスを適応させ、時には大きな軌道修正やリセットも必要になります。
この2週間の結果を受けて、予算委員会および運営理事会は、予算プロセスの改善と、どのようにして透明性のある形で進めていくかについて積極的に取り組んでいます。私たちの目標は、持続可能で透明性の高い、そしてコミュニティ主導の予算策定フレームワークを構築し、Cardanoエコシステムの長期的な利益に貢献することです。
この議論に参加し、意見を共有し、フィードバックを提供してくださったすべての方々に心から感謝申し上げます。皆さんの意見が、より良い未来を築くための重要な指針となります。
プロダクト委員会が2025年ロードマップを「情報アクション」として提示!
予算プロセスの重要なステップの1つは、予算をオンチェーンで提案する前に、開発の優先事項に関するコンセンサスを形成することです。そのために、情報アクション(Info Action)の力を活用し、より正式な形でコンセンサスを測ることが求められます。
これに伴い、Intersectのプロダクト委員会が技術的なステークホルダーの意見を取り入れて作成した 2025年以降のCardanoロードマップ に関する投票が、Cardanoコミュニティに呼びかけられています。
このロードマップには、開発の優先事項、技術的進歩、戦略的目標がまとめられており、プロダクト委員会と主要なステークホルダーがCardanoの未来にとって重要と考える要素が含まれています。投票を通じて、DRep(代表デリゲート)はエコシステムの方向性を形作るだけでなく、現在および将来の予算議論に直接影響を与えることができます。
ロードマップは、英語、日本語、スペイン語 で閲覧できます。
DRepは、Cardano GovTool から投票が可能です。
メンバーシップとコミュニティ
私たちは、新たなエンタープライズメンバーとして Cardano Blockchain Infrastructure Alliance (CBIA) を迎えられることを大変嬉しく思います!
CBIAは、Cardanoエコシステムの発展を支えるため、強固なオープンソースのインフラとツールの構築に取り組んでいる団体です。彼らの使命は、UTXOベースのアプリケーションを自信を持って開発できるよう、開発者を支援することにあります。その結果、スケーラビリティ、相互運用性、イノベーションの促進につながります。
CBIAは、エコシステム内の協力的な力として、分散化・アクセス性・コミュニティ主導の成長を促進するという私たちのビジョンと一致しています。今後、共にCardanoインフラの未来を形作っていくことを楽しみにしています!
また、Hello Labs が、オープンソースチームのTerenceがホストする Project Spotlight にて近日紹介される予定です。イベントの詳細については、続報をお待ちください!
メンバーシップの拡大に伴い、最新の統計データも紹介します:
コミュニティハブ
コミュニティハブは、地域のメンバーをつなぎ、エンパワーすることで、Cardanoのガバナンスへの関与を促進し、世界中での代表性を高める役割を担っています。
各ハブでは、以下の活動を行っています:
• 毎月のタウンホールの開催
• 地域ごとのDiscordやX(旧Twitter)チャンネルの運営
• 翻訳作業の実施
• ローカライズされたコンテンツの制作 による参加の促進
また、各ハブは地域に特化したミートアップやイベント を開催し、地域のIntersectコミュニティの成長を支援しています。このアプローチは地域ごとに異なり、それぞれのコミュニティの独自のニーズに応じた活動が行われます。
お住まいの地域にIntersectハブがあるかどうかを確認するには、こちらをクリックしてください。
今週開催されるコミュニティハブのイベントはこちら!
日本ハブ
✅ X(旧Twitter)スペース開催
• 日時:2月28日 12:00 UTC
• 参加リンク:こちら
アフリカハブ(WADA主導)
✅ WADAハブミーティング
• 開催日:2月27日(14名が参加)
• 議題:
• 財務税削減ガバナンスアクション(Treasury Tax Cut Governance Action)
• Cardano予算
• Intersectの委員会について
• コミュニティハブの活動報告
• CardanoおよびIntersectの最新情報
• 録画視聴リンク:こちら
スリランカハブ(CoinCeylon主導)
✅ 初の「特別インターハブ・タウンホール」開催
• 日時:2月28日 14:30 UTC
• 概要:6つのコミュニティハブからゲストスピーカーが参加し、それぞれの成功事例や2024年の振り返り、2025年の展望、影響について語ります。
💡 ゲストスピーカー一覧:
• スリランカハブマネージャー:- Kavinda Kariyapperuma
• ヨーロッパハブマネージャー:- Lenna Onto
• 北米ハブマネージャー:- Cullah
• LATAM(ラテンアメリカ)ハブマネージャー:- Mauro Andreoli
• アフリカハブメンバー:- Mercy Fordwoo
• 日本ハブメンバー:- Taichi Yokoyama
🌎 イベントの見どころ:
• 各ハブの成功事例
• 2024年の振り返りと2025年の展望
• コミュニティへの影響と意義
🎤 特別ゲスト:
• Darlington Wleh(Lido Nation)
• Lucas Macchiavelli(Cardanoアンバサダー)
🔗 Zoomリンク:こちら
📢 引き続き、各ハブの進捗情報を随時お知らせしますので、お楽しみに!
オープンソース
オープンソースの取り組みは、有償オープンソースモデル(POSM:Paid Open Source Model) に関連する重要なプロジェクトとともに進行中です。
まず、「コントリビューション・ラダー(貢献の階層)」の試験運用 を開始しました。この60日間のパイロットプログラムでは、まずIntersect内でテストと調整を行い、その後拡張していきます。
「コントリビューション・ラダー」とは?
• Intersectのオープンソース委員会(OSC) と開発者ボランティアによって設計された新たなフレームワークです。
• これにより、初心者の貢献者が徐々に成長し、最終的にコアメンテナーになる道筋を明確化 します。
• 実際の運用を通じて試行錯誤を行い、コミュニティからのフィードバックをもとに改善 していきます。
また、新たなプロジェクトスポットライト が公開されました!
💡 Intersect OSOのYouTubeチャンネル に登録していますか?
もしまだなら、「GameChanger Finance」 のウォレットに関する特集をお見逃しなく!
🔎 このプロジェクトでは…
• ハードウェア対応のウォレット機能 を提供
• 簡単にDAppを作成できる ツールを搭載
• さらに多くの機能を紹介!
📺 スポットライトとプロジェクトデモをぜひチェックしてください!
デリバリー保証(Delivery Assurance)
2024年2月に以下のマイルストーンが達成されました。詳細はナレッジベース に掲載されています。
✅ EMURGOの教育マイルストーン(2件)完了
「EMURGOはIntersectと協力し、Voltaire時代のCardanoコミュニティを支援する包括的な教育コンテンツ を作成することに誇りを持っています。
高品質なコンテンツを開発することで、複雑な概念を誰もが理解しやすい形で提供 することを目指します。
これらの教材は、スペイン語や日本語を含む複数の言語 で利用可能であり、さまざまなプラットフォームに最適化されています。
このコラボレーションは、情報に基づいた包括的なコミュニティの形成 を促し、メンバーがCardanoのガバナンスに積極的に参加できる環境を整えます。」
✅ BloxicoのCCポータル(Constitutional Committee Portal)1月のメンテナンス完了
「CCポータルは、憲法委員会(CC)が投票記録やガバナンス決定の理由を共有し、Cardano憲法にアクセスするための主要なプラットフォーム です。
Voltaire時代において透明性の確保 に重要な役割を果たします。
• 完全に機能するポータルの維持
• バグのトリアージと解決
• Intersectのワーキンググループとの協力
• ドキュメントの改善
などを通じて、ガバナンスの進展を支援します。」
✅ BloxicoのDevOpsサポート(1月分)完了
「GovTool および CCポータル がスムーズに運用されるよう、DevOpsサポート を提供。
• CI/CDパイプラインの最適化(GitHub Actionsを活用)
• アプリケーションとインフラ全体の監視(Prometheus、Grafana、Lokiを使用)
• 開発チームとの定期的な協力(フィードバック収集と改善)
• クラウドインフラ、オーケストレーションツール、ドメイン管理、CI/CDワークフローのメンテナンス
継続的な最適化とスケーラブルなインフラの構築に注力しています。」
✅ DQuadrantのGovToolメンテナンス(1月分)完了
「1月は以下の作業を重点的に実施しました:
• 重大なバグの修正
• バックエンドおよびフロントエンドの機能改善
• 全体的な安定性向上
• 21件の問題を解決(データベース接続、レンダリング、委任ピラー、提案ピラーの機能強化)
• テストスイートの更新、5件のプルリクエスト(PR)を提出
テストカバレッジの向上と統合ワークフローの最適化 に注力しました。」
ガバナンスツール(Governance Tooling)
GovToolの最新アップデート
GovToolのメインネットバージョン に新たなアップデートが適用されました。すべてのリリースログは、以下のリンクから確認できます。 (#1, #2, #3, #4).
🔹 主なアップデート内容
1️⃣ 新しい憲法またはガードレールスクリプトの提案、および「不信任動議(Motion of no-confidence)」の提案 が可能に
• これらの提案はオフチェーンで議論 した後、ガバナンスアクションとして正式に提出可能 になります。
2️⃣ その他のガバナンスアクション(ハードフォークの開始、プロトコルパラメータの変更、委員会の更新、閾値の変更、条件の変更など)
• これらのアクションは現在CLI(コマンドライン)経由でのみ実行可能 ですが、
• GovToolのインターフェースが対応していないことが、非技術者にとっての課題 となっています。
• 今後数日から数週間で、GovTool UIにもこれらの機能が追加予定です。
3️⃣ DRepディレクトリの最適化
• クエリの実行時間を半分 に短縮
• デフォルトでアクティブなDRepのみを表示 する仕様に変更
4️⃣ ガバナンスアクションのメタデータに数学的表記を追加
5️⃣ 地域ごとのADAフォーマットの適用
📢 Lido Nationが昨年獲得した助成金を基に、ガバナンスアクションの結果表示機能がプレビュー版としてリリースされました。数日内にメインネットで正式リリース予定です。
ガバナンスの進捗(数字で見るガバナンス)
Voltaireの次のフェーズ「Plomin」を迎え、オンチェーンでのガバナンスアクションの進捗を毎週追跡しています。
📊 2025年2月21日(金)以降の進捗状況
✅ エポックの進行:エポック541 → エポック542 へ移行
✅ ユニークなデリゲーター数の増加:+4,064(125,572 → 129,636)
✅ 投票委任の総数の増加:+6,304(137,074 → 143,378)
✅ DRepによる投票総数の増加:+67(1,323 → 1,390)
✅ DRepの登録者数の増加:+32(1,094 → 1,126)
✅ メタデータを追加したDRepの増加:+23(678 → 701)
💡 Cardano GovToolの使い方を学ぶには?
👉 GovToolのドキュメント をチェック!ステップバイステップのガイドや詳細な機能説明を提供しています。
💡 開発者とガバナンスツールのコアメンテナーとつながるには?
👉 IntersectのDiscordサーバー の「Core Governance Tools」カテゴリにある「新規リクエスト」や「ヘルプ&サポート」チャンネルで質問や要望を受け付けています。
ガバナンスツール・ワーキンググループ
今週のセッションで議論された内容:
• GovToolの最新アップデートの進捗
• CIP-119 に基づく「画像タグ」機能リクエスト
• 提案ディスカッションフォーラムへのAPIアクセス
• GovToolのロードマップとコミュニティエンゲージメント
• GovToolの所有権と今後の構造
📌 先週決定したアクションポイントの進捗状況
• DRepディレクトリのユーザーエクスペリエンスの改善
• 投票権表示のデリミタ(区切り文字)の調整
• これらの改善点はGitHubのチケットとして登録され、すでに本番環境にリリース済み!
💡 GovToolは完全オープンソースでIntersectのメンバーによって維持管理されています!
👉 コミュニティの参加を歓迎 しており、新機能の開発や議論に参加できます。
👉 フィードバックは常に受け付けています!(ガイドはこちら)
👉 wg-governance-tools Discordチャンネル で、新しい機能アイデアが定期的に議論され、実装されています。
重要なメンバー向けリソース
🔹 Cardanoの予算、憲法、ハードフォークの最新情報を知りたい方へ
👉 こちらのページ をチェック!
👉 内部ガバナンスの仕組み、委員会・ワーキンググループ、資金調達の機会などの詳細情報を提供。
👉 最新ニュース、ロードマップなど を掲載。
🔹 GovTool
👉 SanchoNetテストネット でガバナンスアクションをテスト可能。
👉 ワーキンググループ、委員会ミーティング、X(旧Twitter)スペースなど の最新情報をチェック!
🔹 サポート窓口
👉 Intersectへの問い合わせはメンバー登録時のメールアドレスを使用してください。
👉 アプリケーションのエラー、ログインの問題、未解決の質問など のサポートを受け付けています。
🔹 コミュニティとの交流
👉 Discordでメンバーや委員会とつながる
👉 Twitter (X)やLinkedIn,で最新情報をチェック
📢 Intersectでは新しいチームメンバーを募集しています!
💼 現在募集中のポジション
• ファイナンスリード(Finance Lead)
• Social: メディア&コンテンツマネージャー
今週のアップデートは以上です!ご覧いただきありがとうございました!
🚀 最後に…皆さんの意見をお聞かせください!
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