【全方位アップデート】Charles Hoskinson Surprise AMA(2025年8月31日)─ カルダノの未来、Midnight、LEIOS、そして人間の再設計まで
2025年8月31日、カルダノの創設者チャールズ・ホスキンソン氏は、恒例の「Surprise AMA(なんでも質問会)」を実施し、2時間以上にわたって膨大なテーマを語りました。今回のAMAは、技術的なアップデートのみならず、ガバナンス、生命科学、AI、意識、そして哲学的な探究にまで踏み込んだ史上最も包括的なAMAとなりました。
以下に、その膨大な内容を【6つの主要セクション】に整理してお届けします。
✅ 1. Midnight & Glacier Drop:歴史的エアドロップの進捗
- Glacier Drop(Nightトークンのエアドロップ)は既に1.76B Night(約7.35%)が請求済み
- 請求元の内訳は:
- Cardano:57.8%
- Bitcoin:22.4%
- Ethereum:9.15%
- XRP:6.1%
- スカベンジャーハントやリモースフル・リデンプションなど、3段階の請求フェーズが設計されている
- Ledger・Trezor対応など技術的課題も順次クリア中
「Midnightを支援する唯一の方法は、Cardanoを支援することだ」― Charles
✅ 2. LEIOSプロトコル:スケーラビリティへの決定打
- LEIOSのSIPが公開レビューに入り、初期実装が間近
- トランザクション処理能力は最大65倍に向上
- ラティンシーは若干増加(20秒 → 40〜60秒)するが、Hydraと併用で解消可能
- Follow-the-Sunモデル+AI活用で、史上最速のCardano開発体制へ
- Paris, Kronos, Hydra, Prowseとの完全な統合も計画
「LEIOSは、Cardanoを“永続的に有効なネットワーク”に保つ中核アーキテクチャになる」― Charles
✅ 3. Cardano財団(CF)への強い批判
- CFが600M ADAを保有しながら、主要統合(Chainlink, LayerZeroなど)に一切貢献していない現状を指摘
- MidnightのCustodian統合にIOGが2,300万ドルを自腹で負担
- ガバナンスの不在、理事の私的責任、コミュニティによる選出不可能など、制度的欠陥を詳細に暴露
「CFは“ホスキンソン嫌いの会”になってしまった」
「Intersectが本来あるべきCardanoの姿だ」― Charles
✅ 4. 科学と哲学:幹細胞・電気・意識・ゼノボット
- 幹細胞治療は**「細胞をプログラムする技術」**であると定義
- 電気刺激(バイオエレクトリシティ)による細胞再構成(Electrotaxis)
- DARPAのBETRプログラムやマイケル・レヴィンのゼノボット研究への言及
- Consciousnessは「非局所的・非二元的」な現象であり、宇宙全体に意識が宿っている可能性(パン・サイキズム)にも言及
「意識は、脳だけの産物ではなく、宇宙そのものかもしれない」― Charles
✅ 5. Cardano × 分散型医療の未来
- 「再生医療DAO」「治験DAO」「幹細胞NFT」「患者主導型データ主権」などの構想を披露
- プライバシーはZKで保護しつつ、科学と自由を融合させた新しい医療の構築を提唱
- 分散型技術こそ、医学・倫理・個人の尊厳を守るための基盤であると力説
「Cardanoは、生命科学と自由意志を結ぶ“次の文明のOS”だ」― Charles
✅ 6. AMA:ユーザーからの生質問コーナー
視聴者からのリアルタイム質問に次々と答えるユーモア混じりのセクションも健在:
- 「チャールズのダイエット進捗:−11kg!」
- 「MidnightはLedger対応完了」
- 「ワイオミングの鋼鉄製ヤシの木の話」
- 「なぜスイス財団から脱却できなかったか」
- 「イスラエル人開発者は脅威なのか?」
- 「幽霊を見た話」など、話題は多岐にわたる
🟩 まとめ:思想 × 技術 × 行動の融合
今回のAMAは、Cardanoを「金融インフラ」ではなく、**「人類の再設計基盤」**として語った極めて重要なセッションでした。
- 技術:Midnight、LEIOS、Hydra、Lace
- 経済:Glacier Drop、Bitcoin DeFi、SPO報酬多様化
- 社会:分散型医療、DAO治験、意識の哲学
- 政治:IntersectとCF、統治構造とその正統性
- 未来:幹細胞、再生医療、AI、ゼノボット、そして不死への挑戦
このAMAが明らかにしたのは、ただ一つ:
「Cardanoは、ブロックチェーンで終わらない」
以下はチャールズ・ホスキンソン氏動画「Surprise AMA 2025年8月31日」を翻訳したものです。
Surprise AMA 2025年8月31日:全翻訳
こんにちは、チャールズ・ホスキンソンです。温かく晴れたコロラド州からライブ配信しています。いつも温かく、いつも晴れていて……たまにコロラド州、という感じですね(笑)。ここは私の自宅オフィスです。
今日は2025年8月31日、日曜日です。
モンローから戻ってきたところで、話したいことがたくさんあります。今、まさにさまざまな取り組みの最中です。嵐の前の静けさ、といったところでしょうか。
まず最初に、私たちは「Glacier Drop(グレイシャー・ドロップ)」を実施中です。これは本当にクールな仕組みで、ダッシュボード上で1日に2回のアップデートを受け取っています。これまでに89,575件の請求があり、合計で17億6400万ナイト(Nightトークン)が請求されました。これは全体供給量の約7.35%にあたります。
これは私たちが想定していたモデルや予測に非常にフィットしていて、理想的な展開と言えます。特に面白いのは、請求の57.8%がカルダノ由来で、次いでビットコインが22.4%、イーサリアムが9.15%、XRPが6.1%と続いている点です。その他のネットワークからは4.46%です。
今後、新しい手段や方法が利用可能になるにつれて、請求が急増するフェーズが後半にやってくると見ています。Ledger関連の問題もすでに解決されており、Trezorについても現在確認中です。
残り35日あることを考えると、全体として非常に順調です。
🔹 Glacier Dropの今後の展開とスカベンジャーハント
第2段階は「スカベンジャーハント(Scavenger Hunt)」です。これは、まだ請求されていないナイトトークンを“採掘”するような仕組みです。
そして「リモースフル・リデンプション(Remorseful Redemptions)」という、ネットワーク立ち上げ後にも引き続き請求は可能だが、報酬は大幅に減るという段階もあります。つまり、合計で3段階の請求フェーズが存在するわけです。
こうした仕組みによって、私は本当に満足しています。
🔹 Joel Telner氏による報告と監査報告書の公開予定
さて、もう一つの話題ですが、ジョエル・テルナー(Joel Telner)氏が最近ツイートをしました。ちょっと画面を共有しましょう……。
はい、彼の投稿では以下のような内容が述べられています:
「以下のリンクをご参照ください。インプット・アウトプット・グループ(IOG)は、ADAバウチャープログラムに関する包括的な調査報告書およびフォレンジック監査を委託しました。対象には、ローンチ前のバウチャー、カルダノブロックチェーンのアップグレード、および未請求のバウチャーに紐づくADAの使用状況が含まれます。この調査報告書およびフォレンジック監査は、事実に基づいた完全かつ透明な説明を提供し、調査結果と手法が詳細に文書化される予定です。レポートは近日中に全文が公開されます。」
そして、これに対応した専用ウェブサイトも既に設置されています(現時点ではスプラッシュページ)。最終的な情報が揃い次第、すべての資料を公開する予定です。
これには以下のような情報が含まれます:
- AVVM(ADA Voucher Verification Mechanism)で構築されたバウチャーの仕組み
- ソフトウェアとデモ
- コンプライアンスアプリケーション
- カルダノ財団による4段階の監査レポート
- バウチャー調達で得た108,000BTCを追跡したビットコインアドレス
- 監査法人や法律事務所によるすべての調査結果
これは非常に大規模なデータ公開となります。膨大な量の作業と年月をかけて取り組まれており、テラバイト級のデータ、記録、関係者インタビュー、財務記録を調査してきました。
当初は8月中旬の公開を予定していましたが、調整に時間がかかっているため、少し遅れています。しかし、専用サイトが立ち上がり、間もなく公開されます。
私自身、この報告書がリリースされた際には、ライブ配信で全文を読み上げる予定です。おそらく私が行う史上最長のライブ配信になるでしょう。一緒に読み進めていければと思っています。
みなさんがこの報告書を楽しみにしてくれているのを知っていますし、私たちとしても誠実に応えていきます。
🔹 LEIOSプロトコルの進展とSIP(改善提案)公開
さて、私が不在の間にもう一つ大きなニュースがありました。もしかしたら、私はもっと頻繁に出張したほうが良いのかもしれませんね。そうすればもっと物事が進むのかも(笑)。
さて、私たちの友人であるLEIOS(レイオス)に関して、大きな進展がありました。LEIOSは非常に複雑なプロトコルで、多くの要素が絡み合っており、その構成も非常に難解です。
ここ7か月間、私たちのプロトタイピングチームはこのLEIOSをどうすれば現実的に実装可能なレベルまで圧縮できるか、つまり「現実的な期間で市場に届けられる形にする」ために、頭を悩ませながら取り組んできました。そして、リリース後にもさらなるアップグレードを重ねていけるようなアーキテクチャを模索してきたのです。
さて、少しご紹介しましょう。
私たちはすでにSIP(Cardanoの改善提案:Scalability Improvement Proposal)を作成し、公開レビュー(オープンレビュー)に出しました。そしてこれがSIPのTLDDR(Too Long, Didn’t Read=要点要約)です。
🔹 LEIOS SIPの概要:パフォーマンスと実装計画
この提案の中でも最も重要なのは以下の点です。
- スループット(処理量)が、LEIOSを実装すれば30〜65倍に向上します。これは初期段階としては非常に優れた成果です。
- レイテンシ(トランザクションの取り込み時間)については、20秒から40〜60秒程度に増加します。ここはトレードオフですが、Hydraなどの技術と併用すれば緩和可能です。
- 将来的には、LEIOSと共同で開発しているParis(ファストファイナリティ)によって、最終確定時間の高速化にもつながります。
- 必要なハードウェアも控えめで、4コアマシンで十分です。つまりRaspberry Piでも動作可能です。
- 暗号鍵の登録プロセスも含まれます。
- 市場投入までの時間は、従来の2.5〜3年に対し、LEIOSでは1〜1.5年程度。さらに短縮するため、「24時間開発体制(Follow the Sunモデル)」を採用予定です。
🔹 協業と分担、そしてLEIOSのエコシステム統合
この開発は、複数のクライアント開発者(例:TXPipe、Blink Labsなど)と連携して進めていく必要があります。そのため、完全なLEIOS仕様よりもやや簡略化されたバージョンを先に出すことにしたのです。そうでなければ、すべてを同時にやろうとしても前に進まないからです。
このSIPは7か月間のプロトタイピングと調査の集大成であり、受け入れ基準(Acceptance Criteria)や実装計画、将来的なバージョン管理方針、参照資料など、非常に包括的な内容となっています。
私たちが目指しているのは、「無制限スケーラビリティ」に向けた最初で最も重要なステップです。しかも、UTXOモデルを変える必要もありません。トランザクションの決定論(determinism)も維持されます。
これまでと同じように、フォークによって段階的にアップグレードしていけます。
🔹 LEIOSのエコシステム接続性とAIを活用した新たな開発モデル
LEIOSは、Cardanoエコシステム全体との連携方法をしっかりと理解した上で設計されています。例えば:
- Paris(ファストファイナリティ)との統合
- 手数料市場(Fee Markets)との連携
- 将来実装予定のKronos(時刻同期)との接続
- パートナーチェーン・エコシステム
- Hydraとの互換性
さらに、LEIOSは「ドロップイン・システム」として設計されており、Prowse(従来のプロトコル)と切り替え可能になっています。LEIOSが何らかの理由で失敗した場合はProwseに自動でフォールバック(緊急モード)し、LEIOSが正常に機能する時はそれが「通常モード」として稼働します。
🔹 ノードの相互運用性強化とネットワーク規模の拡張性
LEIOSの実装によって、Amaru(Rustノード)、Haskellノード、Goノードの間での相互運用性を確認するテストスイートが開発されます。これはエコシステム全体にとって最も難しい挑戦ですが、未来の無制限スケーラビリティに向けて極めて重要なステップです。
私たちの目標は、「1マイナスデルタ・プロトコル」、すなわちコンセンサスによって制限されるのではなく、ネットワーク性能が制約要因となるような状態を目指しています。これにより、ネットワークスタックの高速化など、さまざまな最適化が可能になります。
🔹 24時間体制の開発とAIによる引き継ぎ自動化
このSIPは既に「Follow the Sun」モデル(=世界中の開発チームが24時間連続で開発を行う体制)のもとでの実装を想定して準備が進められています。
- 平日・週末・昼夜問わず、コードが書かれる体制
- AI(人工知能)を用いたチーム間の引き継ぎ自動化
- Laceチームでは既にAIを活用し、開発速度とコード品質の大幅な向上を実現しています
- チーム間でのコンテキスト共有もスムーズに進行
- 品質管理を自動化し、手戻りを減らす
このような体制はCardano史上初であり、これまでにないスピードで物事が進んでいます。
🔹 LEIOSの多層統合と「分散開発」の本格化
LEIOSは以下のような複数の主要コンポーネントとの接続が可能です:
- Paris(ファストファイナリティ)
- Feeマーケット
- Kronos(時間管理)
- Hydra(スケーリングソリューション)
- Prowseとのフォールバック設計
このように、LEIOSは単体の機能ではなく、Cardanoの「中核的プロトコルインフラ」の総合拡張となるものであり、これを中心に各クライアント(Amaru, Haskell, Goなど)間の整合性と相互接続性を保証する仕組みが構築されつつあります。
🔹 LEIOSの未来設計:2027〜2028年に向けた次期アップグレード
今回のLEIOS SIPは将来の拡張性も視野に入れた“将来耐性のある設計(future-proofed)”になっています。
最初の実装が完了した後、プロトタイプチームはすぐに次のアップグレード(2027〜2028年頃)に向けた準備を開始します。その次期アップグレードでは、さらに大規模な強化が含まれる予定です。
🔹 カルダノ・ネットワークスタックの刷新
現在、Cardanoのネットワークスタックはやや古くなってきており、改善が必要な段階にあります。
- 「Mini Protocol Design(ミニプロトコル設計)」は非常にエレガントな仕組みではあるが、柔軟性に欠ける部分もある
- 今後はこれを柔軟性の高い設計へとオーバーホール(再設計)していく予定です
🔹 イベントブローカリング、データ可用性などの新要素
さらに以下のような次世代的要素も導入予定です:
- イベントブローカリングシステム
- スマートコントラクトやDAppsが外部通知を効率的に処理可能に
- データ可用性システム(Data Availability Layer)
- L2やパートナーチェーンとの連携強化
このようにして、私たちはネットワークスタックを“原則ベース”で一段ずつ構築しています。
🔹 チームへの賛辞と達成への満足感
このように、LEIOS関連のすべての設計、SIP、プロトタイピング、アーキテクチャ設計などは膨大な努力の積み重ねの成果であり、私はこのチームを心から誇りに思います。
- 研究論文の執筆
- 長期的スケーリング戦略の設計
- 初期実装に続く継続的なアップグレード計画の策定
これらを通じて、LEIOSは単なる一時的なアップグレードではなく、Cardanoネットワークの“永続的な関連性”を維持するための柱となることが期待されています。
🔹 Midnightの進展とパートナーシップ状況
さて、多くの方が気になっているMidnightに関する最新情報です。
現在、Midnightに関して多数のパートナーシップが進行中であり、その中には非常に大規模なものも含まれています。それらは徐々に公表されており、Fahmi(Midnight Foundation)が毎週のように発表を小出しにしている状態です。
例えば:
これらの企業は、ADAおよびCardanoのネイティブトークンのウォレット統合を進めており、さらにGlacier Dropの請求処理にも協力しています。つまり、これは単なる名目上の提携ではなく、実際に機能する形で進んでいる「実働的パートナーシップ」です。
🔹 インフラ統合に向けた交渉と交渉上の苦労
私たちは現在、ChainlinkやLayerZero、Pyth(Oracle)といったインフラ系パートナーとも交渉を行っており、その交渉は時に非常にタフなものになります。
これは、過去のリーダーシップが機能していなかった結果、私たちが“壊れた街”を歩き回って、修復しているような感覚です。
🔹 Cardano Foundation(CF)への厳しい批判
ここで言及せざるを得ないのが、Cardano Foundation(CF)による機能不全と無責任さです。
- 600M ADAもの資金がCFに渡されているにもかかわらず、LayerZero、Pyth、Chainlinkといった必要不可欠な統合は一切実現していません。
- CFは、ジョージアでワイン契約を結ぶとか、ドバイ警察と連携を図るといった、実質的成果につながらない広報的活動ばかりに資金を使っています。
- 私たちがMidnight側でCustodian(保管機関)にCNT(Cardano Native Tokens)を統合するために2300万ドルの費用を自己負担した一方、CFは全く協力しませんでした。
Midnightがblockchain.comウォレットに統合されるには、まずADAの上場・統合が必須でした。これだけでも明らかなように:
Midnightを支援する唯一の方法は、Cardanoを支援することである。
この点をCFは理解していないか、あるいは無視しています。
🔹 CFの無責任な組織構造への警鐘
Cardano Foundationには以下のような構造的問題があります:
- 理事会メンバーが個人として法的責任を負う体制のため、リスクある意思決定を避ける傾向
- 開発資金の配分、エコシステムとの交渉、戦略的投資を行う体制が欠如
- 本来「メンバー主体組織」として機能するべきところ、理事会が理事会自身を選出し、コミュニティによる解任が不可能という完全な密室構造
結果として、CFは「Cardano嫌いの会」になりつつあり、何か不満がある人たちの受け皿となっています。
🔹 Midnightがもたらした具体的成果と経済的波及効果
Midnightは、Cardanoエコシステムに対してすでに非常に大きな実績と影響を残しています。
- Midnightのエアドロップでは半分がADA保有者向け、残り半分は他チェーンの保有者(Bitcoin、Ethereum、XRPなど)向けに配布されました。
- 結果として、非Cardanoユーザーが新たにCardanoユーザーとなり、Cardanoのネットワークに実質的な流入が起きました。
- ステークプールオペレーター(SPO)は、Midnightによって2つ目の収益源を得ることができ、Cardanoのステーキングモデル全体の持続可能性が向上しました。
これは単なる技術実験ではなく、実際の経済モデルの証明であり、既に実用レベルで成果が出ているのです。
🔹 IOG資金とCF資金の使い道の明確な違い
Cardanoの批判者たちは、時に私(チャールズ)が資金を「個人のために使っている」といった中傷やデマを流しますが、これは完全に事実無根です。
- たとえば、Cardano初期に調達した108,000 BTCは、私にとっては「経済的に自由な立場を得る」ための十分な資金でした。
- 一方で、IOGが受け取った資金は100%開発・統合・新製品の構築に使われてきました。
そしてその成果はすべてCardano上に実装され、TVL(Total Value Locked)、取引量、ユーザー数の増加という形でネットワークを活性化させています。
🔹 Intersectとオンチェーン・ガバナンスへの前進
私たちは、もはや過去に囚われてはいません。以下の要素がすでに動き出しています:
- Intersectはすでに資金提供を受けており、実働中
- Cardano Treasuryは機能しており、ガバナンスもオンチェーン化に向けて進行中
- Midnightは正しく位置づけられ、Cardanoの中核に存在する
そして重要な点として:
Cardano Foundation(CF)はMidnightに一切関与していません。
実際、CFはMidnightトークン(Night)の請求すら行っておらず、そのエコシステムにおいて発言権も存在しないのです。
今後、私たちが構築していくあらゆるパートナーチェーンも同様となるでしょう。経済モデルを持たないCFは、時間とともに「ゆっくりと熱的死(slow heat death)」を迎えることになります。
🔹 Cardano Foundationの構造的欠陥
Cardano Foundationが構造的に機能しない理由は明確です。
- 理事メンバーが個人で法的責任を負う
- 成功しても失敗しても報酬が変わらない=インセンティブ構造が存在しない
- リスクある投資や契約、資本配分が一切できない保守的体質
つまり、その組織構造そのものが「行動できないように設計されている」のです。
私たちは過去に何度もCFを機能的な構造へと移行させようと働きかけてきました。しかし、そのたびに少数派の理事が多数派を解任しようとし、法廷闘争にまで発展。最終的にスイス政府が介入し、こう述べました:
「全理事を解任して管財人に移行するか、自発的に新理事を選任して退任するか、どちらかを選べ」
その結果、現在の理事会が誕生したわけです。
🔹 Cardano Foundationの「非民主性」とその危険性
CF(Cardano Foundation)の最大の問題点は、コミュニティが理事を選ぶ手段が存在しないという点です。
つまり:
- 理事が自らの後任を選び、任期が切れない
- 解任されることもなく、アカウンタビリティが一切ない
- ADA保有量を武器化し、気に入らない提案に投票反対・棄権を行う
- そのため、誰もCFに異を唱えられない空気が生まれる
「600M ADA」という巨額の資金を持ち、成果の伴わない名目上のPRだけを行い、エコシステムへの投資や支援は事実上ゼロに等しい状況が続いています。
🔹 Intersectが実現する、真のコミュニティ主導モデル
一方で、Intersectは明確な「民主的アカウンタビリティ」を備えています。
- 今年末までに、Intersect理事の過半数がコミュニティ選出となります
- 新たなCardano憲法委員会も、コミュニティによって選ばれる
- DRep(Delegated Representative)もすべてコミュニティが選出
そのため、もし選出された代表者が不適切な行動を取った場合、DRepを交代させることができる。まさに民主主義の原則が貫かれた仕組みです。
これは、永続的に理事を据え置くCFの体制とは根本的に異なるものです。
🔹 憲法コンベンションを妨害したCFと、私の立場の明確化
CFは、以下のような行動でコミュニティの自己統治の動きを妨害してきました:
- Cardano憲法コンベンションの直前に、独自憲法を発表して妨害
- コンベンション当日、公式に「支持しない」とツイート
- Intersectにも「参加する」と言いつつ、取締役会参加を拒否し、別組織を立ち上げて競合させる
私自身はその時点でこう判断しました:
「もう戦略を変えよう。すべてを公開し、透明化しよう。彼らがADAの償還で何をしてこなかったのか、すべてを明らかにしよう」
🔹 私はCardanoを破壊したいのではない、成功させたい
私がCardanoを破壊したいと主張する者もいますが、それはまったくの的外れです。
- 私はCardanoを創設した人間であり、その成功に人生の名誉と未来が懸かっています
- Ethereumに勝ちたい、Cardanoを勝たせたいと思って毎日起きています
- IOGがGlacierやMidnightで実際にスマートコントラクトを使い、自らエコシステムの問題に直面している
- つまり、他のビルダーと“同じ経験”をしている
これこそが、「開発者の声に耳を傾け、必要な改善を行う姿勢」に繋がっているのです。
🔹 LaceやGlacierが果たす“共体験”としての意義
- Lace(軽量ウォレット)の開発を通じて、ブラウザ統合やWebAssembly対応といった技術課題に直面
- Glacier DropではHydraやスマートコントラクトの実装を通じて、IOGが「ユーザーと同じ視点」で戦っている
つまり、私たちは単に「ツールを作る側」ではなく、「そのツールを実際に使う当事者」にもなったのです。
これは、他の誰でもない私たち自身が、Cardanoのプロダクトの“利用者”であるという証明でもあります。
🔹 Lace戦略の本質:Cardano外からユーザーを獲得する
Laceの開発は、アウトバウンド戦略(外部からユーザーを引き込むアプローチ)の一環として構築されています。
- Laceでは、Solanaユーザー、XRPユーザー、BitcoinユーザーをCardanoに引き込む設計をしています。
- 近くXRPのサポートがLaceで有効化されます。
- Bitcoin連携も進行中で、これにより既存ユーザーの奪い合いではなく、外部からの新規獲得が可能になります。
🔹 Namiの買収とエコシステム維持の努力
以前、Namiウォレットの開発チームがエコシステムから離脱しようとしていたのをご存知でしょうか?
- 彼らはRadixに惹かれ、Cardanoを離れる意志を持っていました。
- そこで、私たちはNamiを買収し、「Namiモード」としてLaceに統合しました。
これにより、既存ユーザーの喪失を防ぎ、エコシステム全体の維持に貢献しました。
私たちは、「好き嫌い」ではなく、ユーザー体験の連続性を守る責任から動いています。
🔹 クライアント分断がもたらす“ゼロサムゲーム”の危険
Cardano Foundation(CF)や一部の勢力は、独自のクライアント(ノード)を開発するという動きを進めていますが、これは基本的に「バスタブの中の水を一方から他方に移すだけ」のゼロサムです。
- つまり、新しいユーザーを増やすわけではなく、既存ユーザーを分断するだけ。
- 本当の意味でCardanoを強くするには、テクニカル・ステアリング・コミッティ(TSC)やプロダクト・コミッティといった集約的な技術統治によって多様性と回復性を保つべきなのです。
🔹 実際に前進している開発群とその成果
現在、Cardanoエコシステムは多方面で前進しています。
- LEIOSは機能し始めている
- Hydraは順調に進展中
- Hydra自動販売機デモは大成功
- Plutus V4も開発中で、新機能が多数
- StarStreamとMidgardは資金提供済み
- パートナーチェーンチームは再編され、強化済み
- Bitcoin DeFiチームは19名体制でOmar氏が率いる
- XRPとの関係強化も進行中
例えば、私はRippleのCEOブラッド・ガーリングハウスと一緒にSaltカンファレンスのパネルに参加し、連邦準備制度(FRB)とのラウンドテーブルでも同席しました。
🔹 Chainlinkとの交渉と、Oracle統合の戦略
例えば、米商務省が経済データ配信に使用しているのはChainlinkとPythです。これは「どのブロックチェーンが好きか」ではなく、どのインフラを持っているかが評価された結果です。
つまり:
- Chainlinkをサポートしていなければ、Cardanoは選ばれない。
- そこで私はJJ(商業交渉責任者)にChainlink統合を指示しました。
- 相手(Sergey、ChainlinkのCEO)は非常に賢く、自分たちの価値をしっかり理解した交渉相手です。
提示された統合費用は法外でしたが、交渉は継続中です。難しい交渉ではありますが、誠実な会話ができる相手である点は評価しています。
🔹 カルダノが「後れを取る」理由とその構造的課題
Cardanoがこれまで統合を果たせなかったのは、以下のような理由からです:
- 統合交渉をリードする人材が不在だった
- 非EVMチェーンであることによる技術的障壁(※Chainlinkは9種類のスマートコントラクトをCardano用に書き直す必要がある)
そのため、これを可能にするには:
- 専属の統合チームが必要
- 既存コードの把握と翻訳作業
- LEIOSのように段階的に機能を開放する「ローリング統合モデル」の適用
これらを真剣に実行する体制が今までなかったのです。
🔹 商業チームの再編と、過去からの脱却
私が以前率いていた商業チームは機能しませんでした。
- 2022年には100人以上を解雇しました。
- その中には現在Apex Fusionというプロジェクトを立ち上げた人々もいます。
- 一方で、退職後にIOGやCardanoに敵意を持ち、外部で中傷を続けている者たちも存在します。
ですが、それも過去の話です。今は次の段階に進み、MidnightやCardanoのために必要なものを確実に取りに行く姿勢へと完全に移行しました。
🔹 成功へのマインドセット:妥協なき交渉と成果主義
たとえば、「CardanoとMidnightにOracleが必要だ」と判断すれば、こう考えます:
「どんなことをしてでも、それを実現させる」
これが私たちが勝つために必要なマインドセットです。
Cardano Foundationとは違い、我々には成果主義(アウトカム)があります。
- IOGでは、製品が成功すれば従業員に利益が分配される
- 成功しなければ分配はない
- だからこそ、全員が本気で結果を出そうとする
一方でCFでは:
- 仕事の出来不出来に関係なく給料は変わらない
- 成果報酬も、株式インセンティブも存在しない
このような構造の違いが組織全体の“本気度”を決定づけているのです。
🔹 アブダビがCardano Foundationを誘致していた事実
実は、アブダビ政府はCardano Foundation(CF)を自国に誘致しようとしていたのです。
- CFをADGM(アブダビ・グローバル・マーケット)下の「DT財団(分散型トラスト財団)」に変革することを提案
- 「法律を変えてでも受け入れる用意がある」と明言
- 私にも正式な交渉依頼が届きました
アブダビは、スイスにおける個人責任付き理事構造の問題点を完全に理解しており、改革の必要性を明確に提示していました。
🔹 それでも変わらないCF:スイスに固執する理由なき理
ところがCFはこう言います:
「いや、スイスこそ唯一無二の場所だ。個人責任があっても、変えない。」
結果:
- インセンティブを与えることもできず
- アウトカムベースで人材を動かすこともできず
- ただ“ホスキンソン憎し”で集まるクラブのような組織に堕してしまいました
今やCFは:
「IOGに不満があるなら、ここに来て文句を言いましょう」
という反チャールズ組織の受け皿のような存在になっています。
🔹 MidnightとCardanoは不可分な関係にある
時に、CFを擁護する者はこう主張します:
「MidnightはCardanoとは別プロジェクトだ。関係ない。」
しかし、これは明確に否定されるべき誤解です。
- MidnightはCardanoの上に構築されたプロジェクトです
- Midnightを支援するということは、Cardanoを支援するということに他なりません
- blockchain.comウォレットにMidnightを統合するには、まずADAを統合する必要があった
このように、Cardanoの存在なくしてMidnightは機能しません。
🔹 エアドロップの成果とCardano経済圏の拡大
Glacier Dropのエアドロップにおいて:
- 半分はADA保有者
- 残り半分は他チェーンの保有者(BTC、ETH、XRPなど)
つまり、
他チェーンのユーザーが、Cardanoエコシステムに“足を踏み入れる”構造が実現した
さらに、SPO(ステークプールオペレーター)には2つの収益源が誕生し、ステーキングの持続可能性が向上しています。
これこそが、具体的な経済的成果(outcomes)であり、IOGのアプローチの有効性を示す証拠です。
🔹 統合拒否、資金拠出拒否、そしてCardano財団の役割放棄
私たちIOGがMidnightのエコシステム統合や取引所上場のために交渉していると、多くの人はこう言います:
「なぜCF(Cardano財団)がやらないんだ?」
その答えは明確です。
- Custodian(資産保管機関)にCNTを統合するには2,300万ドルかかる
- その100%を私たちが自腹で負担しました
- CFが本来やるべき仕事であるにもかかわらず、一切協力しなかったのです
彼らはこう言います:
「Tier 4の取引所には載せましたよ、1日5万ドルの取引高ですけどね」
でも、Coinbaseや大手Custodianの統合には一切動かず、IOGがすべて負担せざるを得なかったのが現実です。
🔹 Intersect創設と、政治的妨害の実態
Intersectの創設にあたって、私たちは本来、CFと連携し、共にメンバー主導型組織を築くことを望んでいました。
しかし実際に起きたのは:
- CFが独自に別の組織を立ち上げ(MBO:メンバーシップ・ベースド・オーガニゼーション)
- Intersectを妨害し、正統性を損なおうとする行動を取ってきた
- 「競合するクライアント(ノード)」の開発にCFが資金を出し、IOGの開発リーダーを引き抜こうとした
たとえば、LEIOSのSIPの作成が遅れた原因は:
「本来そのSIPを書いていた人物が、CFに引き抜かれ、競合ノード開発に投入された」からです。
🔹 和解は不可能なのか?
多くの人がこう言います:
「仲直りして、メディエーター(仲裁人)を雇えばいいじゃないか」
しかし、現実は違います。
- CFは誰にも責任を負わず、コミュニティからの監視も受けない
- 一方で、いつでも他人の努力を妨害する手段(ADA投票や開発資源の奪取)を持っている
- そのような非対称な構造では、対話も協調も成立しない
そのため私たちは方針を転換しました:
「すべてを透明化し、事実を記録として公開する。ADA償還の実態、Intersect創設の経緯、すべてを明るみに出す」
🔹 なぜ私はCardanoを破壊しようなどとしないのか?
私にはCardanoを破壊する理由など一切ありません。
- 私はCardanoの創設者であり、人生の名誉と評判がこのプロジェクトの成否に直結しています
- 成功すれば評価され、失敗すればすべてを失う
- 私たちが開発する製品、実装する統合、構築するインフラ、すべてはCardano上に展開されています
これが、私が「Cardanoを勝たせたい」と本気で言う理由です。
🔹 「正統性」の捏造とCardano Foundationの居座り構造
Cardano Foundation(CF)側の主張として、しばしばこう言われます:
「IOGが理事を指名したから、今の理事会は正当ではない」
しかし、これは事実の一部しか語っていない詭弁です。
当時の実態はこうです:
- スイス政府は、理事会が対立し、機能不全に陥っていたことから、財団全体を清算・破産処理するか、新理事で再出発するかの二択を提示しました
- 選択肢は明白でした: →「理事全員を辞任させ、新しい理事会を“双方合意のもとで”構成すること」
つまり、あの場面は完全に「スイス政府による強制的再編」だったのです。
それを後から「IOGが支配した」「乗っ取った」と印象操作するのは、悪質な切り取りでしかありません。
🔹 Cardano Foundationには、そもそもガバナンス構造がない
さらに問題なのは、CFが“永久に存在する組織”として設計されている点です。
- 理事をコミュニティが選ぶ手段が存在しない
- 理事は自分たちで後任を指名し、永続的に権限を維持できる
- そして、気に入らない提案に対しては、保有するADAで棄権や反対投票を行える
こうした構造のもとでは、次のような問題が発生します:
「誰かがCFを批判すると、その人のCatalyst提案に反対票を入れる」
このように、投票権が“脅しの道具”として使われる状況が生まれます。
🔹 Vanityではなく、Outcome(成果)に責任を持て
例えば、「ブランドを広める」「価値をPRする」といった活動は成果が曖昧で、責任の所在が不明瞭です。
一方で、IOGの取り組みには明確な成果(アウトカム)があります:
- Laiosをリリースする=目標が定量的で、検証可能
- Midnightを立ち上げる=トークンが請求可能
- Glacier Drop=誰が受け取ったか記録が残る
- Hydraの自動販売機=誰でもアクセスできる実動デモ
これらすべては、実際に評価・測定可能な成果です。
🔹 本来あるべき統治モデルとは何か?
本来、Cardanoのガバナンスモデルはこうあるべきでした:
- 憲法を持ち
- メンバーが理事を選び
- 意思決定に投票できる
- 理事が失敗すれば交代できる
- 活動に成果と説明責任が求められる
これは、今Intersectが構築しているメンバー主導型の統治構造そのものです。
Intersectの新理事はコミュニティによって選ばれ、Cardano憲法に従う透明性ある組織として成長しています。
🔹 私がCardanoを見捨てない理由
私にとって、Cardanoはただのブロックチェーンではありません。
- 私が創設し、人生と名誉、評判を賭けて築いたネットワーク
- 成功すれば私の名誉となり、失敗すればすべてを失う
Ethereumに負けたくない。Cardanoに勝たせたい。
私は毎朝起きるたびに、「今日、Cardanoをどうやって前進させるか?」を考えています。
🔹 現場と“同じ地平”に立つということ
IOGがGlacierやMidnightを開発する過程では、私たちは次のような立場に立たされます:
- Hydraが必要なら自分たちで実装する
- Cardanoのスマートコントラクトが必要なら自分たちで書く
- ユーザーとしての不便さも開発者としての不満も、すべて“当事者”として経験する
この「共体験」こそが、真の改善へのモチベーションを生み出します。
そして、
「自分たちですらできないなら、他のビルダーにも無理だろう」
という現実を直視し、自分たちが道を切り拓く責任を負っているのです。
🔹 Laceの開発がもたらした意義
Laceウォレットの構築は、次のような経験を私たちにもたらしました:
- モバイルウォレットやブラウザウォレットを開発するビルダーたちと“同じ困難”を味わう
- WebAssemblyへの対応や、軽量クライアント開発に必要な設計変更を体験
- “壊れた窓”を直しながら、Cardanoのユーザー体験を向上させる努力
このように、私たちは製品開発を通してエコシステムに“共にいる”ことを証明しているのです。
🔹 明確な成果(Outcome)に責任を持つ
私たちIOGが取り組んでいることには、明確な目標と成果が存在します:
- Laceの目標:500万人のユーザー獲得
- その大半がCardanoユーザーとなり、ネットワークを活性化させる
- Midnightの目標:Cardano上で最大級のネイティブトークンエコシステムを築く
- Hydraの応用例:Glacier DropやHydra自販機により、L2ユースケースを実証
これらはすべて、単なる理論ではなく、実働するプロダクトと数字で語れるアウトカムです。
🔹 Laceを通じたマルチチェーン対応とユーザー獲得
私たちの戦略の中心にあるのは、Laceウォレットによる外部ユーザーの獲得です。
- XRP対応はまもなく有効化されます
- Bitcoinユーザーの取り込みも進行中
- Laceは、Solana・XRP・BitcoinといったチェーンのユーザーをCardanoに引き込む“入り口”として機能しています
この戦略は、既存のCardanoユーザーの取り合いではなく、新しいユーザーの呼び込みを重視した「アウトバウンド戦略」です。
🔹 Nami買収とその救済的意味
Namiの開発チームは以前、Cardanoエコシステムを離れようとしていました。
- 彼らはRadixチェーンに移るつもりだった
- そこで私たちはNamiを買収し、Lace内に「Namiモード」を実装しました
これにより、Namiの既存ユーザーをCardanoエコシステム内にとどめることができたのです。
これは、単なる買収ではなく、ユーザーの流出を防ぎ、文化と継続性を守るための施策でした。
🔹 競合ノード開発は“ゼロサムゲーム”でしかない
Cardano Foundationが推進する競合クライアント(ノード)開発は、構造的にこうなっています:
「バスタブの中の水を一方から他方に移すだけ」
- エコシステム全体のユーザー数は増えない
- 単に内部分裂が進むだけ
- 開発者の労力が「分断と競合」に使われてしまい、ネットワークの強化にはならない
もちろん、「冗長性や多様性の確保」といった技術的利点はあるかもしれません。
しかし、それはテクニカル・ステアリング・コミッティ(TSC)やプロダクト・ガバナンス・チームによって達成可能なことです。
→ わざわざ別のクライアントを作る理由にはなりません。
🔹 本当にCardanoが勝つには?
Cardanoがエコシステム全体として「勝つ」ためには:
- ユーザー数の増加
- 新規開発者の参入
- 他チェーンからの接続と流入
こうした外向きの成長戦略こそが重要であり、内部対立や資源の重複では何も生まれないのです。
🔹 Cardanoエコシステムは全方向で前進している
私たちは現在、あらゆる方向において同時並行で前進しています。以下がその主な取り組みです。
✅ LEIOS
- すでに実装が開始されており、実働段階に入っている
✅ Hydra
- 順調に開発が進行中
- 特に注目されたのが「Hydra自動販売機」のデモ
「あれはまさに魔法のようだった」
Hydraが実際に“動く”ことを示したこのデモは、L2ユースケースの現実性を証明しました。
✅ Plutus V4
- 新しい機能と改善を含む次期バージョンが開発中
Cardano上のスマートコントラクト開発を次のステージへと進めるための鍵となります。
✅ StarStream & Midgard
- 両プロジェクトともすでに資金提供が完了済み
- 実行段階に入っており、インフラレイヤーとしてCardanoの基盤を支える役割を担います
🔹 パートナーチェーンとBitcoin DeFiの展開
✅ パートナーチェーン・チーム
- 再編と強化が完了し、信頼できる体制が構築済み
✅ Bitcoin DeFiチーム
- Omarをリーダーとし、19名体制へと拡大
- BitcoinユーザーをCardanoに取り込む戦略プロジェクトとして、着実に進行中
🔹 Ripple(XRP)との連携も拡大中
先日、私はRipple社のCEOブラッド・ガーリングハウスとともに以下のイベントに参加しました:
- Saltカンファレンスのパネルセッション
- アメリカ連邦準備制度(FRB)とのラウンドテーブルディスカッション
これらの場で、CardanoとRippleが協調的に戦略を模索し始めていることが、外部にもはっきりと示されました。
🔹 競争は激化している──だからこそ“加速”が必要
エコシステムが急成長している今、私たちには:
- より多くの統合
- より深い接続
- より迅速な行動
が求められています。
競争は確実に激しくなっており、のんびりしている暇はありません。
🔹 Chainlinkとの統合交渉は“簡単”ではない
米商務省などが使っているChainlinkやPythのようなインフラとの連携は、実は何年も前に始めるべきだった話です。
- Chainlink側との交渉では法外な価格提示を受けました
- しかし、私たちはこう考えています:
「どうにかしてそれを実現する方法を見つける」
Sergey(ChainlinkのCEO)は非常に賢く、ビジネスマンとしても極めて優秀です。
- 自分たちの持つ価値を正確に理解しており
- 「非EVMチェーンとの統合には9つのスマートコントラクトを書き直す必要がある」と明確に述べていました
- これは数年単位の作業であり、簡単にはいかない難航交渉です
🔹 なぜ統合交渉は進まなかったのか?
理由はシンプルです:
- その交渉に専属であたる人材がいなかった
- Cardano財団も交渉に関与せず
- 以前のIOGの商業チームもまったく機能していなかった
これにより、統合交渉が何年も停滞してきたのです。
🔹 過去の失敗を認め、前に進む
私たちは2022年に100名以上をリストラしました。
- 一部の人々は独自に新プロジェクト(Apex Fusionなど)を立ち上げて成功
- しかし、他の者たちは去り際に火を放って出て行った(=悪意ある行動や中傷)
それでも、私たちはその過去を受け止めています。
「過去の失敗は過去のもの。未来に向かって行動する」
🔹 成果主義の精神:「やると決めたらやり遂げる」
CardanoやMidnightに必要な統合があるなら、私たちはこう考えます:
「それを実現するには、どうすればいいか?」
- 手段を選ばず、最も効率的な方法を探り
- 必要な予算を確保し
- 最終的にはやり遂げる
このような考え方がなければ、未来のブロックチェーン競争では生き残れないのです。
🔹 Cardano Foundationは“リスクを取れない”組織である
現在のCardano Foundation(CF)は、制度的に行動できないように設計されているのです。
なぜなら:
- 理事会メンバーが**個人的な法的責任(パーソナル・ライアビリティ)**を負う構造になっている
- 成果に応じた**報酬制度(アウトカム連動型インセンティブ)**が存在しない
- 結果として、何かを実行するよりも「何もしない」方が安全という構造的インセンティブになっている
この構造では、たとえば以下のようなことが一切できません:
- 高額契約を結ぶ
- 国際提携を推進する
- 裁判リスクのある交渉を行う
- 新規の資本投下を伴う開発を委託する
🔹 真に分散化された財団モデルへ
私たちは以前、CFを改革しようと試みました。
- 理事構成を変更しようとしたところ、少数派理事が多数派を解任しようとした
- 訴訟に発展
- 最終的にスイス政府(FINMA相当機関)によって調停者(Administrator)が指名された
このとき提示された2つの選択肢:
- 財団を完全に清算し、破産管財に移行する
- 全理事を交代させ、新たな理事を合意により選出する
私たちは後者を選びました。これにより、現在の理事会が誕生したのです。
🔹 なぜスイスでは不可能なのか?
スイス財団構造には、以下の欠陥があります:
- コミュニティによる理事選出が制度上不可能
- 理事の責任範囲が重すぎて、行動にリスクを取れない
- 規制のもと、トークン保有者に意思決定権を与える設計ができない
そのため私たちは、以下のような新しい財団構造を模索しています:
- アブダビの「DT財団(分散型信託財団)」
- ワイオミング州の「DAO財団法」
これらの構造では:
- トークンホルダーによる投票と理事選出が可能
- メンバー型組織として合法的に運営
- リスクのある戦略投資が可能
- 個人責任のない理事構成が取れる
🔹 CFが選んだ道──ホスキンソン憎しのクラブへ
現在のCFはこうなっています:
- IOGから離脱した不満分子や、IOG批判者の“避難所”になっている
- 本来Cardanoを支えるべき組織が、Cardanoの主要プロジェクト(Midnightなど)を妨害しようとする
- あたかも「ホスキンソンがいなければすべてうまくいく」かのような幻想のもとで、個人攻撃を正当化している
しかし現実には:
- MidnightはCardano上で動作している
- Glacier Dropの成功もCardanoのスマートコントラクトとHydraが支えている
- IOGが構築したインフラがなければ、CFも何もできない
🔹 Midnight開発責任者は“諜報員”なのか?
ある人々はこう言います:
「Midnightのプライバシーチェーンの責任者は、元イスラエル諜報機関だ」
それに対して、私はこう答えます:
「MidnightにはCEOはいません。Midnightはプロトコルであり、開かれた技術であり、誰でも参加可能です。」
ただし、名前として挙げられているのはおそらくイラン・バラク(Iran Barak)のことです。
- 彼は確かにイスラエル出身で、IDF(イスラエル国防軍)に徴兵されていた(これは同国では義務)
- IDFでは衛星技術の開発に関わっていた
- その後、アメリカへ渡り、Symphony社のCEOを務めた後、Polkadot(Web3 Foundation)でCOOを歴任
現在はMidnightのシールド側技術(ZKベースのプライバシー技術)を統括しています。
🔹 科学・暗号・テクノロジーの分野におけるイスラエルの影響力
私たちはすでに多くのイスラエルの研究者・技術者と協働しています。たとえば:
- アヴィ・ローブ(Harvardの物理学者、元IDF)
- カードanoに関わる複数の暗号学者やエンジニアもイスラエル出身
イスラエルは:
- 暗号学
- 宇宙科学
- 医療・バイオテック
- サイバーセキュリティ
といった分野で世界最先端の知識・技術を持つ国です。
だからこそ私はこう言います:
「それを理由に中傷するのは、ナンセンスだ。むしろ連携すべきだ。」
🔹 Cardanoの未来は“国家”を超えていく
私たちが構想しているのは、単なるL1ブロックチェーンではありません。
- 完全に分散された、国家的な機能を持つエコシステム
- オンチェーンアイデンティティ
- プライバシー保護された決済
- 法的証拠力を持つスマートコントラクト
- 地方通貨・自治体経済の支援
このような世界を築くには、現実世界の知識と接続しなければならない。
だからこそ、DARPA、ARPA、イスラエルの宇宙開発者、米軍、MITやHarvardの研究者たちとも対話し続けているのです。
🔹 IOGによるBitcoin開発の可能性について
質問:「IOGでBitcoinの開発は行われているのか? たとえばBitcoinノードを開発するとか?」
私の答え:
「将来的には、おそらくLaceと連携する形でBitcoinノードを構築することになるだろう」
これまで私たちは、Bitcoinプロトコルの改善にも取り組もうとしましたが、それ自体が“失われた戦い”に近いと認識しています。
- たとえば「Taproot」は良い提案でした
- しかしBitcoinコミュニティは極めて保守的かつ非協調的で、大きな改良を受け入れにくい文化があります
ですので、私たちは次のように考えています:
「Bitcoinの改善はコミュニティに任せ、私たちはその上に構築する方向で進む」
🔹 獣医分野における幹細胞治療と人間への応用
質問:「幹細胞治療は動物医療にも応用できますか?(犬や猫のCKDなど)」
答えは「もちろん」です。
私はカリフォルニアにいる獣医師ボブ・ハーマン博士と協力しています。
- 彼はかつてムハンマド殿下の競走馬の幹細胞治療を担当していました
- PRP(多血小板血漿)を凍結保護材なしで保存可能にする特許も保有
- 幹細胞医療の獣医領域から人間領域への橋渡しを行った人物でもあります
今後、私たちのクリニックにも来訪予定であり、動物医療における幹細胞の研究と応用は極めて重要な柱となるでしょう。
🔹 抗老化研究者ブライアン・ジョンソンとの関係と評価
質問:「ブライアン・ジョンソンの“Blueprint(老化逆転プログラム)”をどう思いますか?」
私はこう答えます:
「彼は非常に頭の良い人物であり、現代の“吸血鬼”のようなバイオハッカーです」
- 彼とは過去にKernelという脳活動計測ヘッドセットの件で協業を検討しました
- 彼のデバイス「Kernel Flow」は、光による脳の血流計測が可能であり、認知機能や注意力の可視化ができます
- 本人は非常にストイックで、“まず自分の体で試す”タイプの実験主義者
私たちは彼のような限界に挑戦する姿勢を持つ研究者たちと、情報交換や技術連携を続けています。
🔹 電気刺激による細胞変性制御とFDAの遅れ
私はこのような意見を持っています:
「生体電気(bioelectricity)を用いた治療は有効であり、細胞の性質を制御できる」
たとえば:
- がん細胞を“正常細胞”に変える
- 切り傷を従来の2倍以上の速度で治す電流付き絆創膏
- 細胞の種類によって持つ電位が異なる
- 神経細胞:-70mV
- 筋肉細胞:-90mV
- 幹細胞:0mV
しかし、FDA(アメリカ食品医薬品局)はこうした研究分野に極めて保守的です。
そのため、我々のような“自己責任で実践する科学者たち”が先に進むというのが、今の現実です。
🔹 幹細胞治療の本質は「プログラム」である
多くの人は、こう考えがちです:
「幹細胞を注入すれば、それが自動的に治療してくれる」
しかし現実は違います。
- 幹細胞は注入された後、「何をすればいいのか」を知らない → つまり、プログラムされていない“計算機”のような存在
- だからこそ、重要なのは以下の4ステップ:
- 幹細胞を安全に取り出す(非侵襲的であることが理想)
- 目的に応じて“培養・拡張”し、若返らせる
- 体内の目的の組織に確実に届ける
- 到達後、的確に「何をするか」を指示する=プログラミングする
この「プログラム」の本質が何か?という問いこそが、再生医療の最大の課題なのです。
🔹 幹細胞を“制御”する鍵は「電気信号」かもしれない
私たちは通常、幹細胞の分化は以下のように制御されると考えています:
- DNA
- 化学信号
- 成長因子
しかし、マイケル・レヴィン博士が提唱するように、生体電流(bioelectric signals)こそが細胞の行動を左右する可能性があるのです。
- 電位差によって細胞同士が“地図”を共有する
- 細胞の配置・分化・組織化が電気的に決定されている
つまり、治療の鍵は「どの幹細胞を使うか」ではなく、
「その幹細胞に何をどう伝えるか」
という“通信プロトコル”にあるのかもしれません。
🔹 再生医療のステップは“順序”が重要
よくある誤解は、「いきなり脊髄損傷を治す」といった最終成果から始めようとすること。
しかし実際には:
- 幹細胞抽出
- 拡張・プログラム
- 目標組織への誘導
- 傷跡や線維化の除去
- 機能的再接続の実現
という段階的かつ科学的な順序を守らなければ、再生は実現しません。
🔹 私たちの戦略:まず肺から始める
たとえば、機械換気や炎症などで損傷した肺には、線維化(fibrosis)が残ります。
- まずは、幹細胞によってこの線維化を除去することに挑戦します
- 動物モデルで成功例はあり、人間にも応用可能と考えられます
この成功をもとに、次のステージで脊髄再生などの“高難度再生”へ進んでいきます。
🔹 幹細胞 × 電気刺激 × エクソソーム=幹細胞再生の未来
私たちの研究では、以下の3本柱で基盤を築いています:
- Electrome(電気刺激による指令)
- Exosome(細胞間情報伝達カプセル)
- Stem Cell(幹細胞そのもの)
これらの相互作用を理解・制御することができれば、幹細胞はもはや「自然任せの万能細胞」ではなく、完全に設計された再生用エージェントとなります。
🔹 Mirror Life──“逆向きのDNA”がもたらす危機
Mirror Life(鏡像生命体)とは何か?
- 通常のDNAは右巻き(右手系)で構成されています
- しかし、人工的に“左巻き”のDNA(鏡像)を合成することが可能です
このMirror Lifeが危険なのは:
「私たちの体のいかなる免疫機構も、鏡像生命体を“異物”として認識できない」
- 細菌であろうとウイルスであろうと、Mirror Lifeであればまったく検知できない
- 人類にとっては「未知のパンデミック」どころではなく、根絶不能の致死生命体になりかねません
そして現実には:
「今この瞬間にも、Mirror Lifeの研究は“ラボの中で”進められている」
しかもそれを推進しているのは、コロナを強制したような連中と同じ構造の人々です。
🔹 Xenobots──生きて動く“プログラム可能な有機ロボット”
Xenobot(ゼノボット)とは:
- カエルの胚細胞からつくられた自己増殖可能な合成生命体
- 米ハーバード大学・マイケル・レヴィンの研究チームによる発明
- 組織が自ら環境を認識し、目的に向かって行動する
ゼノボットの驚異的な特徴:
- 自己複製可能
- 合目的的行動が可能
- 人間の細胞からも作れる(すでに実証済み)
- ナノスケールでの医療応用(血管修復、がん除去など)が現実に近づいている
将来的には、これらの生物ロボットが:
「体内で目的部位に移動し、治療や通信を行う」という未来が訪れるかもしれません。
🔹 Neurolinkの限界と脳インターフェースの現実
イーロン・マスク率いるNeurolinkは、人々にこう語ります:
「脳に電極を埋め込めば、未来の脳コンピュータ・インターフェースが実現できる」
しかし実際には、多くの問題があります。
✅ 脳は「ゼリーのような柔らかい構造」である
- 電極が動くたびに、機械的ダメージを脳に与える
✅ 「グリア細胞」による防御反応
- 異物を排除しようと、電極周囲に細胞壁を形成し、信号を遮断する
✅ 電気ではなく「イオン」で動作する
- 神経細胞は電気信号ではなく、イオンチャネルによる化学信号で情報伝達を行っている
- つまり、「電流で神経を動かす」という発想自体が誤ったモデルに基づいている
🔹 ではどうすれば脳とつながれるのか?
有望なのは、次のようなアプローチです:
- Synchron社のステント型インターフェース → 血管を通して脳にセンサを配置。脳に直接触れずにデータを取得可能
- DARPAのBETRプログラム → 組織再生を誘導するための生体刺激によるフィードバック制御システム
これらは:
「脳に穴を開けずに、高解像度で脳活動を読み取る」という未来を指向しています。
🔹 Cardanoと最先端技術の“交差点”としての未来
私たちがCardanoで目指しているのは、単なる金融プロトコルではありません。
それは:
「分散化された、人間強化(human enhancement)と統治、医療、アイデンティティの融合プラットフォーム」
そのために私たちは:
- DARPA(アメリカ国防高等研究計画局)
- ハーバード大学、マイケル・レヴィンのゼノボット研究
- 生体電気による細胞制御
- 合成生命体の制御
- 暗号・ZK技術・AIとの統合
といった最先端科学との接続を試みています。
🔹 BETRプログラム──DARPAが作る“自己修復する身体”
BETR(Bioelectronics for Tissue Regeneration)プログラムとは:
「生体内のセンサーとアクチュエーターを使い、傷ついた組織をリアルタイムで再生・修復する仕組みを構築すること」
具体的には:
- 傷口に装着されたデバイスが、生体信号をモニタリング
- 必要に応じて光や電気、化学的刺激を与える
- それをAIが制御し、「最適な再生経路」へと組織を誘導する
このような「閉ループの再生制御システム」が、実際に軍傷病兵の治療研究として進んでいるのです。
🔹 私ならこうする──Neurolinkではなく、Xenobot+AIで挑む
もし私がこの分野に全力投球するなら:
- Synchronのような安全な脳インターフェースを採用
- 神経との通信を、イオンベースで再設計
- DARPAプログラムを“民間応用”に移植
- ゼノボットのような合成生命体を体内に投入
- がん細胞を除去
- 血管を修復
- 免疫調整を行う
- スウォーム・インテリジェンスによるネットワーク化
- 外部センサーと無線通信(Bluetoothなど)でモニタリング
これが、未来の医療・再生工学・人間強化の基盤になると確信しています。
🔹 Consciousness is Non-Dual──意識は「二項対立」を超える
私は、意識とは単なる脳の電気信号ではないと考えています。
たとえば:
- リモート・ビューイング(遠隔透視)のような現象が本物であるなら、
- 意識は“非局所的”で、“宇宙そのものに埋め込まれた構造”であるはずです
この仮説では:
「宇宙は意識を持ち、すべての情報はホログラム的に一つにつながっている」
これは「パン・サイキズム(万物意識論)」と呼ばれ、
また、非二元論(non-duality)の立場でもあります。
こうした観点から、私は「意識とは何か」を再定義しようとする学問領域にも強い関心を抱いています。
🔹 「老い」と戦う──幹細胞・遺伝子・バイオ電気の統合戦略
私たちが実現しようとしているのは、単なる医療技術の改良ではありません。
それは:
「老化のメカニズムを分解・理解し、それを再プログラムする」
この目標に向けて、私たちは以下の領域を統合しようとしています:
- 幹細胞の抽出・培養・再プログラム
- バイオエレクトリシティ(生体電気)による細胞制御
- ゼノボットによる体内オペレーション
- AIによるデータ統合と最適化
- 遺伝子編集・プラズミド注入による“筋肉増強”や若返り
- 外部デバイス(光・電磁刺激・センサー)との連携
🔹 FDAが“変化”を止めている現実
アメリカの医療規制当局、FDAはもはや科学の発展を阻む存在になっていると私は感じています。
- バイオ電気の治療効果は70年以上前から知られている
- 電気刺激によって傷の回復が2倍速くなることは実証済み
- 実際に電池付きの絆創膏が市販されている
それなのに、FDAはこうした領域をほとんど評価せず、
「古い前提に基づいた承認体系」を守り続けています。
🔹 Agingの“12の指標”を全て同時に攻略せよ
私たちの研究チームでは、老化に関する以下の12の“ホールマーク(指標)”を定義し、それぞれに戦略を立てています:
- ゲノム不安定性(DNA損傷など)
- テロメア短縮
- エピジェネティックな変化
- 細胞の老化
- 幹細胞の枯渇
- ミトコンドリアの機能不全
- 細胞間コミュニケーションの異常
- 慢性炎症
- タンパク質恒常性の喪失
- オートファジー(自己分解)の機能低下
- 栄養センサーの調整異常
- 腸内細菌叢(マイクロバイオーム)の乱れ
これらは個別に対処するだけでは不十分であり、全体として調和のとれた介入戦略が必要です。
🔹 Cardanoがこれらにどう関わるのか?
一見無関係に見えるかもしれませんが、私はこう考えています:
「分散型ガバナンス × 科学研究 × 個人主権こそ、これらすべてを統合する鍵になる」
たとえば:
- 幹細胞医療の知見をNFTとして共有
- DAOによる臨床研究のクラウドファンディング
- 個人の健康データをZK技術で保護しつつ解析に供する
- Cardano上のアイデンティティで患者・医師・AIが結びつく
このようにして、科学技術と人間の自由・尊厳・自己決定権を結びつける“新しい文明のOS”が構築できると信じています。
🔹 脊髄損傷は“再生できない”のか?
私たちの最終的な目標のひとつは、脊髄損傷を回復させることです。
しかし、これは非常に難易度の高い挑戦です。なぜなら:
- 損傷部位には瘢痕組織(線維性のバリア)が形成され、 → 再生した神経同士が再接続できない
- 単に幹細胞を投与しても、橋をかける“土台”が存在しない
🔹 回復の第一歩は「瘢痕の除去」
私たちはまず、「肺の線維化(Fibrosis)除去」からスタートしようと考えています。
- 肺は、機械換気や感染症、慢性炎症などによって線維化が進行しやすい臓器
- この線維組織を幹細胞を使って徐々に溶かすことで、再生が可能になる
この技術が成功すれば、次に:
「脊髄にも応用し、瘢痕を除去しながら再接続を誘導する」
という段階に進むことができるのです。
🔹 エレクトロタキシス(電気誘導移動)という可能性
細胞には「電気的な方向感覚」があり、
一定の電場を与えると、目的の方向に移動することが知られています。
これを「エレクトロタキシス(Electrotaxis)」と呼びます。
- 幹細胞を傷ついた部位に誘導するには、化学誘導だけでなく、電場制御が有効
- つまり、幹細胞は“呼び寄せられる”ことができる
この概念は、神経の再生だけでなく、がん治療や組織工学にも応用可能です。
🔹 プログラムされた幹細胞が“命令通りに働く”未来
最終的には、こうした制御が可能になります:
- 幹細胞を非侵襲的に取り出し
- 自分自身の細胞を若返らせ
- 望む組織型に分化させ
- 指定した場所に誘導し
- 目的の機能を実行させる
つまり、幹細胞は「自然に任せた奇跡」ではなく、
→「意図を持って設計されたプログラム化された医療エージェント」へと進化するのです。
このビジョンを現実にするため、私たちは次のような研究を並行して進めています:
- 幹細胞の電気的プログラミング
- エクソソームによる指令伝達
- 幹細胞の再生能力を可視化・測定する手法
- 組織・機能再接続に必要な足場(スキャフォールド)技術
🔹 Cardanoは“次の文明インフラ”になりうるか?
私が描くビジョンは、単なるブロックチェーンではありません。
それは次のような問いに向き合うものです:
「人間は、自らの身体と精神を“再設計”する自由を持てるのか?」
この問いに対する答えを、分散型技術で支えることこそが、Cardanoが進むべき方向だと私は信じています。
🔹 科学・医療・人権──すべてをつなぐ「分散型のOS」
私たちが必要としているのは:
- 自己主権型の医療データ管理
- DAOによる治験・研究プロジェクトの資金調達
- スマートコントラクトによる治療プロトコルの実行
- ZK(ゼロ知識証明)によるプライバシー保護
- 投票による医療倫理ガイドラインの更新
- NFTによる研究成果や論文の真正性保証
こうした仕組みが統合されることで、以下のようなことが可能になります:
「あなたが自分の健康をコントロールできるようになる世界」
🔹 分散型臨床研究は可能か?
答えはYESです。実際に、私たちは以下のような流れを構想しています:
- 幹細胞治療や遺伝子治療に関するDAOを設立
- 患者自身が研究に参加し、治療内容に投票できる
- 投票で承認された内容はCardanoスマートコントラクトで実行
- 結果データはZKで保護された形で分散共有
- 優れた成果はオープンにNFT化され、報酬も分配される
このような構造は、従来の中央集権的な医療制度では絶対に実現不可能です。
🔹 新しい人間像へ──意識・身体・技術の再定義
私たちは今、こうした“問い”に直面しています:
- 意識とは何か?
- 自分の身体をどこまで変えていいのか?
- AIや合成生命体と共に生きるとはどういうことか?
- 民主的に設計された科学は可能か?
そして、それに対する「技術的な回答」を提供するのが、
私はCardanoの使命だと考えています。
つまり:
「Cardanoは、個人の自由と科学的探究を支える“人類史上初の分散型プラットフォーム”になりうる」
🔹 冒頭部分の締めくくりとチャールズの雑談AMAセッション
今回のSurprise AMAは、これまでになく多くのトピックをカバーしました。
最後は、視聴者からの質問に次々と答える形で進んでいきます。
🟡 コメント:「チャールズ、見た目がすごく良くなったね。ダイエット継続中?」
「ありがとう。実は25ポンド(約11キロ)痩せたよ。大きな変化だったよね。『バレットアントの動画』と今の自分を比べると、明らかに違うのが分かるはずさ。」
🟡 Q:「Midnightのパートナーシップでワクワクする話を何か教えてくれませんか?」
「たくさんあるけど、まだすべてを発表はしていないよ。Fahmi(Midnightの担当)は段階的に発表していくスタイルだからね。毎週何かしら出てくると思っててほしい。」
🟡 Q:「Glacier DropはLedger対応していますか?」
「うん、もうLedgerでも請求できるようになったから、ぜひ試してみて。」
🟡 Q:「Trezorが対応しなかった場合、エアドロップ請求期間は延長されますか?」
「いいえ、延長はありません。」
🟡 Q:「Daedalusユーザーはどうすればいいですか?」
「YoroiやLaceにシードフレーズでウォレットを復元して、請求アプリを使ってください。
Daedalusは今後廃止予定です。別のコミュニティ主導の会社に引き継がれるかもしれないけど、もう古いテクノロジー(Electronベース)だから、私たちは『Lace 2.0』へ移行します。
それはノード、ブラウザ、モバイルをすべて共通のコードベースで動かせるようになる統一アーキテクチャです。」
🟡 Q:「Bison Valley(Midnightのデジタル国プロジェクト)はLace専用でアクセス可能ですか?」
「そう、Laceウォレット経由でアクセスするように設計されているよ。」
🟡 Q:「Midnightのプライバシーチェーンを率いている人が元イスラエル軍なのが気になります」
「彼(イラン・バラク)は確かにIDF出身で衛星開発に携わっていた。でも今はアメリカにいて、PolkadotのCOOをしていた人物だ。
イスラエルには非常に優れた技術者が多いし、暗号学・宇宙・AIなどあらゆる分野で世界をリードしている。むしろ、そういう人たちと協力すべきなんだ。」
🟡 Q:「チャールズ、あなたは幽霊を見たことがありますか?」
「実は……“闇のリトリート”で見た。あれはマジでやばかった。次はもう少しちゃんとした環境でやるよ……今度はもう少し光のあるところで(笑)」
🟡 Q:「チャールズ、あなたの血液型は?」
「O型。吸血鬼の前ではちょっと警戒するよ(笑)」
🟡 Q:「あなたの農場では太陽光発電を使っていますか?」
「もちろん。250kWのパネルを設置していて、バッテリーバンクは400kWhある。夜間は蓄電池、昼間は太陽光で運用。
最初は設置に100万ドル以上かかったけど、将来的にはコストは10分の1に下がると思ってる。」
🔹 そして、最後のひと言
「今日のAMAには21,000人以上が参加してくれた。本当にありがとう。
世界中の人と、こうして直接対話できることを心から楽しんでいる。
Cardanoは未来のための基盤だ。分散化、医療、科学、金融、アイデンティティ──
それらすべてを一つにまとめ、自由を取り戻す“道”を創りたい。
また次回お会いしましょう。イージー・ピージー・レモン・スクイージー。」
























