🕊️私たちの最良の日々はこれからだ:動画紹介・解説
― Charles Hoskinsonが語る「暗号の使命」と次の25年 ―
2025年10月30日、コロラドからライブ配信されたチャールズ・ホスキンソン氏のスピーチ「The Best Days Are Ahead of Us(私たちの最良の日々はこれからだ)」は、単なる価格や相場の話ではありませんでした。
それは、暗号資産の存在意義を根底から問い直す演説であり、カルダノをはじめとするブロックチェーンが、なぜ人類の未来にとって必要不可欠なのかを情熱的に語るメッセージでした。
■ 「私たちは何のためにここにいるのか」
チャールズ氏は冒頭で、ソラナ、イーサリアム、カルダノ、ビットコインといったチェーン間の競争に触れながらも、
「ときに私たちは“なぜここにいるのか”を忘れてしまう」と語ります。
「この業界の目的は、経済・政治・社会のルールそのものを書き換えることにある。」
この15年間でビットコインは幾度もの崩壊と復活を経験しました。
しかし価格の上下を超えたところに、「なぜ私たちはこの技術を作っているのか」という根源的な問いがあるのです。
■ 不安な世界に対する「Yes」という答え
チャールズ氏は、世界の現状を次のように問いかけます。
「あなたは安全だと感じますか?
お金の価値を信じられますか?
明日は今日より良くなると信じていますか?」
その答えが「いいえ」なら、今の制度はあなたのために機能していないと彼は断言します。
そして、暗号資産はその問いに「Yes」と答えるための対話の始まりなのだと。
「安全だ」「お金を信じられる」「明日は良くなる」
この感覚を取り戻すために、私たちはブロックチェーンを構築している――それが彼の信念です。
■ アルゼンチンのように、国家が変わる未来
スピーチでは、アルゼンチンで再選したハビエル・ミレイ大統領の例を挙げながら、
2030年までに国の半分以上の経済が暗号資産で動き、政府システムがブロックチェーン化される可能性に触れています。
すでに世界で5億人が暗号資産を保有し、
3〜5年後には10億人に達する見通し。
「これはもう実験ではなく、現実の社会変革だ」とチャールズ氏は強調しました。
■ 真の暗号は「買われない」
チャールズ氏は、中央集権的なステーブルコインや企業主導チェーンに対して警鐘を鳴らします。
「資産担保型ステーブルコインは暗号資産ではない。
その価値は企業の約束に依存している。」
そして続けます。
「本物の暗号は死なず、買われることもない。
そこに宿る自由と独立の精神こそが、私たちが守るべきものだ」と。
■ カルダノが証明した「人を信じる力」
2025年、カルダノはガバナンスを完全分散化しました。
世界中のユーザーに決定権を委ねるという試みを、「無秩序になる」と批判する声もありました。
しかしチャールズ氏は、人々の力を信じました。
「人々に本物の権限を与え、尊重すれば、彼らは必ず道を見つける。」
カルダノはその信念をもって、
中央集権的なガバナンスから「市民のガバナンス」へと移行した初の主要ブロックチェーンとなりました。
■ 21世紀の危機と再構築
チャールズ氏は、今後の世界が直面する現実にも踏み込みます。
- 米国経済は大恐慌に陥る可能性がある
- 中国との戦争リスクがある
- 民主主義そのものが揺らぐ可能性がある
しかし、彼はこう語ります。
「私たちは危機を選べない。
だが、その後始末の仕方は選べる。」
ブロックチェーンというツールを使えば、
誠実さと公平性を基盤とする新しい社会を再構築できる。
それが暗号の使命であり、人類が持つ最後のチャンスだと彼は訴えました。
■ 「暗号は人類のための革命である」
このスピーチの核心は、明確です。
「これは金儲けではない。
これは人類の未来の生き方そのものだ。」
暗号は、AIと法定通貨が支配する世界における最後の自由の砦。
拡張現実やAIが現実を支配する時代、
「何が真実で、何を信じるべきか」を保証する唯一の仕組みこそブロックチェーンです。
■ 最後のメッセージ:あなたが革命だ
チャールズ氏は最後にこう締めくくりました。
「あなたは価格の一部ではない。
あなたはトークンの一部でもない。
あなたは、人類を救う運動の一部だ。」
暗号を信じ、自由と平等を守ろうとする人すべてが、
この革命の主役であると語りました。
そして、「信念を持ち続けよう。Keep the faith」と。
穏やかな笑顔で手を振りながら、スピーチを締めくくったのです。
■ 結語:カルダノが描く「人間の未来」
この動画は、単なる相場のメッセージでも、技術アップデートの報告でもありません。
それはチャールズ・ホスキンソンという一人の思想家が語る、「人間とは何か」への回答です。
カルダノが目指すのは、
「悪を為さない」ではなく「悪を為せない」世界。
「信頼される」ではなく「信頼が不要な」社会。
そして、「支配される個人」ではなく「自ら選択する個人」です。
このスピーチが放たれた2025年秋、
カルダノはその理念を、これまで以上に現実へと近づけています。
まさにタイトルの通り――
「The Best Days Are Ahead of Us」──私たちの最良の日々は、これからです。
以下はチャールズ・ホスキンソン氏動画「The Best Days are Ahead of Us」を翻訳したものです。
チャールズ・ホスキンソン氏動画「The Best Days are Ahead of Us:私たちの最良の日々はこれから訪れる」全翻訳
こんにちは、チャールズ・ホスキンソンです。温かくて晴れたコロラドからライブ配信しています。いつも暖かく、いつも晴れていて、ときどきコロラドです。
今日は2025年10月30日。今日は少し話したい気分なんです。使命とは何か、ビジョンとは何か、私たちがどこへ向かい、何をしているのか──そういうことを話してみようと思います。
今、業界ではSolana対Ethereum対Cardano対Bitcoinと、競争がとても激しくなっています。
しかしその競争の中で、私たちはときに“大局”を見失ってしまいます。
なぜ私たちはここにいるのか。何のためにやっているのか。そして、私たちの最良の日々は、まだこれからなのです。
この業界は、社会の経済・政治・社会システムの「ルールを書き換える」ことを目的としています。
私はずっとそう信じてきました。骨の髄から、心の底からそう感じてきました。
ビットコインが1ドルだった頃を覚えています。
そこから30ドルまで上がり、皆が「ついに来た!使命はここにある!ビジョンは実現した!」と叫びました。
しかしその後、4ドルに暴落しました。
人々は「もう終わりだ、どうしよう」と嘆きました。
その後また250ドルに上がり、そして80ドルに落ち、また1,200ドルに上がり、「夢が叶った!」と叫び──そしてまた暴落。
2017年、ビットコインが2万ドルに達したとき、人々は「ついに世界を制した」と言いました。
しかし、再び4,000ドルまで下落。
そして2021年には68,000ドルまで上昇。
その年を覚えていますか?
あの狂乱の年、誰もが暗号資産を語っていました。
タクシー運転手でさえ、「どのコインを買う?」と話していた。
そしてまた暴落。
Luna、FTX──「暗号資産は終わった」と人々は言いました。
けれども再び上昇し、100,000ドルを超えた。
「史上最悪のブルマーケットだ」と嘆く人もいました。
しかし、問題は「価格」ではありません。
価格は上がりもすれば下がりもします。
そして長期的には、暗号資産は需要と利用に比例して上昇していくのです。
では、なぜ暗号資産は15年間も生き残ってきたのか。
マクロ経済がどんな状況でも、なぜ成長し続けているのか。
それを考えるために、次のような基本的な質問を自分に投げかけてみてください。
世界は健全ですか?
すべてがうまくいっていると思いますか?
人々は幸福だと思いますか?
互いを信頼していますか?
明日は今日より良くなると信じていますか?
あなたの仕事は安定していますか?
経済は健全ですか?
あなたの財布の中のお金は、10年後、15年後、20年後に価値を保っていると思いますか?
安全だと感じますか?
社会に耳を傾けてもらえていると感じますか?
自分が尊重されていると感じますか?
これらは単純な質問です。暗号資産の話ではありません。
人間としての基本的な問いです。
もしその答えが「いいえ」や「分からない」「不安だ」なら──それは今の制度、政治、経済の仕組みがあなたのために機能していないということです。
暗号資産が存在する理由は、「違うやり方を模索するため」です。
「どうすれば“はい”と答えられる世界を作れるか」──それがこの産業の原点です。
「安全だ」「お金の価値を信じられる」「明日は今日より良い」と言える世界。
それを実現するために、私たちは日々働き、構築しているのです。
ときに私たちは短期的な下落や混乱の中で自信を失い、「すべて終わった」と思い込んでしまう。
ADAが1.28ドルから3セントまで落ちた時期もありました。
でも大丈夫。上がって下がる。それだけのことです。
市場全体が落ち込むときもあります。
短期的には悲劇に見えても、長期的には「前進しているか」こそが重要なのです。
私たちには、国家が暗号資産を運用できる道筋があります。
アルゼンチンではハビエル・ミレイが再選し、彼の政党は大きな勝利を収めました。
2030年までに、アルゼンチン経済の価値の半分以上が暗号資産の形で運用されている可能性は50%以上あります。
そして政府の大部分──投票システム、IDシステム、サプライチェーン、通貨──がブロックチェーン上で稼働している可能性も、50%以上あります。
人口4,000万人の国がそうなるのです。
これはほんの一例に過ぎません。似たような変革が起こる国は他にも多くあります。
暗号資産やブロックチェーンは、すでに完全にメインストリームになりました。
今や5億人が暗号資産を保有しています。
18世紀の世界人口よりも多い数の人々が、暗号資産を持っているのです。
そして今後3〜5年で、その数は10億人に達すると見られています。
これは驚くべきことです。
暗号の保有者は倍増し、国家が採用し、そして技術の能力も急速に進化しています。
私がこの業界に入った当初は、存在したのはビットコインだけでした。
当時の議論は「ビットコイン対ライトコイン」「ビットコイン対フェザーコイン」──どれも同じコードで、ただのバリエーション。
できることといえば、トークンを送ることくらい。つまりおもちゃだったのです。
しかし今は違います。
ゼロ知識証明(ZK)革命、DeFi革命、NFTやミームコイン──
アーティストが自ら資産を発行し、数十億ドル規模のDEX取引が毎日行われている。
毎日、数十億ドルの貸付が行われている。
毎日、新しい知的財産やゲームが生まれ、自己進化する1兆ドル超の経済圏が動いている。
それが、2025年10月30日時点の現実です。
そしてこの流れに「減速」の兆しはまったくありません。
では、古い経済に何を期待できますか?
無限に印刷される法定通貨、
絶え間ない戦争、憎しみ、破壊、混沌、
人々の間に信頼はなく、
財産権は軽視され、
法の支配も形骸化している。
そんな「旧来の世界」に、私たちは本当に戻りたいでしょうか?
もしあなたが「それでいい」と思うなら、それは希望を失っている証です。
暗号資産を信じるということは、
「自分にはもっと良い未来を手にする権利がある」と信じることです。
「自分自身が銀行であるべきだ」と信じることです。
「自分のお金の行き先を決める最終的な権利を自分が持つべきだ」と信じることです。
「自分のお金の価値は時間とともに上がるべきだ」と信じることです。
なぜなら官僚が勝手にその価値を盗むべきではないからです。
そして私たちは、透明性、監査可能性、不変性を持つべきです。
現実を恣意的に改ざんできない世界を持つべきです。
それが「暗号資産の本質」なのです。
それなのに、多くの人は「市場が悪い日」を理由に、暗号の失敗を語ります。
しかし、マーケットには常に勝者と敗者がいます。
誰かにとっての「悪い日」は、別の誰かにとっての「良い日」です。
マクロ(全体)で見れば、暗号に悪い日は存在しません。
なぜなら毎日、新たな採用、新しい技術、強化された機能、
信頼不要な仕組み、より強靭で分散化されたシステムが生まれているからです。
確かにこの業界には「偽預言者」もいます。
中央集権的なアクターが自分たちの利益のためにブロックチェーンを作り、
分散の名を借りて業界を支配しようとする者たちです。
私たちはこのような存在に対して、迎え入れるのか、それとも拒むのかという難しい選択を迫られています。
資産担保型ステーブルコインは、暗号資産ではありません。
それらは暗号のインフラを利用していますが、
その価値と運用は「中央集権的な会社の約束」に依存しています。
それを私たちが信じる分散の理念と混同してはいけません。
真の暗号は死ぬことがなく、買われることもない。
トークンは取引できるし、所有もできる。
しかし、価値があるのは「プロトコル」そのもの──
そこに宿る自由と独立の理念、不変の哲学──
それこそが本質です。
私はこの業界の最初期からここにいます。
価格が上がる瞬間も、崩壊する瞬間も、そしてその狭間にある無数の危機もすべて見てきました。
最近、少し時間を取ってスイスを訪れました。
ミラノでの仕事を終え、美しい山々を眺めながら歩いていたのです。
そのとき、自分の人生について深く考えました。
「この先どう生きるか? 引退して牧場でも始めようか?」
──そんなことも考えました。
けれど結局、私は悟ったのです。
自分が最も幸せでいられる場所は、このコミュニティの中だと。
皆さんと共に未来を築き、世界の経済・政治・社会の仕組みそのものを再構築する──
この「革命」のただ中に身を置くことが、私の生きがいなのです。
初期の仲間の多くはもう去りました。
疲れ果てた者もいれば、退いた者もいます。
しかし今も残る少数の私たちは、その「松明(たいまつ)」を掲げ続けています。
そしてその光は、2010年でも、2015年でも、2025年でも変わりません。
私たちは人類のためにここにいるのです。
これは金儲けの話ではありません。
これは人類の未来の生き方そのものの話です。
2050年の世界を想像してください。
私が望むのは、すべての国家、企業、取引の背骨にブロックチェーンが組み込まれた世界です。
それが人々の権利を守り、保証する。
「悪を為すな」ではなく、「悪を為すことができない」世界です。
人々が自らのアイデンティティを所有し、
自分自身が銀行となり、
「同意によって」世界が動く──
そんな社会を望んでいます。
それは、今のような監視社会(パノプティコン)とは正反対のものです。
私は既存の制度──政府、企業、金融機関──への信頼を完全に失いました。
もちろん時には彼らと協力することもあるでしょう。
しかし私は、彼らの家に招かれる客でいたくはない。
むしろ、彼らを私たちの家に招く側でありたい。
そして最終的には、私たちの家が唯一の家となるべきなのです。
私にとって、暗号資産こそが「唯一の希望」です。
なぜならそれは、人類がどんな世界で生きるかを決定づける技術だからです。
AIが広がり、法定通貨が崩壊し、国家間の緊張が高まる中で、
私たちは「自分たちの手で秩序を築く」力を持つ唯一の手段を握っています。
マーケットは24時間動き、すべてがデジタル化していく。
拡張現実(AR)やスマートグラスが普及すれば、
物理世界のすべてがデジタルツインを持つ時代になります。
あなたが街を歩いてピザ屋を見たとき、
ARグラスがその店のレビュー、営業時間、行った友人、メニューを即座に表示する──
そうした世界では、現実とデジタルが完全に融合します。
ではそのとき、「何が本物か」をどう判断するのでしょう?
AIが語る情報が操作されていないと、どう保証できるのでしょう?
特定の少数者が情報を支配していないと、どう確信できるのでしょう?
すべてがデジタル化された世界で、公正を保つ「制御層」は何でしょうか?
その答えは、この業界の技術しかないのです。
他には存在しません。
それ以外の方法を説く者がいるなら、
その人は無知か、あるいはボットか、その両方です。
私たちは長い間、政治的にも経済的にも「見世物のような言葉遊び」と「皮肉」に支配されてきました。
しかしもうその時代は終わりです。
市場が冷え込み、人々が希望を失いかけているときこそ、
私たちはスコップを手に取り、自分たちで未来を掘り起こさねばなりません。
誰も私たちを救ってはくれない。自分たちで救うしかない。
暗号資産こそが、常に、そして永遠に、
「答え」であり「解決策」なのです。
私たちはこの業界で、2050年の人類の生き方を決める側にいます。
どんな権利を持ち、どんな権利を失うか──それを決めるのは私たちです。
それを政府に任せるのか、それとも自ら関わり、
世界の制度そのものを変えるのか。
私たちはすでに数々の「不可能」を可能にしてきました。
アメリカ合衆国という最大の敵対者を、味方に変えたのです。
数十億人規模にスケール可能な技術を開発し、
トークン化によって数兆ドルの資産をブロックチェーン上に載せました。
そして、これはまだ始まりにすぎません。
信念を失わず、前進し続ければ、私たちはどれほど強大になれるでしょう。
パニックに陥らず、嵐の中でも冷静でいられれば、どれほどの未来を築けるでしょう。
ここから先、何も「楽」にはなりません。
どんな文脈においても、どんな立場の人にとっても。
なぜなら、世界が根本的に変化しているからです。
まさに前世紀のように──産業革命や通信革命、新たな交通インフラによって社会が激変したあの時代のように。
その結果、世界は「王政による農耕社会」から、
共産主義・ファシズム・民主主義の三つ巴の時代へと移行しました。
そしてその頂点が第二次世界大戦であり、そこから社会構造が劇的に変わったのです。
二つの巨大な思想──共産主義と自由主義(自由)──が世界を分けて戦いました。
今世紀もまた、技術進歩によって同じような岐路に立たされています。
経済は崩壊しつつあり、アメリカも非常に厳しい局面に入っています。
私の見立てでは、
「大恐慌(Great Depression)」に突入する可能性はゼロではありません。
また、2030年までにアメリカと中国の間で戦争が起こる可能性もゼロではありません。
さらに、10〜20年以内にアメリカの民主主義そのものが崩壊する可能性すらある。
これは誇張ではなく、政治の流れを見れば分かる「事実」です。
暗号資産を抜きにしても、これらは私たちの前に立ちはだかる現実的な課題です。
そしていずれ、私たちはその後始末をしなければならない。
壊れた制度をどう再構築するか。
それを問われるのです。
「ドルを作り直す」機会があったとして──
私たちは同じ仕組みを再現したいでしょうか?
同じ連邦準備制度、同じ統治、同じ官僚機構、同じ排他性?
それとも、まったく新しい構造を作りたいでしょうか?
政治システムも同じです。
どう投票するか、どう意見を表明するか、
どうやって社会の声が届くか。
そして社会システムも同じです。
どう組織化し、誰に権力を与え、誰の声を聞き、
情報がどう流通し、真実がどう守られるか。
私たちは、自分の時代の危機を選ぶことはできません。
それは、過去の世代が下した何百万もの選択の“帰結”として、
私たちが受け継いだものです。
しかし、私たちはその結果にどう向き合うかを選べます。
そしてその「後始末」をどう行うかも、私たち次第です。
今、私たちは新しい道具を持っています。
客観的な現実をつくり出す道具。
誠実さを広める道具。
公平な経済を全人類に築くための道具。
それがブロックチェーンです。
だからこそ、私たちは忘れてはなりません。
トークンの価格が下がっても、市場が真っ赤でも、
それで「負けた」わけではないのです。
悲観主義(シニシズム)は、革命の敵です。
この革命は、人々に主権を取り戻す運動です。
そして私は、これまでもっと悪い時代を見てきました。
これからも、もっと厳しい時代を見るでしょう。
それでも──私は一度も信念を失ったことはない。
人々が自らの力で未来を築くことを、私は信じています。
その最たる証拠が、カルダノとそのガバナンスシステムです。
わずか1年の間に、カルダノは「連合的ガバナンス」から「完全な分散型ガバナンス」へと移行しました。
多くの人が「そんなことは不可能だ」と言いました。
「世界中の人々に権限を渡せば、無秩序と混乱が起きる」と。
「価値が壊れる」と。
しかしそれは、人間を信じない者の言葉です。
「人間は愚かで、自分たちを管理できない」と思う者たちの発想です。
私はそうは思いません。
私は人間を信じています。
人々を信じ、
本物の力と自律性を与え、
彼らを尊重すれば──
人は立ち上がり、道を見つけ出す。
完璧ではないし、間違いも犯す。
でもそれでいい。
間違っても、次の日また立ち上がって前に進む。
それが人間の強さです。
カルダノのエコシステムは、まさにそうして歩んできました。
困難な教訓を何度も経験しながらも、
私たちは何度でも立ち上がり、成長を続けている。
それは他のあらゆる組織にも示せる「人間の可能性」の証です。
私たちは、世界の政府を再構築できない理由などありません。
世界の経済を再構築できない理由もありません。
そして、権力に対して真実を突きつけることを恐れる理由もありません。
この1年、私にとっても非常に困難な年でした。
なぜなら「妥協の年」だったからです。
米国政府の行動の中には、私がその判断を強く疑ったものが多くありました。
数々の政策、行為、リーダーたちの振る舞い。
私は沈黙を守ろうと努めてきましたが、時にははっきりと言うべき時もあります。
──「ある人々は通貨を発行すべきではなかった」
──「ある人々は決してやってはいけないことをした」
けれども、それでも私の革命は終わらない。
あなたたちの革命も終わらない。
この暗号革命は、誰にも止められない。
確かに、こうした行為は誤解を生み、私たちの目的を分かりにくくする。
しかし、どんな個人も、政治運動も、国家も、暗号産業を支配することはできない。
なぜなら私たちは「人類の未来」そのものだからです。
だからこそ、私たちは強い。
ゼロから始まり、15年で数兆ドルの価値を生み出し、
数億人を巻き込み、数万の競合と技術革新を生み出した。
これほど速い成長を遂げたムーブメントは人類史上存在しません。
人々はこの運動を奪おうとするかもしれない。
「偽預言者」も現れる。
政治化され、分断されようとするかもしれない。
しかし暗号は、それらをすべて超越する。
そしてそれは、これからも永遠に変わらない。
権力者やメディア、友人、家族から嘲笑されてもかまわない。
歴史が私たちを証明してくれる。
私たちの労働は、私たち自身のためだけではなく、
「次の世代」のためにあるのです。
私たちが払う犠牲、耐える試練、
それは人類全体の未来のためのものです。
経済システム、政治システム、社会システム──
それらをどうあるべき姿に戻すか。
それが、私たちが戦っている理由です。
そして私は信じています。
これからの方が、もっと良い日々になる。
この仕事に終わりはありません。
道は長く、まだ多くの課題があります。
数多くのプロトコルを構築しなければなりません。
今、私たちはプライバシーの課題に取り組んでいます。
選択的開示(Selective Disclosure)の課題にも取り組んでいます。
5年後、10年後にはまた新しい技術の波が訪れるでしょう。
それは終わりのない川のようなものです。
しかし、その流れには「意味」があります。
そのたびに私たちは何かを学び、何かを得る。
ときに犠牲を払い、人を失い、また新しい人が加わる。
顔ぶれは変わっても、哲学は変わらない。
それは「自由と解放の哲学」です。
──そして、それこそが私たちが本当に持っている唯一のものです。
だから諦めないでください。
スコップを持ち、手を動かし続けてください。
前へ、さらに前へ。
私は皆さんを愛しています。
そして皆さんを信じています。
どんなエコシステムに属していようと構いません。
ビットコインでも、カルダノでも、ソラナでも、関係ない。
本物のブロックチェーンの精神を信じ、
すべての人が平等にアクセスできる世界を望むなら、
あなたはすでにこの革命の一員です。
あなたが重要なのです。
この革命こそが重要なのです。
15年間、毎年のように課題は増えても、
この産業は確実に良くなり続けている。
あと5年もすれば、国家がブロックチェーンで運営されるようになります。
暗号経済は、ほとんどの国の経済規模を超えるでしょう。
そして、旧来の仕組みを圧倒するほど進化します。
そのとき、旧体制の腐敗と狂気は、
暗号という存在によって完全に暴かれるでしょう。
暗号は、人権と民主主義の最後の砦です。
それこそが、私たちが戦う理由であり、
ここにいる理由なのです。
時々、私はこうしてカメラの前に立ち、
長々と話す理由があります。
それは、皆さんに思い出してもらいたいからです。
あなたは「価格の一部」ではありません。
あなたは「トークンの一部」でもありません。
あなたは「人類を救うための運動の一部」なのです。
あなたは未来の担い手です。
あなたは、より良い世界をつくる人です。
あなたは、この時代の大きな問題に対する「解決策」の一部です。
そしてあなたこそが、「革命家」です。
これまでも、そしてこれからも。
このことを、決して忘れないでください。
誰にも、それを疑わせないでください。
これが「クリプト(暗号資産)」です。
──だから私は、今もここにいるのです。
私たちはまだ情熱を持っている。
Midnightが登場する。
カルダノは完全に分散化され、強固なガバナンスを手にした。
これからさらに多くの成果がやってくる。
ソラナにも素晴らしい進展がある。
アバランチにもある。
ビットコインも、イーサリアムも、素晴らしい挑戦を続けている。
──みんなで、この産業を築いている。
今や2万以上のエコシステムが存在する。
生きているものも、消えたものもある。
無数の人が、毎日、懸命に手を動かし、信念を持って前進している。
それが今の現実だ。
この産業は、団結すれば誰にも止められない。
米国の人口よりも多く、
ロシアの4倍、中国の半分に匹敵する人々が関わっている。
それが2025年の現状だ。
──では2030年、2035年、2040年にはどうなっているだろうか?
世界の大多数が、この技術を使い、
その「原則」と「価値観」に縛られる時代が来る。
そこでは、すべての人が平等にアクセスし、成長できる。
人類史上、そんな機会は一度もなかった。
それこそが、今私たちが作っているものだ。
だからこそ、私たちは戦い続ける。
これが私たちの革命であり、私たちの使命である。
これが「暗号資産」であり、
これが「未来」であり、
そしてこれが「希望」なのだ。
──Keep the faith, everybody. Thank you very much, and God bless.
(信念を持ち続けてください。皆さんに感謝を。そして神のご加護を。)
























