企業がカルダノを採用する
より幅広いコミュニティが活動するカルダノ開発プラットフォーム展開が加速
カルダノ史上最大、未来のインターネットと言われるメタヴァースを予感させるヴァーチャル空間と現実の両方で行われたカルダノ・サミット2021が幕を閉じました。そして二週間後チャールズ・ホスキンソン氏は束の間の休暇を経て、現在アフリカツアーをスタートさせています。
またカルダノのネットワーク上では、次のステージであるRealFiをはじめとする本格的なカルダノ・エコシステム拡大に向け、様々なプロジェクトが開発を行っています。
『IOGブログ:カルダノ・サミットを基盤に』では、今回のカルダノ・サミットを基盤に、より成長する開発者コミュニティと協力するためのプラットフォーム展開が加速し、開発者が一堂に会し、創造性と相互作用の相乗効果を発揮する舞台となったと伝えています。
そしてカルダノは現在、DAppとスマートコントラクトをサポートする、多用途のスケーラブルなプラットフォームとなり、より幅広いコミュニティに受け入れられています。
『Can’t be evil』:悪いことを『しない』から『できない』分散化へ
カルダノの開発会社CEOであるチャールズ・ホスキンソン氏は、すでにアフリカに飛んでおり、エジプトを皮切りに、ザンジバル、南アフリカ、ブルンドゥ、ケニアなどの地域を回る予定で、5人の国家元首とその省庁に会う予定となっています。
今回のアフリカツアー最初の地であるケープタウンで『ケープ・イノベーション・アンド・テクノロジー・イニシアティブ』が開催され、チャールズ・ホスキンソン氏のインタビューが世界に配信されるなど、最初からエンジン全開で精力的に動き回っています。
そんな中IOGのChief of StaffであるTamara haasen氏(@TamaraHaasen)があるツィートをしています。このツィートにはホスキンソン氏がこのイベントで語った内容が書かれており、これはカルダノ、そしてブロックチェーン業界にこれから起こる未来を暗示したものになっています。
このツィートでは、”分散化または地方分権の力は、「Don’t be evil(悪いことをしない)」が「Can’t be evil(悪いことができない)」になるような現実から私たちを動かします”と書かれています。
これは以前Googleが自らの行動規範から「Don’t be evil(悪いことをしない)」を削除して話題になりました。
そしてこのGoogleの行いに対してBlockstack社の共同創業者であるMuneeb Ali氏が自身のブログ記事『Can’t be evil』で、「Don’t be evil.」では足りないとし、「Can’t be evil.(悪いことができない)」であるべきと主張したことでもさらに話題になりました。
Ali氏は自信のブログの中で次のように述べています。
一企業がインターネット全体に独自の道徳観を強制したり、ユーザーを追跡したりすることはできません。自由とはそういうものではありません。検閲すべきものとすべきでないものは、ユーザー自身が選ぶことができます。『善人』の約束に頼るのではなく、「Can’t be evil」のインターネットは、コードと数学によってこの権利を守ります。
『Can’t be evil』より
Muneeb Ali氏は、『Can’t be evil』は、「善人」を信頼することではなく、それをデジタル資産の暗号化された所有権や、セキュリティの数学的な証明に置き換えられるとして、『Can’t be evil』なインターネットを目指す上で、真にオープンで自由なインターネットは、単なる理論上の概念ではなく、それを実現するための『技術』があると述べています。
Muneeb Ali氏がこの『Can’t be evil』の記事を書いたのは、2017年8月22日です。あれからその『技術』は進化していますが、これがインターネット全体に波及し、インターネット全体を塗り替えていくには、まだ時間が必要ですが、この波は確実に進化し、この流れはもう確実に止まらないところまで来ています。
例えば、カルダノを始めとする第3世代のブロックチェーンの台頭により、ブロックチェーンや分散型台帳技術を基盤としたネットワークは、プライバシー、セキュリティ、スケーラビリティ、相互運用性、プログラマビリティ、サスティナビリティ(持続可能性)を強化し、ブロックチェーンのメッシュネットワークが、インターネットを書き換え、インターネット2、Web3、メタヴァースといった基盤へとバージョンアップが始まっています。
参考:『Can’t be evil』
カルダノサミット2021の最後を飾ったパネルディスカッションにおけるチャールズ・ホスキンソン氏の発言では、次のように述べています。
約束事にまつわるモラルハザードの悪化に対処するには、より高い基準、より優れた認証、監査、そして厳格なコーディングの実践が必要だ。
そして、今回のアフリカの講演でもチャールズ・ホスキンソン氏は『The power of decentralization moves us from a reality where don’t be evil becomes can’t be evil』という言葉で、分散化への決意を述べているのです。
今回のアフリカツアーのスタート地点で述べられたチャールズ・ホスキンソン氏の『can’t be evil』は、カルダノ、およびブロックチェーン業界の今後の未来へ向けた強いメッセージであり、アフリカ展開から世界に向けてのムーブメントの起点になると考えられます。
ホスキンソン氏は、将来のカルダノベースのイノベーションを現地でサポートするために、現在カルダノアフリカツアーを開始しています。また、IOGはベンチャーキャピタルファンドと新たなパートナーシップを結び600万ドルを投資、カルダノをベースに製品を作る現地のIT企業を支援する計画です。
これは、次の中国に変わる新興市場であるアフリカが、リープフロッグ現象(既存の社会インフラが整備されていない新興国において、新しいサービス等が先進国が歩んできた技術進展を飛び越えて一気に広まること。)により、近い将来ブロックチェーンを活用したデジタルインフラを構築することで、そこへ投資する世界の先進国をはじめとする国々もブロックチェーンの導入を促進することにつながると言う潜在的な戦略があります。
また、先進国がアフリカ市場を目指して投資する上で、ブロックチェーンによるデジタルインフラが更なる大きな経済的信用を醸成し、更なる投資を呼び込む効果が期待されます。それは現在の中国市場と先進国との経済的つながりを見ても明白であり、アフリカは次世代技術基盤(特にデジタルインフラ)を取り入れる最先端の市場になるとして注目されています。
下記の記事は、アフリカにおけるカルダノのビジネスケースの一つで、これは結果的に世界中の何百万人もの人々にとってのゲームチェンジャーになる可能性があるものです。詳しくは記事を参照してください。
カルダノのアフリカでの取り組みは下記の記事を参照してください。
企業がブロックチェーンを採用する理由
SIPOを運営するSITIONでは、企業に対して日本発の新プロジェクトをスタートできないかと模索しております。その中で1番のキーポイントとなるのは、なぜそのプロジェクトをわざわざブロックチェーンで開発運営するのかということが最初のクリアしなければならない課題になります。
結論から言うと表面的にできることは、ブロックチェーンを使わなくても既存のリソースで十分に、開発できると言うことです。そこでなぜブロックチェーンで開発するのかと言う理由がなければ、誰もそのプロジェクトをブロックチェーンで開発する意味がありません。
筆者が思うに、企業がブロックチェーンを導入するかどうかの鍵は『分散化の価値』を企業がどう理解するか?と言うことになると思います。技術以上にその背景にある思想的な意味を理解し、現在起きている歴史の転換点における技術インパクトをどう理解するかと言う意味で、長期的視野も必要になります。
『分散化の価値』を企業が理解し、自身の事業に取り入れ最適化することで、例えば『分散化』によるデータの運営が、コストの削減、持続可能性をもたらし、中央集権以上のメリットをもたらすと言うような理解が必要です。
また、企業が自身のプロジェクトにどのブロックチェーンプラットフォームを選択するのかと言うことも、最初に大きな課題となります。導入決定のための情報や知識、『デジタル人財』はまだまだ不足しているという問題があります。
逆に言えば、これを理解した企業は、今後大きなアドヴァンテージを獲得することになり、企業の持続可能性と世界とのつながりをより強固にすることにつながるでしょう。そしてその導入のタイミングは間違いなく今であると考えます。
企業がカルダノを選択することで得られる優位性、そして『UTXOアライアンス』
最近カルダノが、ブロックチェーン領域におけるイノベーションとコラボレーションを促進する目的で、『UTXOアライアンス』を発表しました。
これは今後ブロックチェーン業界のみならず、これからブロックチェーンを導入し、『分散型市場』に参入する企業にとっても、どのブロックチェーンを活用すれば良いかと言う意味で、重要なメリットをもたらすと言えます。
『UTXOアライアンス』は、他のUTXOベースのブロックチェーンと提携し、相互運用性、プログラマビリティ、スケーラビリティを向上させる革新的なソリューションを育成するもので、スマートコントラクトの機能面でUTXOの能力を拡張するために、エコシステムの垣根を越えた取り組みを促進するものです。
そして元祖UTXOモデルを使用する『分散型市場の基軸通貨』であるビットコインは、この『UTXOアライアンス』にとって重要な存在となります。これにより、『UTXOアライアンス』に属するブロックチェーンは、技術的な相互運用性の面からも大きなメリットを得ることになります。
また、米SECがビットコイン先物ETFを承認したことは、暗号資産市場に莫大な資金が一気に流入することになります。これによりビットコインとの親和性が強い『UTXOアライアンス』への資金流入も技術の最適化と相互運用性により効果的に流れ込むことになります。
『UTXOアライアンス』はこうしたタイミングでも大きなメリットを享受し、『UTXOアライアンス』の中心的存在であるカルダノのポテンシャルはますます大きくなったと言えます。
また、カルダノは、独自の拡張UTXOモデルを開発し、レイヤーソリューションを開発したことで、UTXO以外のイーサリアムをはじめとするアカウントモデルとの相互運用性にも力を発揮することが可能になっています。
これら以外にも様々なレベルでの相互運用性をもたらす技術や機能を搭載する、時価総額3位のカルダノは、今や企業がどのプラットフォームを使うかという選択肢において、大きなメリットを有しているプラットフォームであると考えます。
そして先程の『分散化』と言う点においても、カルダノの優位性はどの他のブロックチェーンよりも高いものとなっています。
カルダノは『分散化』を推し進めるにあたって下記の三つの分散化を達成するべく動いています。
- ブロック生成における分散化(完了:100%コミュニティによって台帳の検証と記録が行われている)
- ガバナンス(進行中:すでにDAO組織、資金において世界一)
- P2Pネットワーク(開発中:近々ノードに導入される)
こうした観点からカルダノは今や自信を持って企業のブロックチェーン展開におすすめできるパブリックブロックチェーンのプラットフォームになったと筆者は考えています。
現在SITIONは、企業がカルダノプラットフォームを導入する上での情報提供やコンサルを行っています。企業の皆様で、もしカルダノ・ブロックチェーンに興味がある方は、ぜひSITIONまでお問い合わせください。いつでもお待ちしております。
もしこの記事が気に入っていただけましたら、SIPO、SIPO2、SIPO3への委任をどうぞよろしくお願いいたします!10ADA以上の少量からでもステーキングが可能です。
ステーキングについて知りたい方は、下記の記事をご参考ください。
ステーキング(委任)とは?
カルダノ分散型台帳システムによるステーキングの魅力とその方法:2021版
Q&A:カルダノ、ステーキングに関する基本的な説明集
ダイダロスマニュアル
ヨロイウォレット Chromeブラウザ機能拡張版マニュアル
ニュース動向 in エポック295
ハーバード・インターナショナル・レビュー
カルダノとは何か、またブロックチェーンに対する抱負について、チャールズ・ホスキンソン氏とジョエル・テルプナー氏へのインタビュー パート1:発展途上国におけるカルダノと暗号通貨の導入の抱負
HARVARD INTERNATIONAL REVIEW:カルダノ、クリプト、そして発展途上国:チャールズ・ホスキンソン氏インタビュー その1
HARVARD INTERNATIONAL REVIEW:通貨の未来について:チャールズ・ホスキンソン氏インタビュー その2
HARVARD INTERNATIONAL REVIEW:ブロックチェーンを規制する:チャールズ・ホスキンソン氏に聞く その3
FUND6 Catalyst投票について知っておきべきこと
FUND6 Catalyst投票始まりました。FUND6では、総額4,125,000ドルを配布します。今回のラウンドでは、44,5k以上のウォレットが投票に登録され、3.58 B ADA保有されています これはFund5と比べて12kと400Mの増加です。
カルダノのカタリスト提案を日本語で確認できる「Project Catalyst Voter tool」公開
Project Catalyst Voter tool
Voter-toolは、コミュニティがコミュニティのために開発したAIM Community Toolシリーズのひとつです。これは、カルダノ プロジェクト カタリストの提案の分析を支援し、投票ガイドを作成するために設計されています。
https://cardanocataly.st/voter-tool/#/
カルダノのチャールズ・ホスキンソン氏はアフリカに大きな賭けをしており、今後のアフリカ大陸でのツアーを発表
カルダノの創設者チャールズ・ホスキンソン氏は、自身のツィッターを投稿し、間も無くアフリカ大陸でのツアーを開始すること述べています。
Crypto News Flashによると、次のプロジェクトの一環として、エジプトを皮切りに、ザンジバル、南アフリカ、ブルンドゥ、ケニアなどの地域を回る予定です。また、カルダノは新しいVCファンドを通じて、同国の革新的なブロックチェーンプロジェクトに600万ドルを注ぎ込む予定と伝えています。