扉の向こうにあるカルダノ:ホスキンソン氏の言葉で読み解く2.0時代とWeb3文明の胎動
中央集権の遺産を受け継ぎ、分散型未来へと跳ぶカルダノの変容とAIRAの挑戦

はじめに──いま、カルダノは「扉の向こう側」に立っている
いま私たちが目の当たりにしているのは、カルダノというプロジェクトの一つの「節目」ではなく、「変容」です。
カルダノは、これまでの1.0時代――つまり、Input Output(IO)、Cardano財団、EMURGOという三位一体の中央的な技術開発と方針決定が主導していた時代――から脱却しつつあります。そして今まさに、ガバナンス、資金配分、開発体制を含むすべての権限を分散化されたコミュニティの手に委ねる“2.0時代”へと、大きく舵を切ろうとしています。
これは単なる技術的進化ではありません。中央集権体制の“遺産”をいかに受け止め、継承し、そして乗り越えるかという問いに、私たちは直面しているのです。
トランプ政権誕生と「文明のリセット」
このような歴史的転換点は、暗号資産業界の内部だけでなく、世界のマクロ構造そのものにも通底しています。
2025年、再びアメリカ合衆国の主導権を握ったトランプ大統領の下、グローバルな経済・通貨秩序は大きな転換点を迎えました。米ドルの基軸通貨体制の揺らぎ、関税政策を通じたブロック経済化、そして国家がビットコインや分散型インフラを国家戦略の中核に据えるような動きが始まりつつあります。
これは、単なる「政権交代」ではありません。既存のルールと秩序がほころび始め、“リセットボタン”が押されようとしている瞬間です。そしてカルダノは、そのリセット後に訪れる「次の世界」において、単なる一つのチェーンではなく、新しい社会のOSとして立ち上がろうとしているのです。
三つの「言葉」から未来を読み解く
本稿では、この決定的な時代の転換期において、カルダノの創設者チャールズ・ホスキンソン氏が3つのインタビューで語った内容を軸に、「扉の向こう側」にあるカルダノの未来像を描き出します。
- Surprise AMA(2025年4月23日)──技術・財務・哲学の全方位的なメッセージ
- CNBCインタビュー「ビットコイン25万ドルと暗号資産の未来」──経済と政治の視点からの洞察
- Sociousインタビュー「人間ホスキンソン」──思想家・哲学者としての深層
これらの言葉は、単なる技術者の発言ではありません。それは、「次の時代を生きる我々人類は、どんな社会を築くのか?」という問いに対する、一つの思想的指針であり、私たちが歩むべき新たな文明の方向性を照らす“道標”です。
そして、その道標の先にこそ、日本から始まる地域経済再構築プロジェクト「AIRA」──Web3型地方創生OSの挑戦が存在します。
この物語は、カルダノの進化だけではなく、私たち一人ひとりの進化の物語でもあるのです。
第1章:分岐点としての2025年──「カルダノは今、魂の選択を迫られている」
2025年――カルダノは今、過去の蓄積と未来への跳躍の間に立っています。
それは単なるアップグレードではなく、「魂の選択」に等しい決断を迫られる、文明としての転換点です。
この年、チャールズ・ホスキンソンはその葛藤と希望を、自らの肉声で語りました。2025年4月23日のロングAMAにおいて、彼はカルダノが築いてきた成果、直面する批判、そしてその先に広がる新たな可能性を、3時間半にわたり語り尽くしています 。
レガシーとの向き合い方:「我々は何を受け継ぎ、何を超えるのか?」
ホスキンソンはAMAの中で、自らの10年にわたる挑戦と、カルダノというプロジェクトに注ぎ込んだ努力を回顧しながら、「レガシー」と向き合うことの重さを語りました。
「私たちは、250億ドル規模のエコシステム、何百万人ものユーザー、数千のDAppを育ててきました。だが今、その成果を“どう引き継ぐか”が問われている。」
この「問い」とは、創設者の退場ではありません。創設者の精神を“制度と技術”としてどう分散化し、未来に受け継いでいくかという、次のステージに向けた再構築の開始を意味します。
技術と制度の両輪:Leios、Midnight、GovTool
カルダノの未来は、単に開発リリースの予定表では測れません。それは**「制度(Governance)」と「技術(Protocol)」の両輪による変革**です。
- Ouroboros Leios:並列処理とレイヤー分離によるスケーラビリティの革新。EthereumやSolanaを視野に入れた性能面の跳躍。
- Midnight:プライバシーとコンプライアンスの両立を目指す新チェーン。クロスチェーンでの匿名取引をCardanoにもたらす起点。
- GovTool:誰もが提案・投票に参加できるオンチェーン民主制の実現。カルダノの「意思決定」を創業者からDRepと市民の手に移す仕組み。
これらはバラバラの要素ではなく、「自律するカルダノ」を形作る連続したプロトコル進化であり、まさに**「2.0時代の社会インフラ」**そのものです。
「カルダノは、単なるブロックチェーンではない。人間の尊厳を守るための仕組みであり、未来の社会の基盤だ。」
この言葉に宿るのは、「技術者」ではなく「文明設計者」としてのホスキンソンの視点です。
戦士の覚悟:「Midnightを世界トップ10に押し上げる」
ホスキンソンがAmazonのジャングルで参加した「弾丸アリの儀式」。それは単なる体験談ではなく、彼自身の変化と覚悟の象徴でした。
「戦士でなければ、このプロジェクトを完成させることはできない。」
「私は『なりたい自分』ではなく、『なるべき自分』になる。」
Midnightを世界トッププロジェクトに育てる、Leiosを完成させる、GovToolを全ユーザーに開かれた制度とする──そのすべては、もはや彼一人の夢ではなく、カルダノという集合知の意思に委ねられつつあります。
2025年はその「移行」の年。
創設者の役割が終わり、コミュニティがバトンを受け取る年。
そして私たちは、その大きな扉の前に立っているのです。
第2章:ホスキンソンが語る「暗号資産の未来」とカルダノの位置付け
暗号資産は、単なる通貨革命に留まりません。それは、社会インフラの設計原理そのものを問い直す、「文明の再定義」でもあるのです。
2025年、チャールズ・ホスキンソンは米CNBCの番組『Beyond the Valley』に出演し、「ビットコイン25万ドル時代」への展望とともに、カルダノが狙う“新時代のインフラ”としてのポジションを明確に語りました 。
そこには、既存の貨幣制度やブロックチェーンの限界を超えようとする思想的・構造的ビジョンが凝縮されています。
三世代論:カルダノは「第三世代」の完成形を目指す
ホスキンソンは、ブロックチェーンの歴史を「三つの世代」として捉えています。
- 第一世代:ビットコイン 分散型台帳による価値移転の証明。いわば「お金のインターネット化」。
- 第二世代:イーサリアム スマートコントラクトにより「台帳をプログラム可能に」。これによりDeFiやNFTといったアプリケーション層が誕生。
- 第三世代:カルダノ(Cardano)など スケーラビリティ・相互運用性・ガバナンスという未解決の三大課題に挑むプロトコル群。
カルダノは、この「第三世代」の設計思想のもと、学術的研究に基づいた厳格なプロトコル設計と、オンチェーンでの民主的な意思決定機構の両立を図っています。
「私たちは、単なる技術革新ではなく、制度として持続可能なガバナンスの体系を構築している。」
この視点が、単なる“仮想通貨プロジェクト”と、“文明の設計プロジェクト”との決定的な違いなのです。
PoSとADA:カルダノが描く「多機能型トークン国家」
カルダノは、ビットコインとは異なるPoS(プルーフ・オブ・ステーク)型のコンセンサスメカニズムを採用しています。
ここでホスキンソンが強調するのは、ADAというトークンの多用途性です。
- 価値の移転・保存
- ブロック生成・検証
- ガバナンス投票
- スマートコントラクトの手数料
「ADAはネットワークを動かす燃料であり、制度の投票権であり、スマートコントラクトの支払い手段でもある。最も多機能なトークンの一つだ。」
つまり、ADAはカルダノという「仮想国家」の中で、通貨・憲法・税制・投票権・執行権のすべてを担う存在なのです。
これにより、ネットワークそのものが“政府機能”を持つという、真の意味での分散型社会モデルが可能となります。
世界秩序のリセットと、カルダノのポジション
ホスキンソンは、現在の世界情勢が「リセットのタイミング」にあることを明言しています。
- 米ドル基軸体制の揺らぎ
- 米中ブロック経済化
- AIと自動化による急速な経済再編
- 地政学的な分断と資産逃避の加速
このような背景において、“誰もがアクセスでき、誰にも奪えない公共インフラ”としてのブロックチェーンの必要性は、日に日に高まっています。
「私たちは、価値のインターネット、ルールのインターネットを創る。Cardanoはその土台となるOSである。」
彼の言葉の中には、“スマート国家”としてのブロックチェーンという明確な未来像があります。
そしてカルダノは、その基盤を10年かけて構築してきたのです。
まとめ:「カルダノは、“国家なき時代”のための国家を作っている」
ホスキンソンが語る未来は、決して夢物語ではありません。それは、既存制度の崩壊と、新たな秩序の形成という歴史のうねりの中で、技術者たちが試みている本気の社会実験です。
そして、その中心には「ガバナンス」「透明性」「包摂性」といった、民主主義の本質をコードに埋め込んだ設計思想があります。
カルダノとは、Web3時代の共和国です。
そしてADAは、その共通通貨であり、次世代市民が持つべきデジタルの投票権なのです。
第3章:「人間ホスキンソン」が示す新しい文明観とカルチャー
カルダノの創設者チャールズ・ホスキンソンは、単なる「暗号資産の技術者」ではありません。
哲学者であり、教育者であり、探究者であり、そして一人の“人間”です。
2025年、Sociousによる対面インタビューに応じたホスキンソンは、従来の枠を超えた視点から教育、テクノロジー、AI、文明論、そしてカルダノの「文化」的意義を語りました 。
そこには、コードやコンセンサスを超えた「人類の生き方そのものを再設計する」という深いビジョンが込められています。
教育×AI:人類が“拡張”される未来への構想
インタビューの中でホスキンソンは、自身のホームスクーリング体験と、未来の教育への強いビジョンを重ね合わせました。
- AIが“知識のパートナー”として子どもの学びを支援する世界
- Khanmigo(AI教育ツール)に代表されるジャーナリング・フィードバック重視の学習
- 子どもが「失敗し、回復する」プロセスにこそ教育の本質がある
「学ぶとは、読むことではなく“書くこと”だ。思考を言語化し、教えることによって初めて知識は自分のものになる。」
彼は、教育とAIの融合によって、人類が“超汎用的ジェネラリスト”として新たな進化段階に入ると見ています。
つまり、“万能の学習者”としての個人の再構築。
これは、PoSやUTXOといった技術論とはまったく異なるレイヤーで、ブロックチェーンが支えるべき「未来社会の人間像」を定義する視点です。
「Quantum Hosky」──文明のシミュレーション装置
さらにホスキンソンは、現在開発中のプロジェクト「Quantum Hosky」にも言及しました。
- 4次元空間とAIによる自己進化型の仮想文明
- 人間の神経細胞を用いたディッシュブレイン型コンピューター
- 思考でマイニングを行う「Mindscape」という概念
「たとえプレイヤーがいなくても、AI文明がそこに生きている。それだけで価値がある。」
これは、ブロックチェーンを「社会システムの仮想実験場」として捉える大胆な試みであり、カルダノの開発理念が“未来の人間社会のメタバース的設計図”を含んでいることを示唆しています。
「プロジェクト」ではなく「カルチャー」へ
Sociousインタビューの中で、ホスキンソンはCardanoを「単なるプロジェクト」ではなく、カルチャー(文化)であると明言しました。
「BitcoinやEthereumには憲法も予算制度もないが、Cardanoにはある。
それを“カルト”と呼ぶ人もいるが、私は“カルチャー”と呼ぶ。
それこそがCardano最大の強みだ。」
この言葉には、カルダノを支えるコミュニティや制度設計、さらには価値観の共有までを一体としてとらえる“生態系的思想”が現れています。
つまりCardanoとは、新しい時代の公共圏であり、デジタル市民社会なのです。
分断社会・炎上文化を超えて:“ロバはお前が誰かなんて気にしない”
このインタビューのハイライトのひとつが、ホスキンソンの次の言葉です。
「ロバはお前が億万長者かどうかなんて気にしない。平気でお前にクソをかける。」
これは一見ユーモラスでいて、実は社会的成功やSNS的承認が支配する現代文化に対する痛烈な批判です。
ホスキンソンは、「見られる自分」ではなく、「本質的な自分」で生きることの意味を問い続けており、そこに分断・炎上の時代を生き抜く“精神的な基盤”を求めています。
彼が見ているのは、テクノロジーのその先にある、“人間性の再起動”なのです。
まとめ:カルダノは、人間の再定義から始まる文明構築プロジェクト
このSociousインタビューを通じて明らかになったのは、カルダノが経済・技術のOSである前に、“人間と社会のOS”であろうとしているということです。
それは、
ただ速く、
ただ安く、
ただ分散されているだけのブロックチェーンではありません。
“私たちは何者か?”という問いに向き合い、
“私たちはどんな社会を創るのか?”という挑戦に応える、
文明のカルチャーエンジンとしてのカルダノ。
その中心にいるチャールズ・ホスキンソンの“人間”としての声こそが、今、最も重要なビジョンを示しているのです。
第4章:AIRAが担う「カルダノ2.0」の社会実装モデルとしての意味
Cardanoが描く分散型の未来――それはガバナンスや技術にとどまらず、現実の地域社会に根ざした実装によって初めて“本物の革命”となります。
その最前線に立つのが、日本発のWeb3地方創生プロジェクト「AIRA(アイラ)」です。
2025年、株式会社AIRAの設立とともにスタートしたこの取り組みは、カルダノのテクノロジー(Hydra・スマートコントラクト)と分散型ガバナンスを活用し、日本の地方から世界を変える「社会OS」の構築を目指しています 。
参考記事:
Hydra×トークン経済×自治体──カルダノの技術を地域に根づかせる
AIRAの最大の特徴は、カルダノが開発してきたレイヤー2スケーリング技術「Hydra」を、QRコード決済システムとして実装し、地域通貨やポイントシステムと結びつけた点にあります。
これにより、地域の店舗や自治体が、
- 独自のポイント・通貨を発行し、
- ステーブルコイン(JPYCなど)と連動させ、
- スマートコントラクトによって利用ルールを制御し、
- Hydraによる超高速・低コストな取引を実現する
という、Web3型の地域経済圏を築けるようになります。
「AIRAは単なる“プロダクト”ではなく、分散型経済基盤を設計・提供するためのOSである。」
これは、ホスキンソンが語る“社会システムとしてのCardano”の理念を、日本という地域社会において体現した極めて稀有なプロジェクトです。
地域通貨、投資、寄付──多層的な経済設計
AIRAの経済モデルは、単なるデジタル通貨の導入に留まりません。
むしろ重要なのは、次の3つの機能をスマートコントラクトにより自律化していることです:
- ポイント→投資機能 地域で得たポイントを、カルダノ上のネイティブアセット(ADAやNFT)へ投資。 例:PayPayポイント投資のブロックチェーン版。
- ポイント→寄付機能(期限切れ再配分) 使われなかったポイントが、地域NPO・行政・雇用支援・インフラ整備に自動的に寄付。 スマートコントラクトにより透明で追跡可能な再分配。
- AIによる需要分析と政策フィードバック Hydra上の取引履歴や利用データをAIで分析し、地方自治体や商工会にフィードバック。 実際の購買データに基づく「需要予測型まちづくり」を実現。
「トークンとは、価値の移転手段であると同時に、社会構造の見える化エンジンでもある。」
この設計は、単なるキャッシュレス導入ではなく、経済、政策、社会福祉をつなぐ“データ駆動型の自治体OS”への進化を意味します。
分散型ガバナンス×地域DAO──「地域OS」の真の意義
AIRAが本質的に目指しているのは、自治体ごとに導入可能な「地域DAO(分散型自治組織)」のインフラ構築です。
たとえば、
- 失効ポイントの再配分先を住民投票で決定する
- 地元通貨の利用先にインセンティブ設計を導入する
- 地元の中小事業者にNFTを発行して投資型支援を行う
など、地域内経済の意思決定を“ガバナンス層”で支える構造を構想しています。
これは、Cardanoが進めるオンチェーン投票・GovTool・DRepといった制度設計と完全に親和性があるものであり、Cardano2.0=社会システムのOSという思想の“ローカル実装版”と位置付けられます。
まとめ:AIRAは「カルダノの社会的証明」になる
カルダノの技術は成熟しています。
ガバナンス制度も整備されつつあります。
そして今、求められているのは、実際の人間社会にそれが役立つかという「証明」です。
AIRAはそれを“地域から、生活から、制度から”立証しようとしているプロジェクトです。
- 技術と制度の橋渡し
- トークン経済と公共性の統合
- 分散型理念の地域からの実装
この挑戦は、単に日本だけの事例に留まりません。
地域経済×Web3×公共性という切り口は、世界中の都市や地方自治体が抱える課題へのソリューションとなり得ます。
だからこそ、AIRAは「地方創生プロジェクト」ではなく、
“社会文明OSとしてのカルダノ”を立ち上げるフロントライン”なのです。
第5章:カルダノの未来=私たちの未来

カルダノとは何か?
それは、ブロックチェーンという名前を借りた、新しい文明の設計図である。
この問いに対する答えが、技術や投資の世界だけでなく、私たち一人ひとりの選択と行動に関わっているということを、いま私たちは本当の意味で理解するべきときに来ているのかもしれません。
金融ではなく、文明のOS
ブロックチェーンは「決済の道具」ではありません。
カルダノが目指してきたのは、**ガバナンス、財政、教育、福祉、通信、そして信頼の流通を支える“文明のOS”**です。
チャールズ・ホスキンソンが繰り返し語るように、カルダノとは「価値のインターネット」であり、「公共性をコードに埋め込む試み」であり、「人間の尊厳を担保するための仕組み」です。
「カルダノは、金融や取引を超えて、**“文明そのものを記述する技術”**になる。」
これは、国家や制度が機能不全に陥ったとき、あるいは巨大テックによる支配が行き過ぎたときに、誰もが自分のルールを持ち、意思を持ち、経済活動に参加できる社会のインフラなのです。
それは、“自由”の再定義であり、“自立”の新しい形式です。
誰が未来を語るのか?──創業者ではなく、コミュニティ
Surprise AMAにおいて、ホスキンソンは明確にこう語っています。
「このプロジェクトは、私ひとりでやってきたものではない。今こそ、皆さんがそのバトンを受け取るときなのです。」
カルダノの未来は、IOGでも、Cardano財団でも、ホスキンソン個人でもなく、コミュニティの手に委ねられようとしています。
DRep制度、GovTool、オンチェーン予算、そしてAIRAのような草の根プロジェクトは、その明確な証左です。
つまりこれからの10年、未来を語るのは「あなた」なのです。
- あなたがどんなガバナンスに票を入れるか
- あなたがどんなプロジェクトを提案するか
- あなたがどんな地域とつながるか
- あなたがどんな技術や思想を広めるか
そうした「日々の小さな選択」の積み重ねが、カルダノの未来、そして文明の未来をかたちづくります。
私たちがこの10年で成すべきこと
この先の10年は、技術的飛躍と同時に、社会的再構築の時代になります。
- AIとブロックチェーンの融合による、新しい自治と労働の形
- 地域経済圏の復興と、中央からの脱却
- 分散型アイデンティティによる、透明で自由な社会
- 教育、医療、金融、インフラを含む全領域でのWeb3的変容
カルダノはこの中で、「何を信じ、何を構築するか」という新しい思想運動のプラットフォームとなるでしょう。
そして、AIRAのようなプロジェクトはその最前線で、実際の社会と経済に変革をもたらす“触媒”になります。
結びに代えて──私たちはどこへ向かうのか?

「扉の向こうにあるカルダノ」とは、ただの未来予測ではありません。
それは、次の時代の公共空間であり、
個々人が価値を生み出し、投票し、つながりながら、
よりよい社会を協働して創るための「文明の舞台」です。
ホスキンソンは、私たちに一つの“地図”を示しました。
だが、その“航海”を進めるかどうかは、私たち自身の意志にかかっています。
次の10年を、「ただの観察者」として過ごすか、
それとも「参加者・創造者」として生きるか。
その選択こそが、カルダノの本質であり、
同時に私たち自身の未来なのです。
「次の扉」を開けるのは、あなた自身かもしれない
ホスキンソンが語った言葉、
カルダノが10年かけて築いてきた基盤、
そしてAIRAのようなプロジェクトが現実世界にもたらそうとしている変化。
それらは、すべて“まだ見ぬ世界”の前にある**「扉」**を指し示しています。
そしてその扉の前に、いま私たちは立っているのです。
それを開ける鍵を持っているのは、創業者でも、技術者でも、政治家でもありません。
それは、あなた自身です。
- DRepとして票を投じること
- 地域で新たな経済をつくること
- 自分たちの価値観に沿ったシステムを育てること
それこそが、カルダノ2.0時代の主役としての“市民の責任”であり、
分散型文明の真の起点です。
未来は、誰かに与えられるものではなく、
参加することで手に入れるものなのです。
AIRAとともに、「Web3型社会」への挑戦を
AIRAプロジェクトは、まさにその扉のひとつを日本から開こうとしている試みです。
地方創生という「現実の課題」に対して、
カルダノのレイヤー2技術、トークン経済、スマートコントラクト、オンチェーンガバナンスを用いて、
自律分散型の“地方創生OS”という答えを提示しました。
それは、制度でも、資本でも、投機でもない。
「信頼」「行動」「共創」によって動く、新しい公共インフラの芽です。
社会課題の最前線から、未来のインフラをデザインする。
それがAIRAの挑戦であり、カルダノの“魂”の延長線にある活動です。
この連載を通して、あなたが「その先に何があるのか」を少しでも感じ取ってくれたのなら、
今度は、あなたがその“次の扉”を押し開ける番です。
🌐ようこそ、新しい時代へ
私たちは、中央集権の終わりとともに、
個人が「選び」「作り」「守る」時代へと進みます。
その時代の舞台装置としてカルダノがあり、
その現場の最前線にAIRAのような分散型プロジェクトがあります。
それは日本から始まる、地に足のついたWeb3社会実装のプロトタイプであり、
分散型の未来へと至る“文明の地図”です。
新しいカルダノは、あなたと共にある。
そしてその未来は、私たち一人ひとりの手で開くものなのです。
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シリーズ連載:進化するカルダノ・ベーシック
エポックな日々
ダイダロスマニュアル
ヨロイウォレット Chromeブラウザ機能拡張版マニュアル
Laceマニュアル
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