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【解説】Cardano 2025年予算調整プロセスと「Reconciliation Workshop Flow」の全貌

【解説】Cardano 2025年予算調整プロセスと「Reconciliation Workshop Flow」の全貌

カルダノ(Cardano)エコシステムにおける予算策定プロセスは、いま大きな転換期を迎えています。コミュニティ主導のガバナンスを実現するために、2025年版予算プロセスは「Reconciliation Workshop(予算調整ワークショップ)」という新たな仕組みを導入しました。本記事では、その全体像と意義について、最新情報をもとに詳しく解説します。


予算調整ワークショップ(Reconciliation Workshop)とは?

「Reconciliation Workshop Flow」は、コミュニティ(DReps)主導で、予算提案を検討・調整し、最終決定に至る一連のプロセスを示しています。大きく分けて以下の2フェーズで進行します。

フェーズ1:カテゴリーごとの調整(Reconciliation Per Category)
  • 4月24日時点の提案スナップショットを基にスタート。
  • 4月26〜27日、5月2〜3日にかけて、ワークショップを開催。
  • IntersectがDRepからの一時的な意見、コメント、委員会インプットをもとに、各提案に対する暫定優先順位を設定。
  • Intersectが決定を求める提案DRepが持ち込む追加提案をそれぞれ議論。
  • 提案に対する「変更リクエスト」が発生した場合、その場でベンダーからの「ライブ回答」を求め、回答後、DRepによる承認/拒否投票を実施。
  • 必要なら翌日や次回以降に持ち越し、または2026年予算や別資金源への提案移行も検討。
  • このフェーズを通じて、「予算情報アクション(Budget Info Action)」の候補となる提案群が形成されます。
フェーズ2:カテゴリー横断の最終調整(Finalization Across Categories)
  • 4月28日、5月2〜4日に開催。
  • フェーズ1で形成された「予算候補リスト」と、ベンダーからの変更リクエスト対応結果を確認。
  • NCL(Net Change Limit:年間引き出し限度)内に収まっているか確認。
  • 最終変更案を議論し、DRepによる投票で承認または拒否を決定。
  • 最終版が完成したら「予算情報アクション」としてオンチェーン提出されます。

カルダノ予算プロセス全体像

カルダノの2025年予算プロセスは、以下のステップで進行しています。

ステップ内容
提案提出(3月〜4月24日)ロードマップを支援する提案の提出受付。
提案公開(4月1日〜)GovTool上で提案を公開、コミュニティフィードバック開始。
NCL承認年間のトレジャリー引き出し上限をDRepが承認。
DRepシグナリング(4月中旬〜下旬)仮想投票で提案への支持を確認。
テーマ別ワークショップ(4月)分野別の提案レビュー。
リコンサイレーションワークショップ(4月末〜5月初旬)提案調整・最終化。
予算情報アクション提出(5月)完成した予算案をオンチェーン提出。
トレジャリー引き出しアクション(6月〜7月)実際の資金移動手続きを実施。

今回の改革のポイント
  • DRep(Delegated Representative)中心:最終決定権を持つのは常にコミュニティ(DRepsと憲法委員会)。
  • Intersectの役割:管理・助言・運営支援のみ(最終決定は行わない)。
  • 提案者の幅広い参加:誰でも提案でき、委員会案に限られない。
  • 透明性の向上:マルチシグ対応スマートコントラクトで資金管理を徹底。
  • プロセスの簡素化:参加しやすくし、無駄な複雑さを排除。

現時点での提案状況(2025年4月26日時点)
  • 総提案数:197件
  • カテゴリー別:
    • Core(基盤開発)54件
    • Research(研究)20件
    • Governance Support(ガバナンス支援)28件
    • Marketing and Innovation(マーケ&イノベーション)78件
    • その他:17件

まとめ:カルダノの未来を形作る重要プロセス

カルダノの2025年予算プロセスは、単なる資金配分ではありません。真に分散化されたオンチェーンガバナンスの確立に向けた試金石であり、今後のカルダノの運営モデルを決定づけるものです。

コミュニティの意見と行動が、カルダノの未来を左右します。

私たち一人ひとりが、提案を理解し、意見を持ち、DRepとともに意思決定に参加することが求められています。

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