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SIPO DRepによるガバナンス投票レポート(2025年5月17日時点)

📘 SIPO DRepによるガバナンス投票レポート(2025年5月17日時点)

SIPOは、2025年のカルダノ予算および制度運用に関する重要なガバナンスアクションについて、DRep(Delegated Representative)として以下のように投票を行いました。

これらの投票は、現時点における暫定的な意思表明であり、今後の議論・修正・明示的な説明等に応じて、投票期間終了前に再考・変更する可能性もあることを、あらかじめお伝えいたします。

✅ 投票結果一覧(2025年5月17日現在)

提案名投票時刻
2025 Cardano Blockchain Ecosystem Budget – 7.5M ₳ for community buildersAbstain14:03
Cardano Blockchain Ecosystem Budget – 275M ₳ Administered by IntersectYES13:39
Cardano Ecosystem Budget: Amaru Node Development 2025YES13:24
Set a 300M ADA Net Change Limit for Epochs 563–635YES13:11
2025 Cardano NCL(200M ADA案)NO13:05

各提案に関する投票判断と解説

🟩【1】Cardano Blockchain Ecosystem Budget – 275M ₳ Administered by Intersect

投票:YES

📌 解説:

Voltaire初年度における最初の包括予算パッケージであり、エコシステム運営に関わる39の提案が、DRepの投票によって支持され、Intersectの管理下でスマートコントラクトにより執行されます。

🟢 SIPOの判断理由:

  • 憲法に基づいた正式な予算制度の試金石
  • 実行管理(Intersect+Sundae Labs開発のスマコン)が制度的に明確
  • L1(Leios)・L2(Hydra)・ZK(Midnight)・イベント・開発支援など、バランスの取れた分配
  • NCL(350M ADA)の範囲内に収まり、公共財支出として妥当
🟩【2】Cardano Ecosystem Budget: Amaru Node Development 2025

投票:YES

📌 解説:

Rustベースの新しいCardanoブロック生成ノード「Amaru」の開発に関する提案です。Haskellノードへの依存脱却、観測性の向上、ノード多様性の確保が目的です。

🟢 SIPOの判断理由:

  • 単一実装(Haskell)からの脱却=分散化の根幹
  • PRAGMA(非営利OSS団体)による公共財運用
  • スマートコントラクトによる資金管理、予備費返納構造など、財政責任を明記
  • Intersectに含まれていないため、独立した追加支出として妥当性が高い
🟩【3】Set a 300M ADA Net Change Limit for Epochs 563–635

投票:YES

📌 解説:

Epoch 563〜635(≒2026年上半期)を対象とした、次期NCL(Net Change Limit)の設定提案です。

🟢 SIPOの判断理由:

  • Intersect予算の一部は12ヶ月実行型であり、2026年Q1-Q2にまたがる提案もある
  • 憲法上、Treasury Withdrawalは有効なNCLの範囲内でのみ可能
  • 300M ADAは2026年予測収入(約265M ADA)と整合しており、財政的にも現実的
  • 2025年の350M ADAからの緩やかな移行として制度的にも妥当
🟥【4】2025 Cardano NCL(200M ADA案)

投票:NO

📌 解説:

2025年度のNet Change Limit(NCL)を200M ADAに引き下げる提案です。すでに可決済の350M ADAを覆す内容となっています。

🔴 SIPOの判断理由:

  • Intersect予算(275M ADA)を制度的に執行不能にする懸念がある
  • すでにDRep過半数で承認されたNCL(350M ADA)を覆すことは制度不安定を招く
  • NCLは支出の「上限」であり、必要に応じて使う柔軟枠であることを理解すべき
  • 財政的な慎重論には配慮しつつも、Voltaire初年度において支出抑制は成長の機会損失につながる
🟨【5】2025 Cardano Blockchain Ecosystem Budget – 7.5M ₳ for community builders

投票:Abstain(棄権)

📌 解説:

草の根コミュニティ提案の中で、Ekklesiaにて2.69B ADA超の支持を得た提案(Midgard、zkFoldなど)を一括承認するモデル提案です。IntersectやIOGなどの創業団体の提案は除外されています。

🟡 SIPOの判断理由(棄権):

  • 分散民主制の理念には強く賛同(制度的には意義深い)
  • しかし、Intersect予算と一部の提案内容が重複しており、二重支出のリスクが制度上未解決
  • 提案者ごとのスマコン運用や監査体制が不明確で、執行責任が不均一
  • 再提出やIntersect管理への移行がなされれば、YES票を検討可能
  • よって現段階では「反対ではなく、制度の整合性と明確性を求める中立的立場」として棄権
🔄 今後の方針について

本レポートは、2025年5月17日時点の投票状況に基づいたものであり、今後提案内容の改訂や制度的な説明が行われた場合には、SIPOとしての投票行動を見直す可能性があります

特に、以下の条件が整備された場合には、再評価を行う方針です:

  • Intersect提案とCommunity Builders提案の実行重複を防ぐ明確な制度ガイドライン
  • 各提案における資金執行と監査フレームの統一化
  • TW(Treasury Withdrawal)提出前のガードレール設計の実装
✍️ 最後に

Voltaire期における予算投票は、単なるADAの分配ではなく、「制度の設計」と「公共財の意思決定」の実験でもあります。

SIPOはDRepとして、透明性・説明責任・公共性・制度整合性の原則に基づき、引き続きコミュニティと対話しながら、責任ある投票判断を行ってまいります。

質問・ご意見があれば、お気軽にお寄せください。


📢 DRep投票のお願い

皆様のDRep委任、誠にありがとうございます。

👇SIPOのDRep情報はこちらからご確認いただけます

https://adastat.net/dreps/drep1yffld2866p00cyg3ejjdewtvazgah7jjgk0s9m7m5ytmmdq33v3zh

SIPOはCardanoのDRep(Delegated Representative)として正式に登録・活動を行っており、日々カルダノ財政と制度運用における意思決定に参加しています。

もしSIPOの活動方針、投票判断、委任方法などにご興味がある方は、以下の記事をご参照ください。

委任もぜひご検討いただけますと幸いです。

📝 SIPOのDRepとしての目標と活動方針・投票方法

🔽 https://sipo.tokyo/?p=37580

🧾 SIPOのDRep投票履歴(提案ごとの判断理由など)

🔽 https://sipo.tokyo/?cat=307

また、ダイダロス(Daedalus)ユーザーの方は、バージョン7.0以降でDRep委任が可能になっております。


🆔 SIPOのDRep ID(委任に使用)

  • 共通ID: drep1yffld2866p00cyg3ejjdewtvazgah7jjgk0s9m7m5ytmmdq33v3zh
  • ダイダロス用短縮ID: drep120m237kstm7pzywv5nwtjm8gj8dl55j9nupwlkapz77mgv7zu7l

(※どちらのIDも有効です。どちらを使っても同じSIPOへ委任されます)


カルダノのガバナンスは、DRepだけで完結するものではありません。ADA保有者の皆様の委任があってこそ、私たちはコミュニティの意思を制度に反映させることができます。

SIPOのDRep活動に共感いただけましたら、ぜひ委任によるご支援をお願いいたします。

引き続き、SIPOをどうぞよろしくお願いいたします。

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