Crypto 2025で注目の登壇──Cardanoの新スケーラビリティ時代を切り拓く『Ouroboros Leios』の全貌
ブロックチェーン技術の最前線で活躍するInput Output(IO)は、2025年の暗号学会議「Crypto 2025」において、次世代スケーラビリティ・プロトコル「Ouroboros Leios」の画期的な研究成果を正式に発表します。これは、Cardanoの基盤を大きく進化させる重要な一歩です。
世界最高峰の暗号学会議「Crypto」への採択
Crypto会議は、1981年から続く国際暗号研究協会(IACR)主催の権威ある学術会議であり、公開鍵暗号やゼロ知識証明などの歴史的ブレイクスルーが数多く発表されてきた場です。ここでの採択は、研究内容の厳密性と革新性が世界的に認められたことを意味します。
Input Output Research(IOR)のLeios研究が採択されたことは、Cardanoの技術的信頼性と将来性を改めて裏付けるものであり、業界全体への重要なメッセージとも言えるでしょう。
Leiosとは──Praosを進化させる“多層構造”のスケーラブル設計
Leiosは、Ouroboros Praosのセキュリティを保ちながら、革新的な「マルチブロック・アーキテクチャ」を導入することで、トランザクション処理能力(スループット)を飛躍的に高めるプロトコルです。
この設計はスケーラビリティを柔軟に調整できるパラメータを持ち、リソースの効率的利用と分散性・セキュリティの両立を目指しています。これにより、Cardanoが大規模利用に耐え得るインフラとして、次のフェーズに進むための土台が築かれつつあります。
今後の展開──研究から開発・実装へ
2025年後半までに、Leiosの正式仕様とシミュレーションが完成予定であり、これに基づいてCardano Improvement Proposal(CIP)の提出が行われます。続いて、実装に向けた提案依頼(RFP)が発行され、開発フェーズへと進んでいきます。
現在も毎月、オープンコミュニティ・コールを通じてLeios開発の進捗は共有されており、開かれた形での技術革新が進行中です。
Cardanoの未来にとっての意味
Leiosは単なるスループット向上の技術ではなく、Cardanoの「分散・セキュリティ・持続可能性」という原則を維持しながら、スケーラビリティの飛躍を実現する“次世代プロトコル”です。これが本格稼働すれば、Cardanoは真の意味で「グローバル経済インフラ」としての機能を果たす段階に突入するでしょう。
LeiosのCrypto 2025での発表は、Cardanoの学術的・技術的信頼性を再び世界に示す出来事となりました。このプロトコルの成熟と実装がもたらす未来に、今後ますます期待が高まります。
以下はIOGブログで公開された記事「Leios takes the stage at Crypto 2025」を翻訳したものです。
Leios、Crypto 2025で登壇へ

2025年6月27日
執筆:Olga Hryniuk
Input Output Research は、革新的なプロトコル「Ouroboros Leios」に関する分析を、権威ある暗号学会議「Crypto 2025」で発表することが決定しました。
Leios、Crypto 2025で発表決定
Input Output(IO)は、同社の研究部門である Input Output Research(IOR)が開発した最先端の高スループット・プロトコル「Ouroboros Leios」の包括的な分析が、権威ある「Crypto 2025」会議で発表されることが正式に承認されたことを発表しました。
この会議は、国際暗号研究協会(IACR)が主催しており、理論および応用暗号の分野において最も権威ある学術プラットフォームの一つとされています。
Crypto会議の歴史と意義
1981年に始まったCrypto会議では、公開鍵暗号やゼロ知識証明など、現代暗号技術の地平を切り拓く数多くの画期的な研究が発表されてきました。この会議での採択は、研究における厳密さと革新性の高さを示すものです。
研究による信頼の推進
IORがこのような一流の学会で成果を発表することは、ブロックチェーン技術の業界全体の進歩に貢献しようという同研究所の姿勢を明確に示すものです。IOは長年にわたり高品質な研究を発信し続けており、そのことがIORをフィンテックおよびブロックチェーンネットワークの学術的探求における主要な機関として確立させてきました。
今回のCrypto 2025での採択は、「Ouroboros Leios」プロトコルの基礎となる原則や、その可能性が正当性を持つことを改めて裏付けるものです。
Leiosの旅路──研究から現実へ
厳密な研究はイノベーションの基盤ではあるものの、それは堅牢なブロックチェーン基盤を提供するための第一歩に過ぎません。最近公開された動画の中で、チャールズ・ホスキンソン氏は「Ouroboros Leios」について語り、研究成果に続く今後の実装ステップについて概説しました。
Leiosは、Ouroboros Praos のスケーラブルな拡張として設計されており、そのセキュリティ特性を維持しつつ、トランザクションスループットを大幅に向上させるための新しい「マルチブロックアーキテクチャ」を導入しています。この設計にはスケーラビリティを調整可能にするパラメータが組み込まれており、効率的なリソース利用を目指しています。
現在の開発フェーズ
現在のフェーズでは、正式な仕様書とシミュレーションの作成に注力した集中的なプロトタイピング作業が進行中であり、このフェーズは2025年後半に完了する予定です。その後、Cardano Improvement Proposal(CIP)が最終化され、それに続いて実装に向けたRequest for Proposal(RFP:提案依頼書)が発行されます。
このイノベーションの進捗状況は、毎月開催されているオープンなコミュニティコールを通じて継続的に共有されています。
Leiosの開発はCardanoにとって最優先事項の一つであり、分散性とセキュリティという中核的な原則を維持しながら、スケーラビリティを大きく前進させる可能性を秘めています。
今後に向けて
Crypto 2025での採択は、このプロトコルの研究が非常に厳格な学術的基盤の上に成り立っていることを裏付けるものです。
IOは、研究が成熟し、イノベーション段階から開発・実装フェーズへと進んでいく過程において、今後も継続的に進捗や見解をコミュニティと共有していく予定です。
























