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Midnight「Glacier Drop」完全ガイド:NIGHTの受け取り方をやさしく解説【保存版】:ニュース動向 & ステーキング状況 in エポック577

Midnight「Glacier Drop」完全ガイド:NIGHTの受け取り方をやさしく解説【保存版】

*2025年9月27日:MidnightのNIGHTトークン配布イベント「Glacier Drop」ですが、クレーム期間が延長され、終了日は10月20日までになりました。

*2025年9月26日:本記事は更新され、追加セクションYoroi拡張機能を利用したエアドロップ請求の方法について新たに解説を加えました。これにより、従来の claim.midnight.gd を経由する方法だけでなく、Yoroi 内で直接請求を完結できる選択肢があることを紹介しています。

*2025年8月30日:セクション「3. 〈実践〉資産を守りながら請求する:Daedalus→別ウォレット移行とハードウェア活用」を追加しました。「請求のために古いウォレットを復元したら、資産が危ないのでは?」——そんな不安を避けるための、安全優先フローをご紹介しています。

0. はじめに:Midnight/NIGHT/Glacier Dropの意義

いま暗号資産コミュニティで注目を集めているのが、Midnightブロックチェーンとそのネイティブトークン「NIGHT」です。Midnightはプライバシー保護を重視した新しいネットワークで、ユニークな二層トークノミクスを採用しています。

  • NIGHT:ユーティリティトークン。保有することでネットワーク内の経済活動を担います。
  • DUST:NIGHTから自動的に生成される“取引リソース”。トランザクションの実行に使われ、メタデータ保護を可能にします。つまり、NIGHTを持っているだけでDUSTが生まれ、実質的に無料で取引を行える仕組みになっています 。

NIGHTの配布は、通常のエアドロップとは一線を画す多段階フェーズで進められます。具体的には、

  1. Glacier Drop(現在開催中)
  2. Scavenger Mine
  3. Lost-and-Found
  4. そして全体を通じたRedemption期間

という流れになっています 。

特に第一段階のGlacier Dropは、単にトークンを配布するのではなく、“段階的解凍(thaw)”という仕組みを取り入れているのが特徴です。これは悪用を防ぎ、よりフェアで持続的な参加を可能にするための工夫で、配布設計そのものが進化した形と言えるでしょう。

このGlacier Dropの開催期間は60日間(2025年8月5日〜10月20日)に設定されており 、対象となるウォレットを持つユーザーは、この期間内に請求(Claim)を行う必要があります。

スクショA:Claim Portalトップ/Midnight TGEトップ

👉 次のセクションから、実際にどのようにGlacier Dropへ参加できるのか、ウォレット準備から請求手順までをスクリーンショット付きでわかりやすく解説していきます。

以前エアドロップ開始前の時に作成した記事「Midnight始動──金融主権・プライバシー・配布型通貨の未来図とGlacier Drop完全解説・付録 FAQs」もございますので、合わせてご覧ください。詳細なマニュアルはこちらの本記事でどうぞ。


1. まずは参加条件を3点チェック

Glacier Dropに参加する前に、まずは自分が対象かどうかをチェックしておきましょう。ポイントは次の3つです。

✅ ① 対象チェーン

Glacier Dropに参加できるのは、以下の8つのブロックチェーンのネイティブトークン保有者です。

  • Cardano(ADA)
  • Bitcoin(BTC)
  • Ethereum(ETH)
  • Solana(SOL)
  • XRP Ledger(XRP)
  • BNB Chain(BNB)
  • Avalanche(AVAX)
  • Basic Attention Token(BAT/Ethereum上)
✅ ② スナップショット要件

参加資格は、2025年6月10〜11日(UTC)に行われたスナップショットの時点で、上記いずれかのチェーンにおいて100ドル相当以上の残高を保有していたアドレスに与えられます 。

具体的なスナップショット時間・ブロック高・最小保有量はチェーンごとに異なり、例として以下のように設定されています:

  • ADA:11980709ブロック時点で139.66 ADA以上
  • BTC:900704ブロック時点で0.0009071 BTC以上
  • ETH:22677591ブロック時点で0.03561 ETH以上
  • XRP:96724473ブロック時点で43.29 XRP以上

(スクショB:EligibilityチェックUIを挿入)

✅ ③ 開催期間

Glacier Dropの請求(Claim)期間は60日間です。

  • 開始:2025年8月5日
  • 終了:2025年10月20日(UTC)

この期間を過ぎると、未請求の割当は次のフェーズ(Scavenger Mine)に持ち越されます 。

*MidnightのNIGHTトークン配布イベント「Glacier Drop」ですが、クレーム期間が延長され、終了日は10月20日までになりました。


👉 この3点をクリアしていれば、Glacier Dropに参加できる準備は整っています。次のステップでは、実際にウォレットの対応状況や「Destinationアドレス」の条件を確認していきましょう。


2. 事前準備(ウォレット/アドレス種別/必要なもの)

Glacier Dropに参加する前に、最低限の準備を整えておきましょう。特にウォレットの対応状況やアドレス種別には注意が必要です。

✅ 対応ウォレットの確認

Midnightチームは各チェーンごとに「検証済みウォレット(Verified wallets)」を発表しています。代表的なものを挙げると:

  • Cardano(ADA)
    • Lace、Yoroi、Typhon、Gero、VESPR、Eternl(デスクトップ版)など
    • ハードウェアはLedger+Lace/Yoroi連携で利用可能
    • Trezorは現時点で未対応
  • Bitcoin(BTC)
    • アドレス種別ごとに対応が異なる(Legacy/Native SegWitは対応、P2SHマルチシグは不可、Taprootは一部ウォレットで対応拡張中)
  • Ethereum/BNB/Avalanche(C-Chain)/BAT
    • Coinbase Wallet、Metamask、Ledger、Trezor、Brave、Trust Walletなど
    • スマートコントラクトアカウントは対象外(署名できないため)
  • Solana(SOL)
    • Phantom、Solflare、Braveなど。プログラム派生アドレス(PDA)は対象外
  • XRP Ledger(XRP)
    • Xaman(旧Xumm)のみ対応。他のウォレットや手動経路は不可
✅ Destinationアドレスの条件

請求したNIGHTを受け取るためには、Destinationアドレス(Cardanoアドレス)を指定します。ここでの注意点は:

  • 必ず「未使用のCardanoアドレス」であること(一度でもトランザクションに使ったことがあるアドレスは不可)
  • この未使用のCardanoアドレスの作成方法には、同じウォレット( Originアドレス)内で未使用のウォレットを送信パスワードを使って、使える状態にするか、全く新しいウォレットをパスフレーズから作成して、未使用アドレスを作る二つの方法があります。
Laceの場合:同じウォレット( Originアドレス)内で未使用のウォレットを送信パスワードを使って、使える状態にする
Laceの場合:一番下の『Add new wallet』をクリックして、全く新しいウォレットを作成する。

✅ その他の準備
  • インターネット環境:Claim Portalはデスクトップ/ラップトップPCのブラウザ利用が推奨。モバイルは原則非推奨(XRPのXamanを除く)
  • 秘密鍵管理:手動経路を選ぶ場合は、自分で署名ツールを扱える技術知識が必須(初心者には推奨されません)
  • ハードウェアウォレット:Ledgerを利用する場合は、LaceやYoroiとペアリングすることでADA請求が可能

3. 〈実践〉資産を守りながら請求する:Daedalus→別ウォレット移行とハードウェア活用

「請求のために古いウォレットを復元したら、資産が危ないのでは?」——そんな不安を避けるための、安全優先フローをご紹介します。ここで押さえたい大前提は、Glacier Dropの資格判定はスナップショット時点の残高に基づくということです。つまり、請求の瞬間に当該ウォレットへ資産を残しておく必要はありません

A. Daedalusから“安全な別ウォレット”へ資産を移してから請求する手順
  1. 先に“資産避難用”の新ウォレットを作る  Daedalusで新規ウォレットを作成し、現在のADAやトークンをすべて移動します(これで新しいシードのもとに資産が退避されます)。
  2. “請求に使うのは、元のウォレット”  スナップショット時にADAを保有していた元のウォレットのシードを、YoroiLaceなどの軽量ウォレットに復元します(ここで資産は空でもOK。請求は**履歴(スナップショット時点の保有)**で判定されます) 。
  3. Claim Portalで請求  ブラウザ(PC推奨)でNIGHT Claim Portalへ。  Originに“元のウォレット”を接続/指定し、Destinationに未使用のCardanoアドレス(受け取り先)を入力→規約同意→署名→完了。請求手順の詳細は公式ガイドを参照してください 。

✅ ポイント

・スナップショット時の保有で資格が決まるため、請求時に元ウォレットへ残高を戻す必要はありません

・Destinationは未使用のCardanoアドレス必須。ウォレット接続なら未使用アドレスを提案/検証できます 。

B. ハードウェアウォレットを持っている場合(推奨)

ハードウェアウォレットは秘密鍵をデバイス外へ出さないため、復元時のリスクを大幅に低減できます。たとえばLedgerなら、LaceYoroiペアリングしてCardanoの請求が可能です(検証済みの接続方式) 。

  • Ledger × Lace / Yoroi:Cardanoの請求に対応(ライトウォレット連携方式)
  • Trezor:ETH/BTC/BNB等は対応パスありつつ、Cardano/Solana/XRPの請求は現時点で非対応(最新の互換性は公式一覧を確認)

✅ ポイント

Cardanoの請求はCIP-30の“ネイティブ接続”のみ(WalletConnectは不可) 。

・LedgerのCardano請求はライトウォレット連携が前提です(Lace / Yoroi) 。

C. セキュリティ最優先チェックリスト
  • 公式ドメイン(midnight.gd / claim.midnight.gd)からアクセスしているか
  • 復元は公式配布の正規ウォレットのみ。ブラウザ拡張はストアの配布元を必ず確認
  • 署名内容はClaimメッセージのみを確認(送金や承認を求める署名は拒否)
  • Destinationは未使用のCardanoアドレスを指定
  • ハードウェア利用時はデバイスPIN・リカバリーフレーズの保護を徹底
D. よくある不安にひとこと
  • Q. 元のウォレットの残高を空にしても大丈夫?  大丈夫です。 資格はスナップショット時点の状態で判定され、請求はその履歴に基づきます 。
  • Q. 復元が怖い  資産は先に新ウォレットへ退避しておけば、仮に誤って偽アプリを開いてしまっても被害を抑えられます。ハードウェアウォレットなら秘密鍵はデバイス外へ出ません 。

このフローなら、資産保全を最優先にしながら確実に請求できます。迷ったら、まずは「資産退避 → 元ウォレットで請求」の順で進めてください。必要に応じて、公式の請求ガイドや互換性一覧も併読すると安心です 。

👉 ここまで準備が整ったら、いよいよClaim Portalで請求手続きに進めます。次のセクションでは、実際の画面を使いながらステップバイステップで「Claim」の流れを解説します。


4. 手順編:Glacier Dropの請求(Claim)—画像で一気に理解

Glacier Dropの請求は、NIGHT Claim Portalから行います。ブラウザ(PC推奨)でアクセスし、手順に沿って進めれば誰でも簡単に完了できます。ここでは、実際の画面イメージとともに流れを解説します。

① Claim Portalにアクセス
  • 公式サイト claim.midnight.gd へアクセス。
  • トップ画面にある「START A NEW CLAIM NOW」をクリック 。
② Originアドレスを選択
  • Blockchain Network『Please select a blockchain network』から対象となるチェーン(ADA/BTC/ETHなど)を選びます。ここではCardanoを選び、「CONFIRM Network」をクリックします。
  • ネットワークを選んだら、ウォレット接続、ハードウェアウォレット、またはアドレス手入力のいずれかで進行可能です。
Origin選択画面
  • 次に「Browser wallet」を選択『CONTINUE』をクリックして、ウォレットクリックしてを選びます。
  • Cardanoの場合:同じステークキー配下の残高が自動で合算されて表示されます。
  • Bitcoinの場合:アドレスごとに請求が必要です 。
ウォレットに接続

Cardanoの場合:同じステークキー配下の残高が自動で合算されて表示されます。
Bitcoinの場合:アドレスごとに請求が必要です 。

ウォレットに接続
  • 「NEXT」をクリックします。
③ Destinationアドレスを入力
  • 次に請求したNIGHTを受け取る「Destinationアドレス」を指定します。
  • 必ず「未使用のCardanoアドレス」であることが条件。
  • ここでは「I want to enter an address manually」を選択して『CONTINUE』をクリックします。
  • 手動で用意しておいた未使用ウォレットのアドレスを入力し、「CHECK IF UNUSED」をクリックし、未使用判定を確認 。
Destination入力・未使用チェック画面
  • *Lace側の未使用アドレスが自動で取得されており、これがとても便利です。請求には未使用アドレスが必要なので、基本この機能を使うといいともいます。しかしアドレスを確認して入力したい場合は、手動入力(I want to enter on address manually)が確実です。一度入力されても、下記の左側の2番目の『Choose a Destination address』の下にある「Disconnect」で解除すれば、何度でも再入力により変更可能です。
Destination入力・Disconnectのリンク
④ 規約同意
  • 無事未使用アドレスの入力が終われば、次に「Distribution Terms and Conditions」が表示されます。内容を確認し、チェックを入れて次へ進みます 。
規約同意画面
⑤ 署名してClaimを完了
  • Portalからユニークな「Claimメッセージ」が生成されます。
  • ウォレットが署名要求を出すので承認します。
  • 承認するとClaimが完了し、結果画面に「Claim Summary」が表示されます。
  • この画面からPDFをダウンロードして保存しておくことを強く推奨します(Originアドレスの詳細はPortalに保存されません) 。

署名画面
Claim完了画面+PDF保存
補足:Claim後の流れ
  • Claimは完了しても、すぐにNIGHTが使えるわけではありません。
  • 割当はRedemption期間に段階的に解凍(Thaw)され、解凍されるたびに受け取り可能になります 。
Claim+Redemption

👉 以上で請求手続きは完了です。ここまで終えたら、あとは「Thaw」と「Redeem」を待つだけ。次のセクションでは、チェーン別の注意点と「つまずきやすいポイント」をまとめます。


追加セクション:🖥️ Yoroi拡張機能での請求方法

Midnight の Night トークンを受け取る方法として、これまでは外部サイト(claim.midnight.gd)にアクセスして署名するのが基本でしたが、Chrome ブラウザ拡張機能版の Yoroi ウォレットから直接請求を完結できるようになりました

これは EMURGO による公式対応で、Yoroi に新しく「Airdrop」タブが追加され、そこからそのまま請求(Claim)ができるようになっています。

詳しくは公式サイトの記事もご覧ください。👇

公式サイト記事:https://emurgohelpdesk.zendesk.com/hc/en-us/articles/13181629911695-Yoroi-Midnight-How-to-claim-NIGHT-tokens?utm_source=chatgpt.com

📌 手順の流れ

Yoroi拡張機能の準備

まだ拡張機能をインストールしていない方は、まず Chrome に導入して対象のウォレットを復元してください。

モバイルアプリ版 Yoroi だけでは請求はできないので注意が必要です。

Airdropセクションの確認

Yoroi の左メニューにある「Airdrop」タブ、もしくはメイン画面に表示される「CHECK ELIGIBILITY」バナーから確認できます。

2025年6月11日に行われたスナップショット時点での保有状況が基準となり、対象かどうかが表示されます。

請求(Claim Allocation)

利用規約を読み、チェックを入れて「CLAIM ALLOCATION」をクリックします。

メッセージ署名のためにパスワード入力、または Ledger デバイスでの確認が必要になります。

請求完了の確認

Allocation のサイズや送付先アドレスが表示されれば、請求手続きは完了です。

ただし この時点ではトークンはまだウォレットに反映されません

⚠️ 注意点
  • 段階的配布:Claim が終わった後は、さらに「Thaw」「Redeem」という工程を経てはじめて Night トークンを実際に受け取れます。配布スケジュールは Midnight の公式情報を確認するようにしてください。
  • ハードウェアウォレット対応:現在対応しているのは Ledger(Nano X / Nano S / Nano S Plus)のみです。Trezor は署名要件の関係で利用できません。
  • 複数ウォレット:エアドロップ対象アドレスを複数お持ちの場合は、それぞれのウォレットで同じ手順を繰り返す必要があります。
✨ まとめ

つまり、Chrome 拡張機能版 Yoroi を使えば claim.midnight.gd に直接アクセスしなくても請求できるようになりました。

ただし、これはあくまで「受け取り準備の第一歩」であり、最終的に Night トークンをウォレットに表示させて使えるようにするには、今後の Thaw / Redeem フェーズを待つ必要があります。


5. チェーン別の“つまずき回避”ポイント

Glacier Dropは8つのチェーンに対応していますが、それぞれに微妙な仕様差があります。ここでは「つまずきやすいポイント」とその解決策を整理しました。

🔹 Cardano(ADA)
  • 同一ステークキー配下は合算される → 複数アドレスでADAを持っていても、同じステークキーなら1回のClaimでOK
  • Byronアドレスは要注意 → Shelley以降の「addr1」で始まるアドレスはネイティブ接続でOK。 → Byron時代のアドレスは手動経路のみ対応 。
🔹 Bitcoin(BTC)
  • アドレス種別によって対応が違う
    • Legacy(P2PKH/「1」で始まる)、Native SegWit(「bc1q」で始まる):対応済み。
    • P2SH(「3」で始まる):マルチシグ用途が多く、非対応
    • Taproot(「bc1p」で始まる):現在サポート拡張中、一部ウォレットのみ検証中 。
  • アドレスごとに請求が必要 → 複数アドレスにBTCを分散していた場合、それぞれでClaimを行う必要あり 。
🔹 Ethereum(ETH)/BNB Chain(BNB)/Avalanche(AVAX, C-Chain)/Basic Attention Token(BAT)
  • スマートコントラクトアカウントは不可 → マルチシグやスマートウォレット、DEXコントラクトなどは署名できないため対象外。 → 必ずExternally Owned Account(EOA)から請求すること 。
  • AvalancheはC-Chain限定 → P-ChainやX-Chainのアドレスは対象外 。
🔹 Solana(SOL)
  • PDA(Program Derived Address)は対象外 → 標準的なSolanaアドレスのみ利用可能 。
🔹 XRP Ledger(XRP)
  • Xamanウォレット必須 → 現在、唯一の対応ウォレットがXaman(旧Xumm)。他ウォレットや手動経路は不可 。
  • クラシックアドレスのみ対応 → 「r」で始まるクラシック形式が対象。X-address形式は不可 。

👉 これらの仕様差を理解しておけば、「接続できない」「対象外だった」というトラブルを大きく減らせます。

チェーン別対応状況一覧(Glacier Drop)
チェーンウォレット対応例アドレス種別の条件注意点
Cardano (ADA)Lace / Yoroi / Typhon / Gero / Eternl / VESPRLedger(Lace・Yoroi連携)Shelleyアドレス(addr1…)Byronアドレスは手動経路のみステークキー配下の複数アドレスは合算して1回のClaimでOK
Bitcoin (BTC)Ledger / Trezor / Leather / Phantom / Xverse / OKX などLegacy(P2PKH、1…)✅Native SegWit(bc1q…)✅P2SH(3…)❌Taproot(bc1p…)一部検証中アドレスごとに個別Claimが必要
Ethereum (ETH)Coinbase Wallet / Metamask / Ledger / Trezor / Brave / TrustWalletEOAのみ対象(スマートコントラクトアカウントは不可)BATもETHアドレス上のEOAのみ対象
BNB Chain (BNB)Coinbase Wallet / Metamask / Ledger / Trezor / Brave / TrustWalletEOAのみ対象DEXやコントラクトウォレットは不可
Avalanche (AVAX)Coinbase Wallet / Metamask / Ledger / Trezor / TrustWalletC-Chainのみ対象P-Chain、X-Chainは不可スマートコントラクトアドレス不可
Solana (SOL)Phantom / Solflare / Brave / Ledger / OKX標準アドレスのみ対象PDA(Program Derived Address)は不可
XRP Ledger (XRP)**Xaman(旧Xumm)**のみクラシックアドレス(r…)のみ対象X-address不可唯一の対応ウォレットはXaman。他の経路なし
Basic Attention Token (BAT)Brave / Coinbase Wallet / Ledger / Trezor / TrustWalletEthereum上のEOAのみ対象他チェーン上のBAT(ラップド/ブリッジ)は不可

6. Thaw(解凍)とRedeem(受け取り)の全体像

Glacier Dropで請求(Claim)を完了しても、すぐにNIGHTトークンを使えるわけではありません。NIGHTは「Redemption期間」に段階的に解凍(Thaw)され、その都度「Redeem(受け取り)」操作をすることで手元に移すことができます。

✅ Thaw(解凍)の仕組み
  • 請求直後はロック状態。すぐには送られてきません。
  • 解凍は4回に分割され、合計360日で100%解放されます。
    • 1回目:Claim後 1〜90日目のランダムな日に25% 解放
    • 2回目:その90日後にさらに25%(合計50%)
    • 3回目:さらに90日後に25%(合計75%)
    • 4回目:さらに90日後に最後の25%(合計100%)
Thawing schedule examples
✅ Redeem(受け取り)の流れ
  • 解凍された分は、NIGHT Claim Portalで「Redeem」操作をしてCardanoアドレスに送金する必要があります。
  • 受け取りの際にはCardanoネットワークの手数料(ADA少額)が必要です 。
  • 受け取りはその都度でも、最後にまとめてでも可能
    • 例:毎回25%ずつ受け取る
    • 例:360日後に100%を一度に受け取る
✅ Redemption期間と猶予
  • Redemption期間は360日間(=解凍の全過程)に設定されています。
  • さらに、最終解凍から90日間はClaim Portalが開いており、この期間にまとめて受け取りも可能です 。
  • つまり、Claim後は 最大450日間 の猶予があります。

👉 まとめると:

  1. Claimすると割当は「冷凍」状態
  2. 1年かけて25%ずつ「解凍」
  3. 解凍ごとにPortalで「Redeem」して受け取る

この流れを理解しておけば、「Claimしたのに届かない!」という誤解を避けられます。


7. 配分の全体像と“自分の目安”

Glacier Dropでは、NIGHTの総供給量のうち大部分が各チェーンごとの保有者に割り当てられています。これは、Midnightが既存の大手エコシステムから広く参加者を集め、分散的にコミュニティを形成していくための仕組みです。

✅ チェーン別配分割合

スナップショット(2025年6月11日)に基づくGlacier Dropの配分は以下の通りです。

  • Cardano(ADA):120億 NIGHT(全体の50%)
  • Bitcoin(BTC):48億 NIGHT(全体の20%)
  • XRP Ledger(XRP):26.23億 NIGHT(約10.9%)
  • Ethereum(ETH):23.05億 NIGHT(約9.6%)
  • Solana(SOL):14.29億 NIGHT(約6.0%)
  • BNB Chain(BNB):7.96億 NIGHT(約3.3%)
  • Avalanche(AVAX):0.43億 NIGHT(約0.18%)
  • Basic Attention Token(BAT):0.03億 NIGHT(約0.013%)

(配分図・換算表の抜粋)

✅ コンバージョンレート(換算レート)の例

自分のウォレット残高から請求できるおおよそのNIGHT数は、チェーンごとの換算レートで計算できます。例えば:

  • 1 ADA = 0.3466 NIGHT
  • 1 BTC = 696.9785 NIGHT
  • 1 ETH = 50.7321 NIGHT
  • 1 SOL = 2.9809 NIGHT
  • 1 BNB = 12.1748 NIGHT
  • 1 XRP = 0.04173 NIGHT
  • 1 AVAX = 0.4070 NIGHT
  • 1 BAT = 0.002589 NIGHT

👉 例)もしスナップショット時に 1,000 ADA を保有していた場合:

1,000 × 0.3466 = 346.6 NIGHT が請求対象になります。

✅ 自分の目安を知る
  • Claim PortalのEligibilityチェックで「実際の請求可能数」を確認できます。
  • 上記の換算レートを使えば、おおよその数字を事前に試算可能。
  • 配分は「各チェーンの総量」に応じて決まっているため、同じBTCでも「全体でどのくらいの人が保有していたか」によって割合は変わります。

👉 ここでのポイントは、「どのチェーンで、どれくらいの残高を持っていたか」によって請求可能数が大きく変わる、ということです。この記事を読んでいる方は、まずは自分のウォレット残高を換算してみるとよいでしょう。


8. セキュリティ&偽サイト対策(重要)

Glacier Dropは多くの参加者がアクセスするため、偽サイトやフィッシング詐欺の標的になりやすいイベントです。安心してNIGHTを請求するために、以下の対策を必ず押さえてください。

✅ 公式リンクを必ず確認

👉 上記以外のリンクやアカウントは偽物の可能性大です。

✅ よくある詐欺の手口
  • 「先にETH/BTC/ADAを送金すればNIGHTがもらえる」という詐欺
  • 公式を装った偽サイトでのウォレット接続要求
  • SNSやDMでの「特別オファー」「限定Claimリンク」

➡️ NIGHTの請求は完全無料。一切の先払いは不要です 。

✅ ウォレット接続時の注意
  • ウォレットが署名を求めるとき、内容が「Claimメッセージ」であることを確認
  • 「トークン送金」や「支払い承認」を求める署名は詐欺の可能性あり
  • 不審な挙動があれば即座に接続を解除
✅ チェックリスト
  • URLが midnight.gd ドメインであるか
  • ウォレットが求める署名が「Claimメッセージ」であるか
  • SNSで流れてきたリンクは踏まず、必ず公式サイト経由でアクセスしているか

👉 Midnightチームも「偽アカウント・偽サイトに注意してほしい」と繰り返し呼びかけています。安全にGlacier Dropを完了させるために、必ず公式チャネルを経由してください。


9. トラブルシューティング/FAQ

Glacier Dropはシンプルな設計ですが、チェーンやウォレットによって細かな違いがあるため、途中でつまずくケースも少なくありません。ここでは代表的なトラブルと対処法をQ&A形式で紹介します。

❓ Q1. 「Destinationが未使用でない」とエラーが出る
  • 原因:指定したCardanoアドレスが、すでに一度でも利用された履歴がある場合。
  • 解決法:ウォレットで新しい未使用アドレスを生成し、再度入力。Claim Portalの「CHECK IF UNUSED」で必ず確認を 。
❓ Q2. ウォレットが接続できない/リストに出てこない
  • 原因:未対応ウォレットを使っているか、接続方式が間違っている場合。
  • 解決法
    • Cardanoは「CIP-30ネイティブ接続」のみ対応。WalletConnectは不可 。
    • 他チェーンはWalletConnect対応が多い。公式リストにある「Verified wallets」を優先して利用。
    • どうしても未対応なら「手動経路」で署名する方法もある(要技術知識)。
❓ Q3. ハードウェアウォレットで署名できない
  • 原因:一部のLedger/Trezorが未対応。特にCardanoの場合、直接接続は不可。
  • 解決法
    • Ledgerユーザー:LaceまたはYoroiとペアリングして利用 。
    • Trezorユーザー:現時点ではCardano/Solana/XRPでは不可。ETHやBTCであればネイティブ接続またはWalletConnectで利用可能。
❓ Q4. Bitcoinの複数アドレスをどう扱えばいい?
  • 回答:BTCはアドレスごとにClaimが必要です。1つのウォレット内に複数アドレスがあっても、自動合算はされません 。
❓ Q5. ClaimしたのにNIGHTが届かない!
  • 回答:Claimした時点ではNIGHTはロックされており、すぐには届きません。Redemption期間に**段階的に解凍(Thaw)**され、解凍のたびに「Redeem」操作で受け取る必要があります 。
❓ Q6. 請求期間を過ぎてしまったら?
  • 回答:Glacier Drop(終了日2025年10月20日)で請求できなかった割当は、次のScavenger Mineフェーズに持ち越されます。完全に消滅するわけではないので安心してください 。

👉 上記以外にも、公式サイトのFAQページやDiscordコミュニティで随時サポートが提供されています。トラブルが解決しない場合は、必ず公式チャネルを通じて確認するようにしましょう。


10. 参考リンク集(巻末)

Glacier Dropに関する正しい情報は、必ず公式チャネルから入手してください。以下に主要な公式リンクを整理しました。

🔹 Claim関連
🔹 対応ウォレット/互換性
🔹 配分とスナップショット
🔹 Midnightトークノミクス
🔹 公式チャネル

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DRep ID:

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ダイダロス用👇
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