2021年を振り返り2022年を展望する
独自性を極めたカルダノプロトコル2.0へのアップグレード
皆さま、今年も残すところ3日となり怒涛の2021年が終わろうとしています。今年はカルダノプロトコルはの2.0とも呼べるメジャーアップグレードを実現し、マルチアセット、スマートコントラクト等のカルダノ史上マイルストーンとなる新機能が追加されました。
これにより、来年の初旬には、新規プロジェクトが続々とリリースされ、いよいよカルダノエコシステムが拡大し、カルダノが提唱するReallFiの時代が始まることになります。
これらのマイルストーンはカルダノならではの独自性とイノベーションが傑出しており、2022年はまさに新しい暗号時代を切り開くものでした。
それではカルダノの史上最大のマイルストーンとなるアップグレードを経験したこの一年を、マルチアセット、分散化、スマートコントラクトなどキーワードをピックアップし、これを中心に取り上げ振り返ってみましょう。
なお、カルダノの一年はカルダノ財団が記事にまとめていますので、ぜひこちらの記事『2021: 驚異的な成長を遂げる1年』もご覧ください。
マルチアセットの時代が到来
まず今年最大のマイルストーンの一つであるマルチアセットの導入について見ていきましょう。
2021年3月2日午前6時43分51秒に、カルダノ ‘Mary’ プロトコルのアップデートが カルダノメインネットに適用されました。これによりカルダノにマルチアセット時代が到来しました。
これはただのマルチアセットではありません。カルダノの独自の設計によりもたらされたものです。
マルチアセットについて、記事『ついにカルダノに新たなマルチアセットの時代が到来』では次のように伝えています。
カルダノユーザーはマルチアセットトークンをADAと同等のネィティブトークンとして、カルダノプラットフォームで発行できるようになりました。これはADAと同等のセキュリティを兼ね備えたトークンを発行できる上に、トークン発行後、ADA同様にガバナンスシステムを簡単に利用可能です。
『ついにカルダノに新たなマルチアセットの時代が到来』
イーサリアムではトークンを発行する際に、ネィティブではなくスマートコントラクトを使用してトークンを発行管理する必要があります。これにより取引のための手数料が高騰してしまい、多くのユーザーが使用することを遠ざけてしまう原因になっています。
一方カルダノ上ではトークンを発行する際に、スマートコントラクトを使用せずにネィティブなマルチアセットトークンが発行できるため、プログラミングによる人的ミスを防ぐことができると同時に、スマートコントラクトを書かなくていいのでコストが安く、当然スマートコントラクトがブロックチェーンとやり取りするための手数料も不要になります。
このようにカルダノの独自技術によるマルチアセットは、イーサリアムのERCトークンを包含しながら、実用性と柔軟性を高め、さらにスマートコントラクト機能との完全統合で、さらに今後のDeFi市場やDApps展開において、新たな市場を切り開く可能性をもたらしたのです。
カルダノ・コミュニティが100%ブロックを生成する完全分散化の実現への偉大なる一歩
そして、2020年の最大のマイルストーンとなったシェリー(Shelley)プロジェクトの導入以来続いたコミュニティによるブロック生成100%分散化が2021年4月1日午前6時43分51秒に達成されました。
これについて、記事『歴史的快挙!カルダノ・コミュニティが100%ブロック生成する完全分散化の実現』では次にように書いています。
エポック257(シェリーエポック49)、2021年4月1日午前6時43分51秒(今日)待ちに待った日が訪れました。歴史的快挙と言っていい大ニュースです。
『歴史的快挙!カルダノ・コミュニティが100%ブロック生成する完全分散化の実現』
10年後には誰もが知ることとなる2021年4月1日午前6時43分51秒という瞬間(とき)は、歴史のターニングポイントとして歴史書に載るほどの歴史の転換点となるでしょう!
少し、大袈裟に書いているかもしれませんが、今でもこれはそう思える歴史的に重大な出来事として、後世に伝えていくべき記念日だと思います。
カルダノの分散化は次の三つの柱と共に進められており、残り二つは分散型P2Pネットワーク、と高度なガバナンスになります。
分散型P2Pネットワークはすでにテストネットで導入されており、来年リリースが期待されます。
また高度なガバナンスにおいても、社会的実験としてすでにプロジェクト・カタリストが開始されており現在、Found7が進行中、来年にはさらに高度なガバナンスとして二院制(オフチェーン、オンチェーン)による真の流動性民主主義の実現がもたらされる可能性があります。
遂にスマートコントラクト!
そしてスマートコントラクト搭載となるカルダノ史上最大のマイルストーンが2021年9月13日午前6時44分51秒達成されました。
記事『あたらしい世界、未来永劫進化し続けるカルダノ』では次のように書いています。
いよいよ2021年9月13日午前6時44分51秒、この瞬間にカルダノは歴史を変えるスマートコントラクト機能を導入し、新しい世界が始まりました!
記事『あたらしい世界、未来永劫進化し続けるカルダノ』
中略
(カルダノは)ビットコインとイーサリアムが成し遂げたイノベーションを統合し、更にその先へと進んだソリューションをもたらしました。これはEUTXO(拡張UTXO)と呼ばれ、ビットコインの高度なセキュリティと、イーサリアムのスマートコントラクト技術を統合し、さらにその先へ一歩進めたものです。
中略
(カルダノは)これまでのブロックチェーンのボトルネックであったスケーリングやセキュリティ、相互運用性について永続的なアップグレードをもたらします。この意味は国家レベルのデジタルインフラとして機能するプラットフォームとして十分な素養を得たことになります。
中略
カルダノはまさにブロックチェーンを次のレベルへと押し上げ、本格的な分散型社会および経済の到来を告げるものとなるはずです。
中略
カルダノ・エコシステムは、イーサリアムのコピーのみならず、全く新しいエコシステムを作る可能性を切り開きます。これは、先程のべたカルダノの独自性によるものです。
カルダノは、遂に独自のEUTXOを完成させ、ユニークで柔軟性に富んだ持続可能なさまざまなソリューションを提供することで、ビットコインとイーサリアムのさらに上をいくスマートコントラクトプラットフォームとしての基盤を作り上げました、
2022年はカルダノの年になる
このように、カルダノは現在カルダノが提唱するRealFiという暗号経済を来年スタートさせる準備が整い、すでに多くのプロジェクトがリリースの準備を進めています。そのうちいくつかのプロジェクトは1月中にリリースされる可能性があります。
SundaeSwapもテストネットを開始しており、SPOもテストネットでスクーパーの導入を開始しています。
2022年は間違いなくカルダノの年になることは間違いないでしょう。その理由はカルダノの独自技術による持続可能性、安全性、コストやスピード、スケーリングの最適化のよるもので、カルダノは永続的に進化するスパイラルな成長曲線を完成させています。詳しくは下記の記事をご覧ください。
このようにカルダノは多くのマイルストーンと共に、それ以外にも、DjedやAtalaPRISMなどのプロジェクトが進行中です。これらは2022年には多くのプロジェクトに導入されることになるでしょう。
SIPOの活動を振り返る
今年最後の『エポックな日々』とあって、SIPOの本年度の活動報告と今後の目標についてもお知らせいたします。
今年はSIPOが行ってきた目標と試みとして、主に次のようなものがりました。
- 『SPOとしての基盤作りと新しい試みに挑戦する』
- 『インプットとアウトプットを継続して行う』
- 『新しいチャレンジ』
- 『日本から新規プロジェクトを立ち上げる』
これらの試みは全てカルダノコミュニティの皆さまの支援のもと行われました。とても貴重な経験をすることができたことに大変深く感謝いたします。
『SPOとしての基盤作りと新しい試みに挑戦する』
SPOとしての基盤作りとは、ITN時代(シェリーのテストネット)以来プールの運営に必要な知識と経験を積み重ね続けることでした。
当初はマニュアルやドキュメントはない状態でのスタートでしたが、テレグラムを中心としたコミュニティリソースにより、SPO運営における必要なスキルを多く学ぶことができました。これはSPOコミュニティにおいて多くの友人ができたことに加え、カルダノを支える世界規模のSPOコミュニティの創出がありました。
現在3000程のプールが運営されており、ADAホルダーの皆さまとSPOのコミュニティが協働で100%ブロックを生成する完全分散化が実現されることとなりました。
SIPOのプール運営のための必要な活動内容には、次にようなものがあります。
- 技術リサーチ
- ノードのアップグレードへの対応
- 委任者様へのサポート
- 公式サイトおよびツィッターでの運営状況の報告
- マーケティング
- プロジェクトカタリスト
これらはSPOが委任者を獲得しブロックを生成するために必要な基盤となっており、SPOの誰もが日々継続して行う作業です。SPOはまだまだ始まったばかりで、カルダノ・プロトコルが進化しつづける度にそれに伴うアップグレードが必要で、そのための情報とスキルの更新が必要になります。
また、カルダノネットワークを支えるプルーフ・オブ・ステークの特徴である委任を獲得しブロックを生成するという性質上、委任者さまのサポートと、運営状況の報告、カルダノに新規ユーザーをもたらし、ステーキング(委任)していただける方を見つけるためのマーケティングも重要です。
『インプット・アウトプットを継続して行う』
今年の初めから始めた『エポックな日々』の連載はとてもチャレンジングでした。5日に一回の記事公開のため、非常にプレッシャーとなり、挫けそうなこともありましたが、今年はなんとかそれをやり遂げることができました。
情報収集(インプット)として、日々のニュースや海外記事の翻訳、マニュアル作り、特集記事なども重要で、とにかくインプットをしなければ、アウトプット(エポックな日々)もできません。
カルダノが歴史を変えたこの一年をブログで刻むことをテーマにしていましたので、この一年をなんとか続けられたのはとても良かったと、ほっとしています。
『新しいチャレンジ』
2021年は新しいチャレンジとして主に二つのことがありました。
一つは東京都千代田区区議会でブロックチェーンについての公開質問を行うことでした。
日本のブロックチェーン展開のための新しいビジョンを、うがい 友義 議員(千代田区議会 自由民主党)のリーダーシップのもと、東京都千代田区議会で提案させていただきました。
これは、今後の”デジタル技術を活用した地域ブランディング”において、また日本のブロックチェーンを推進するための提案であり、これは後で紹介します『ポイントシステムを活用した持続可能な循環型地域活性化システム』の布石となると考えています。
詳しい内容は下記の記事『メタヴァース戦略特区としての秋葉原、千代田区をアジアのクリプトヴァレーに』をご覧ください。
この議会での発言の模様を下記のリンクから動画視聴できますので、ぜひご覧ください。
動画リンク:千代田区議会インターネット議会中継
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http://www.kensakusystem.jp/chiyoda-vod/video/R03/R030916-5.html
二つ目は、SPOとしての新しい試みとして、SubdaeSwapのプロジェクトにScooperとして参加できたことは大きなチャレンジでした。この試みでは、ISPOとScooperライセンスを得るためのコミュニティによる選挙にも参加しました。応募500以上の中から280以上のプールが選挙に参加し、30のプールが選ばれるという、カルダノエコシステム上のCatalyst以外の最初のガバナンスプロジェクトでした。
このプロジェクトはSPOのあり方にも、今後大きな影響を与えるであろうと考えてり、このような多くのプロジェクトが立ち上げると予想します。
この投票の結果は、日本のSPOである『SIPO』と『XSP』さんが、それぞれ2位、3位で当確しました。これは日本のADAホルダー、カルダノコミュニティの保有力、行動力を世界に知らしめる結果となるものでした。これにつきましても、日本のカルダノコミュニティの皆さ真の熱い応援、あらためまして深く感謝申し上げます。
このSundaeSwapプロジェクトは、カルダノを知らなかった新規ユーザーの流入も、もたらすものと考えています。来年初旬にはカルダノエコシステムでの待望のDEXがリリースされることで、非常にワクワクする展開となっています。
『日本から新規プロジェクトを立ち上げる』
SIPOも何か日本から新規プロジェクトをカルダノでスタートできないかと昨年から模索していたところ、サイモンズさんとの”奇跡的な”出会いにより、2022年に「ポイントシステムを活用した持続可能な循環型地域活性化システム」をカルダノプラットフォームで立ち上げることを発表することができました。
まだ、このプロジェクトは最初の段階ですが、既に「ポイントシステムを活用した持続可能な循環型地域活性化システム」として、地方自治体にも導入されている会員数220万人(2021年6月現在)プロジェクトをカルダノブロックチェーンで展開できることは、非常に大きなインパクトのあることだと考えます。
これにはチャールズ・ホスキンソンさんにも是非すぐに知ってもらいたい、サポートを得たいと考え、年末の忙しい中IOHKさんと協議をスタートさせています。
またZZZのYUTAさんのお力をいただくことができ、一緒にこのプロジェクトの成功を目指してこのプロジェクトのサポートに突き進んでいきますので、皆様の温かい応援を何卒よろしくお願いできれば幸いです。
詳細はぜひこちらの記事『2022年「ポイントシステムを活用した持続可能な循環型地域活性化システム」がカルダノで始まる』をご覧ください。
最後に
本当2020年に続いて2021年は皆様の熱い応援とご支援、そしてSIPOへのステーキングに支えられた一年でした。そして今年の皆様にいただいた経験を2022年に活かすべく、更にアップグレードしてカルダノコミュニティに貢献できればと思います。
2022年も皆様の熱い応援を何卒よろしくお願いいたします。
もしこの記事が気に入っていただけましたら、SIPO、SIPO2、SIPO3への委任をどうぞよろしくお願いいたします!10ADA以上の少量からでもステーキングが可能です。
ステーキングについて知りたい方は、下記の記事をご参考ください。
ステーキング(委任)とは?
カルダノ分散型台帳システムによるステーキングの魅力とその方法:2021版
Q&A:カルダノ、ステーキングに関する基本的な説明集
ダイダロスマニュアル
ヨロイウォレット Chromeブラウザ機能拡張版マニュアル
ニュース動向 & ステーキング状況 in エポック310
カルダノネットワークは超分散型です
Caranoには、他の一般的なblockchain プラットフォームよりも多くのバリデーター(SPO)があります。
3140は、カルダノで実行されているバリデーターの数
2022年「ポイントシステムを活用した持続可能な循環型地域活性化システム」がカルダノで始まる
2022年度にカルダノから日本発新規プロジェクトをスタートさせる準備を整えることができました
2021: 驚異的な成長を遂げる1年
カルダノのロードマップの最初の3段階、Byron、Shelley、Goguenがほぼデプロイされ、多様なエコシステムの参加とネットワークの成長が可能になりました。主な開発内容としては、ブロック生成の完全分散化と、データストレージ、アセット作成、スマートコントラクト機能などのアプリケーションをカルダノ上で実現することができました。
これからの1年は、まずBashoに、そしてVoltaireに移行していく予定です。Bashoでは、ネットワークを数十億のエンタープライズグレードのトランザクションにスケールさせることにフォーカスし、Voltaireでは、オンチェーンでのガバナンスの拡大にフォーカスしていく予定です。
COTI、AdaSwapと提携し、Djed StablecoinのDEX上場および統合の機会を探る
COTIは、カルダノネットワーク上で初の分散型取引所を設立するエコシステムビルダーのAdaSwapと提携し、DjedをAdaSwap DEXに統合する方法を検討することを発表。