AIと思考ツールの力―チャールズ・ホスキンソン氏の論考
チャールズ・ホスキンソン氏は最新の動画で、AIを使って現代社会の問題を深く考察する方法について論じました。この動画のテーマは「思考ツールとしてのAI」です。私たちは、絶えまないプロパガンダやマスコミュニケーションに影響され、真実を見極めることが難しくなっています。それを追使する方法の一つとしてAIを活用することができます。
ミームが示す社会の分裂
ホスキンソン氏は、X上で流行しているミームを使って、人々の思考がいかに政治的な立場に大きく影響されるかを述べました。
そのミームの内容は以下のようなものでした。
- 店が盗難にあったとします
- イーロン・マスク氏が防犯カメラの映像を見て犯人を特定します
- しかし、人々はマスク氏を逮捕しようとします
このミームは、政治的な立場によって大きく観点が分かれることを示しています。右派の人はこれを「マスク氏は認められるべきことをしただけなのに、人々は他を非難しようとしている」と観て、左派の人は「これは不平等な政策の証拠だ」と反応する。
AIでミームを深く分析
ホスキンソン氏はこのミームをChatGPT-4.0に詰め込み、それがどれほど正しいのかを検証しました。これにより、イーロン・マスク氏の政策の正当性や政府活動の映音を検証するのに、AIがどれほど有用かが得られました。
合理的無知の克服
この動画の大きなテーマは「合理的無知」です。おおくの人は、情報を集めることに大きなコストがかかるため、あえて深い考察を避けることがあります。しかし、AIの登場で、知識の取得にかかる時間やコストが大きく短縮されました。
私たちは、AIを使って自分自身の思考力を高め、正しい判断を下すことが可能になっています。誰かに一方的な意見を押し付けられるのではなく、自分の頭で深く考える時代がやってきたのです。
以下はチャールズ・ホスキンソン氏動画「Thinking Tools」を翻訳したものです。
チャールズ・ホスキンソン氏動画「Thinking Tools:思考ツール」全翻訳

こんにちは、チャールズ・ホスキンソンです。暖かく晴れたコロラドからライブ配信しています。コロラドはいつも暖かく、いつも晴れています。時にはですが。今日は2月13日です。今日はまた動画を作成しています。今日は昔よく話していたことについて少しお話ししようと思います。
皆さん、昔のチャールズを覚えていますか?政治が狂う前の話です。ちょっと昔に戻るような感じですね。今日の動画の前提は、私たちは皆、少なからずダメージを受けているということです。私たちは皆、絶え間ないプロパガンダの被害者です。それは終わることのないものです。
主流メディアによって、私たちは本当にお互いを理解し、共感することが極めて難しくなっています。人々は、互いにまともな会話をするのが非常に困難な状態になっています。私たちは互いに話をすれ違わせてしまうのです。
だからこそ、私はこの動画を作成しようと思いました。そして、二つの異なるミーム(ネット上で広まる画像ネタ)を紹介し、それらについて少し話したいと思います。また、これらのミームを人工知能の観点から見せながら、AIの面白さを皆さんにお見せしようと思います。
では、画面を共有しますね。ちょっと待ってください……一旦閉じて、もう一つも閉じます。サイズ調整したものを開きます。そのほうが見やすいので。
では、皆さん準備はいいですか?私はこれが結構面白いと思ったんですよ。
ここに、「イーロン・マスクのロケットマン」に関するちょっとしたミームがあります。
ミームの内容:
あなたの店が強盗に襲われた。
イーロン・マスクが防犯カメラの映像を確認し、犯人が誰かを教えてくれる。
すると今度は、あなたがイーロンを逮捕しようとする。
「お前はバカだ。」
このミームは今、Twitter(X)上で広く拡散されています。
このミームの解釈:
あなたの政治的立場が、この画像の解釈を完全に決定するでしょう。
右派寄りの人は、この画像を見て「まあまあ、これは面白いし、ある意味正しい」と思うでしょう。
一方で、左派寄りの人は、おそらくこの画像を見てひどく怒るかもしれません。
「そんなの不公平だ!」「事実と違う!」「お前はファシストだ!」「ナチス支持者だ!」「ヒトラーを崇拝しているのか!」……と、そんな感じで怒るでしょう。
私が左派に共感しない理由
私が今、左派に対してあまり同情できないのには理由があります。
私は、この政権によってかなりトラウマを抱えています。
左派の人たちは、被害者意識についてよく話しますが、実際のところ、バイデン政権の間に仮想通貨業界は本当にひどい目に遭いました。
そして、正直なところ、政府全体の運営についても非常に問題がありました。
私たちは毎日のように嘘をつかれていたのです。
多くの人はそれを認めたくないかもしれませんが、それは事実です。
今、多くの人は、その状況から解放されることを心から楽しんでいます。
しかし、左派の人々は、このような現実を認めることができないようです。
人工知能がもたらす新しい視点
この動画の大きなポイントの一つは、「人工知能は私たちの共感と人間性を取り戻す手助けをしてくれるかもしれない」ということです。
もちろん、私たちがそのように使うことを選択すれば、という話ですが。
では、具体的に見ていきましょう。
このミームを少し分析し、ChatGPT-4.0に投げてみました。
ミームの画像をAIに見せて、私はこう尋ねました。
「このミームはどの程度正確ですか?」
もちろん、AIは文脈が完全に理解できるわけではないので、まずその背景を説明する必要がありました。最初に一般的なイーロン・マスクに関する話として解釈されましたが、私は「いやいや、これはDoge(政府効率化省)についての話だ」と補足しました。
すると、AIはこう答えました。
AIの解釈:
「あなたが言及しているミームは、イーロン・マスクの政府効率化省での役割を、犯罪捜査における彼の貢献と比較するものですね。彼が役立つ情報を提供したにもかかわらず、なぜか非難されてしまうという内容です。このアナロジーの正確性について評価してみましょう。」
AIは、次のような要点を整理しました。
1. Doge(政府効率化省)とは何か?
2025年1月25日、トランプ大統領が大統領令を発令し、「政府効率化省(Doge)」を設立し、イーロン・マスクをその長に任命した。
Dogeの主な目的は、政府支出を削減すること。無駄な支出を洗い出し、不要な機関を廃止し、人員削減を進めることが目的だった。
2. マスクがDogeで行った具体的な行動
• 米国国際開発庁(USAID)や消費者金融保護局(CFPB)といった政府機関を解体。
• これらの行動は「コスト削減と効率向上のため」と説明された。
3. ミームのアナロジーの正確性について
• ミームの意図: 「マスクは問題(無駄な政府支出)を指摘し、対策を講じているのに、なぜか批判されている」という内容。
• 批判者の意見: Dogeの手法は「強引すぎる」「透明性が欠如している」とされ、法的な問題や権限の越権行為が懸念されている。
• 結論: ミームは「マスクは不当に非難されている」という視点を示しているが、実際の状況はもっと複雑であり、法的課題や影響についても考慮する必要がある。
さらに、AIは「では、Dogeが実際にどのように機能しているのか?」という視点で議論を続けました。
私は次の質問をしました。
「イーロン・マスクがただ政府の無駄遣いや腐敗を指摘しているだけなら、なぜ彼が非難されるのか?」
すると、AIはこう答えました。
「確かに、もしDogeの役割が単に問題を指摘するだけなら、彼を非難するのは不公平です。しかし、Dogeの推奨は実質的に大きな影響を与え、行政に対して強い影響力を持っています。」
AIが整理したポイント:
• Dogeの役割は「助言機関」であり、直接の執行権限は持たない。
• ただし、Dogeの提案は極めて大きな影響力を持つため、実際の政策決定に大きく関与している。
• 批判の主なポイントは、Dogeの透明性の欠如や、政治的イデオロギーに基づいた強引な施策である。
さらに、私は次の質問をしました。
「このプロセスを改善するにはどうすればいいのか?」
AIは、以下のような提案をしました。
1. 透明性の向上と市民参加の拡大
• 予算削減や機関廃止の理由を詳細に説明する。
• 影響を受ける職員、経済学者、一般市民からの意見を取り入れる。
• 公開討論や質疑応答の場を設け、決定プロセスを民主的にする。
2. 単なる「削減」ではなく「改革」に重点を置く
• 単純な人員削減ではなく、時代遅れのプロセスを見直し、業務効率を向上させる。
• 例えば、冗長な契約や不要な支出の削減に重点を置く。
• 具体的なパフォーマンス指標を設定し、改善状況を評価する。
3. 独立した監視機関の設立
• 超党派による監視委員会を設置し、Dogeの決定が公平であることを保証する。
• 段階的な実施計画を作成し、過度な混乱を防ぐ。
私は次に、こう尋ねました。
「Dogeの改革案を超党派で進めることは可能か?」
すると、AIは次のように分析しました。
• 500億ドル以上の予算削減や1万人以上の職員削減を伴う提案は、超党派の承認を必要とするべき。
• しかし、超党派のプロセスを導入すると、意思決定が遅れる可能性がある。
• それでも、急激な改革は法的課題を引き起こし、次の政権で覆される可能性が高いため、慎重に進める方が持続的な改革につながる。
私はさらに尋ねました。
「でも、それでは改革が遅くなりすぎるのでは?」
AIの答えはこうでした。
「確かに、超党派のプロセスを取り入れると遅くなる。しかし、改革が遅くても安定して持続する方が、急激な変革よりも長期的には効果的である。」
そして、AIは次のような対策を提案しました。
1. 即効性のある無駄削減を優先する
• 明らかに無駄な支出の削減を迅速に実施する。
• 例えば、不必要な契約や冗長なプログラムの即時削減。
2. 政治的逆転を防ぐための仕組みを作る
• 前例のある成功事例を参考にする。 例えば、軍事基地の統廃合は、超党派の合意を得たうえで進められたため、後の政権交代でも維持された。
3. 官僚機構の「慣性」を活用する
• 官僚機構は変化を嫌うが、それを逆に利用し、徐々に変革を進めることで持続可能な改革を実現する。
このように、AIを活用すると、単なる「政治的なミームの解釈」を超えて、政策の深い分析が可能になります。単に「イーロン・マスクが政府改革をしている」とだけ考えるのではなく、その背景や影響について客観的に理解することができるのです。
続きの翻訳を進めます。
このようにAIを使って議論を深めていくと、単なる感情的な反応ではなく、よりバランスの取れた考察が可能になります。
これは「民主党が最高で、全てが素晴らしい」と言っているわけではありません。
むしろ、極めて冷静で、責任ある議論の進め方です。
そして、さらに議論を続けることも可能です。
例えば、「政府がこれほどまでに腐敗し、機能不全に陥っているのであれば、何か劇的な変革が必要ではないのか?」という視点を持つこともできます。
Dogeのような急進的な改革は、政府が完全に壊れている場合にこそ必要なのではないか?
このような疑問を投げかけることで、自分自身の立場をより明確にすることができます。
もし、「政府が根本的に壊れていて、即時の改革が必要だ」と考えるならば、Dogeのような大規模な変革には意味があるかもしれません。
しかし、それが「戦略的に実行され、混乱を引き起こさない形で進められる」ことが前提となります。
AIは次のようなシナリオを提示しました。
1. 急進的なDogeの施策
• すぐに予算を凍結し、一部の無駄なプログラムを廃止する。
• 各政府機関に対して90日以内のパフォーマンス改善を義務付ける。
• 毎月「最も無駄な政府機関トップ10」を公表し、予算削減を自動化する。
2. リスクと課題
• 法的な問題が発生し、多数の訴訟が提起される可能性がある。
• 政府機関の急速な縮小が行政サービスの混乱を招く。
• 政権交代が起きた場合、すべての政策が逆転するリスクがある。
3. 解決策
• バランスの取れた改革を模索する。
• 超党派の合意を取り付けることで、継続性を確保する。
• 公的な監視機関を設置し、改革の透明性を高める。
このように議論を深めていくことで、「短期的な破壊」と「長期的な改革」のバランスをどう取るかという重要な視点が見えてきます。
AIは「思考ツール」として活用できる
では、ここで重要なのは 「AIがどのように私たちの思考を助けるか」 という点です。
単にミームを見て「面白い」「ムカつく」と反応するのではなく、AIを活用することで、より深い議論を展開し、事実関係を掘り下げることが可能になります。
例えば、このような議論の進め方もできます。
• 「この改革が二大政党制の枠組みの中で機能するのか?」
• 「過去に同様の政策が成功した事例はあるのか?」
• 「アメリカ以外の国で、類似の施策が行われたことはあるか?」
実際にAIに尋ねたところ、アルゼンチン、アイスランド、ジャマイカ、リトアニア などの国が過去に大規模な政府改革を実施したことがあると判明しました。
アルゼンチンの事例:
• 政府支出の削減を強行。
• 経済的な安定を取り戻したが、一方で社会的な混乱も発生。
• 短期的には成功したが、長期的な影響については議論が分かれる。
こうしたデータを参照することで、「本当にこの改革は成功するのか?」という疑問に対して、より実証的な答えを得ることができます。
重要なのは、「自分の意見を持つこと」ではなく、「自分の意見を深めること」です。
AIを活用すれば、そのプロセスが格段にスムーズになります。
プロパガンダと誤情報の影響
ここで、もう一つ重要な視点があります。
それは、「私たちの思考がどれほどプロパガンダや誤情報に影響されているか」という点です。
例えば、最近ではAIが生成したフェイク画像やニュースが大量に流通しています。
AIに画像を分析させると、「この画像がAI生成かどうか」を特定することも可能です。
例えば、ある画像についてAIに分析させたところ、次のような点が指摘されました。
• 顔の構造が不自然
• 背景のディテールが曖昧
• テキストが歪んでいる
• 光の当たり方が不自然
こうした分析結果から、「この画像はAIによって作られた可能性が高い」と判断できます。
今後、フェイクニュースや誤情報がさらに高度化する中で、AIを活用して真実を見極めるスキルが不可欠になります。
「合理的無知」とは何か?
ここで、もう一つ重要な概念があります。
それは 「合理的無知(Rational Ignorance)」 という考え方です。
合理的無知とは?
• 人間は、情報を得るコストが高すぎる場合、意図的に「無知のままでいる」ことを選択する という現象。
• 政治や経済に関する深い知識を得るには膨大な時間と労力が必要だが、それに見合うメリットが感じられないため、「わからないままでいい」と判断する。
例えば、これまで政府の改革について深く調べようとすると、膨大な時間と専門知識が必要でした。
しかし、AIの登場により、これまで何時間、何日もかかっていた調査が、数分で完了できるようになりました。
つまり、AIの活用によって「合理的無知」が克服される可能性があるのです。
結論:「思考の自由」を取り戻す
私たちは今、史上初めて、リアルタイムで**「博士号レベルの分析」を手軽に行えるツールを手にしました。**
これは、人類史において画期的な出来事です。
「グループシンク(集団思考)」から抜け出し、自分自身で考えることが可能になったのです。
もはや、私たちは特定の政治グループやイデオロギーに盲目的に従う必要はありません。
代わりに、AIを活用して、あらゆる情報を客観的に分析し、自分の意見を形成することができます。
何を信じるかは、あなた自身が決めるべきです。
ただし、そのためには「知識を深める努力」が必要です。
AIは、その努力を強力にサポートしてくれます。
だからこそ、今こそ「思考の自由」を取り戻す時です。
最終的なメッセージ:
• 「考えろ」
• 「AIを活用しろ」
• 「自分自身の意見を持て」
• 「情報を鵜呑みにするな」
• 「社会の常識を疑え」