『AIRA×Cardanoが示すWeb3公共圏の未来──地方から始まる分散型インフラ革命』Catalyst Fund14「投票」始まる
Hydraが動き出す時、地方経済は蘇る──AIRAイザナミは、「公共×Web3×Cardano」の交差点で生まれたリアルユースケース
第1章｜なぜ今「地方からWeb3」なのか？
少子高齢化、人口減少、税収の減少、財政の硬直化──。
こうした社会課題に真正面から向き合わざるを得ないのが、日本の地方自治体です。すでに多くの自治体で、公共サービスの維持や地域経済の持続可能性に限界が見えはじめています。行政職員の不足、地域商業の空洞化、観光客の偏在、ボランティアの高齢化…。どれも一朝一夕には解決できない、深い構造的な課題です。
けれど同時に、こうした“困難の最前線”にこそ、Web3の出番がある──そんな考え方が広がりはじめています。
地方の課題にブロックチェーンが役立つ？いいえ、「もう始まっています」
ブロックチェーンというと、まだまだ「金融」「DeFi」「NFT」のイメージが先行しがちかもしれません。でも実はすでに、日本の地方ではブロックチェーン的な思想──透明性、非中央集権、自律的な経済圏づくり──が求められています。
そしてそこに、「AIRAイザナミ・プロジェクト」というWeb3実装型プロジェクトが登場しました。
AIRAは、Web2時代からすでに300万人以上の市民ユーザーと30以上の自治体に導入されてきた、地域ポイント＆CRMプラットフォーム（株式会社サイモンズ）を、Cardano L1とHydra L2の上に載せていくプロジェクトです。
つまり、まだ“使われていない”仕組みをゼロから作るのではなく、すでに「日常の中で使われている公共サービス」を、ブロックチェーン上に移行しようとしているのです。
これは、実に大きな意味を持ちます。
Web3の実装が「実験」や「限定的なデモ」ではなく、社会そのものの基盤として定着していく流れの中で、AIRAのようなプロジェクトはまさに「第一陣」だと言えるでしょう。
日本の“地方発DAO”構想──それはSFではなく現実解
いま、世界中で注目されているテーマのひとつが「地方のDAO化」です。
都市国家・地域共同体・マイクロエコノミー──こういった単位で経済や政治の主導権を取り戻そうという動きは、米国でも、ヨーロッパでも、アジアでも活発化しています。
その点で、日本の地方自治体は、まさに最適なユースケースです。
- 独自の条例や政策を実行できる「地方分権」の法的枠組み
- 公共サービスや地域通貨の設計に柔軟性があること
- 市民参加型の地域政策（住民投票やまちづくり）が盛んであること
これらは、ブロックチェーンが描く「分散型社会のプロトタイプ」を実装するうえで、理想的な環境だと言えます。
米国の「金融再起動」と日本の地方自治体の交差点
加えて、2025年夏、米国では「Responsible Financial Innovation Act（責任ある金融イノベーション法案）」という大きな転換点が生まれました 。この法案では、自己管理ウォレット、ステーブルコイン、補助資産（非証券トークン）、分散型ガバナンスの制度的正統性が法的に明文化されつつあります。
つまり、今後は“ブロックチェーンに対応できる行政”や“オンチェーンで予算を運用できる地域経済”が、現実に制度と接続する可能性が高まっているのです。
日本においても、この動きは無関係ではありません。特に、地方レベルでの分散型経済圏やWeb3的な住民参加型プラットフォームは、国家単位では難しくても、市町村レベルではすぐに実装できるスケール感を持っています。
そして、それを現実に動かそうとしているのがAIRAであり、支えるのがCardanoなのです。
第2章｜AIRAイザナミ・プロジェクトとは何か？
AIRAイザナミ・プロジェクトは、「地方自治体のためのWeb3基盤を、現場で機能させること」を目的とした、きわめて現実的かつ先進的な取り組みです。
このプロジェクトの特徴は、「理想を追いかけるWeb3」ではなく、「すでに機能している公共システムを、ブロックチェーン上で進化させる」という点にあります。つまり、“ゼロからの構築”ではなく、“社会の中ですでに動いている仕組みのWeb3化”というアプローチをとっているのです。
すでに全国30自治体・300万人が利用中のWeb2基盤がベース
AIRAイザナミの最大の強みは、単なるPoCやコンセプトではなく、すでに日本全国で使われている実績あるWeb2インフラを出発点としていることです。
この基盤を構築してきたのが、株式会社サイモンズ。彼らが提供してきた地域ポイントやCRMシステムは、観光庁にも採択され、奈良市、鹿児島市、指宿市、呉市、御浜町、高畠町など、全国各地の地方自治体で活用されています 。
たとえば…
- 奈良市では、観光と商店を結ぶスタンプラリー施策に
- 指宿市では、Instagramキャンペーンと連動した観光促進に
- 呉市では、地域アプリ「マイくれ」を活用した商店街活性化に
こうした実例がすでに多数存在しています。
AIRAイザナミ・プロジェクトは、これらの成功例をCardanoブロックチェーン上に移行しようとしています。
AIRAが担うWeb3化──Hydra・NFT・ZK・DeFiの総合統合
Web3移行の中心を担うのが、株式会社AIRAです。サイモンズの持つ自治体ネットワークと現場運営ノウハウを活かしつつ、AIRAがCardano L1 / Hydra L2上での実装とアーキテクチャ設計を行っています。
すでにCatalyst Fund8では、Phase Iとしてポイントのオンチェーン発行やトランザクション処理の実証に成功済みです。
そして今回、Catalyst Fund14で提案されているのが、フェーズII（実社会での統合・拡張フェーズ）になります。
フェーズIIで想定されている主な機能は以下の通りです：
- ✅ 地域ポイント、暗号資産、地域通貨の相互変換
- ✅ NFTによるボランティア証明・参加履歴の可視化
- ✅ DeFiを活用したマイクロファイナンス機能
- ✅ スマホアプリ連携による公共サービスのデジタル化（チケット、商品券、税金支払い等）
- ✅ ゼロ知識証明（ZK）による個人データの匿名性保護（Midnightとの統合を想定）
つまり、AIRAは単なる「ポイントアプリ」ではなく、地方自治体の社会基盤を構成する“スーパーアプリ”の中核を、Cardanoの上に作ろうとしているのです。
ブロックチェーン×地方自治体のリアルな設計思想
AIRAイザナミの凄さは、テクノロジーだけではありません。注目すべきは、「行政現場のリアリティ」に根ざした設計とKPIがある点です。
実際に想定されている行政ユースケースは以下のようなものです。
- 🏠 移住支援：転入者に地域ポイントを配布
- 👶 少子化対策：子育て世代に応援クーポン
- 👵 高齢者福祉：介護支援・健康施策にポイント連動
- 📚 教育文化支援：図書館・博物館の利用促進
- 🌱 環境政策：再生可能エネルギー利用にエコポイント
これらすべてが、オンチェーンで記録・分析され、自治体の政策KPIとして活用可能になる設計です。
そして、最終的にはこれらを一つのアプリで統合し、「地方創生版Web3スーパーアプリ」として運用していくビジョンが示されています。
まさに、「Web3を社会に実装する」とはこういうことなのだと、AIRAは示してくれています。
なぜCardanoなのか？
では、なぜこのプロジェクトがCardano上で進められているのでしょうか？
その理由は明確です。
- 🔗 Hydraによる高速・低コスト・高頻度決済
- 🧠 Plutusによる複雑なスマートコントラクト実装力
- 🧩 MidnightとのZK連携によるプライバシー保護
- 🪙 安定したステーキング経済圏と強固なL1セキュリティ
- 🤝 Catalystを通じた分散型公共資金調達メカニズム
これらの機能は、公共性をともなう地域システムと非常に相性が良いのです。
AIRAは、「Cardanoが社会インフラとして機能すること」の証明として、もっともふさわしいプロジェクトのひとつだと感じています。
AIRAイザナミ・プロジェクトに関する詳細はこちらの記事をご覧ください。👇
第3章｜技術基盤とカルダノへの貢献
AIRAイザナミ・プロジェクトは、単なる「ポイントシステムのWeb3化」にとどまらず、Cardanoのレイヤー1（L1）とレイヤー2（L2）をフル活用した社会実装レベルのテクニカルアーキテクチャを構築する試みです。
この章では、その具体的な技術構成と、カルダノエコシステム全体にとっての意義について見ていきます。
💡 なぜHydraなのか？──公共ユースケースに求められる“即時性と柔軟性”
公共領域でのブロックチェーン利用には、いくつかの特有の要件があります。
- ✅ トランザクションの即時処理（小額・多数のやり取りが前提）
- ✅ 極めて低い手数料（地域通貨やポイントでは不可欠）
- ✅ 信頼性とセキュリティの担保（不正利用を防ぐ必要）
- ✅ 地域単位での独立運用（自治体ごとにローカル展開が必要）
これらすべてに対応できるのが、Cardanoのレイヤー2ソリューション「Hydra」です。
AIRAでは、このHydraを地域や施策単位に応じて柔軟に立ち上げることで、
- 💸 小額決済をリアルタイムで処理
- 🏪 商店街や観光イベント単位でのHydra Head運用
- 🔐 決済の最終的ファイナリティはL1で担保
というハイブリッドな運用が可能になります 。
いわば、AIRAは「Hydraを社会実装の現場で本気で使う」世界初のプロジェクトとなるわけです。
🏗 フルスタックなWeb3行政インフラのアーキテクチャ
AIRAの技術構成は、4層構造で設計されています。
| レイヤー | 機能概要 |
|---|---|
| L1（Cardano） | ポイントや暗号資産の最終決済、所有権、スマートコントラクト、ガバナンス |
| L2（Hydra） | 高頻度決済処理、NFT発行、イベント対応、ローカルなトランザクション |
| サービス層 | UX/UI、アプリ、管理画面、CRM・KYC連携、ダッシュボード等 |
| データ層 | オンチェーン（Tx履歴）、オフチェーン（匿名ログ、分析データ） |
この構成により、「信頼性（L1）」と「利便性（L2）」を両立しながら、公共サービスに必要な拡張性やカスタマイズ性も確保しています。
特に、既存のポイントシステムや行政アプリを持つ自治体が、“そのまま”L2に乗せられるという点で、非常に現場適応力の高い設計です。
🚀 カルダノエコシステムへの4つの貢献
AIRAは社会実装というだけでなく、Cardano全体にとっても重要な貢献をもたらすプロジェクトです。その意義を以下の4点に整理してみましょう。
① 世界初の“公共×Hydra”商用モデル
Hydraの活用事例の多くはこれまで、研究段階や限定的なPoCにとどまっていました。
しかし、AIRAは地方自治体を起点とした公共サービスにHydraを組み込むことで、「公共領域でのHydra運用」という新しい市場を開拓します。
これは、Hydraの社会実装例としてCardanoの技術力を世界に示すことにもつながります。
② L1×L2ブリッジ構造の技術実証
Hydraによる高頻度処理と、L1でのファイナリティ保証というアーキテクチャは、他のL2とは異なるCardano独自の強みです。
AIRAではこの構成を実稼働させ、以下のような運用知見をOSSとして共有していく予定です。
- Hydraのスケーラビリティ限界と処理遅延ログ
- 複数Headの並列運用とエラー処理
- スマートコントラクトとHydra統合APIの運用実績
これにより、他の開発者や自治体関係者が再利用可能なモジュールとして活用できるようになります。
③ ユースケース領域の拡張
Cardanoはこれまで、金融・NFT・教育などの分野で活用が進んできましたが、AIRAは「地方行政」「観光政策」「福祉支援」など、従来のWeb3が手を出しにくかった公共領域をユースケースとして開拓します。
この拡張は、Cardanoのエコシステムにとって持続可能性のある新しい軸となり得ます。
④ OSSモジュールと開発成果の公開
AIRAでは、プロジェクトで開発したHydra統合モジュール、スマートコントラクト、API仕様などをMITライセンスで公開予定です 。
この公開は、Catalystコミュニティにとっても非常に重要な資産になります。
- 他自治体への横展開がしやすくなる
- Catalyst内での「公共ユースケース再現」が加速する
- カルダノ開発者層の活用余地が広がる
まさに「公共オープンソースモデル」の形成が、AIRAによってはじまろうとしています。
🤝 現場×技術×制度の“三位一体”体制
AIRAの実装は、単なるエンジニア集団ではなく、以下のような多層的なチーム構成で動いています。
- 🏛 サイモンズ（現場運用と行政ネットワーク）
- 🛠 AIRA（Web3実装とCardano・Hydra・Midnightエンジニアリング）
- 🌏 海外開発チーム（スマートコントラクト開発支援）
- ⚖️ 法律・UX・ガバナンスの専門家陣（20年に渡り日本の地方自治体とのパートナーシップを築いてきた実績）
このように、現実の公共サービス運用に耐えうる開発体制が整っているからこそ、Catalyst Fund14での提案にも高い信頼性が宿っているのです。
第4章｜Catalyst Fund14での提案意義──投票すべき5つの理由
Project Catalystは、カルダノの未来を私たち自身の手で形づくる分散型の公共資金システムです。そこで今、注目を集めている提案のひとつが『AIRA: Hydra Loyalty & Crypto for Regional Revitalization』です。
この章では、なぜこの提案がCatalyst Fund14の中でも最重要級といえるのか、カルダノエコシステムにとってなぜ“今”このプロジェクトに投票すべきなのか、その理由を5つに絞ってご紹介します。
✅ 理由①｜「リアルユースケース」が、すでに動いているから
AIRAイザナミ・プロジェクトは、地方自治体との協業がすでに始まっており、全国30以上の自治体と300万人以上の市民ユーザーという実績があります 。
つまりこれは、提案時点で「構想」ではなく、「すでに現場で稼働しているプロジェクト」を、Web3に移行・拡張するための提案なのです。
Catalystでは、PoC（概念実証）段階のプロジェクトも多い中で、AIRAは「公共インフラとして社会で機能しているWeb2基盤を、Cardano L1+Hydra L2に統合する」という、非常に実効性の高い提案となっています。Web3により更なるプロジェクトの発展と、より多くの地方自治体との協業が見込まれます。
✅ 理由②｜Hydraの“初の社会実装”を後押しできるから
Catalyst内でもHydraを活用した提案は少なくありませんが、AIRAほど現場適用レベルでHydraを組み込もうとしているプロジェクトは非常に珍しいです。
- 地域ポイントのリアルタイム処理
- 商店街や観光イベントでの即時決済
- エアドロップやNFT発行の自動化
これらをHydra Headで処理し、L1でファイナリティを担保する構成は、まさに「Hydraを本番投入」するケースとして世界初のモデルケースになりえます。
Hydraの社会的意義を世界に示すためにも、AIRAはカルダノエコシステムにとって大きな転換点となるはずです。
✅ 理由③｜商用フェーズの実装提案として、最大級のスケーリング予算が妥当だから
Fund14の中で、AIRAは「Cardano Use Cases: Partners & Products」カテゴリに応募しており、₳698,000の資金を要求しています。
このカテゴリは、すでに稼働中または商用実装段階のプロジェクトを対象とした、最大₳1,000,000まで申請可能なスケーリング支援枠であり、AIRAはその上限を必要としない額を申請している提案です。
この資金は、以下のような社会実装に直結する技術開発や展開費用に使われる予定です。
- Hydra統合のためのフルスタック開発
- 地方自治体向けUI・UX設計とAPI公開
- 全国展開のためのテンプレート化・OSSリリース
- ZK・Midnightとの連携設計と検証
- スマホアプリとの統合開発とユーザーアクセシビリティの強化
こうした要素を含め、₳698,000という予算はHydra社会実装のフルスタック検証と公共ユースケース構築を実現するための、非常に妥当かつ現実的な金額であると言えるでしょう。よってこの資金が承認されれば、Cardano史上最大規模の「公共×ブロックチェーン実装」が動き出すことになります。
✅ 理由④｜Catalystの哲学「分散型公共財ファンド」に合致しているから
Catalystの根本理念は、カルダノのトレジャリー資金を中央ではなく“私たち”が使途決定することにあります。
その中でも特に、教育・福祉・地方創生・環境支援といった「パブリックグッド（公共財）」に対して、分散型に資金を流せるか？という点が問われてきました。
AIRAはまさにその問いに答えるプロジェクトです。
- 自治体と市民が参加する、民主的かつ透明なポイント経済
- ボランティアや子育て支援など非金銭的価値へのトークン化
- 行政と市民が共に設計するガバナンスの実装（DAO的政策運営）
これらは、「Catalystが本当に目指していた公共圏の再設計」の一つの答えとして、非常に強い説得力を持っています。
✅ 理由⑤｜あなたの1票が、“制度を変える力”になるから
Project Catalystの本質は、単なる「プロジェクトへの支援」ではなく、分散型社会を共につくる行為そのものです。
AIRAに投票することは、
- Cardanoを“投機”ではなく“社会インフラ”として前進させる
- 地方自治体を巻き込んだWeb3公共圏の構築を支援する
- 自分が参加するエコシステムに“現実的な価値”を持たせる
という意味を持ちます。
Catalystの投票には、「制度に依存するのではなく、自分たちで制度を設計する」という力が宿っています。
そしてその力を、“公共圏に作用させること”ができるのが、まさにこのAIRA提案なのです。
🗳 最後に──Catalyst投票は、“未来への投資”です
Catalyst Fund14では、GQV（一般化2乗投票）が導入されており、少額ADAホルダーでも複数のプロジェクトに影響力を持てる仕組みが整っています 。
AIRAに対して3票、他の気になるプロジェクトに1票ずつ──
そんな投票配分でも、あなたの意志はCardanoに確実に届きます。
Project Catalyst Fund 14の提案『AIRA : Hydra Loyalty & Crypto for Regional Revitalization』ページはこちら👇：
https://projectcatalyst.io/funds/14/cardano-use-cases-partners-and-products/aira-hydra-loyalty-and-crypto-for-regional-revitalization
第5章｜地政学的文脈とAIRA──なぜこの提案が“今”必要か
AIRAイザナミ・プロジェクトが「今」Catalystで問われるべき理由は、技術的な先進性や公共ユースケースとしての価値だけではありません。
実はその背後には、世界の金融・制度・通貨システムが大きく変動する“ターニングポイント：地政学的転換点”が存在しています。
この章では、米国・日本・そしてCardano──それぞれが直面している歴史的なタイミングと、AIRA提案の意義が交差するポイントを探っていきます。
🌍 米国では「制度化された分散化」が始まっている
2025年夏、米国では歴史的な法案「責任ある金融イノベーション法案（Responsible Financial Innovation Act of 2025）」が発表されました。
参考記事：
この法案では以下のような内容が明文化されました。
- ✅ 暗号資産の“非証券”としての自己認定制度（Ancillary Asset）
- ✅ 分散ネットワークの法的承認（共通支配からの独立性）
- ✅ 自己管理ウォレット（Self-Custody）の合法化
- ✅ 公共ID・投票記録をブロックチェーンに残す制度的正統性
- ✅ マイクロ・サンドボックス制度によるオンチェーン実証支援
つまりこれは、国家が「中央管理からの制度的離脱＝分散への制度的シフト」を公に認めたという、大きな転換点です。
そしてこの制度設計の背景には、「ドルの信認低下」と「信用の再構築」があります。
💵 「ドルの終焉」と、地域通貨・ポイント経済の復権
米国債は加速度的に発行され続け、2025年9月時点で37.5兆ドルを突破。それに伴い、米国の利払いコストは1.3兆ドルに達し、通貨の信頼そのものが問われる時代に入りました。
そんな中、金やビットコインだけでなく、
🔁 「地域通貨」や「ローカルポイント経済」のような、顔が見える分散的価値交換圏が、再び注目され始めています。
これは単なるノスタルジーではなく、「信用の構築単位を“国家”から“地域”へ戻す」という、極めて現実的な方向転換です。
AIRAが地方自治体と連携して展開しようとしているWeb3地域ポイント／ローカルマイクロ経済圏は、まさにこの世界的文脈の中に位置付けられています。
🗾 一方、日本では「制度の空白」が広がっている
一方、日本ではいまだに暗号資産が「投機的な金融商品」として扱われる場面が多く、公共分野や自治体政策への導入は「慎重論」が主流です。
- DeFiは“無許可金融業者”扱い
- ステーブルコインも銀行型しか認められない
- 自治体ブロックチェーン活用は一部の実証実験に限られる
といった状態が続いています。
その中で、Catalystを通じて直接トレジャリー資金を獲得し、地方自治体との実装を進めるAIRAのようなプロジェクトは、日本国内における制度空白を乗り越え、“外部から制度を動かす力”を持ち得る貴重な存在です。
🔗 Cardanoの思想と制度の接合点に立つAIRA
カルダノは、「制度と技術の間を橋渡しするプロトコル」として、独自のポジションを築いてきました。
- ⛓ CIPによる改善提案制度
- 🧑⚖️ DRepによるオンチェーン民主主義
- 🧮 Catalystによる公共資金配分
- 🧠 Hydra / Mithril / Midnight という実装可能なミドルレイヤー
こうした構造は、分散型かつ制度適合型の“オンチェーン公共圏”を構築するために最適化されています。
そしてAIRAは、まさにこの構造を「地方自治体 × 地域経済 × 公共サービス」という現実世界の場に持ち込もうとしているのです。
制度の変化を“待つ”のではなく、制度を“技術で先取りする”──
AIRAはその挑戦の最前線に立っています。
📣 今、投票することが“制度をつくる”という行為になる
地政学的に見れば、2025年は「制度と通貨の再設計」が同時多発的に起きる年です。
そんな中で、Catalystという分散型資金制度の中で、
- 地方自治体を巻き込む
- 公共サービスに適用する
- 現場での実装に挑戦する
という提案に、私たちが1票を投じることは、
単にプロジェクトを応援するだけでなく、制度を“下から”設計するという行為そのものになります。
カルダノの思想を、コードではなく現実社会において証明するという意味で、AIRAの提案は非常に重要です。
第6章｜投票するということ──“分散型公共圏”を設計するという選択
カルダノのProject Catalystは、単なる助成金制度でも、開発者向けの資金調達プラットフォームでもありません。
それは、カルダノを支える全てのADAホルダーが、“分散型公共圏”の立法者として行動できる仕組みです。
Catalystにおける「投票」という行為には、従来の民主主義や予算制度とは異なる、まったく新しい意味が宿っています。
参考記事：Project Catalystおよび投票方法は以下の記事をご覧ください。
🗳 ADAを持つことは「投資」であると同時に「投票権を持つ」ということ
私たちは、ADAを単なる投資対象として見がちですが、Catalystの世界においてはそれだけではありません。
ADAを保有しているということは、カルダノの財務（トレジャリー）に対して、「その資金の使い道を決める権利」を持っているということです。
これは、国家でいえば予算案への賛否を決める「議会メンバー」のような存在とも言えます。
あなたの1ADAは、分散型国家における1票分の発言権なのです。
そしてこの一票こそが、なかなか変えることができなかった日本の行政を動かし、政治を動かす力につながっていきます。
それは、従来の制度や中央集権に頼らず、分散型・オンチェーン・ガバナンス時代に向かって踏み出す、かつてない唯一無二の選択肢です。
ぜひこの機会に、次の新しい時代の波に参加してください。
💡 Catalyst投票とは、「未来の公共インフラをどこに投資するか」を選ぶこと
今回のAIRA提案は、すでにご紹介した通り、
- 地方自治体という現場に根ざした社会実装
- HydraやMidnightといった最先端技術の活用
- 地域ポイントと公共サービスを統合する設計
- 現実に動く公共ユースケースとしての信頼性
- OSS・他地域展開可能な再現性の高さ
という特徴を持ち、「カルダノを社会インフラとして前進させる試金石」とも言える内容です。
このプロジェクトにYes票を入れるということは、
🌱 「自分は、カルダノを金融だけでなく、社会基盤にもしていきたい」と表明すること
に他なりません。
それはつまり、「社会のかたち」や「制度の未来」に、あなたの意志を刻む行為です。
🤝 あなたの投票が、誰かの現場を動かす
Catalystの投票は、決して抽象的なものではありません。
- ある投票によって、地方の子育て支援がオンチェーンで記録されるようになるかもしれません。
- ある提案への投票によって、高齢者福祉や地域交通の制度がNFTやスマートコントラクトで動き始めるかもしれません。
- あなたの1票が、Hydraの社会実装を世界で初めて現場導入に繋げることになるかもしれません。
投票によって、現実世界が動く。
そしてその変化を、カルダノというプロトコル上で追跡できる。
それこそが、Catalystのすばらしさです。
📲 既に有権者登録している方へ：今からでも間に合います
今回のFund14投票期間は9月22日から10月6日までです。
スナップショットは9月12日午前6時45分（JST）に行われましたが、すでに登録済みの方であれば投票は可能です。
Catalyst Votingアプリ（iOS / Android）を使えば、スマートフォンで簡単に投票できます。
（Laceユーザーであれば、QRもPINも不要な自動連携も可能です ）
✨「分散型公共圏」を共に設計するために
AIRAイザナミ・プロジェクトは、決して一企業だけの取り組みではありません。
それは、私たちADAホルダーが一緒になって“未来の制度”を創る共同作業です。
- 中央集権に頼らない自治体モデル
- 公共資金をオンチェーンで可視化する技術
- 市民が政策設計に参加するWeb3ガバナンス
- 国家ではなくネットワークが制度を生む世界
こうした世界を、私たちは一票から始めることができます。
🌍 Catalystの投票とは、「ともに生きたい未来を選ぶ行為」なのです。
🎯 終わりに──AIRAはただのプロジェクトではない
AIRAイザナミは、「公共×Web3×Cardano」の交差点で生まれたリアルユースケースです。
この提案を通じて、カルダノは単なる金融インフラではなく、社会を構成する“共通の土台”としてのステージへ進もうとしています。
投票は、あなたがその未来を選ぶ第一歩です。
✅ Catalyst公式サイト：https://projectcatalyst.io/funds/14
もしこの記事が気に入っていただけましたら、SIPO、SIPO2、SIPO3への委任をどうぞよろしくお願いいたします！10ADA以上の少量からでもステーキングが可能です。
シリーズ連載：進化するカルダノ・ベーシック
エポックな日々
ダイダロスマニュアル
ヨロイウォレット Chromeブラウザ機能拡張版マニュアル
Laceマニュアル
SIPOはDRepへの登録と活動もしております。もしSIPOの活動に興味がある方、DRepへの委任方法について知りたい方は以下の記事をご覧ください。また委任もぜひお願いいたします。
SIPOのDRepとしての目標と活動方針・投票方法
SIPOのDRep投票履歴：https://sipo.tokyo/?cat=307
ダイダロスの方は最新バージョン7.0.2で委任が可能になりました。
SIPOのDRep活動にご興味がある方は委任をご検討いただければ幸いです。
DRep ID:
drep1yffld2866p00cyg3ejjdewtvazgah7jjgk0s9m7m5ytmmdq33v3zh
ダイダロス用👇
drep120m237kstm7pzywv5nwtjm8gj8dl55j9nupwlkapz77mgv7zu7l
二つのIDはダイダロス以外のウォレットではどちらも有効です。ADAホルダーがSIPOにガバナンス権を委任する際に使用できます。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
