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2026年・暗号資産市場の新地図──ETF・規制・実需が書き換える価格形成:ニュース動向 & ステーキング状況 in エポック604

2026年・暗号資産市場の新地図──ETF・規制・実需が書き換える価格形成

第0章|導入:2026は“当てる年”ではなく、“構造を読む年”です

新年、明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2026年が、皆さまにとって実り多き一年となることを願っています。

2026年、世界と暗号資産、そしてカルダノにとっても、大きな転換点となる一年が始まりました。

2026年の暗号資産市場を考えるうえで、まず手放したい前提があります。

それは「価格を当てにいく」という発想そのものです。

もちろん価格は重要ですが、2026年は、上がる・下がるを先に決め打ちする年ではありません。何が市場を動かしているのか、その“構造”を理解できるかどうかが、結果を大きく分ける年になると考えています。

2025年を通じて、暗号市場の“主語”は静かに切り替わりました。

それまで市場を動かしていたのは、期待、物語、リテールの熱量でした。しかし現在は、規制の枠組み、ETFという制度化された資金導線、実需としてのインフラが、価格形成の前提条件になりつつあります。

年末にお届けした『エポックな日々602』では、この「期待が壊れ、制度が定まる」流れを俯瞰しました。

本稿『エポックな日々604』は、その続編です。

視点をプロジェクト側ではなく、市場そのものの構造と力学に置き、2026年の暗号資産市場がどのような条件下で動き、どこに歪みやチャンスが生まれ得るのかを読み解いていきます。

ここで提示したいのは、答えではありません。

2026年を見るための「地図」です。

その地図があれば、相場が動いたときに慌てず、「いま何が効いているのか」「どこが想定と違うのか」を冷静に判断できるはずです。

まずは、その全体像から確認していきましょう。

第1章|「4年サイクル」の賞味期限が切れた理由

これまで暗号資産市場を語るうえで、ほぼ前提のように使われてきたのが

「4年サイクル」、つまりビットコインの半減期を中心にした循環モデルでした。

しかし2026年を見通すうえで、この考え方はいったん脇に置く必要があると考えています。

まず重要なのは、これは一部の逆張り意見ではない、という点です。

大手運用会社である GrayscaleBitwise も、公式レポートの中で、「半減期を軸にした4年サイクルは、もはや市場を十分に説明できない」 という認識を明確に示しています。

理由はシンプルです。

市場の主役が変わったからです。

これまでの4年サイクルは、

・供給減少(半減期)

・リテール投資家の期待と物語

・投機的な資金流入

を前提に成立していました。

しかし現在の市場では、

・ETFを通じた制度化された資金流入

・規制の明確化を前提とした機関投資家の参加

・ステーブルコインやRWAなど、実需に根ざした取引

が、価格形成に大きな影響を与えています。

これらは半減期とは独立して動く要因です。

この点を、もっと極端に、そして一貫したロジックで説明しているのが

Arthur Hayes 氏です。

彼は、相場を動かす決定因は「サイクル」ではなく、中央銀行による流動性だと繰り返し主張しています。

資金が供給される局面ではリスク資産が上がり、引き締められれば下がる。

暗号資産も、その例外ではない、というわけです。

ここで重要なのは、

「4年サイクルが完全に間違っていた」と断定することではありません。

効き目が弱くなった、それだけです。

かつては主要因だったものが、今は数ある要因の一つに後退している、という整理のほうが正確でしょう。

この視点に立つと、2026年の見方は一気にシンプルになります。

「半減期後だから上がる/下がる」ではなく、

・流動性はどうなっているか

・制度的な資金導線は太くなっているか

・実需は積み上がっているか

といった現在進行形の条件を見るほうが、はるかに実践的です。

2026年は、サイクルを当てにいく年ではありません。

何が市場を動かしているのかを理解できる人ほど、判断を誤りにくくなる年です。

その意味で、「4年サイクルからの卒業」は、相場観を更新するための第一歩だと言えるでしょう。

第2章|2026の主役:ETFという“制度化された買い”

2026年の暗号資産市場を理解するうえで、需給の中心がどこに移ったのかを押さえることは欠かせません。

結論から言えば、その中心にあるのがETFという「制度化された買い」です。

これまでの暗号市場では、需給は主に

・取引所での裁量的な売買

・リテール投資家のセンチメント

によって左右されてきました。

しかしETFの登場によって、価格形成の前提条件そのものが変わりつつあります

この点を最も踏み込んで示しているのが、Bitwise の仮説です。

Bitwiseは、条件が整えばETF経由のビットコイン需要が、新規発行量(マイニング供給)を上回る可能性があると指摘しています。

これは「価格が上がるかもしれない」という話ではなく、需給構造が非対称になるという意味を持ちます。

ETFの特徴は、

・自動的に資金が流入・流出する

・長期資金が中心で、短期売買が目的ではない

・規制と会計の枠内で組み込まれる

という点にあります。

つまり、ETFは「熱」で動く買いではなく、ポートフォリオ上の“割当”として積み上がる買いなのです。

一方で、この仕組みは上にも下にも効くレバーであることも忘れてはいけません。

米金融メディア Barron’s は、強気予想が下方修正されつつある現状を踏まえ、ETFフローが逆回転した場合、市場の下落圧力が一気に強まる可能性を指摘しています。

制度化されているからこそ、流出もまた制度的に起こる、というわけです。

ここが、2026年の重要な分岐点です。

ETFは「常に買ってくれる存在」ではありません。

・マクロ環境が悪化したとき

・規制や会計上の前提が揺らいだとき

・他資産との相対的な魅力が低下したとき

には、静かに、しかし確実に売り手にもなり得ます

だからこそ、2026年の相場を見る際には、

「ETFがあるから安心」でも

「ETFがあるから必ず上がる」でもなく、

ETFという巨大な需給レバーが、今どちらに力をかけているのかを確認することが重要になります。

この視点を持つことで、

・なぜ価格が急に動いたのか

・なぜ思ったほど動かないのか

が、感情ではなく構造として説明できるようになります。

ETFは、2026年の暗号資産市場における最も分かりやすく、そして最も影響力の大きい“力点”だと言えるでしょう。

第3章|実需インフラ:ステーブルコインとRWAトークン化が市場を下支えする

2026年の暗号資産市場を考えるとき、もう一つ見逃せない軸があります。

それが、投機の外側で静かに積み上がっている「使われる需要」です。

価格が動く前に、まず回っているインフラがあります。

その中心にあるのが、ステーブルコインRWA(現実資産)トークン化です。

ステーブルコインは、もはや「暗号資産の付属品」ではありません。

決済、送金、担保、クロスボーダー取引といった領域で、現実の金融活動を支える実務インフラとして機能し始めています。

特に、銀行網が弱い地域や、国境をまたぐ取引では、ステーブルコインはすでに最短距離の金融レールになっています。

ここで重要なのは、ステーブルコインの利用が増えるほど、

・オンチェーン取引量が増える

・担保としてロックされる資産が増える

・DeFiプロトコルに預けられる流動性が厚くなる

という循環構造が生まれる点です。

これは、価格が上がるから使われる、ではなく、使われるから流動性が積み上がるという逆向きの関係です。

さらに2026年に向けて注目されているのが、RWAトークン化です。

国債、社債、不動産、コモディティといった現実資産がトークンとして発行され、

それが担保としてオンチェーンで回り始めると、DeFiの金利構造そのものが変わってきます。

これまでDeFiの金利は、

・暗号資産同士の需給

・ボラティリティ前提のリスクプレミアム

に強く依存していました。

しかしRWAが担保として組み込まれると、

現実世界の金利水準や信用構造が、オンチェーンにも影響を与えるようになります。

これは、暗号市場にとって二つの意味を持ちます。

一つは、ボラティリティの低下と安定性の向上

もう一つは、「金融インフラとしての評価軸」への移行です。

価格がどれだけ上がったかよりも、

・どれだけの資産が担保として使われているか

・どれだけの取引が日常的に回っているか

が、重要な指標になっていきます。

2026年の暗号市場は、

「値上がり益を狙う場」から

「資産と資金が循環する場」へ、

さらに一歩踏み込もうとしています。

この視点に立つと、相場はまったく違って見えてきます。

価格チャートだけを追うのではなく、

どこで、何が、どれだけ使われているのかを見る。

それができれば、短期の上下に振り回されず、市場の底流を捉えやすくなるはずです。

第4章|AI×暗号:バズではなく「検証・協調・決済」のインフラ勝負へ

AIと暗号資産の関係は、しばしば「話題性」や「テーマ株的な材料」として語られてきました。

しかし2026年を見据えると、この関係性はバズの段階をすでに通過しつつあるように見えます。

重要なのは、AIを“価格を押し上げる材料”としてではなく、新たな需要を生み出す存在として捉え直すことです。

この点で共通した問題意識を示しているのが、HashdexGrayscale です。

両者のレポートに共通しているのは、

AIは本質的に中央集権化しやすく、その副作用を補完する役割としてブロックチェーンが必要になる

という整理です。

AIは、

・巨大な計算資源

・膨大なデータ

・高度に集中した開発主体

を前提に発展します。

その結果、

「誰が計算したのか」

「その結果は正しいのか」

「データは改ざんされていないか」

といった問題が、これまで以上に重要になります。

ここでブロックチェーンが担う役割は明確です。

それは、検証・協調・決済という三つのインフラ機能です。

まず検証

AIが出した結果を、第三者が後から検証できる仕組みがなければ、AIは“ブラックボックス”になります。

オンチェーンの証明やログは、AIの結果に「説明可能性」を与える基盤になり得ます。

次に協調

複数のAIや組織が協力して動くためには、

信頼を前提にせずにルールを共有できる仕組みが必要です。

スマートコントラクトは、人間同士だけでなく、AI同士の協調ルールとしても機能します。

そして決済

AIがサービスとして動く世界では、

API利用、計算資源、データ提供といった行為が、極めて細かい単位で発生します。

ここでは、即時性とプログラマビリティを備えた決済レイヤーが不可欠です。

暗号資産は、AI経済圏の“ネイティブマネー”としての適性を持っています。

このように見ると、AIと暗号の関係は、

「AI×トークンで盛り上がるかどうか」ではなく、

AIが社会に浸透するほど、暗号的な仕組みが裏側で必要になるという構造にあります。

2026年は、この関係が実装レベルで見え始める年になるでしょう。

派手な物語よりも、

・どこで検証が行われているか

・どこで協調が成立しているか

・どこで決済が回っているか

を見るほうが、はるかに本質的です。

AI時代において、暗号資産は主役ではないかもしれません。

しかし、欠けると成立しないインフラとして、その居場所はむしろ明確になりつつあります。

第5章|プライバシーが主流化するとき、何が勝ち筋になるのか

ブロックチェーンは長らく「透明性」を最大の価値として語られてきました。

しかし、暗号資産が投機の域を越え、社会インフラとして主流化し始めた今、その前提が揺らいでいます。

透明であること使えることは、必ずしも同義ではないからです。

この点を明確に指摘しているのが Grayscale です。

同社は、ブロックチェーンが主流になればなるほど、プライバシー需要はむしろ増大すると整理しています。

理由は単純で、企業活動、個人情報、取引条件がすべて可視化される環境は、

実社会のルールや法制度と相性が悪いからです。

透明性100%の世界では、

・取引相手

・価格条件

・保有状況

が誰にでも見えてしまいます。

これは、金融・商取引・行政といった分野では、ほぼ使えない設計です。

つまり、主流化の壁はスケーラビリティや速度だけでなく、プライバシーにもある、ということです。

ここで重要なのは、

「プライバシーか、透明性か」という二択ではない点です。

勝ち筋になるのは、その中間にある制度適合型のプライバシーです。

この考え方を最も一貫して語っているのが、Charles Hoskinson 氏です。

彼が強調しているのは、匿名性そのものではなく、

合理的プライバシー、そして選択的開示という発想です。

選択的開示とは、

・必要な相手に

・必要な情報だけを

・検証可能な形で開示する

という設計です。

これにより、プライバシーを守りながら、規制・監査・法令遵守とも両立できます。

このアプローチは、

・企業利用

・公共分野

・AIとの連携

といった領域で、特に重要になります。

完全匿名では導入できないが、完全公開でも使えない。

その間を埋める仕組みこそが、主流化の鍵になります。

2026年に向けて、プライバシーは

「好み」や「思想」の問題ではなく、

採用されるかどうかを左右する機能要件になりつつあります。

どのチェーンが勝つのかを考える際も、

・どれだけ隠せるか

ではなく、

・どれだけ適切に開示をコントロールできるか

を見る必要があります。

プライバシーが主流化するとき、勝ち筋は明確です。

それは、透明性と制度の間に橋をかけられる設計を持つこと。

2026年、その価値はこれまで以上にはっきりと評価されていくでしょう。

第6章|Cardano視点:差別化は価格ではなく「秩序・公共性・制度適合」

ここまで見てきたように、2026年の暗号資産市場は、

価格や物語で評価されるフェーズから、構造と導線で評価されるフェーズへ移行しつつあります。

この変化を踏まえると、Cardanoの立ち位置は、これまで以上に分かりやすくなってきます。

年末の『エポックな日々602』で提示したテーマは、

「期待が壊れ、制度が定まる」というものでした。

そして本稿『エポックな日々604』では、その続編として、

制度が定まったあとの市場が、どのような導線で資金と価値を配分するのかを整理してきました。

この二つをつなげると、Cardanoの差別化ポイントは明確です。

それは、短期的な価格パフォーマンスではなく、「秩序・公共性・制度適合」にあります。

Cardanoは誕生当初から、

・形式手法による検証

・段階的で慎重な実装

・ガバナンスと分散性の重視

といった、金融インフラに近い思想を採用してきました。

この姿勢は、強気相場では「遅い」「地味」と見られがちでしたが、

制度が主語になる局面では、むしろ強みとして浮かび上がります。

ETF、規制、実需インフラ、AI、プライバシー。

これらはすべて、

「説明できる設計」「監査できる構造」「長期運用に耐える秩序」

を前提にしています。

ここに偶発的なハックや、ルールが曖昧な仕組みは入り込みにくくなります。

Cardanoが走っているのは、

短期の資金が行き交うスプリントではありません。

制度と公共性を前提とした、長距離レースです。

そのため、相場の一時的な波では評価されにくい一方で、

一度導線が固定されると、安定した存在感を持つようになります。

2026年は、その分岐点になる可能性があります。

市場が

「どれだけ速く上がるか」ではなく、

「どれだけ安心して使えるか」

を問い始めたとき、Cardanoの設計思想は初めて正面から評価されるでしょう。

この視点に立てば、

なぜCardanoが短期の価格競争とは別のレースを走っているのか、

そしてなぜそれが今になって意味を持ち始めているのかが、自然と腹落ちするはずです。

第7章|ベアケース(反対意見):2026が“伸びない”条件

ここまでの議論は、あくまで条件が整った場合のシナリオです。

2026年の暗号資産市場について語るうえで、最も避けるべきなのは

「構造がある=必ず伸びる」という短絡的な結論でしょう。

ここではあえて、このシナリオが外れる条件

つまり2026年が“思ったほど伸びない”ケースを整理しておきます。

これは悲観論ではなく、リスク管理のための視点です。

条件①|ETFフローが鈍化、あるいは逆流する

第2章で触れたように、ETFは2026年の最大の需給レバーです。

しかしこのレバーは、引き上げにも引き下げにも効きます

・金利環境が悪化する

・株式や債券の相対的魅力が高まる

・規制や税制の前提が変わる

こうした要因でETFからの資金流入が止まる、あるいは流出に転じた場合、

価格は想像以上に脆くなる可能性があります。

「制度化されているから安心」ではなく、「制度化されているから速い」

これがETFの本質です。

条件②|規制の明確化が頓挫する

2026年の強気シナリオは、

「規制が完全に緩和される」ことを前提にしているわけではありません。

必要なのは、一貫性と予見可能性です。

もし、

・政権交代や地政学リスク

・当局間の方針不一致

・突発的なルール変更

によって、規制環境が再び不透明になれば、

機関投資家は簡単に様子見に戻ります。

制度が主語の市場では、

ルールが曖昧になること自体が最大のリスクです。

条件③|流動性が締まり、マクロ環境が悪化する

第1章で触れたように、

相場の“床”を決めるのはサイクルではなく流動性です。

中央銀行の引き締めが長期化したり、

財政・金融政策が想定よりも厳しくなった場合、

暗号資産も例外ではありません。

この場合、

・良いプロジェクトであっても評価されない

・実需があっても価格に反映されにくい

という状況が生まれます。

構造が正しくても、資金がなければ相場は動かない

これは最もシンプルで、最も無視されがちな前提です。

条件④|実需が市場の外で止まる

ステーブルコインやRWAトークン化は、

2026年の下支え要因として期待されています。

しかし、これが銀行や閉じたプラットフォーム内で完結してしまう可能性もあります。

もし、

・RWAがオンチェーンに流れてこない

・ステーブルコインが決済用途に限定され、DeFiと接続しない

・規制上の理由で、オープンな流動性に変換されない

こうした状況になれば、

「使われているのに、価格には効かない」市場になります。

これは、実需と投資市場の断絶という、最もやっかいなケースです。

ベアケースから見える、もう一つの重要な視点

これらの条件に共通しているのは、

どれも突然起きるものではないという点です。

フロー、規制、流動性、実需の変化は、必ず兆候を伴います。

だからこそ、2026年のリスク管理は、

価格チャートだけを見ることではありません。

・ETFの資金フロー

・規制当局の発言や文書

・金融政策の方向性

・オンチェーンでの利用実態

こうした前提条件が崩れていないかを定期的に確認することが、

シナリオを修正するための最良の方法になります。

2026年は、楽観か悲観かを選ぶ年ではありません。

条件を見て、判断を更新し続ける年です。

第8章|急騰シナリオ(ブルケース):価格が一気に跳ねるとき、何が起きているのか

ここでは、あえて急騰シナリオ(ブルケース)だけに焦点を当てます。

ポイントは、「なぜ上がるか」ではなく、どの条件が揃ったときに“段階ではなくジャンプ”が起きるのかです。

ブルケース①|ETFフローが“同時多発的”に入り始める

急騰の最も分かりやすい引き金は、ETF経由の買いが短期間に集中することです。

重要なのは総額よりもスピードです。

  • 複数の運用主体が同時期に配分を開始
  • リバランスやモデルポートフォリオへの組み込みが重なる
  • 新規供給を明確に上回る買いが続く

この状態になると、価格は「上がり始める」のではなく、空白を埋めるように跳びます

板が薄く、売りが追いつかないためです。

ブルケース②|マクロの“方向転換”が明確になる

暗号資産は、流動性の変化に最も敏感な資産です。

そのため、次のようなサインが重なると、反応は極端になります。

  • 利下げ期待が「観測」から「前提」に変わる
  • 流動性供給に関するメッセージが明確になる
  • 金利・ドルに対する不安が再燃する

この局面では、

「様子見していた資金が、一斉にリスクを取りに来る」

という現象が起きやすく、暗号市場はその受け皿になります。

ブルケース③|規制・制度で“越えられなかった線”を越える

価格が急に評価替えされるのは、

制度的な不確実性が一つ消えた瞬間です。

  • 市場構造や保管ルールの明確化
  • 会計・税務上の扱いが整理される
  • 機関が「内部ルール上、触れなかった理由」が消える

このタイプの材料は、

事前に織り込まれにくく、出た瞬間に再レーティングが起きやすいのが特徴です。

ブルケース④|実需が“価格に効く形”で見え始める

単なる利用増ではなく、価格に直結する形での実需が見えたとき、

市場の見方は一変します。

  • ステーブルコイン残高・回転率の急増
  • RWAが担保としてオンチェーンで本格稼働
  • 手数料・金利・収益が継続的に積み上がる

この段階では、

「投機対象」から「キャッシュフローや循環を持つ資産」へと

評価軸そのものが切り替わります

ブルケース⑤|物語ではなく“構造”が揃ったあとにリテールが戻る

急騰の最後の加速要因は、遅れてやってくるリテールです。

  • すでに構造は出来上がっている
  • 価格だけが後追いで注目される
  • 「なぜ上がっているか」は後から説明される

この局面では、価格変動は最も荒くなります。

ただし、これは結果であって原因ではない点が重要です。

急騰は「偶然」ではなく、「条件の同時成立」

まとめると、急騰シナリオに共通するのは次の一点です。

複数の条件が、同じ時間軸で噛み合ったとき、価格は段階を飛ばす。

  • ETF(需給)
  • 流動性(マクロ)
  • 制度(規制)
  • 実需(循環)

これらが同時に揃うとき、

急騰は“驚き”ではなく、構造的な帰結になります。

2026年は、その条件が

「揃うかどうか」

そして

「揃った瞬間を見逃さないかどうか」

が問われる年だと言えるでしょう。

結び|2026は「選択の年」:期待に戻るか、第一原理に立ち返るか

2026年の暗号資産市場は、派手な物語を量産する年ではないかもしれません。

しかしその分、何が残り、何が淘汰されるのかが、これまで以上にはっきりと見えてくる年になります。

本稿で見てきたように、市場を動かしている主語はすでに変わりました。

期待や熱量ではなく、

ETFという制度化された需給、

規制というルール、

実需インフラという循環、

そしてAIやプライバシーといった現実の要請。

制度化が進むほど、

「なぜそれが存在するのか」「なぜそれが使われるのか」

を説明できないものは、自然と選別されていきます。

これは冷たい現実ですが、同時に健全なプロセスでもあります。

2026年は、投資家にとっても、プロジェクトにとっても、

選択の年です。

短期の期待に戻るのか。

それとも、第一原理──

・誰にとって必要なのか

・どの制度と接続するのか

・どんな秩序を支えるのか

に立ち返るのか。

SIPOが一貫して見てきたのは、後者の世界です。

派手さはなくとも、公共性と制度適合を前提に、

次の金融・デジタルインフラを支える設計が、静かに積み上がっている世界。

このエポックの先で振り返ったとき、

2026年は「相場を当てにいく年」ではなく、

進む方向を選び直した年として記憶されるかもしれません。

次のエポックは、もう始まっています。

私たちはその中で、どこに立ち、何を基準に選択するのか。

それこそが、これからの一年で最も問われるテーマになるでしょう。

参考記事一覧

2026 Digital Asset Outlook: Dawn of the Institutional Era

The Year Ahead: 10 Crypto Predictions for 2026

アーサー・ヘイズ氏が読む「2026年Q1、ビットコイン爆発」の条件

4年サイクルの終焉──ヘイズ氏が描くFRB主導のビットコイン強気相場

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