『Vasil』は7月最終週へ、Web3.0時代のスタンダード『Lace』、新時代へ『イザナミ』進捗
Vasilハードフォーク・メインネットは7月最終週の予定
IOGはブログで6月21日火曜日『Vasilのアップグレードの進捗状況』について発表し、6月29日に予定されたメインネットでのアップグレードを、延期することを発表しました。
カルダノメインネットでのVasilハードフォークは7月最終週に行われるというのが、現時点での想定となっています。
6月20日月曜日、Vasilのアップグレードに取り組むインプット・アウトプット・グローバル(IOG)チームは、週明けの定例評価会議を開催し、最新の状況を再評価し、IOGチームとカルダノ財団の統合チームは、ハードフォークが完了したら、取引所とSPOが必要な統合とテスト作業を行うために4週間の猶予を与えることで合意しました。
これまでで最も複雑な開発と統合のプログラムであるVasilの作業
前回のエポックな日々『迫るVasilハードフォーク、弱気相場の中カルダノは更なる高みへ』でお伝えした通り、Vasilハードフォークは非常に高度で複雑なプロセス、20以上の異なるコンポーネント(部品)相互依存関係があります。
IOGブログでは、Vasilの作業は、いくつかの角度から見て、これまでで最も複雑な開発と統合のプログラムであると述べています。
また、コアチームによる多大な作業だけでなく、エコシステム全体の緊密な調整も必要な、困難なプロセスが必要で、取引所とSPOが必要な統合とテスト作業を行うために4週間の猶予を与えることは、合理的なことであり、急ぐべきではないと述べています。
現在カルダノエコシステムにおいて1000を超える開発中のプロジェクトが新しい環境でのリリースを準備しています。
複雑に入り組むより強固の基盤と高いレベルでの信頼性を担保することが可能にするものです。
そして、Plutus V2テストスクリプトの大部分(約95%)をやり遂げ、まだいくつかの未解決の項目(5%)があり、残りの部分の5%が動作していることを確認する必要があり、あと数日必要だと判断した結果であるとのことです。
カルダノの品質とセキュリティが最優先する姿勢は、長期的に見ればカルダノおよび暗号業界にとっても大きなメリット
前々回の記事『長期的視点に立った投資家やコミュニティの信頼を揺るぎないものにするカルダノの開発体制』でお伝えしたように、唯一無二のカルダノの開発姿勢が、以前は暗号業界でネガティブに見られていたものが逆転現象を起こしています。
特に昨今報じられた度重なる暗号業界で起きた問題、『テラの暴落』『度重なるソラナのネットワーク障害』『Celsius資金の出金停止を発表』などが起きる中、カルダノの品質とセキュリティが最優先する姿勢は、長期的に見ればカルダノおよび暗号業界にとっても大きなメリットがあると考えられます。
また、IOGが一貫して伝えてきたように、そしてコミュニティのほとんどが認識しているように、ソフトウェア開発において絶対的なタイムラインはあり得ないことであることも投資家は認識する必要があります。IOGはブログで次のように付け加えています。
もしコア・コードを正しくするために、そしてすべてのエコシステムのプレーヤー(SPO、DAppプロジェクト、ツール、取引所など)が完全に快適であることを保証するためにさらに時間が必要であれば、それはそれでよいのです。このプロセスに時間をかけることは、唯一の責任ある行動です。
カルダノの創設者チャールズ・ホスキンソンによると、次期Vasilハードフォークはカルダノ・ネットワークに「大規模な性能向上」をもたらすと予想され、現在カルダノエコシステム上で開発中の1000以上のプロジェクトが一気にカルダノメインネットに流れ込んでくることが考えられます。
これは、ADAの価格回復の呼び水となる可能性があり、カルダノが暗号市場を実質的に牽引するリーダーになることが期待されます。
昨日の記事『ADAが競合他社に対するリードを拡大、2022年のトップコインは?』は、カルダノ(ADA)は、ADAの主な競合他社は、過去数ヶ月間、開発を制限するような障害に直面したことで、競合他社と比較して、カルダノはより信頼できることが証明されているとし、徐々に市場で他との差をつけ始めていると伝えています。
記事では、イーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)を見ると、過去数カ月にわたって障害に直面し、両ネットワークがそれぞれ次のマイルストーンに到達するのを制限していると伝えています。
筆者は、これまでも述べてきた通り、長期にわたって安全性と信頼性を勝ち得てきたカルダノは、今回カルダノのVasilハードフォークが一ヶ月遅れるにせよ、このカルダノの根本的な優位性は変わらないと考えています。
Web3.0時代のスタンダードとなる可能性を秘めたライトウォレット『Lace』
現在、カルダノ・エコシステムには、ウォレットプロジェクト数は14に登ります。
DeFiやNFTなど新しい暗号プロジェクトが登場する中、暗号ウォレットの位置付けはますます重要さを増し、特に昨今のWeb3.0の到来により、ユーザーの使用頻度の増加や新規ユーザーの参入により、ユーザーセントラルな操作性やより高いレベルの安全性が求めらています。
カルダノを開発するIOGは、この要望に応え、また暗号のより広い一般への普及を促すため、新しいライトウォレット『Lace』を発表しました。
一般への普及を促すためには、操作性を向上させる必要があるため、IOGは開発の初期段階でユーザーからのフィードバックを集め、スピード、シンプルさ、シームレスなフローという要望に従ってLaceを構築したと述べています。
また、このライトウォレットは比類のない安全性と機能性を提供します。クリプト上級レベルユーザー、愛用者、ADA保有者、初心者を問わず、Lace 1.0は以下を行うための使いやすい直感的な操作性を提供するとのこと。
- 資金の安全な保管
- 取引および支払い
- NFTの保管と表示
- ステークの委任
- さまざまなDAppとのやり取り
IOGの発表によれば、このライトウォレットは、まずカルダノ・ブロックチェーン用に構築されますが、長期的な目標はブロックチェーンを問わず利用できるようにすることであるとしています。
つまり、ブロックチェーンを確実に広く普及させるためのカギである相互運用性に対応させるものであり、それゆえにLaceは多様な暗号通貨とともに他の多くのブロックチェーンをサポートするよう進化させていくとのことです。
Laceは幅広い機能を組み合わせて一貫した操作性を提供することを目指しており、具体的には今後カルダノで、分散型システムで安全に個人データを保護するための重要な柱であるAtala PRISMのIDおよび個人データ管理の統合、Project Catalystの簡単な登録および投票機能が含まれるとのこと。
その他、今後の強化には、スケーラブルでコスト効率の高いトランザクション処理のために、EVMサイドチェーン(イーサリアムの開発者がカルダノの堅牢で認証可能な安全性を誇るインフラを簡単に利用できる)とHydraの統合が含まれる可能性があるとしています。
このように一貫性のある操作性を提供し、より大くの新規ユーザーの獲得を目指した『Lace』プロジェクトは、暗号市場のユーザーベースの拡大をもたらし、Web3.0時代のスタンダードとなる可能性を秘めた重要なプロジェクトです。
Laceは非公開のベータ版としてまもなく立ち上げられ、今後www.lace.ioでLace 1.0の情報が配信される予定です。
イザナミの進捗状況:新しい時代へ
現在表面的には冬の時代が到来したとも囁かれる市場の低迷を経験しているクリプト業界は、依然として多くのイノベーションを起こしながら、世界レベルで新しい時代を切り開こうと、日夜多くのプロジェクトがもの凄い勢いで発展を遂げています。
実際ドットコムバブルを経験した方はご存知かもしれませんが、バブルの後に本物のプロジェクトが登場し、発展したことで現在のGAFAMという巨人が生まれてきたことを考えれば、現在のクリプト業界は、Web3.0という言葉の登場と相まって、そのイノベーションを加速度的に発展させている今こそ、今後の新しい時代を築く本格的な時代に入ったと考えられます。
そうした中、2022年の半ばを過ぎたクリプト業界は、暗号通貨の時代からスマートコントラクト技術による世代に移行し、新規ユーザの参入、企業の参入、新しいイノベーションを実現したプロジェクトの増加により、より裾野の広い世界レベルの金融包摂、Web3.0といった次世代の分散型インターネットへ中核技術としての進化を遂げています。
今ここで開発されている多くのプロジェクトは、近年水面化で着々と準備されている中央銀行デジタル通貨(Central Bank Digital Currency : 以下、CBDC)や暗号の規制、と相まって次の全く新しい時代のグローバル・デジタル経済圏が到来をもたらすと考えれます。
その中でSymonsLabが主導する『The izanami:イザナミ・プロジェクト』は、ポイントと暗号通貨を活用した社会のデジタルインフラとなる持続可能な分散型の循環型地域活性化システムを提供するべくプロジェクトを開始しています。
これまで地域通貨などのプロジェクトは、イーサリアムベースでの開発があり、SymonsLabの調査ではlトランザクションコストや、スケーリング、パフォーマンスの問題などから思うような開発が行われなかった経緯があったと認識しています。
そこで『Polygon』などのセカンドレイヤーを使ったプロジェクト開発も考慮するなどしましたが、サイドチェーンであることや、メインチェーンであるイーサリアムの度重なるアップグレードへの遅延などにより二の足を踏んでおりました。
そこにカルダノの目覚ましい開発成果と今後の持続可能性やスケーリングの最適化、分散性といった高いレベルでのメインチェーンの価値を考慮した結果、そしてPlanAにおけるCatalyst Fund8への参加とそれによる資金の獲得から、カルダノでの開発を決定しています。
6月からCatalyst Fund8からの資金提供が無事開始(8回にわたって資金提供)されました。また、SymonsLabにおける開発チームの構築・結成、PlanAの要件定義(その他PlanB、PlanCについても並行して協議)をおこなっています。
6月は、AkibaVCC(@AkibaCVC)で、座長を務める鵜飼 友義(@ChiyodaU)さんが急逝され永眠致しました。若くして亡くなられたうがい議員を慕う、本当に多くの方々が参列し悲しみに包まれる中、6月14日には葬儀・告別式がしめやかに執り行われました。
そしてsymonsLabは、神田・日本橋界隈で活躍されたうがい議員の意志を継ぐべく、商店街の方の温かい協力もあり、秋葉原でのイザナミ社会実験の導入を進めるための活動を再開しています。
そこでAkibaVCCは、今後商店街へのイザナミ導入というプロジェクにより存続と展開を行う予定です。
新しい開発チームは、ブロックチェーン開発における経験と知識を有しますが、カルダノ・プラットフォームでの展開には技術の習得が必要になります。しかし、カルダノの優位性や今後の展開を考えると非常にワクワクさせられる開発経験を獲得できること、イザナミプロジェクトの将来性においても多くの優位性と拡張性、さらなる新規プロジェクトの開発においても大きな可能性をもたらすものと考えています。
またカルダノの相互運用性についてもさらにその可能性を増幅させるものであり、今後の経験は非常に素晴らしいものになると考えています。
今後もこうした進捗状況をお届けしていきますので、コミュニティの皆様の温かい応援をどうぞよろしくお願いいたします。
日本語サイト:https://izanami.systems
もしこの記事が気に入っていただけましたら、SIPO、SIPO2、SIPO3への委任をどうぞよろしくお願いいたします!10ADA以上の少量からでもステーキングが可能です。
ステーキングについて知りたい方は、下記の記事をご参考ください。
ステーキング(委任)とは?
カルダノ分散型台帳システムによるステーキングの魅力とその方法:2021版
Q&A:カルダノ、ステーキングに関する基本的な説明集
ダイダロスマニュアル
ヨロイウォレット Chromeブラウザ機能拡張版マニュアル
ニュース動向 in エポック345
カルダノ(ADA)の時価総額が市場低迷の中、24時間で20億ドルを追加
暗号市場の最近の大幅な売りで時価総額が1兆ドルを下回ったにもかかわらず、第7位の暗号通貨であるカルダノ(ADA)は、過去24時間で20億ドルを獲得しています。
カルダノは、ビットコインの逆風にもかかわらず、強力なサポートレベルを見つけることができる
ビットコインは過去24時間で約6%下落し、22,000ドル台で取引されている。一方、カルダノの値動きはプラス基調で、執筆時点では約10%上昇しています。
カルダノADAの次のサポートは0.40ドルまたは0.45ドル付近である可能性が高いため、カルダノADAが短期短期的に大きく下落することはないだろうという分析ついてCoingapeが詳しく伝えています。
機関投資家は価格低迷の中、カルダノとXRPへのアロケーションを増加させる
CoinSharesのデジタル資産月次ファンドマネージャー調査により、投資家はイーサリアムの投資配分を減らして、その代わりカルダノ、XRP、ポルカドットへのデジタル資産の配分を増やしていることが明らかになりました。
NFTコミュニティが最も充実しているプロトコルを選ぶ投票でカルダノが1位を獲得
NFT TwitterアカウントのStocktwits NFTsは最近、どのブロックチェーンに最高のNFTコミュニティがあるのか?という投票を実施、4つのブロックチェーンがあり、カルダノが78.4%と圧倒的に高い票を獲得し、カルダノNFTへの関心が急上昇していることが分かりました。
また、暗号値の低迷にもかかわらず、NFT取引は、月曜日に価格が下落する中、買い手が掘り出し物を求めたため、増加しました。
Milkomeda C1 Bridge Explorer登場!
Milkomeda C1 Bridge Explorerは、ADAやその他の資産がMilkomedaからCardanoメインネットへ、またはその逆へ移動する際に簡単に追跡し、フォローできるようにするものです。
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成長を続けるカルダノ・エコシステム上で開発中のプロジェクトが1,000を超え、『1017』に
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永久的かつ不可逆的なものにするためdパラメータの機能を削除 弱気相場において多くのコミュニティの手によって次の未来を形作る偉大な仕事が行われている 今年の後半にエコシステム上のDAppsは指数関数的に成長する EVMサイドチェーンのα版が登場、エコシステムをさらに拡張する相互運用性
米国下院、カルダノ創業者チャールズ・ホスキンソン氏を正式に招聘し、暗号とブロックチェーンについて講演を実施
カルダノの創始者チャールズ・ホスキンソン氏が、米国下院の農業委員会でブロックチェーンと暗号について話す正式な招待を受けたとツィートで発表しています。講演の内容は日本時間:2022年06月24日(金) 00:30->2022年06月23日(木) 23:30からYouTubeで生中継される予定です。