『進化するカルダノ・ベーシック』[#17]（その１）カルダノはEDIにおいて世界最高峰の分散型ガバナンスシステム
SIPOはブログで『進化するカルダノ・ベーシック』を不定期で連載しています。カルダノについて初心者や、既に知っているが日々進化し続けるカルダノの現在進行形について知りたい方向けに、様々な視点と角度から、カルダノの基礎知識とその未来について、最新アップデート情報を交えてお伝えする企画です。
今回は「VOLTAIRE：ガバナンス」について、数回に分けて特集をします。
カルダノは2024年に入りロードマップの最後のフェーズ「VOLTAIRE：ガバナンス」に取り組んでいます。これまでProject Catalystにはじまり、CIP-1694、Intersect、SanchoNetといった流れの中で進んでおり、最終的にはカルダノネットワークが自律した完全分散化システムとなるために必要とされる最後のパーツであるオンチェーンガバナンスが組み込まれます。投票システムとトレジャリーシステムの導入により、ネットワーク参加者はステークと投票権を使って、ネットワークの将来の開発に影響を及ぼすことができるようになります。
カルダノ・ネットワークが真に分散化されるためには、Shelley期に導入された分散型のインフラストラクチャーのみではなく、長期にわたる維持と改良を分散化された方法で行うことができる機能も必要です。これを目標として、Voltaire期では、ネットワーク参加者にカルダノの改良案を提示する能力が付与されます。提案は、ステーキングや委任に使用される既存のプロセスを活用した、ステークホルダーによる投票システムにより実行の可否が決定されます。
将来のネットワーク開発の資金源として、Voltaireではトレジャリーシステムも追加されます。すべてのトランザクション手数料からわずかな額ずつがプールされ、投票プロセスに従って決定される開発のための資金を提供します。
投票システムとトレジャリーシステムが搭載されてはじめてカルダノは真に分散化を果たし、その将来はIOHKの管理下から離れてコミュニティの手にゆだねられます。そしてその手には、IOHKによって確立された安全で分散化された基盤から、カルダノを成長、進化させるために必要なすべてが握られているのです。
今回はこの「VOLTAIRE：ガバナンス」を特集し、数回に分けて以下について詳しく解説していきたいと思います。
- カルダノの「VOLTAIRE：ガバナンス」とは？
- Project Catalyst
- CIP-1694
- Intersect
- SanchoNet
- EDI
それではまず第一回目としてカルダノの「VOLTAIRE：ガバナンス」の取り組みについて見ていきます。
はじめに：カルダノの最終フェーズ「VOLTAIRE：ガバナンス」とは？
オンチェーンガバナンスの意義と目標
- ブロックチェーンと伝統的金融の比較: ブロックチェーンは、伝統的金融システムと比較して、中央集権的な管理や仲介者を必要としない分散型の構造を持っています。これにより、透明性が高まり、取引のセキュリティが強化され、手数料が低減されるなどのメリットがあります。また、ブロックチェーンは、金融サービスへのアクセスが限られている地域や個人に新しい可能性を提供します。
- カルダノのロードマップとVOLTAIREフェーズの位置づけ: カルダノのロードマップは、段階的な発展を通じて分散型プラットフォームを実現することを目指しています。VOLTAIREフェーズは、このロードマップの最終段階であり、オンチェーンガバナンスの導入を通じてコミュニティ主導の意思決定とプラットフォームの進化を可能にします。
- オンチェーンガバナンスの意義と目標: オンチェーンガバナンスは、ブロックチェーンの持続可能性と進化を支える重要な要素です。カルダノのVOLTAIREフェーズでは、コミュニティのメンバーがプラットフォームの将来の方向性に直接影響を与えることができるようになります。これにより、より公平で透明な決定プロセスが実現され、プラットフォームの長期的な成長と革新が促進されます。
ブロックチェーンと分散化の重要性は、伝統的な金融システムとの比較で特に際立っています。伝統的金融システムは中央集権的な構造に依存しており、特定の機関や組織が大きな権力を握っています。これに対して、ブロックチェーンは分散化された台帳技術を採用しており、一つの権力源に依存することなく、透明性とセキュリティを保ちながら運用が可能です。この分散化は、データの改ざんが困難であり、全てのトランザクションがネットワーク参加者によって検証されるため、より透明で信頼性の高いシステムを実現します。
さらにカルダノ・ブロックチェーン上でのスマートコントラクトは、人類の経済活動における革命的なイノベーションを実現しました。従来の金融システムでは、取引の信頼性を確保するために銀行や仲介者などの第三者が必要でした。これは、追加の時間とコストを必要とし、市場操作のリスクも含んでいました。しかし、カルダノのようなスマートコントラクトプラットフォームを使用することで、これらの課題が根本的に解決されます。
スマートコントラクトは自動実行契約です。これは、事前に定義された条件が満たされたときに自動的に取引を実行するプログラムです。たとえば、商品の販売、金融サービス、保険の支払いなどが該当します。これにより、人間の介入なしに、迅速かつ透明性の高い取引が可能になります。
カルダノのスマートコントラクトの最大の特徴は、高度なセキュリティと効率性です。カルダノは、ユニークな「Ouroboros」という合意形成アルゴリズムを使用し、セキュリティを維持しながらも高いトランザクション処理速度を実現しています。このアルゴリズムは、ネットワーク参加者による検証と合意に基づいており、改ざんや不正行為を効果的に防止します。
また、スマートコントラクトは、中央集権的な権力や仲介者に依存しないため、市場操作のリスクを大幅に減少させます。これにより、より公平で透明な市場環境が生まれ、ユーザーは安心して取引を行うことができます。
このように、カルダノ・ブロックチェーン上のスマートコントラクトは、人類の経済活動において画期的な技術となっています。匿名性、セキュリティ、透明性、効率性を備えたこのシステムは、金融取引の未来を大きく変革し、より良い経済環境を創り出す可能性を秘めています。カルダノはこの技術の先駆者として、新しい経済時代の扉を開いています。
ブロックチェーンの分散化は、スマートコントラクト・プラットフォームにおけるイノベーションを実現するために重要な役割を果たします。この分散化は、以下のような複数の意義を持ちます。
- セキュリティの強化: 分散化されたブロックチェーンは、データをネットワーク上の複数のノードに分散して格納します。これにより、一点に依存するセキュリティのリスクを減少させ、全体のシステムをより安全にします。例えば、一つのノードが攻撃を受けても、他のノードがデータの整合性を維持し続けることができます。
- 透明性の確保: トランザクションはネットワーク上の全ての参加者によって検証され、ブロックチェーンに記録されます。このプロセスは公開されており、どの参加者もトランザクションの履歴を閲覧できます。これにより、不正や誤りが発生した場合、容易に検出され、修正される可能性が高まります。
- 中央集権の排除と自律性の向上: 分散化されたシステムは、特定の個人や組織によるコントロールを排除し、ネットワーク参加者全体に権力を分散します。これにより、市場操作や権力の濫用を防ぎ、より公平な取引環境を作り出します。
- 可用性と耐障害性の向上: 分散化されたネットワークは、システムの一部がダウンしても全体としての機能を維持できる高い耐障害性を持ちます。これにより、システムの信頼性と持続可能性が向上します。
- イノベーションの促進: 分散化されたシステムは、新しいアイデアやソリューションの採用を容易にします。コミュニティ主導での開発が可能となり、より多様な視点や革新的なアプローチが導入される機会が増えます。
ブロックチェーンの分散化は、これらの特性を通じて、スマートコントラクトプラットフォームの透明性、セキュリティ、信頼性を高め、より健全で革新的な経済活動の基盤を提供します。特にカルダノのような先進的なブロックチェーンプラットフォームでは、分散化がその中核を成し、新しい金融の未来を形作っています。
カルダノのロードマップとVOLTAIREフェーズの位置づけ
カルダノは、この分散化をさらに進化させたブロックチェーン・プラットフォームです。カルダノのロードマップは、Byron（基礎構築）、Shelley（分散化）、Goguen（スマートコントラクト）、Basho（スケーラビリティ）、そしてVoltaire（ガバナンス）の5フェーズで構成されています。各フェーズは、カルダノが目指す完全分散化されたブロックチェーンエコシステムへのステップです。特に注目されるのが、最終フェーズであるVoltaireです。
Voltaireフェーズでは、カルダノはオンチェーン・ガバナンスの導入を目指しています。これは、ネットワークの将来の方向性やアップデートを、コミュニティの参加者が直接投票によって決定するシステムです。このガバナンスモデルの導入により、カルダノは真の意味での分散化を実現し、プラットフォームの将来がコミュニティ主導で形成されることになります。
伝統的金融システムにおいては、決定権が限られた人々に集中し、多くの場合、一般の人々はその決定プロセスに参加することができません。しかし、カルダノのオンチェーンガバナンスでは、すべてのステークホルダーがネットワークの運営に参加し、その進化に影響を与えることができます。これにより、より民主的で公平なシステムが実現されると考えられます。
また、カルダノのガバナンスモデルは、持続可能性と自己改善の面でも重要です。コミュニティ主導の開発により、カルダノはユーザーのニーズに応じて進化し続けることができます。これにより、長期的に安定したエコシステムが構築され、ブロックチェーン技術の可能性がさらに拡大することが期待されます。
カルダノのVoltaireフェーズは、ブロックチェーンと金融の未来において、分散化とコミュニティ参加の新たなモデルを提示しています。これは単なる技術的な進化ではなく、より公平で透明な金融システムへの道を切り開くものです。カルダノは、その革新的なアプローチによって、ブロックチェーン業界全体に影響を与え、新しい金融の形を創造していくことでしょう。
2024年のカルダノVoltaireの展開
2024年のカルダノVoltaireの展開は、カルダノを支える3つの主要なエンティティの一つであるEmurgoが、Changハードフォークが数ヶ月以内に行われることを発表しました。これは、ガバナンス（ヴォルテール時代）に向けて重要な一歩とされています。
Emurgoは2023年12月27日のツィートで、2023年はCardanoの建設と開発にとって素晴らしい年であり、2024年のCardanoエコシステムにはさらなる期待があると述べ、2024年にはChangハードフォーク、フルカルダノコミュニティガバナンスへの進展、Cardano上でのトークン化の増加、第三者dAppの開発の増加、他のブロックチェーンエコシステムとの相互運用性の向上、Yoroiウォレットの新機能、統合、およびアップデートなどが期待されると発表しています。
2024年Voltaire重要なポイントは以下の通りです：
- Changハードフォーク: 2024年に予定されており、Cardanoコミュニティ主導の政府への第一歩となるこのネットワークイベントは、新しいコンセンサスメカニズムを導入し、ガバナンスモデルのブートストラップ期間を開始します。
- Cardanoコミュニティガバナンスへの進展（Voltaire）: Cardano憲法は、コミュニティガバナンスの枠組みを確立する上で重要な要素です。2024年には、憲法の草案作成のためのワークショップが世界中で計画されています。
- Intersect: Cardanoのオフチェーンガバナンスコンポーネントであり、850人以上のメンバーを抱え、コミュニティ主導のガバナンスをリードしサポートします。
- ブートストラップフェーズ: Changハードフォーク後の重要な要素として、デリゲート代表（DReps）の参加が挙げられています。
- Cardano憲法制定大会: 2024年の第4四半期にブエノスアイレスで開催され、憲法の最初のバージョンの起草が行われます。
- トークン化の展開: Cardanoはトークン発行のためにスマートコントラクトが不要な独特なブロックチェーンで、ブランドやクリエイターが簡単にWeb3に参入できます。
Project Catalyst：民主的なイノベーションの始まり
Project Catalystは、カルダノ・ブロックチェーンエコシステム内の分散型イノベーションの実験であり、2020年9月のFund 1で始まりました。この取り組みは、カルダノの進化における重要な一歩であり、コミュニティ主導のイノベーションと民主的な参加がプラットフォームの未来を形成することを強調しています。
Project Catalystは、カルダノ・エコシステムにおける民主的なイノベーションのためのプラットフォームです。この取り組みは、Voltaireロードマップの初期段階として、カルダノの成長を支援するために設計されており、参加者の創造性と情熱を活用しています。2023年11月に開始されたProject Catalyst Fund11では、総額5000万ADAの資金が提供され、カルダノコミュニティと共に進化を目指しています。
このプロジェクトの目的は、コミュニティ主導でブロックチェーンベースのプロジェクトを発案、開発し、カルダノのエコシステムを拡大することにあります。Catalystは、アイデアの提案から資金調達、プロジェクト実行までの全過程をカバーし、カルダノの分散型ガバナンスモデルの実例として機能しています。
このプロジェクトは、カルダノのトレジャリーシステムから資金を提供し、プロジェクトの提案と選定をコミュニティの投票によって決定します。これにより、カルダノユーザーは、プラットフォームの未来に直接的な影響を与えることができるようになっています。
CIP-1694：ガバナンスの枠組みと機能
CIP-1694は、Cardanoのオンチェーン・ガバナンスに関連する提案で、分散型民主主義の実現を目指しています。この提案は、Cardanoエコシステムにおいてガバナンスの進化と成熟を促進する重要なステップとして位置づけられています。
CIP-1694は、カルダノブロックチェーンにおけるガバナンス構造の強化を目指す重要な提案です。これは、カルダノの分散型ガバナンスをさらに進化させることを目指し、ネットワークの持続可能性と効率性を高めるために設計されました。CIP-1694は、コミュニティの意見を直接反映し、ネットワークのアップデートや改良に関する意思決定を民主的かつ透明な方法で行うことを可能にします。
この提案は、カルダノコミュニティがネットワークの将来に直接参加し、その発展に影響を与えることができるようにするため、非常に重要です。これにより、カルダノはより分散化され、公平で包摂的なブロックチェーンエコシステムを構築することが可能になります。
Intersect：カルダノの未来を切り開くカルダノ・コミュニティの交差点
Intersectは、カルダノエコシステムにおける分散型民主主義とオンチェーン・ガバナンスの実現を目指すプロジェクトです。この取り組みは、CIP-1694という提案に基づいており、カルダノのガバナンスシステムを発展させることを目的としています。
- オープンソース委員会の設立: Intersectでは、Modus Createの共同創設者であるPat Sheridan氏が暫定委員長を務めるオープンソース委員会が設立されました。この委員会は、Intersectプラットフォームに適したオープンソースプログラムオフィスモデル（OSPO）の利用や、将来の委員会会議のための参照用語（ToR）の起草を行っています。
- 「SanchoNet」の開設: 2023年8月18日に、CIP-1694のプレイグラウンドとして機能する「SanchoNet」がオープンしました。SanchoNetは、Cardanoのオンチェーン・ガバナンスの構築に関連する提案に基づいて開発されています。
- Voltaire時代のProject Catalystの定義: Project Catalystは、分散型民主主義の構築を進行中であり、Voltaire時代のガバナンスフレームワークの完全な実現を代表しています。この時代は、エコシステム内のすべての参加者に包括的な責任をもたらし、Catalystの未来をコミュニティメンバーの共同努力によって形成していくことになります。
これらの進展は、カルダノエコシステムにおけるガバナンスの進化と参加型民主主義の実現に向けた重要なステップです。Intersectを通じて、カルダノはオンチェーン・ガバナンスと分散型民主主義の実現を目指し、エコシステム内でのコミュニティ主導の意思決定プロセスを強化しています。
カルダノにとって、Intersectはブロックチェーン業界におけるその地位をさらに強化する手段となります。技術革新とコミュニティ主導のアプローチにより、カルダノは業界内でのリーダーシップを確立し、分散型技術の未来において重要な役割を果たすことになるでしょう。
SanchoNet：実験段階の実装とテスト、カルダノメインネットへの統合
SanchoNetは、カルダノブロックチェーンのオンチェーンガバナンス機能を試験および改善するための専用テストネットノードソフトウェアです。このテストネットは、開発者やコミュニティメンバーがメインネットに導入する前にカルダノのガバナンス機能を検証環境でテストすることを可能にします。
SanchoNetの主な目的は、カルダノのオンチェーンガバナンスメカニズムの実装と改善を行うことです。これには、メンバーが申請できる助成金や作業パッケージの形での資金調達、コミュニティを結集するためのイベントの組織、およびカルダノの未来についての議論で各メンバーの声が届くようにするための委員会の立ち上げが含まれます。
Intersectの創設メンバーになることは、カルダノの未来に参加することを意味します。メンバーとして、ステークホルダー（ADAホルダーなど）は、カルダノの持続的な進化を形成する上での役割と、プロトコルの開発をサポートする方法を定義する機会を持ちます。これは、カルダノネットワークに新しい機能と能力を導入し、エコシステム全体を強化するための基盤となります。これはカルダノ・メインネットに既にに統合された最新バージョン8.7.2（執筆時点）がリリースされており、SPOはこのネットワークへ順次アップグレードしていく予定です。
SanchoNetの導入は、カルダノがブロックチェーン業界における革新的な技術のリーダーとしての地位を確立し、コミュニティ主導の開発と進化を促進する重要なステップです。これにより、カルダノはより透明で効率的かつ包括的なガバナンスシステムを実現し、ブロックチェーンの未来を切り拓くことが期待されます。
トレジャリーシステム：持続可能な資金源
トレジャリーシステムの構造と機能
カルダノのトレジャリーシステムは、暗号通貨の長期的な発展と保守のための資金調達の持続可能性を確保することを目的としています。このシステムは、新たに生み出されたADA、ステーク報酬の手数料、寄付から資金を集め、議決権は対応するステークに比例します。また、Liquid Democracy、つまり間接民主制と直接民主制のハイブリッドシステムを導入しており、ADAステークホルダーは直接投票するか、投票権を専門家に委任するかを選択できます。
開発資金の配分と管理
トレジャリーシステムでは、提案されたプロジェクトの選出は、獲得した票数に従って行われます。提出された提案は、カテゴリーに分類され、それぞれのカテゴリーに予算が割り当てられることで、必須の分野の資金を確保します。このシステムにより、適切な資金配分と効率的なプロジェクト選出が可能になります。
コミュニティによる経済的自立の重要性
トレジャリーシステムは、コミュニティインクルーシブな参加によるコラボレーティブな意思決定を促進します。これにより、コミュニティにおける関係性が改善され、参加者が積極的に決定内容や方針を評価し、コミュニティ全体が意思決定をサポートするようになります。これにより、ADA保有者は、ステークホルダーとしてより積極的な役割を果たし、カルダノの持続的な進化を形成する上での重要な役割を担います。
カルダノのトレジャリーシステムは、その持続可能性、透明性、コミュニティ主導のアプローチにより、暗号通貨とブロックチェーンの未来に革命的な変革をもたらすと期待されています。このシステムは、分散型金融の新たなモデルを提供し、カルダノエコシステムの発展とイノベーションを支える重要な基盤となります。
Effective Decentralization Index（EDI）とは？
Effective Decentralization Index（EDI）は、カルダノとエディンバラ大学によって開発された、業界初のブロックチェーン分散化の指標です。EDIの目的は、パブリックブロックチェーンプロジェクトの分散化レベルを恒常的に評価し、透明性を高めることにあります。これにより、中央集権的なシステムのリスクからユーザーを保護し、ブロックチェーンのコア原則に沿ったセーフガードを提供します。
EDIは継続的に計算され、暗号資産市場の変動性に対応するために方法論を見直すライブトラッカーとして機能します。エディンバラ大学のチームが計算を担当し、このプロセスはブロックチェーン業界のイノベーションに対応して進化することが期待されています。このインデックスを通じて、市場参加者はプロジェクトの分散化度合いやそれに関連するリスク要因をより良く理解することが可能になります。
最近、チャールズ・ホスキンソン氏はツイートで、カルダノがブロックチェーン業界において類稀なる分散化を達成したことを示しています。彼は「Intersect」と「CIP-1694」による大きな進歩を挙げ、これらが本年中に全潜力を発揮すると述べています。これにより、カルダノはEffective Decentralization Index（EDI）において世界で最も分散化された暗号通貨となると予測しています。
また、IOG（Input Output Global）に関するツイートは、ツイッター上で見られる「我々対彼ら」の考え方に対するホスキンソン氏の見解を示しています。彼は、IOGのチームがエンジニアや科学者であることを強調し、仕事の範囲やプロダクトバックログが変わっても、チームは常に存在し、コミュニティが必要とする限り、カルダノのために新しい機能や機能性を開発し続けると説明しています。
このツイートから、ホスキンソン氏はカルダノの分散化と革新の進行に自信を持っていることが伺えます。また、彼はIOGとそのチームの重要性とカルダノコミュニティに対するコミットメントを強調しています。
まとめ：カルダノが目指す完全分散化への道
VOLTAIREフェーズの完了とカルダノの未来
VOLTAIREフェーズは、フランスの哲学者ヴォルテールにちなんで名付けられ、堅牢な分散型ガバナンスシステムの構築を目指しています。このフェーズは、ADA所有者が重要な意思決定に参加し、投票機構を通じて2024年のカルダノの将来の動向に大きく影響を与えることを目標としています。また、投票参加者への報酬を探求することで、より多くのステークホルダーの参加を促進しようとしています。
分散化とコミュニティの役割
カルダノガバナンスの二つの主要な側面は、投票とトレジャリーシステムです。これらは、コミュニティが正しい優先順位を選択し、ネットワークの財政管理を行うことを保証するために設計されています。ガバナンスシステムには三つの柱があります：MBO（エコシステム機関）、憲章（エコシステム参加者の権利と原則を定義）、民主的な合意（すべての参加者が意見を述べ、決定を形成できるようにする）。
カルダノの長期的なビジョンと展望
VOLTAIREフェーズは、ガバナンスが社会システムにおいて最も影響力のある要素であると理解しています。不十分なガバナンスシステムは、立法の停滞、企業の腐敗、経済の不安定など、今日の危機の多くに関連しています。カルダノは、これらの問題を防ぐため、複数世代のユーザーのための公正なガバナンスシステムを構築することを目指しています。VOLTAIREフェーズは、ADA保有者、カルダノ開発者、SPO（ステークプールオペレーター）など、さまざまなステークホルダーとの対話を確立し、カルダノネットワークを持続可能なプロジェクトにすることを目指しています。
カルダノが目指すのは、コミュニティ主導の決定によって形成される分散型の未来です。VOLTAIREフェーズを通じて、カルダノはブロックチェーン技術の新しい標準を確立し、その発展とイノベーションを促進しようとしています。
次回以降は、カルダノのガバナンスの取り組みについて、一つ一つ見ていきます。
次は「（その２）Project Catalyst」の予定です。どうぞお楽しみに！
これまでの特集は『進化するカルダノ・ベーシック』リストをご覧ください。
ニュース動向 in エポック459
チャールズ・ホスキンソン氏動画「Happy Birthday Bitcoin (15 Years)」要約・翻訳：ビットコインの15周年を祝う
カルダノ創設者チャールズ・ホスキンソン氏による2024年1月3日の動画「Happy Birthday Bitcoin (15 Years)」で、ビットコインの15周年を祝いました。ホスキンソン氏は、過去四半世紀にわたる急速な技術進歩と社会の変化について振り返り、モバイルコンピューティング、ソーシャルメディア、AI、ブロックチェーン技術の台頭を含む多くのトピックに触れています。彼は、ビットコインの指数関数的な成長とその影響を強調し、分散型金融を示し、コミュニティ主導で国際的に運営される機関やサービスの可能性についての基盤的な役割を説明しています。
チャールズ・ホスキンソン氏動画「Fasting (day 4 of 7)」翻訳： 断食についての経験とアプローチ
カルダノの創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏の動画「Fasting (day 4 of 7)」が、2024年1月5日にコロラドから公開され、断食についての彼の経験とアプローチについて話しています。ホスキンソン氏は健康の専門家ではないと明確にしつつ、頻繁に問い合わせがあるため、個人的なレジメンを共有しています。ホスキンソン氏は、断食が消化、炎症の減少、そして少量の体重減少に役立つと述べていますが、主に体重減少のためではないことを強調しています。
カルダノがブロックチェーン業界において類稀なる分散化を達成
チャールズ・ホスキンソン氏は、カルダノがブロックチェーン業界において類稀なる分散化を達成したことを示しています。 ホスキンソン氏は、「Intersect」と「CIP-1694」による大きな進歩を挙げ、これらが本年中に全潜力を発揮するでしょう。これにより、カルダノはEffective Decentralization Index（EDI）において世界で最も分散化された暗号通貨となると予測しています。
Cardano（ADA）は過去1か月間のGitHubでのデベロッパーアクティビティでトッププロジェクトに
CryptoDifferの最新の調査結果によると、Cardano（ADA）は過去1か月間のGitHubでのデベロッパーアクティビティでトッププロジェクトです。
Lace 1.8.1がリリース
signDataメソッドのバグが修正されました。 signDataメソッドのバグは、トランザクションの承認、スマートコントラクトの実行、またはその他のデジタル署名に必要な操作に影響を与える可能性がありました。
EMURGO：カルダノ2024年への展望でChangハードフォークが数ヶ月以内に行われることを発表
Emurgo（Cardanoを支える3つの主要なエンティティの一つ）は、Changハードフォークが数ヶ月以内に行われることを発表しました。これは、ガバナンス（ヴォルテール時代）に向けて重要な一歩とされています。
Emurgoは2023年12月27日のツィートで、2023年はCardanoの建設と開発にとって素晴らしい年であり、2024年のCardanoエコシステムにはさらなる期待があると述べ、2024年にはChangハードフォーク、フルカルダノコミュニティガバナンスへの進展、Cardano上でのトークン化の増加、第三者dAppの開発の増加、他のブロックチェーンエコシステムとの相互運用性の向上、Yoroiウォレットの新機能、統合、およびアップデートなどが期待されると発表しています。
チャールズ・ホスキンソン氏動画「Verified Tweets：Xにブロックチェーン技術を統合する方法
2024年1月9日チャールズ・ホスキンソン氏は動画「Verified Tweets」を公開し、「認証済みツイート」という概念について語っています。
本日2024年1月10日米国証券取引委員会（SEC）のX（旧Twitter）アカウントが乗っ取られ、ビットコインETFの承認に関するフェイクニュースが投稿されたという出来事が報じられています。この事件は、ビットコインの価格に急激な影響を与え、市場操作の疑いに関する内部調査の必要性を浮き彫りにしました。
カルダノのステーブルコインUSDMの遅延とその重要性
カルダノの分散型金融（DeFi）エコシステムを安全に保護するために必要な変更を実施することを目的として、USDMステーブルコインの発売が遅延することが発表されました。当初、このステーブルコインは2023年12月19日にメインネットでリリースされる予定でしたが、セキュリティ上の理由から、リリース日は確定せず、2024年3月16日を新たな目標日としています。
USDMはカルダノベースのトークン化を可能にするMehenプロトコルの最初の製品であり、カルダノDeFiにおいて重要な役割を果たすことが期待されています。SundaeLabによる監査で指摘された複数の設計上のギャップを修正することにより、スマートコントラクトのセキュリティと将来性が向上すると予想されています。
