2023上半期の暗号市場とカルダノ「#2：カルダノ・エコシステムを振り返る」
2023年上半期（1月から6月）は、暗号通貨市場で大きな変動があった期間でした。特に規制の動きが活発化し大きな影響を与えました。
今回のエポックな日々では、2023年上半期間中の暗号資産市場の全体の動きを見ながら、カルダノの市況、DeFi、エコシステムの動きについて、振り返っていきます。なお今回は下記のように2回分けてお届けしています。
前回は、「#1：カルダノ市況とDeFiを振り返る」をお届けしました。今回は2023上半期における「#2：カルダノ・エコシステム」の進化を振り返って行きます。
2023上半期（1月から6月）を終えより完全な成長を遂げるカルダノエコシステムの進化を振り返る
次にカルダノの2023上半期（1月から6月）で何が起こったかについて「エポックな日々」の記事をいくつかピックアップして時系列で紹介していきます。
エポック384：2023年カルダノの本格的な大量採用に向けた11の大戦略
エポック384：12月27日 午前6時44分頃 ～ 1月1日 午前6時43分頃
2023年最初のエポック384では「2023年カルダノの本格的な大量採用に向けた11の大戦略」いついて特集しました。カルダノの2023年は、主に下記のような多くの大戦略を推進しています。
- 分散型ガバナンスを導入するVoltaire時代が本格的スタート
- エジンバラ分散化インデックス（EDI）の開発
- RealFi戦略
- DeFiのキラーアプリカルダノ経済圏にステーブルコインついに登場する
- カルダノADA大量採用戦略のWeb3プラットフォームLace
- パラレル・サイドチェーン戦略
- レイヤー2スケーラビリティ・ソリューションHydra
- 効率性、安全性、軽量性をもたらすMithril
- 業界初となるデータ保護に基づくブロックチェーン・プラットフォームMidnight
- 次世代プロトコルのOuroboros Leios
「Voltaire時代」の最初のCIP-1694が公開され、オンチェーンガバナンスのシステムの構築中です。EDIの開発は、カルダノ開発会社のIOGがエジンバラ大学と提携し、ブロックチェーンの真の分散化を判断する上で極めて重要な役割を果たすことを目的としています。RealFi戦略は、現実的な金融サービスとしてのカルダノの採用を推進するためのもです。ステーブルコインのリリースは、市場変動に対するユーザーの保護を目的としています。Laceの開発は、ブロックチェーン上での機密情報の保護を目的としています。パラレル・サイドチェーン戦略は、複数のチェーンを同時に実行し、スケーラビリティとプライバシーを向上させることを目的としています。Hydraのリリースは、高速かつスケーラブルなトランザクション処理を実現することを目的としています。Mithrilの開発は、ブロックチェーン上でのオンラインID保護を目的としています。Midnightの開発は、プライバシー保護のための暗号化技術の開発を目的としています。Ouroboros Leiosの開発は、より効率的かつ自己修復型のブロックチェーンを開発することを目的としています。
これらの主な戦略は、カルダノのエコシステムに多くのプロジェクトをもたらし、金融プラットフォームとしての採用を促進するものでした。これらは上半期で確実に実行推進されており、カルダノは、金融プラットフォームとしての採用を促進し、ブロックチェーン技術の開発において一歩先を進むレベルに到達しています。これらのペースで見れば2023年の下半期は、カルダノが本格的な大量採用に向けてさらに進化することになるでしょう。
参照記事
エポック385：RealFiが切り開くNFTの可能性
エポック385：1月1日 午前6時44分頃 ～ 1月6日 午前6時43分頃
エポック385では、カルダノ創設者で開発会社IOGのCEOであるチャールズ・ホスキンソン氏が、1月3日（日本時間1月4日）に公開した動画『PFP, Art, and Sharing』の内容をもとに、RealFiが切り開くNFTの可能性について解説しています。
NFTとは、「Non-Fungible Token（ノン-ファンジブル トークン）」の頭文字を取り、日本語では「非代替性トークン」と呼ばれます。そしてNFTとは偽造や改ざんが不可能なブロックチェーン上で発行され取引できる、所有権の証明が可能なデジタルデータのことです。2021年には、NFTが大きな注目を集め、Web3.0において暗号を知らないユーザーに接続し、分散型台帳の技術の採用を推し進めるための重要なキーファクターとなっています。
カルダノのNFTスペースは2022年急拡大し、現在は660万以上のNFTが鋳造され、67,859の異なるミンティングポリシーがあります。これらをより社会に受け入れられるよう、NFTの標準化には、マルチブロックチェーンおよびWeb3.0におけるデジタル知的所有権の標準策定が必要であり、RealFiによってNFT市場の活性化と暗号市場の成長と繁栄がもたらされることが期待されます。
CNFTコミュニティがNFTの標準化を行うことで、Web3.0上でカルダノの存在感を大きく伸ばすことができるとホスキンソン氏は説明しています。また、NFTプロジェクトはアイディア次第では、すぐに潜在的に広がっているユーザーの大きな反応を引き出す環境が浸透し広がっており、より分散型Web3プラットフォームやサービスの開発と普及が進めば、さらに拡大していく流れが見えてきます。
カルダノのNFTスペースは、今後拡大を続けることが期待されており、NFTの標準化によって暗号市場の成長と繁栄がもたらされることが期待されます。
参照記事
エポック386：いよいよ間近に迫るDjedの登場とカルダノDeFiの今後の展開
エポック386：1月6日 午前6時44分頃 ～ 1月11日 午前6時43分頃
エポック386では、カルダノDeFiのエコシステムは、ステーブルコイン「Djed」のリリースによって本格的な成長がもたらされることが期待されていました。Djedは、過剰担保型ステーブルコインであり、アルゴリズム型ステーブルコインに比べて、集中化リスクや規制リスクに悩まされない点が有利とされています。
ステーブルコインは、暗号通貨市場において価格の安定を実現するために開発された通貨です。ステーブルコインの中でも、過剰担保型ステーブルコインは、担保として預けた資産の価格が下落した場合でも、ステーブルコインの価格が下がることがないという特徴があります。これに対して、アルゴリズム型ステーブルコインは、アルゴリズムに基づいて供給量を制御することで価格の安定を維持しますが、市場の変動に対しては脆弱です。
カルダノは、科学的な検証のもとに行われる堅牢な開発手法によって、Djedの正当性、ポテンシャル、信頼性を世界に証明する大チャンスを持っています。この開発手法は、従来のブロックチェーンプロジェクトに比べて、高い品質と信頼性を保証することができます。
参照記事
エポック387：CIP-1694がもたらすカルダノ新オンチェーンガバナンス
エポック387：1月11日 午前6時44分頃 ～ 1月16日 午前6時43分頃
エポック387ではCIP-1694について特集しました。CIP-1694は、カルダノの新しいオンチェーンガバナンスメカニズムを提供し、分散型意思決定を支援し、カルダノの分散型ガバナンスの基盤となります。この提案は、ADAホルダーがDRepsとして登録し、投票することを可能にし、財務の透明性を高め、ハードフォークに特別な取り扱いを提供することを目的としています。
この提案では、Voltaire時代のカルダノを支援するオンチェーンガバナンスメカニズムが概説されており、カルダノコミュニティの将来のニーズに合わせてガバナンス構造を適応・拡張するためのメカニズムも提供されています。
CIPとは、Cardano Improvement Proposals（Cardano改善提案）の略称であり、カルダノネットワークの変更に対する技術仕様です。CIPは、カルダノプロトコルの変更を提案し、実装するための標準化されたプロセスを提供し、カルダノコミュニティに信頼できる情報源を提供することを目的としています。CIPは、誰でも提案でき、コミュニティのフィードバックや貢献を受け入れることができます。
CIP-1694提案は、カルダノが自己持続型で分散型のプラットフォームを実現するビジョンへの重要な一歩であり、ネットワークの発展における重要なマイルストーンを示しています。この提案は、カルダノが、ネットワークの成長と進化を長期的に支援できる堅牢で持続可能なガバナンス構造を構築することに取り組んでいることを示しています。
CIP-1694は、カルダノにとって重要な発展であり、真に分散型のプラットフォームへの進化における重要な一歩を表しています。この提案は、カルダノのガバナンス構造の堅固な基盤を提供し、透明性、民主的な意思決定、およびコミュニティ主導のイノベーションに対するネットワークの取り組みを示しています。
参照記事
エポック388：Paima StudioがもたらすトラストレスWeb3ゲーミングの未来
エポック388：1月16日 午前6時44分頃 ～ 1月21日 午前6時43分頃
Paima Studioは、Web3ゲームのリードカンパニーを目指しています。同社は、Paima Engineを立ち上げ、ステートフルNFTなどの革新的な技術を使って、Web3ゲームの開発を簡単にし、持続可能性を高めることを目指しています。このエンジンは、ブロックチェーンプログラミング言語であるSolidityなどの知識がなくてもWeb3ゲームを作成することができるようになりました。
Paima Engineの主な利点の一つは、ステートフルNFTを使用することができることです。これにより、プレイヤー所有のNFTとポイントシステムやゲームの進行状況などのデータがリンクされるため、プレイヤーは自分のゲーム体験をよりコントロールできるようになり、よりインタラクティブで魅力的な新しいタイプのゲームの開発につながる可能性があります。
また、Paima Engineはスケーラビリティを提供し、パフォーマンスを損なうことなく数百万人のユーザーにゲームを提供することができます。このエンジンは、Unityなどの既存のゲーム環境と連携して使用することができ、Astar、Algorand、Cardano、Oasys、Ethereumなどの複数のチェーンをサポートしています。
Paima Studioチームは、Paima Engineを使用して開発されたJungle Wars: NFT Rumbleというゲームもリリースしています。このゲームは、このエンジンで作成できるWeb3ゲームの例であり、Web3ゲームの可能性を示しています。
Paima StudioがWeb3ゲームに注力しているのは、ゲーム市場の成長とブロックチェーン技術が業界を変革する可能性があるためです。ゲーム市場は、若い世代による成長を続けると予測されています。ゲームにブロックチェーン技術を使用することはまだ初期段階ですが、その可能性は大きいです。
全体として、Paima StudioがWeb3ゲームをリードする取り組みを行っていることは、ゲームの未来が急速に変化していることを示しています。同社の革新的なゲーム開発アプローチ、持続可能性、スケーラビリティに対する取り組みは、Web3ゲーム業界において重要なプレイヤーとなっています。
参照記事
エポック389：成長するコミュニティ主体のカルダノ・エコシステム最前線まとめ
エポック389：1月21日 午前6時44分頃 ～ 1月26日 午前6時43分頃
カルダノは、カルダノ開発エコシステム上に、様々な分野の開発者が、Python、Rust、JaveScript、Java、C++などの従来の言語を使って、カルダノ・ネットワーク上にスマートコントラクトを作成することが可能なソリューションの提供を進めています。IOGが発表したサイドチェーンツールキットは、カスタムサイドチェーンを開発するためのものであり、これにより、カルダノの大量導入への道を開くものとしています。
また、カルダノはPlutus V2のファーミングコントラクトであるYield Farming Harvest V2や、新しいプログラミング言語Aikenのアルファ版のリリース、Hydra Headプロトコルを使用した高度な暗号オークションなど、エコシステムを進化させ、成長させるための取り組みを進めています。
さらに、JavaScriptバックエンドがGHCにマージされたことで、GHCの次のリリースでは、追加のツールを必要とせずにWebブラウザで動作するコードを発行できるようになり、フロントエンドとバックエンドの両方のWebアプリケーションでHaskellを使用できることを意味します。Pythonで書かれた軽量のカルダノ・ライブラリであるPycardanoとの統合も進められています。
CIP-30により、カルダノはDAppsがユーザーのウォレットと通信するためのAPIを定義し、高い相互運用性と安全なクロスチェーンDApp開発が可能になりました。
参照記事
エポック390：カルダノ・ブロックチェーンはインターオペラビリティ新時代へ、その輝かしい未来に迫る
エポック390：1月26日 午前6時44分頃 ～ 1月31日 午前6時43分頃
カルダノ・ブロックチェーンは、相互運用性の分野をリードする存在となっており、異なるプラットフォーム間でのデータや資産の転送が可能になるインターオペラビリティ技術を導入しています。カルダノは、多様なプロトコルを利用することで、他のブロックチェーンと互換性のあるスマートコントラクトを作成し、既存のエコシステムを破壊することなく、新しい機能や特徴を開発し拡張することが可能になります。
カルダノは、AnetaBTCによるBitcoinのErgoとCardanoのブロックチェーンへの直接ラップ、World MobileのカルダノとCosmosのエコシステムをつなぐ専用のパーミッション付きカルダノ・サイドチェーンなど、相互運用性に関する新しい技術イニシアチブを発表し、カルダノエコシステムの成長が一段と加速することが期待されています。
これに加えて、カルダノは、プロトコルの開発と進化にコミュニティの意見を取り入れることができるガバナンスモデルを備えており、コミュニティは新機能の開発において協力・連携することができ、異なるブロックチェーンネットワーク間の相互運用性をさらに促進することができます。
カルダノの相互運用性の拡大には、Cardano Settlement Layer（SL）とCardano Computation Layer（CL）という2つのレイヤー構造が重要な役割を果たしています。これらのレイヤーによって、安全性を保ったまま柔軟なモジュール化された設計により、サイドチェーンレイヤーを作ることで、無限にエコシステムを拡張させることが可能になっています。
カルダノの相互運用性の未来は明るく、カルダノエコシステムは無限とも言える成長への扉を開いたといえます。カルダノのマルチレイヤーアーキテクチャ、サイドチェーン・ソリューション、PlutusおよびMarloweプロトコル、コミュニティ主導のガバナンスモデルにより、分散型世界における「相互接続の新時代の基礎が築かれる」ことになります。
参照記事
エポック391：次期アップグレード『Ouroboros Genesis』がもたらすもの
エポック391：1月31日 午前6時44分頃 ～ 2月5日 午前6時43分頃
カルダノの次期アップグレード『Ouroboros Genesis』は、ビットコインと同等のセキュリティと堅牢さを持つPoSブロックチェーンを実現することができます。Ouroboros Genesisは、カルダノのコンセンサスプロトコルに待望のアップグレードをもたらすものであり、コストレス・シミュレーション (Nothing-at-stake問題) とブートストラップ問題の解決、そして分散化されたオープンな環境でのロングレンジ攻撃の脅威を軽減することを目的としています。
Ouroboros Genesisは、コンポーザビリティの概念を導入することで、複数のブロックチェーン・ネットワークを作成し、従来のPoSシステムの制限を解決することができます。この新しいアプローチにより、スケーラビリティや動的可用性といった従来のPoSシステムの制限を解決することができ、より大きなネットワークを形成できるようになります。
Ouroboros Genesisは、2023年中にリリースされる予定であり、新しい参加者やオフラインの参加者が最初からブロックチェーンに参加し、使い始めることができることにより、より安全であり、総出資額の半分以下を支配する攻撃者に対しても安全であることを証明しています。
カルダノの次期アップグレード『Ouroboros Genesis』は、カルダノ・ブロックチェーンの安全性、拡張性、持続可能性、相互運用性を高め、分散型経済の需要によりよく対応できるようになります。このアップグレードにより、カルダノが世界最強レベルのPoSパブリック・ブロックチェーンへと押し上げられることが期待されます。
参照記事
エポック392：カルダノ・エコシステムにDAO時代到来を告げる『SundaeSwap DAO』
エポック392：2月5日 午前6時44分頃 ～ 2月10日 午前6時43分頃
SundaeSwap DAOは、SundaeSwapプロトコルの成長、信頼性、信用性を支援するために、SundaeSwapガバナンスプロセスの公正かつ中立な管理者として機能することを目的としています。SundaeSwap DAO提案には、問題提起、仮説、受益者の発見、長期的な目標、現在の状況、解決策のアイデアなどが含まれます。
今年は、カルダノ・レイヤー１という土台が完成し、これをさらに拡張（BASHOv2：スケーリング）するフェーズに入っています。これにより多くのイノベーションを伴ったプロジェクトがアップグレードとメインネットローンチを実現させており、これまで限定的であったエコシステムの本格的な成長段階を見ることができるようになっています。
さらに今年は、VOLTAIRE時代が本格始動し、分散型ガバナンスの実現に向かって進んでいます。すでにステーキングの分散化を実現し、P2Pのネットワーク導入への準備も進められ、今年前半までには導入される可能性が高まってきました。さらに、CIP-1694による新オンチェーンガバナンスも投票を待つ段階になっており、この三つの高度な分散化全てが実現されると、カルダノは事実上暗号業界随一の完全分散化を実現した最強の第3世代のパブリック・ブロックチェーンへと進化することになるでしょう。
SundaeSwap DAO提案は、カルダノのエコシステムにDAO時代をもたらすものとして注目を集めました。SundaeSwap DAOは、カルダノのエコシステムにおけるDAO時代の到来を告げるものでした。DAOとは、Decentralized Autonomous Organization（分散型自律組織）の略で、中央の権威や個人の集団に支配されるのではなく、ブロックチェーンネットワーク上のスマートコントラクトによってコード化されたルールによって運営される組織の一種です。SundaeSwap DAOは、ルールがパブリックブロックチェーンにコード化され、ルールの実行が分散型ネットワークのコンピュータによって制御されるため、透明性、安全性、改ざん防止に優れており、公正かつ中立的な管理者として機能することが期待されています。
SundaeSwap DAOは、カルダノ・エコシステムにおいて、透明性、民主主義、成長を促進するための重要な役割を果たしています。このDAOは、コミュニティの意見を反映し、提案を議論し、SundaeSwapプロトコルをより良いものにするために、積極的に活動しています。
参照記事
エポック393：米国SECのステーキング規制の動きとカルダノへの影響について考える
エポック393：2月10日 午前6時44分頃 ～ 2月15日 午前6時43分頃
米国SEC（米証券取引委員会）が、中央集権型取引所でのステーキングに関する規制を発表し、カルダノのような分散型プロトコルにも波及する可能性があるとされています。しかし、カルダノはコンティンジェント・ステーキング（条件付きステーキング）を提案し、SECの要件を満たすことができるかもしれないと考えています。コンティンジェント・ステーキングとは、ステーカーがリスクを負うことなく、ネットワークの健全性を維持できる方法であり、SECの要件に合致する可能性が高いとされています。
一方で、カルダノの分散型ガバナンスに沿って、KYC情報を付加するオプションについての議論が必要であると指摘されています。分散型プロトコルであるカルダノは、個人のプライバシーを保護することを重視しているため、KYC情報の付加については慎重な議論が必要であるとされています。
カルダノの創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏は、コンティンジェント・ステーキングについて動画を公開し、議論を呼びかけています。彼は、コンティンジェント・ステーキングがSECの要件に合致する可能性が高いことを強調し、カルダノの分散型ガバナンスに沿って、KYC情報の付加についての議論を進める必要があると述べています。
このように、米国SECのステーキング規制によって、分散型プロトコルであるカルダノにも影響が及ぶ可能性があるとされています。しかし、コンティンジェント・ステーキングを提案することで、SECの要件に合致する可能性が高いとされており、分散型ガバナンスに沿って、KYC情報の付加についての議論を進めることが重要であるとされています。
参照記事
エポック394：カルダノ・コア基盤を強力に拡張するアップグレード最新状況
エポック394：2月15日 午前6時44分頃 ～ 2月20日 午前6時43分頃
カルダノは、ブロックチェーン業界において、スケーラビリティ、セキュリティ、分散化、オンチェーン分散型ガバナンス、データ保護などの面で高い評価を受けています。そのため、カルダノは現在、多くの技術開発を進めており、Hydra、Mithril、Midnight、Ouroboros Leios、CIP-1694、P2P分散型ネットワークなど、多くの新しい技術が導入される予定です。
これらの開発により、カルダノはスケーラビリティ、分散化、オンチェーン分散型ガバナンス、データ保護などの面で大幅に向上し、成長を加速することが期待されています。カルダノの最新アップグレードであるOuroboros Genesisは、PoSブロックチェーンで初めて「ダイナミックアベイラビリティ（動的可用性）」を実現するもので、ビットコインのセキュリティ水準に近づけることができます。また、カルダノの新しいサイドチェーンPoCも立ち上がっており、ブロックチェーン業界にとってゲームチェンジャーとなることが期待されています。
カルダノは、科学的なアプローチに基づく開発により、スケーラビリティ、セキュリティ、分散化、オンチェーン分散型ガバナンス、データ保護などの面で、高い評価を受けています。今後もカルダノは、最新技術の導入により、成長を加速させることが期待されています。
参照記事
エポック395：深まるコンティンジェント（条件付き）・ステーキング（CS）についての議論最新まとめ
エポック395：2月20日 午前6時44分頃 ～ 2月25日 午前6時43分頃
要約すると、最近、Cardanoコミュニティ内でContingent Staking（CS）に関する議論が盛んになっています。CSは、チャールズ・ホスキンソン氏が提案したアプローチで、米国のユーザーが規制要件に準拠してステーキングに参加できるようにすることを目的としています。ただし、採用前にはその実装に関連する潜在的なリスクに対処する必要があります。
CSに関連する主要な懸念の1つは、政府の影響力が拡大し、個人やネットワーク全体にプライバシー侵害やその他の問題が発生する可能性があることです。したがって、CSに関連する潜在的なリスクと依存関係を特定し、分析するためにさらなる調査が必要です。
さらに、一部の人々は、CSをレイヤー1のソリューションとしてではなく、レイヤー2のソリューションとして実装すべきだと主張しています。これは、基本的なレイヤー1は許可なしのままである必要があるためです。ただし、CSの実装には、Cardanoネットワークにさまざまな利点をもたらす可能性があることを認識することが重要です。これには、分散化、創造性、採用、投資の増加などが含まれます。
結論として、Contingent Stakingには利点があるかもしれませんが、実装に関連する潜在的なリスクと依存関係を考慮することが重要です。Cardanoコミュニティは、すべての関連要因を慎重に考慮して将来のCSに関連する決定を行うように、オープンかつ生産的な議論に参加する必要があります。
参照記事
エポック397：Voltaire最新情報、3つのガバナンスの柱とProject Catalyst、SVE、Fund10
エポック397：3月2日 午前6時44分頃 ～ 3月7日 午前6時43分頃
カルダノは、最後のロードマップである**Voltaire時代にあり、**分散型ガバナンスシステムの構築に取り組んでいます。そのプロセスの中で、CIP-1694の実装により、コミュニティメンバーがカルダノの変更に投票または貢献できるようになります。これは、カルダノの分散型ガバナンスの重要な一環であり、コミュニティがプラットフォームの進化と発展に貢献することができるようになります。この分散型ガバナンスシステムの実現により、カルダノは、より柔軟で透明な開発が可能になり、コミュニティのニーズに合わせたプラットフォームの改善や新しいアイデアの実現が可能になります。
また、カルダノのプロジェクトであるProject Catalystは、世界最大の分散型イノベーションエンジンの1つであり、コミュニティがアイデアを投票し、実行する400以上のプロジェクトを持っています。Fund10では、Catalyst dRepsが導入され、コミュニティの同意によって定義される予定であり、分散型ガバナンスはカルダノの究極のコアバリューの一つであるとされています。
カルダノは、プロトコルのアップグレード、改善、変更の提案を行い、投票を通じて採用の可否を決定することができるオンチェーン、オフチェーンを含め分散型ガバナンスをカルダノに組み込むことができます。これにより、カルダノはコミュニティのニーズに合わせた柔軟な開発ができるようになり、より公正で透明なプラットフォームを実現することができます。
参照記事
エポック401：「カルダノと分散型ガバナンス」デジタル時代における民主主義の回復を目指す透明性に満ちた力の源
エポック401：3月22日 午前6時44分頃 ～ 3月27日 午前6時43分頃
カルダノ・ブロックチェーンは、分散型ガバナンスを重視したブロックチェーンであり、民主主義の回復を目指しています。オープンネスと分散化されたガバナンスを重要視しており、より公正なデジタルランドスケープを実現する方法を探求しています。カルダノは、科学的な検証により透明性を促進し、流動的な民主主義システムを可能にする分散台帳技術の可能性を示しています。
分散型ガバナンスは、中央集権的な権力構造を回避し、民主主義的なプロセスを実現するための重要な要素です。カルダノは、CIP-1694と呼ばれる次世代のガバナンスの重要な要素を開発しています。CIP-1694は、コミュニティによって共同作成され、カルダノの分散型ガバナンスにおける役割を担うことになります。
カルダノは、科学的な検証により透明性を促進し、流動的な民主主義システムを可能にする分散台帳技術の可能性を示しています。カルダノは、業界で初めて、科学的な手法を用いてブロックチェーン技術を構築することを目指しており、暗号通貨界の科学的な進歩に貢献しています。カルダノは、分散型ガバナンスにより、透明性、公正性、民主主義を実現することで、現在の民主主義の問題を解決することを目指しています。カルダノは、分散型ガバナンスにより、民主主義を回復し、より公正なデジタルランドスケープを実現することを目指しています。
参照記事
エポック402：ネットワークの分散化『ダイナミックP2P』がもたらすもの
エポック402：3月27日 午前6時44分頃 ～ 4月1日 午前6時43分頃
カルダノは、2023年3月16日にDynamic（ダイナミック）P2Pをリリースし、ネットワークの分散化を向上させました。これにより、自動ピア選択と強化された通信ネットワークが提供され、ステークプール・オペレーターの静的構成や手動入力の必要性がなくなりました。P2Pトポロジーモードを使用するようにリレーの更新を行うことで、P2P機能をテストするように推奨されています。
Dynamic P2Pにより、全体的なセキュリティ、拡張性、パフォーマンスが向上し、さらにいくつかの利点があります。例えば、全体的なネットワーク・サービス妨害（DoS）攻撃または分散型サービス妨害（DDoS）攻撃に対する抵抗力が向上し、SPOがブロック・プロデューサーとリレーを完全に保護することが容易になりました。また、ノード間の自動接続が可能になるため、静的設定や手動によるSPOメンテナンスが不要になり、分散性が向上し、ネットワークのパフォーマンスとスケーラビリティが向上しました。
カルダノの分散化は、カルダノが最も注力するものの一つであり、カルダノ・ネットワークを利用するコアバリューとして、多くのユーザーを獲得する原動力となっています。世界各国の政府規制当局機関が暗号資産への規制と圧力を強める中、カルダノの存在価値は極めて高度な分散化技術の導入によって、よりその存在感を増してくることになります。
このように、ダイナミックP2Pのリリースは、カルダノ・ネットワークのセキュリティ、パフォーマンス、スケーラビリティ、高度な分散化をもたらしており、将来的にはカルダノ・ネットワーク全体が同じネットワーク環境を持ち、将来にわたって公平な接続が可能になることが期待されています。
参照記事
エポック403：着々と成長を遂げるカルダノ・エコシステム最新状況【2023第一四半期終了時点】
エポック403：4月1日 午前6時44分頃 ～ 4月6日 午前6時43分頃
2023年第1四半期のカルダノ・エコシステム状況では、様々な開発が進められています。Lace v0.6.0のリリースにより、DAppコネクタがプリプロダクションで利用可能になり、CardanoウォレットとWebページの通信を増強するWebページベースの通信ブリッジであるCIP-30が実装されました。Web3やEIP-0012のような類似したユースケースをカバーするためにCIP-30が導入されたことで、DApp開発者はCardano上でスマートコントラクトを効率的に開発することができます。さらに、MarloweチームはランタイムとExplorerを改善し、新しい機能を追加しています。
また、Hydraチームは、月次レビュー会でHydra Headをデモンストレーションし、PaimaはカルダノのトップEVMチェーンになることを目指しています。Symphonyの元COOが、MidnightブロックチェーンプロジェクトのCEOに就任したことも報告されました。Genius Yieldは、Plutusアプリケーションバックエンドツール『Atlas』をオープンソース化したことで、開発者によるPlutusアプリケーションの開発をサポートしています。
SundaeSwap v2のUIがテストネット環境で公開され、jpg.storeの日本公式アカウントがスタートしたことも報告されています。これによって、Cardanoコミュニティ内での情報共有やCardano上でのNFT取引が促進されることが期待されます。
これらの開発によって、カルダノ・エコシステムはますます成長しており、今後も注目が集まることが予想されます。カルダノは、分散型アプリケーション開発とユーザー体験の向上に注力し、将来的にはより多くのDApp開発者がCardano上でアプリケーションを開発することを目指しています。
参照記事
404：DeFiマーケットとカルダノ【2023年第一四半期終了時点】成長を予感させる指標
エポック404：4月6日 午前6時44分頃 ～ 4月11日 午前6時43分頃
DeFi市場において、カルダノは成長の肯定的な指標を示しています。第一四半期では大口のカルダノ・ウォレット（「クジラ」）が1.5億ADAトークン以上を取得しました。これにより、カルダノはGrayscaleのスマートコントラクトプラットフォームファンドでの存在感も強めました。さらに、Ethereumに比べてカルダノに参加するユニークウォレットの数が著しく多いため、より多くのユーザーがこのプラットフォームに参加する可能性があります。
カルダノエコシステムは、Aada Finance V2のローンチ、Wanchainとのクロスチェーンブリッジング、Charli3 OraclesおよびLiqwidとの統合、そして「USDA」というUSDペッグステーブルコインの発表が予定されており、着実に成長しています。これらの進展は、CardanoがDeFi市場で将来的な成長に向けてうまくポジショニングされていることを示唆しています。
参照記事
エポック406：Web3のプラットフォームを目指すLaceマニュアル 1.0対応
エポック406：4月16日 午前6時44分頃 ～ 4月21日 午前6時43分頃
2023年4月11日、カルダノの開発会社であるInput Output Global（IOG）は、自社の最初のライトウォレット・プラットフォームであるLace 1.0のメインネットリリースを発表しました。
Laceとは？
Lace 1.0は、カルダノ上に構築された軽量ウォレット・プラットフォームです。最初のリリースには、軽量ウォレット、NFTビューアー、簡単なステーキング機能、分散型アプリ（DApp）コネクターが含まれています。
フルノードウォレット（ダイダロス）とは異なり、軽量ウォレットはブロックチェーンの完全なコピーを同期しないため、Laceは簡単さに重点を置いています。フルノードウォレットの複雑さを排除し、デジタル資産を管理し、Web3とやり取りすることができます。
Lace 1.0では、以下のことができるようになりました。
- ADAおよびカルダノ・ネイティブトークンの送受信
- ADAをステーキングしてネットワーク参加による報酬を受け取る
- DAppsに接続して使用する
- NFTを保管し、送信、受信、閲覧する
- Ledgerハードウェアウォレットに接続して、セキュリティを強化する
- トランザクション履歴を表示する
Laceにはシンプルなミッションがあります。Web3で世界をつなげることです。高速で安全で使いやすく、独立した第三者による監査を受けているLaceは、デジタル体験の新しい世界を世界中の人々が簡単に発見して楽しむことができます。
参照記事
エポック409：躍進するカルダノDeFiとエコシステム最新状況『2023年4月終了時点』
エポック409：5月1日 午前6時44分頃 ～ 5月6日 午前6時43分頃
2023年4月、CardanoのDeFiエコシステムは、年初からの上昇トレンドを継続し、成長を続け、新しい開発段階に入りました。SundaeSwap v2 UI、Snowmantastic移行、Milkomeda-C1でのDjedの展開、Atala PRISMプロトコルの採用、オンチェーン投票、Coinbaseのスタッフブロックチェーンエンジニアの採用、Anzenのコンプライアンス製品スイートのリリース、Hydraのオープニング、TeddySwapのパブリックテストネットの開始など、多数の進行中のプロジェクトがあります。Cardanoのプロトコル1.0は完成間近であり、他のチェーンとの協力による優位性の証明により、成長を加速しています。
暗号通貨を取り巻く伝統的な金融市場や暗号通貨市場には、2023年4月にさまざまな動きがありました。アメリカは暗号通貨の規制に積極的に取り組んでおり、その分野で多くの動きがありました。特にSECの動向は注目の的となっています。SECの議長であるゲイリー・ゲンスラーは、投資家保護の失敗や権力の乱用などで批判され、彼の地位を解任する法案が提出されています。また、「取引所」の定義の見直し案が出され、仮想通貨業界から強い反発を受けています。暗号通貨取引所のBittrexは、米国の規制違反でSECに訴えられ、Coinbaseは、デジタル資産に関する規則の策定を求める申し入れに対するSECの回答を求める訴訟を起こしています。EUは包括的な暗号通貨規制法を可決し、中国は暗号通貨活動に対する姿勢を緩和しています。この背景の中、アメリカは暗号通貨を排除すると言われ、暗号通貨業界全体が規制上の不確実性によって疲弊しています。
さらに、世界の準備通貨である米ドルは課題に直面しており、暗号通貨市場は、市場にアプローチする国と規制を強化する国に分かれています。特にFRBなどの動向に注目する必要があります。世界の不況につながる金融危機が迫っており、FRBを含む伝統的な金融システムの限界が浮き彫りになり始めているためです。
参照記事
エポック412：Voltairの始まり】メインネットでのSPO投票実験とSIPOの考え
エポック412：5月16日 午前6時44分頃 ～ 5月21日 午前6時43分頃
カルダノは、2023年に入り、本格的なヴォルテール（ガバナンス）時代に突入しており、オンチェーン・ガバナンスの仕組みづくりのための議論が世界中で執り行われています。その中で、カルダノ財団は、現状のステーキング・パラメーターとネットワークの最適化について、ステークデリゲーターとステークプールオペレーター（SPO）の両方に対する投票実験を開始しました。
SPOの投票は、エポック412の開始日である2023年5月15日（日本時間は5月16日 午前6時44分頃）で質問が公開された後開始され、次のエポック413が終わり6月5日 午前6時43分頃まで行われました。その後、ステークデリゲーター（委任者）が投票のダッシュボードを参照し、SPOが投票した方法を見て、結果を調べ、委任を他のSPOに再委任するかどうかを決定する時間が与えられました。期間はエポック414開始時の5月26日 午前6時44分頃（日本時間）から、エポック415終了時の6月5日 午前6時43分頃まで行われました。
投票の内容は、kパラメータとminPoolCostに関するものであり、SIPOは、プロトコルの維持と繁栄のために分散性、持続可能性、公平性の三つのポイントを押さえた上で、現在の世界情勢と今後の予測を交えての判断を下しています。
投票実験は、カタリストに続くVoltaire（ヴォルテール）時代の社会実験であり、SPOと委任者がブロック生成によるネットワーク管理以外に新しくプロトコルに貢献しうることが追加される意義深いものです。また、オンチェーン・ガバナンスが本格的に機能し始めると、DAOの時代が本格到来することになります。
参照記事
エポック415：2023年5月のカルダノDeFi、エコシステム最新状況まとめ
エポック415：5月31日 午前6時44分頃 ～ 6月5日 午前6時43分頃
エポック415では、2023年5月終了時点のCardano DeFiおよびエコシステムの動向についてまとめた記事を公開しました。開発中のAnzens金融サービスプラットフォームに加えて、この記事ではいくつかの他の主要な動向について報告しています。これには、Voltaire時代の継続的な投票実験、Plutusの共同発明者であるWadler教授が王立協会からフェローシップを受賞したこと、AcrediusがCardano財団との長期的な戦略的パートナーシップを発表したこと、BlueshiftがCardanoとPolygonの相互運用性においてマイルストーンを達成したことが含まれます。
2023年5月31日時点で、Cardano DeFiの総ロックドバリュー（TVL）は、年初から4849万ドルから1億7531万ドルに258.03％増加しました。さらに、過去24時間でCardanoのアクティブユーザー数は2.69％、過去1週間で9.37％、過去1か月で20％増加しました。Cardanoの低いトランザクション手数料、高速トランザクション時間、エネルギー効率などのユニークな機能が、DeFiプロジェクトやミームコインにとって魅力的なプラットフォームとしての位置づけを強化していることが考えられます。
その他の注目すべき動向には、Cardano DEXの成長が含まれます。現在、18のプロジェクトがあり、Minswap DEXが全体の37.4％を占めています。また、Cardanoのトランザクション量とステーキング比率の大幅な増加も報告されています。5月には3つの新しいプロジェクトが立ち上がり、2023年6月2日時点で129のプロジェクトが立ち上がり、1,245のプロジェクトが開発中でした。
参照記事
エポック417：「米SEC vs 暗号資産」デジタルマネーの未来を決するSEC訴訟問題まとめ
エポック417：6月10日 午前6時44分頃 ～ 6月15日 午前6時43分頃
SECによる世界最大の暗号通貨取引所であるBinanceとCoinbaseへの訴訟は、オルトコイン市場に大きな影響を与えました。多くのオルトコインが証券と見なされ、その価格は大幅に下落しました。トップ10市場シェアのBinance Coin（BNB）、Cardano（ADA）、Polygon（POL）、Solana（SOL）も、たった1週間で約30％下落しました。
この法的闘いは、「SEC vs. Cryptocurrencies」というステージで戦われており、2024年の米国大統領選挙を前に、民主党と共和党の政治的闘いに巻き込まれています。問題は、仮想通貨が米国市場から撤退するかどうかであり、これはデジタルマネーの未来を定義するための転換点になる可能性があります。この規制運動は始まりにすぎず、今後数年間にわたって米国だけでなく世界を巻き込む政治的・思想的闘いになると予想されています。
一方、Cardano DeFiは、500M ADAを超えるTVL（ADA変換）記録を打ち破りました。この問題は、規制に関する議論の進展と改革的な法案の提出を示す歴史的な瞬間です。暗号通貨コミュニティは、協力し、支援し合いながら前進し続ける必要があります。
参照記事
エポック418：「CIP-1694ワークショップジャパン東京開催参加報告」進む未来の分散型オンチェーンガバナンス
エポック418：6月15日 午前6時44分頃 ～ 6月20日 午前6時43分頃
カルダノの2023年は、主に二つのロードマップが進行中です。カルダノのスケーラビリティを進化させるBASHO 2.0と、カルダノをコミュニティの手で管理運営するための自立したシステムである分散型ガバナンスの仕組みを構築するVOLTAIREが同時並行で進んでいます。
CIP-1694は、カルダノのオンチェーンガバナンスの土台である仕組みを構築し、実際にこれをオンチェーンに組み込み稼働させるものです。
カルダノは世界各地で、教育者から開発者、SPOから学者まで、コミュニティ全体からの代表者を集め、CIP-1694ワークショップを開催しています。これによりコミュニティのフィードバックや意見を収集し、CIP-1694提案の批准の促進を進めています。
今回の福岡、京都、東京で開催されたワークショプジャパンには、主催のエマーゴをはじめ、カルダノ財団、IOG所属の中心的人物が多数来日しており、取り組みへの重要度が示される形となりました。
世界ツアーとして開催されたCIP-1694ワークショップでは、コミュニティツールの必要性、提案の承認要件、必要なデポジットの額、投票期間の期間、DRepの数、提案の数など、ガバナンスに関連するさまざまなトピックが議論されました。これらのトピックに関する意思決定の背後にある科学的根拠と論理を見つけることに注力しました。IOGは、ゲーム理論の研究に基づいてさまざまなパラメータを定義し、報告する予定です。
参照記事
エポック419：「米SEC訴訟問題パート２」伝統金融機関の動きと暗号資産とカルダノ
エポック419：6月20日 午前6時44分頃 ～ 6月25日 午前6時43分頃
伝統金融機関の動きと暗号資産
SECがBinanceとCoinbaseに対する訴訟を起こした中、暗号通貨市場は大きな影響を受け、その後V字型の回復を経験し、市場のセンチメントが伝統的な金融機関のETF申請に向かう変化が見られました。
また、日本の国税庁は、自社発行の暗号通貨について、時価評価の対象から除外すると発表し、暗号通貨関連企業が日本で事業を行いやすくなりました。この決定により、企業が自社発行の暗号通貨を時価評価しなくても良くなり、所得課税における取り扱いが簡素化され、事業にとってプラスに働く可能性があります。
伝統的な金融機関が暗号通貨ビジネスに参入したことにより、デジタル資産市場は熱狂的な雰囲気に包まれています。その結果、BlackRock、Invesco、WisdomTreeなどの世界的な資産管理会社がビットコイン上場投資信託（ETF）に申請し、ビットコインの最大主義者が期待していた次の上昇相場への移行を示唆する動きを見せています。最近行われた市場操作による、安く買い、V字型の回復を実現するという操作は、ますます目立つようになっています。
しかし、米国証券取引委員会（SEC）がBinanceとCoinbaseに対して証券法違反の疑いで訴訟を提起したことから、これらの主流的な機関が市場に参入するタイミングには疑問が投げかけられています。訴訟は仮想通貨業界を揺るがす一方で、既存の金融機関がデジタル資産市場に参入する機会となりました。その結果、訴訟が伝統的な金融機関との協調的な規制によるものだったとの憶測が流れています。
これらの動きに伴う潜在的なリスクにもかかわらず、TripleAによると、世界中の暗号通貨所有者の数は4億2000万を超えました。暗号通貨所有者数が最も多いのは、アメリカ、インド、ベトナム、英国、中国、トルコ、韓国、インドネシア、ブラジル、フィリピンの順です。日経平均株価が3万3000円を超えた日本にも、約4%の人口にあたる499.8万人以上の仮想通貨所有者がいます。
暗号通貨決済を受け付ける企業は平均327%の投資収益率（ROI）を達成し、新規顧客獲得率は最大で40%増加しています。さらに、高級ブランドも暗号通貨市場に参入し、暗号通貨所有者の約36％が年収1,400万円以上とのことで、彼らは大金を使う傾向があるとされています。
投資会社バーンスタインの最近の報告書によると、リアルアセットのトークン化は効率性、流動性、アクセシビリティを向上させ、今後5年間で5兆ドルに達すると予想されています。安定コインや中央銀行デジタル通貨のトークン化も増えていますが、政策立案者の規制がトークン化の利点を損なう可能性があります。
Fortune 100社の50％以上が暗号資産プロジェクトを開発し、そのうち約60％が2022年以降に進行予定であることから、ブロックチェーン技術と暗号通貨の採用は続くと予想されています。これらの動きは、次の上昇相場、中央銀行デジタル通貨、大統領選挙、暗号資産規制など、暗号資産市場に大きな変化をもたらす可能性があります。
参照記事
まとめ：今後のカルダノのDeFi、エコシステムの動きを占う
カルダノのDeFiは、米SEC訴訟問題からの影響を受けたにもかかわらず成長を続け、ADAの価格が回復しなかったとしても、USDベースのTVLは減速の兆候を示さず、強い耐性を示しました。Ethereumと比較して、カルダノのDeFiは強い上昇トレンドを示しています。カルダノのエコシステムには、Ethereum（738）に比べてプロジェクトが少ない（19）ものの、新しいプロジェクトの参入とさらなる成長に期待されています。
カルダノのエコシステムはまた、コミュニティによって進められるオンチェーンガバナンスのCIP-1694提案に向けてより高度な分散化に進んでいます。IOGは、エジンバラでのゲーム理論的研究に基づくいくつかのパラメータの計算方法について報告することを予定しており、Cardanoの透明性を向上させ、より堅牢な分散型ガバナンスの基盤を構築することが期待されています。
カルダノのエコシステムは、オンチェーンガバナンス、分散型ファイナンス、ネットワークセキュリティの新しい展開により、強い成長と耐性を示しています。これらの要因は、暗号通貨市場でのCardanoの継続的な成長と採用に貢献する可能性があります。
カルダノ・コミュニティは、現在Fund10の提案提出フェーズにある世界最大のDAO、ProjectCatalystを運営しています。提案と投票登録および方法の詳細については、Project Catalyst Ideascaleのウェブサイトで確認できます。
カルダノの市場は回復の兆候を示しており、24時間で7.03％、1週間で9.40％の上昇を示しています。さらに、カルダノの市場は、ネットワークに追加された新しいウォレットの数や、ビットコインの12倍の分散レベルの成長を示しています。
現在の課題にもかかわらず、カルダノは「自由と人権」であるという仮想通貨の真の目的を達成し、ボトムアップの自由経済を実現することができると信じています。Cardanoは第3世代ブロックチェーンとして大きな転換期を生き残り、ビットコインやイーサリアムよりも大きな成功を収めることを目指しています。これらの動きは、Cardanoが原則に固執し、強欲や戦略に惑わされることなく、この機会を活用して大きな飛躍を達成できるという信念を強化したと言えます。
2023上半期のカルダノ市況とDeFiを振り返った記事は下記をご覧ください。
関連記事
もしこの記事が気に入っていただけましたら、SIPO、SIPO2、SIPO3への委任をどうぞよろしくお願いいたします！10ADA以上の少量からでもステーキングが可能です。ステーキングについて知りたい方は、下記の記事をご参考ください。
ステーキング（委任）とは？
カルダノ分散型台帳システムによるステーキングの魅力とその方法：2021版
Q&A：カルダノ、ステーキングに関する基本的な説明集
ダイダロスマニュアル
ヨロイウォレット Chromeブラウザ機能拡張版マニュアル
Web3のプラットフォームを目指すLaceマニュアル
ニュース動向 in エポック423
2023上半期の暗号市場とカルダノ「#1：カルダノ市況とDeFiを振り返る」
今回のエポックな日々では、2023年上半期間中の暗号資産市場の全体の動きを見ながら、カルダノの市況、DeFi、エコシステムの動きについて、振り返っていきます。なお今回は下記のように2回分けてお届けします。
2023上半期の暗号市場とカルダノ「#1：カルダノ市況とDeFiを振り返る」
2023上半期の暗号市場とカルダノ「#2：カルダノ・エコシステムを振り返る」
今回はまず2023上半期におけるカルダノ市況とDeFiを振り返って行きます。
Hydra Headによるカルダノの新しい分散型支払いシステムのローンチが近く予定
カルダノのレイヤー2ソリューションであるHydra Headによって動力を得た、Web3.0ネットワーク上のウォレットと互換性がある分散型支払いシステムが登場する予定で、Hydra Payと名付けられ、Cardano L2でほぼ即時の決済を提供することが期待されています。
Lace 1.3リリース：ADA Handle、マルチアドレス、レスポンシブデザイン
ライトウォレットプラットフォームの最新版Lace 1.3リリースがリリースされました。
暗号通貨ウォレットのLedgerがカルダノベースのNFTであるClay Nationを使用したクエストの開催を発表
暗号通貨のハードウェアウォレットプロバイダーであるLedgerは、カルダノベースのNFTであるClay NationをフィーチャーするQuestを発表しました。
Hydra PayはWeb3マイクロペイメントを革命：Hydraが影響力の面で少し過小評価されている
カルダノ・コミュニティで人気のADA whaleがツィートで、Team Hydraは過剰なセールスをしなかったことを願っており、「gazillion TPS」や「Hydraがこれを修正する」といった声明には、DeFiのすべてのことを考慮して、少し慎重になる必要があるが、Hydraが影響力の面で少し過小評価されているかもしれないと伝えています。
規制上の課題に直面しながらも、カルダノの強靭性が光る、DeFi活動の増加は、回復の可能性を示唆
Cardano（ADA）はSEC訴訟や上場廃止に直面していますが、#Hydra アップグレードやネットワーク上での活発な活動により、DeFiエコシステムで大きな進歩を遂げています。
カルダノの未来を形作るメンバー制組織（MBO）である「Intersect（インターセクト）」がローンチ
Intersectは、Cardanoのコア技術とコミュニティ主導のガバナンスの維持および開発に重点を置くメンバーベースの組織（MBO）です。
カルダノのADAは課題に直面しているが、SECの訴訟にも拘わらず回復の可能性を示している
カルダノのADAは、SECの訴訟やデリスティングによる挫折を経験しましたが、DeFiエコシステムでの活動の増加とHydraスケーラビリティのアップグレードにより進展を示しています。高度な分散化は、米国におけるカルダノの証券分類に肯定的な影響を与える可能性があります。
カルダノのステーブルコインDjed がLaceプラットフォームをサポート
カルダノベースのDEXを合わせた24時間のADAの累積取引高は、最近過去最高の33.91百万を達成
カルダノのADAトークンは、カルダノベースの分散型取引所での取引量が増加するにつれ、価格急騰の可能性があるとの兆候を示しています。
米国の裁判官、リップルのXRPは証券ではないと判断
暗号通貨の歴史における画期的な瞬間となる可能性
カルダノ（ADA）24時間で9％以上高騰：0.325USD
World Mobile、米国でライセンス付与された周波数帯を確保：カルダノの10億人ユーザーの実現へ近づく
カルダノのセカンドチェーンで展開されているマルチブロックチェーンのWorld Mobile（ワールドモバイル）は、米国でライセンスを取得し、全国的な接続を促進する政府の戦略に合わせています。これによりカルダノの10億人ユーザーの実現がさらに現実味が出て来ています。
ステーキング・スーパーチャージ：カルダノ創設者チャールズ・ホスキンソン、アルゴランドとの画期的な提携を提案
カルダノの創設者であるCharles Hoskinson氏は、Algorandとのパートナーシップを提案し、Algorandがレイヤー1ネットワークのコードをCardanoのネットワークに移行して、その弱点のいくつかを補うことを提案しました。
EDIがカルダノの規制上の課題解決に役立つ方法
次期エディンバラ分散指数（EDI）は、カルダノが規制問題を解決するのに役立つと期待されています。EDIは、ビットコイン、カルダノ、イーサリアムなどの暗号通貨が示す分散性の程度を、これらのデジタル資産に固有のさまざまな要因と複雑さを評価することによって分析することを目的としています。
カルダノ週刊開発レポート：2023年07月14日
ハイライト
UTXO-HDのベンチマークとGenesisの設計作業が進行中
ADA Handleサポートその他の改良が施されたレースv.1.3リリース
Marlowe Runtime CLIとREST
APIにステーククレデンシャルサポートを追加
Mithril spoオンボーディングガイド公開
最小実行可能ガバナンス（MVG）
フレームワークを推進するCIP-1694最終決定
Proiect Catalyst Fund10提案提出フェーズ終了
Milken Institute用ウェビナー配信
現時点の統計
開始されたプロジェクト：135
構築中のプロジェクト：1,264
ネィティブトークン：8.55m
トークンポリシー：77,035
トランザクション数：71.2m
